ジョン・カーマックがParheliaを語る - 06/26 17:49


 id Softwareの創設者の一人で,「3Dゲームの先駆者」としても名高いジョン・カーマック。PCゲームの開発者のみならず,ハードウェアメーカーの間でも彼の言動の一つ一つが注目されており,もはや業界のマスターマインドといった存在になっている。
 そんな彼が,史上初の256MB DDR搭載グラフィックスチップとしてMatroxから登場したばかりのParheliaについて,plan.fileで言及している。それによると,カーマックにとってParheliaは期待外れだったらしく,「DOOMIII」をプレイするうえではオススメのグラフィックスチップとみなしていないようだ。以下,彼のplan.fileの全文を翻訳してみた。(Okutani)

 単刀直入にいうと,ParheliaでもDOOMIIIは動くけど,パフォーマンスはNVIDIAやATIのチップと競争できるものじゃないね。もちろんドライバの問題も残っているし,今は完全な状態ではないのだろう。それは今後Matroxが解決してくれると確信してる。
 パフォーマンスは,初めての256MB DDR搭載チップとしては,非常に残念なものだった。メモリのサブシステムに必要以上のストレスを与えて,ドライバやトライアングルレベルでの非効率性を実験してみたりしたけど,GeForce4以上のパフォーマンスを引き出すことはできなかったんだ。
 基本的なハードウェアサポートは悪くない。GeForce4よりフラグメントの柔軟性も高いしね(ATI8500よりは劣っている)。でも,そのナマのパフォーマンスを活用できていないんだ。ダイサイズが小さくなったことでこのチップは競争力を持てたはずだけど,すぐに他社から新型チップが登場して,いずれこの世代の製品を淘汰してしまうだろう。
 Parheliaのほかの新機能をDOOMIIIで活用することは,まずないだろうね。10ビットカラーのフレームバッファは素敵だけど,DOOMIIIは四つのテクスチャユニットしか持っていないチップでは,2ビット以上のアルファ領域が必要なんだ。だから,この機能は使えない。
 アンチ・アライアシング機能も悪くないけど,ミニマムに設定してもスピードは良くない。だから,誰もこの機能を使ってプレイしないんじゃないかな。"サラウンドゲーミング"っていうコンセプトだって同じことさ。フレームレートがベース値の3分の1になるなんてことはないけど,半分くらいは犠牲になってしまうだろう。
 ディスプレイスメント・マッピングねえ……。は〜っ(ため息)。この業界が,未だにQuadベースのアプローチに焦点を当ててるってことが残念だよ。3DOやセガサターン,NV1なんかの一過性の成功を見て,関数quadが全然ダメだってのを僕らは学習しなかったっけ? まあとにかくディスプレースメント・マッピングは,ATIのTruform同様,ステンシル・シャドウ・ボリューム技法を使用するときには,ジオメトリを自動増大させるという手段は使えないね。


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