[ECTS 2002#04]EA PLAY-04「Command & Conquer:Generals」 - 08/29 18:41

 EA PLAYの目玉を一つ挙げるとすると,間違いなく「Command & Conquer:Generals」(以下,Generals)である。Genralsは,アメリカで2003年1月21日(イギリスでは1月22日)での発売を予定しており,EA PLAYで展示されていたソフトの中では唯一リリース予定時期が今年中ではないものだ。それでもElectronic Arts社が展示に踏み切ったのは,E3 2002でのデモを実際のゲームプレイだと信じなかった人が,業界関係者の中でも少なくなかったからなのだという。

 Generalsを開発しているのは,数年前にWestwood Studios社から派生し,ロサンジェルス南部に支社を作ったチームで,マーク・スカッグス(Mark Skaggs)氏らが率いている。「Command & Conquer:Red Alert 2」を制作したのも彼らで,それだけにシリーズの良い部分をそのままに,完全3Dとなったグラフィックスを巧みに利用したゲームプレイが期待できるのだ。スカッグス氏は,Generalsを「CNNのライブ報道とハリウッド映画の合成」だと説明するが,それだけ派手な演出やグラフィックス効果が満載されており,なおかつ臨場感を失わないように心掛けられているのだろう。

 本作の舞台となるのは,荒れた高原の多い中央アジアなど近未来のアジアやヨーロッパ地域で,GLA(Global Liberation Army)という解放軍が無謀な独立戦争を始めるという内容になる。ゲリラ戦を得意とするGLAに対抗するのは,最新兵器に身を固めた米軍と人海戦術や火力による攻撃を得意とする中国軍となっており,メンツもこれまでとは異なっているのが面白い。
 武器は視覚的に楽しいものばかりで,米軍には「クルセーダータンク」という,エクソスケルトンに身を固めた飛行ユニットに空中を守らせた突撃型のタンクユニットがあるし,中国軍のタンクはナパーム火炎放射器を搭載していて遠距離の敵を焼き尽くす。GLAには高性能のタンクはないようだったが,トラックに機関銃を積み込んだりするばかりかABC(Atomic,Bio,Chemical)を持ち出してくるというやっかいものだ。また,兵士は建物に立て篭もることもできるようになっていて,マップ上のオブジェクトを戦略的に利用できるのも魅力的だ。
 Generalsを見ていて感じたのは,ゲームの世界が非常に生き生きとしていることだ。町などにはNPCが往来しており,GLAの標的になったり,戦渦を見て逃げ惑う姿が描かれている。海には波が立っているし,森の中にタンクが進むと樹木が倒れていく。

 ミッションは全部で21用意されており,中には200から300ユニットほどが画面上で戦闘を繰り広げるカスピ海上陸ミッションもあった。ところで,Genaralsにはかなりのスクリプトシーンも用意されているが,プレイヤーはマップエディタを使ってムービーを作ることも可能で,本格的なミッションやキャンペーンも制作できそうだ。ちなみに,このエディタはゲームのリリースに先だって,おそらくクリスマス頃には無料でダウンロードできるようになるとのことだった。(Okutani)

<写真下段右>
マーク・スカッグス氏。Generalsの爆発の表現の豊かさについて「現在のバージョンでは爆発が派手すぎてゲームの邪魔になっているので,もう少し抑えめにする」と語っていた


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