M3の"戦国RTS"を見てきたぞ - 04/24 22:34


 まだ名称すら決定していないこのゲーム(便宜上"戦国RTS"と呼ぶ)が日本の戦国時代を題材にした作品であることは,以前にもお伝えした通り。そんな戦国RTSの超初期α版を見る機会に恵まれたので,実際に画面を見たり説明を受けたりした情報を,まとめて紹介していこう。まだ仕様なども固まっていないため,すべて文章が「だろう」「ようだ」になっているのはご容赦を。

■大名毎に戦略の特徴がある

 想像どおり,プレイヤーは一人の大名となってゲームを進行させていくようだ。大名にはそれぞれ特徴があり,それは戦略的な方向性を決定する一つの要因になってくるようでもある。Age of Empires(AoE)でいう「文明」のようなものだろうか?
 なんでも,西の大名と東の大名で鉄砲に関する優先度を変化させるなど,史実と照らし合わせても比較的納得のいく特徴をも検討しているらしい。やはり"信長は信長らしく","信玄は信玄らしく"あってほしいと思ってしまうのが正直なところだろうし,ここは歓迎すべき点。大名の数はある程度絞られるらしく(現状では6,7人ほどだった),マイナーな大名は登場しないとのことだ。まぁ,この手のゲームであんまりマイナーな大名が出てきても……。

■部隊単位の生産/編成システム

 細かい点は明かされなかったが(というよりまだ出来ていないようだし),どうもこの戦国RTSの生産システムは,AoEなどよりも若干簡略化されたものになりそうだ。
 AoE系と違う最大の点は,兵隊が最初から部隊管理になっているということ。まず兵隊が登場すると,自動的に武将を軸にした部隊単位で管理されるのだ。部下である一般兵士を一人一人動かすことはできず,"武将"の元,一個の生き物のように一団となって戦うシステムのようだ。
 武将にはそれぞれ個別の能力が用意されるほか,軍隊の優劣を決める要素として,訓練度や戦備度(武装の良し悪し)といったパラメータを検討中らしい。なにやら"戦国っぽい"雰囲気をひしひしと感じる。また,このゲームには陣形の概念もあるようで,部隊の陣形を用途ごとに使い分けて戦っていく様子だ。これからまだ変更されていくらしいのだが,今回で確認できただけでも,全部で7種類の陣形が用意されていた。製品版ではどういう扱いになるのか興味の湧く部分だ。

■内政システムはちょっと特殊?

 画面を見ると,農民らしきユニットが建物を建設しているような描写がいくつかある。「あぁ,いつものやつかな」と思うかもしれないが,この戦国RTSの内政システムは農民をクリックしてそれぞれに仕事を与えるような煩雑なものではなく,本陣(いわゆる"町の中心"?)ですべてを済ませるタイプの,一元化された分かりやすいシステムが採用されるようだった。
 しかし単純に簡略化されているだけというわけでもない。黄金や木といった資材のほかにも,絹のような品も存在するようで,資源の種類自体は結構多いのかも。また,資源は取り引きできるようになるらしく,RTSにもマネーゲーム的な楽しさが生まれると,それはそれで面白そうだ。

■マルチプレイには最大限の配慮を

 ここを見ているみなさんならよくご存じだと思うが,ネットワークゲームの面白さは,一言では語り尽くせない。メーカー側もその部分の重要性は十二分に理解して設計しているようで,マルチプレイ時のゲームテンポの良し悪しに関しては,最大限の注意を払っていくとのこと。

 以上,見たり聞いたりしたことを統括してみると,以前当サイトで"AoE系のRTS"と報じた点に関しては,やや修正が必要になるかもしれない。独自の要素と形を示すべく,今現在さまざまなシステム面の検討を行っているようだ。M3エンタテイメントといえば「サドンストライク」「サクリファイス」など,一風変わった数々の良作RTSの販売を手がけてきたメーカーである。期待を込めて今後の動向を追っていきたい。


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