特殊部隊シムファン注目! 米陸軍がゲーム開発を援助 - 10/30 12:09


 ロッキードマーティン社の次世代型戦闘機ジョイントストライクファイターなど,新兵器関連の動きが活発なアメリカ軍部だが,今後はなんと,ゲーム分野にも本格的に進出する動きを見せている。


 アメリカ陸軍と南カリフォルニア大学が共同で設立しているICT(Institute of Creative Technologies)は,技術面ばかりでなく資金的にもゲーム会社をサポートし,コンバット系シミュレーションゲームを同機関の主導で制作していくことを発表した。今回白羽の矢が立てられたのは,Sony Computer Entertainmentの一部門であるSony Imageworksと,Pandemic Studios,そしてQuicksilver Softwareの3社である。契約内容が複雑でイマイチ把握できないのだが,この3社が共同で2作のゲームを制作することになるという。
 ゲーム自体が軍隊のシミュレーション用に使用されるのは珍しいことではなく,古くは「DoomII」が海兵隊の訓練用に改造されたこともある。今回の提携によると,Sony Imageworksがコードネーム「C-Force」というコンバット系アクションゲームを次世代コンソール機用に,そしてICTの主導でQuicksilver Softwareが「C-12」をPC用に開発することが分かっており,どちらも部隊のリーダーとして隊員を率いることを重視した「Rainbow Six系」のゲームになるようだ。ICT主任のリチャード・リンドヘイム氏(Richard Lindheim)は,「これらの作品は兵隊たちの訓練用に役立つだけでなく,一般の人々がゲームを通して人材使用や情報選択などのスキルを向上させることができる」と期待している。この発言からも,これらのゲームが軍事シミュレーションだけではなく,一般市場に投入されるものであることが分かるだろう。
 Pandemic Studiosは,Mech Warriorsシリーズの開発主力部隊がActivisionから独立して設立した新興のゲームソフト開発会社で,「Battlezone 2」「Dark Reign 2」を製作しているのでお馴染み。ICTは,1999年に資本金55億円相当の奨励金で設立されており,9月に起きたテロ事件を機に活発な活動を行っているようだ。先週初めにはSimon&Schusters社の「Real War」というRTSゲームの開発協力を行うことも発表している。(Okutani)


友達にメールで教えよう!
←Back to Daily News
←Back to News Archive