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印刷2019/03/08 14:51

イベント

様々なゲームミュージックアーティストが集結した豪華ライブ。「THE GAME MUSIC CITY!! #1」をレポート

 埼玉県さいたま市にある大宮ソニックシティで行われたゲームイベント「埼玉ゲームシティ」。その目玉企画としてゲームミュージックライブ「THE GAME MUSIC CITY!! #1」が2019年3月3日に開催された。「子供から大人まで,感覚を共有できる世代を超えたゲーム音楽イベント」というテーマが掲げられた,3時間に及ぶボリューム満点のライブをレポートしよう。

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 オープニングアクトとして登場したのは,元セガのむらさきひろふみ氏,元アイレム所属の石田雅彦氏,様々なゲームに楽曲を提供しているヨナオケイシ氏の3名と,1990年代にセガで活躍した作曲家,小林早織氏によるユニット,「The TEXTUREZ with 小林早織」だ。
 ダブルギターサウンドで盛り上がるオリジナルロックナンバー「CRT」で始まり,小林氏が作曲した「AZEL〜パンツァードラグーンRPG」の「戦いの予感」をアレンジした「AZEL」が披露された。

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 続いての曲は,「サクラ大戦2」のオープニングテーマ,「檄!帝国華撃団(改)」。ゲストボーカルとしてシンガーソングライターのmomoca氏が登場し,観客にサビの部分の振り付けをレクチャーする。ロックサウンドにアレンジされた楽曲は,原曲とは違った力強さがあり,格好いい。momoca氏がレクチャーした振り付けを煽ると,サビの間だけライトが点灯するという演出が行われた。

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 最後の曲である「ぷよぷよの歌」では特別ゲストとして,「ぷよぷよ」シリーズのプロデューサー,セガゲームスの細山田水紀氏が登場し,momoca氏と一緒になって,ハイトーンな歌声を披露した。サビでは観客を煽りながら,「ぷよ!ぷよ!」と力強く歌い,会場を盛り上げる。

今回のイベントプロデューサーで,ゲーム音楽史,ゲーム史の研究家で作編曲家でもあるhally氏が白衣姿で登場した。直前まで演奏していた共同プロデューサーのヨナオ氏も加わり,ライブについて説明する
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MC中のBGMやアーティストのサポートも行うtom2氏。ゲーム音楽関連のイベント活躍している名DJだ
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 続いては,レトロゲーム音楽の演奏やチップチューン楽曲の制作や海外ライブへの出演などを精力的に行っている,サカモト教授がステージに上がった。架空のゲームをイメージしたサウンドトラックから,2つのメドレーを演奏することに。最初に披露されたのは,「INSERT vol.3 - NINJA OR DIE」だ。これは,忍者をテーマにした横スクロールアクション,「NINJA OR DIE」という架空のゲームで使われている曲のメドレーとなっている。全体を通して8bitサウンドで時代劇の雰囲気が感じられる和テイストになっており,疾走感のある曲や,緊迫した雰囲気の曲など,緩急をつけたメドレーになっており,ゲームのオープニングからエンディングまでの一連の流れをイメージできるものになっていた。

 その次は,「INSERT vol.2 - SOLAR SOLDIER」というメドレーだ。こちらも架空のシューティングゲーム「SOLAR SOLDIER」をイメージしたサウンドトラックからの選曲になっている。アラビア風の音楽で古代をイメージさせるようなオープニングで始まり,シンフォニックで豪華なイントロから不協和音のようなアレンジなど数十秒間でどんどん転調していく。いろいろなステージをクリアしながら進んでいくシューティングゲームのイメージを想起させるメドレーだった。

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 サカモト教授が退場したあとにステージに現れたのは,小沢純子氏とオペラ歌手のLarra レイ氏と,チェリストの五十嵐大氏の3名によるユニット,「小沢純子 with Larra レイ&五十嵐大」だ。サカモト教授のチップチューンミュージックから一転,音数が少ないクラシカルなコンサートになった。

 1曲目の「カイの冒険」の「オープニングテーマ」では,静かなピアノとチェロのサウンドに,穏やかなソプラノボイスが響いて,会場はゆったりした雰囲気に包まれる。続いては「ファミリーテニス」から,「セレクトミュージック」,「試合開始ジングル」,「ミッションBGM」,「アドバンテージラブ」のメドレー。「アドバンテージラブ」はゲームのBGMに歌詞がついたもので,「ナムコベストヒットパレード」に収録されている。原曲はややシュールな雰囲気の曲だが,レイ氏が歌うとまるでオペラのワンシーンのように聞こえてくるから不思議だ。

 さらに2018年に発売された「エイリアンフィールド3671」のメインテーマも披露され,最後は再び「カイの冒険」のメドレーへ。「ゲームスタートジングル」から「通常BGM」,「魚になった私」,「スペシャルエンディング」が続けざまに披露された。レイ氏は耳を震わすようなハイトーンボイスや,スタッカートが続くテクニカルな歌い方で,観客を魅了した。

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 続いては,男女3人の8bitミュージック・ユニットで,作曲やライブのほか,楽曲提供,リミックス,映像制作など,あらゆる音楽活動を国内外で行う「YMCK」が登場した。女性ボーカルの栗原みどり氏は,白のジャケットにミニスカート姿。サウンド,映像担当の除村武志氏中村智之氏は白のシルクハットにスーツ姿だ。

 まずはオープニングの「Magical 8bit Tour」を披露し,MCパートへ。埼玉県で初のライブだが,メンバーの除村氏は母方の実家が会場のある大宮だそうで,縁を感じているという。ここで,今回のライブパフォーマンスは撮影とSNSでの拡散OKと宣言されたため,スマートフォンを取り出し,撮影する人達の姿が見られるようになった。

 さらに,「埼玉ゲームシティの展示で遊びテンションが上がったので,ステージでもゲームをやろう」と除村氏が提案。中村氏が持ってきたファミコンのゲームからどれを遊ぶか,客席の多数で決めることに。
 「マッピー」や「スーパーマリオブラザーズ」といったタイトルが並ぶなか,「頭脳戦艦ガル」の名前が挙がると,会場からは笑いが。最終的に「バルーンファイト」に決まると,ゲーム画面がステージ上のスクリーンに映し出され,中村氏がゲームをスタート。最初は中村氏がプレイしているのかと思いきや,そのまま栗原氏が歌い出すとゲーム画面も流れるようにドット絵のPVに変わり,3曲目の「魚のまばたき」が披露された。多数決によって次の曲が変わるという演出によって,客席の盛り上がりに拍車がかかったたようだ。

 続いてTVアニメ「アラド戦記」のエンディングテーマ,「果てしない世界」が演奏され,最後の曲はライブ初披露でPVも前日にできたという新曲,「サーカス・テーマ曲」だ。スウィングジャズのようなリズミカルな楽曲で,会場から手拍子も沸き起こった。多彩なチップチューンに栗原氏のウィスパーな歌声が合わさり,フレンチポップをイメージさせる楽曲と,衣装も相まってオシャレなステージだったといえる。

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 「YMCK」がさがったあとには,本イベントのプロデューサーであるhally氏のイチ押しミュージシャン,元アイレムの作曲家でバンド活動も行っている石崎正人氏と,先ほども登場した石田正彦氏によるダブルギターのユニットがステージに上がった。
 R-TYPEのコンポーザーとして知られている石崎氏が,アイレム公認のライブで演奏するのは初めてという貴重な機会となった。石崎氏は,ライブの準備にあたりギター以外のサウンドを石田氏に打ち込みで作ってもらうという話で進めていたという。1月中にまとまる予定だったが,結局完成はライブ前日になったと話すと,会場からは笑いが漏れた。「スリリングな状況」と前置きをして演奏を始めた「R-TYPEより『デモ画面』〜『ステージ1BGM』」のメドレーは,お互いに元同僚ということもあってか息がぴったり。1曲目が終わるとホッとした様子で「自分の曲やから,覚えてるで!」と会場にアピールし,またも会場は笑いに包まれた。

 続いて披露された「R-TYPEより『ステージ2〜3〜5〜ボスBGMメドレー』」では,向かい合いながらギターセッションを楽しんでいるような場面も見られた。最後に披露された「ムーンパトロール」では,曲中に「スパルタンX」のBGMが挟まれるという演出も。重厚なダブルギターによるロックミュージックで,hally氏の言葉を借りるなら「いぶし銀」の魅力を見せてくれたステージとなった。

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 石崎氏と石田氏の次にステージに上がったのは,ソロ歌手のCyua氏 と,元タイトーの作曲家TAMAYO氏のユニット,「BETTA FLASH」だ。PS2で発売された「ナイトウィザード」のオープニングテーマ「6th body」が演奏され,Cyua氏の透き通るような歌声に疾走感のある曲調が印象的だった。
 2曲目の「WATER LILY」ではテクノサウンドに柔らかな歌声が響き,間奏から観客の手拍子が入り盛り上がる。3曲目の「言霊の幸はふ国」は,荘厳なイメージの曲に合わせて力強い歌声が響いた。
 続いてはレイフォースのエンディング曲「QPED」のアレンジだ。イントロは,「クイーン」の「We Will Rock You」のようなバスドラムで始まり,観客も手拍子を合わせる。ミドルテンポの優し気な曲調と歌声がすばらしい。そしてレイストームのエンディング曲,「CERAMIC HEART」のアレンジにつながる。レゲエ調のサウンドにフランス語の歌詞という珍しい曲で,観客の手拍子が重なり,会場との一体感が強い演奏になった。

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 イベントの最後を飾るのは,インターネット上で活動しているミュージシャンで,ライブ以外にもアニメやゲーム作品にも楽曲を提供をしているヒゲドライバー氏だ。ファミコンのコントローラを使って,体全体でリズムを取りながらゲームで遊んでるかのようにDJプレイを披露した。最初に演奏したのは,「All Night Loop」,「Super Mushroom」,「Udo」のメドレーで,様々なSEやBGMを駆使した8bitサウンドが響く。それぞれ雰囲気が違う3曲だが,流れるようにつながり,1つの曲として完成されていた。
 続いては「スカイフィッシュ」をバックに流しながら,MCパートへ。自己紹介をしたあと,自身よりもキャリアが長い大御所が揃っているなか,なぜ自分がトリなのかと困惑している様子を見せる。
 「BAD TRIP」,「Nipponia」,「ukigumo」,「弊社御社」の4曲メドレーは,ハイテンポでリズミカルな楽曲を集めた内容となっており,座席に座りながら体を小刻みに揺らしてリズムをとっている観客が多かった。そして最後は「マイティボンジャック(SEXY-SYNTHESIZER Rimix)」で締めに入る。まずは,観客を煽ってのコール&レスポンスだ。その後,ヒゲドライバー氏の掛け声にあわせ,手拍子と「ハイ!ハイ!」という観客のコールが会場に響く。今回のライブでコールが行われたのはこの曲が初めてで,トリを飾るのにふさわしい盛り上がりとなった。

最後は全員揃って記念撮影。ここでも撮影がOKという事で,一斉にケータイで撮影される
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終了後の物販では出演者が直接売り子に立ち,気軽に会話を交わすなどアットホームな雰囲気で観客を見送っていた
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【セットリスト】
1.CRT(The TEXTUREZ with 小林早織)
2.AZEL(The TEXTUREZ with 小林早織)
3.檄!帝国華撃団(改)(The TEXTUREZ with 小林早織)
4.ぷよぷよの歌(The TEXTUREZ with 小林早織)
5.「INSERT vol.3 - NINJA OR DIE」メドレー(サカモト教授)
6.「INSERT vol.2 - SOLAR SOLDIER」メドレー(サカモト教授)
7.カイの冒険より「オープニング」(小沢純子 with Larra レイ&五十嵐大)
8.ファミリーテニスより「セレクトミュージック」「試合開始ジングル」「ミッションBGM」「アドバンテージラブ」(小沢純子 with Larra レイ&五十嵐大)
9.エイリアンフィールド(小沢純子 with Larra レイ&五十嵐大)
10.カイの冒険より「ゲームスタートジングル」〜「通常BGM」〜「ウィングBGM」〜「スペシャルエンディング」(小沢純子 with Larra レイ&五十嵐大)
11.Magical 8bit Tour(YMCK)
12.果てしない世界(YMCK)
13.魚のまばたき(YMCK)
14.サーカス・テーマ曲(YMCK)
15.R-TYPEより「デモ画面」〜「ステージ1BGM」(石崎正人 with 石田雅彦)
16.R-TYPEより「ステージ2〜3〜5〜ボスBGMメドレー」(石崎正人 with 石田雅彦)
17.ムーンパトロール(石崎正人 with 石田雅彦)
18.6th body(BETTA FLASH)
19.WATER LILY(BETTA FLASH)
20.言霊の幸はふ国(BETTA FLASH)
21.QEPD(BETTA FLASH)
22.CERAMIC HEART(BETTA FLASH)
23.「All Night Loop」〜「Super Mushroom」〜「Udo」(ヒゲドライバー)
24.スカイフィッシュをつかまえたら(ヒゲドライバー)
25.「BAD TRIP」〜「Nipponia」〜「ukigumo」〜(ヒゲドライバー)
26.マイティボンジャック(SEXY-SYNTHESIZER Rimix)(ヒゲドライバー)
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