[E3 2002#44]細部のゲームルールを検証 〜「Age of Mythology」 - 05/25 17:31

 「Age of Mythology」(以下,AoM)は,ご存じAge of Empiresシリーズの最新作にあたる(正確には続編ではなく,外伝という扱いらしいが),全世界期待のRTSである。細かい説明はもはや不要かもしれないが,当サイトの「ここ」で情報がまとめて掲載してあるので,ゲームの概要などを知りたい場合にはそちらを参照してほしい。ちなみに発売日は2002年の10月を予定している。

 AoMでは,ギリシャ,エジプト,ノース(北欧)の3種の文化圏が設定されており,各文化圏毎に3種類の文明が用意されている。つまり,計9パターンの文明が登場するのである。各文明はそれぞれで信仰する神が異なり,信仰する神の種類によって,プレイヤーの扱えるゴッドパワーの種類が大きく変化するのである。
 ゴッドパワーは,各文明ごとに全部で四つ用意されており,ゲーム中の"時代"が進むに連れて,より強力なゴッドパワーを扱えるようになっていく。ゴッドパワーは恐ろしいまでに強力で,かつ画面上部に用意されたアイコンをクリックするだけで簡単に使うことができるが,各ゴッドパワーはゲームごとに一回づつしか使えないため,その運用については常に慎重さを求められるようだ。
 ゴッドパワーには,稲妻で敵をなぎ倒すものから,隕石を降らせて一帯に攻撃を加えるもの,敵のユニットを食用の豚に変化させてしまうものなど,非常に強力なモノが多く,局面を一撃で変化させてしまう可能性すら含んでいるのだという。個人的には,それらのゴッドパワーが常に「逆転のために」使われるわけではないと考えているため,そのような即効性の高い能力はどうかと思う部分もあったが,ゲームバランスの調整では非常に評判の高いEnsemble Studiosのこと,なんらかの方法で対抗策を盛り込んでいることを期待したいところだ。

 また今作からは,これまでのAge of Empiresシリーズとは多少手法の異なる戦闘計算ルールが搭載されている点も見逃してはならないだろう。
 以前までは,単純に「敵の攻撃力−自分の防御力=ダメージ」という単純な図式を基本になりたっていた戦闘計算式だが,AoMにおいては「敵の攻撃力−(敵の攻撃力×自分の防御率)=ダメージ」というように,若干の修正が加えられているのだ。
 つまり,AoMでは防御力が正数で表現されるのではなく,「Piece Armor 70%」というようなパーセンテージで表現されており,その割合の分だけダメージを軽減してくれる。攻撃/防御の属性には,Crush(打撃),Hack(斬る),Piece(刺す)の3項目が設けられており,防御力は,それぞれの攻撃に対する"ダメージ軽減率"という形で各ユニットに設定されているのである。
 なぜ,以前の計算式ではなく新たなモノを用意することになったのか,筆者としては非常に興味のある部分ではあったのだが,今回我々の質問に答えてくれた開発スタッフも「ここは僕の担当じゃないから,実はよく分からないんだ」と苦笑しながら話していたため,細かい変更の経緯などについては結局分からないままとなってしまった。

 またシステム的な利便さの追求という面でも,まだまだ改良をしていく方針のようだ。現在のバージョンでは,ユニットにマウスカーソルを合わせて右クリックすれば,即座にユニットの詳細なパラメータ情報を見ることができたり,各シングルミッションの最初と最後にムービーシーンが入って新ユニットの特性や使いどころなどを教えてくれたりなど,便利な機能が追加されていた。便利な機能は,あって損することも破綻することない要素。インタフェースの改良を含めて,常に進化を忘れないでほしい部分といえる。(TAITAI)


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