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「暴力的なゲームの排除がeスポーツの正式競技化のために必要」。国際オリンピック委員会とAlisportsが発言
ロイター通信の質問に答えたDazhong氏は,暴力的なコンテンツの例として,Tencentの「Honor of Kings」(Strike of Kings)を挙げており,アジア大会には現実のスポーツをシミュレートしたようなタイトルが望ましく,それがオリンピックの価値観にも合致するとしている。
World Electronic Sports Gamesを主催するAlisportsは,アジアオリンピック評議会(Olympic Council of Asia)やAsian Electronic Sports Federationなどと共に,2018年8月18日〜9月2日に開催された第18回アジア競技大会ジャカルタ大会で,eスポーツを公開競技として実施した。
2022年の杭州大会ではメダルの授与を伴う正式競技になる予定だったが,8月22日に掲載した記事でもお伝えしたように,状況は流動的だ。
ジャカルタ大会はまた,2024年のパリオリンピックでeスポーツを公開競技とするためのトライアルでもあったが,国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長は,ジャカルタ大会後に「いわゆる“キラーゲーム”が取り除かれない限り,オリンピックに採用されることはない」と述べており,Dazhong氏の発言はこうした動きに対応したものだと思われる。
Dazhong氏はロイターの記事で,最近の中国政府が暴力的なゲームタイトルに懸念を示していることも挙げており,eスポーツがアジア大会,そしてオリンピックの競技として採用されるためには,今後も議論が続くだろう。
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