LINEの事業戦略発表会が開催。ゲーム事業では今夏にHTML5ゲームプラットフォーム「LINE QUICK GAME」をスタート

　LINEは2018年6月28日，事業戦略発表会「LINE CONFERENCE 2018」を，千葉・舞浜アンフィシアターにて開催した。このイベントでは，同社のメッセンジャーアプリ「LINE」 に関する新たな展開が発表された。本稿では，その中からゲーム事業に関する部分をピックアップしてレポートしていこう。


　ゲーム事業では，HTML5タイトルを配信する新たなプラットフォーム「LINE QUICK GAME」を，2018年夏に開始することが発表された。従来のLINE GAMEでゲームを遊ぶには専用のアプリを端末にインストールする必要があったが，LINE QUICK GAMEではWebブラウザから各タイトルを起動できる。

ゲームを含むエンターテイメント事業に関するプレゼンテーションを行った，LINE 取締役 CSMO 舛田 淳氏

　LINE QUICK GAMEでは，LINEがゲーム事業を立ち上げた当時のテーマであった「コミュニケーションの一環としてゲームを楽しむ」ことに立ち返り，チャットを活用しながら楽しむタイトルなども提供していく予定だという。
　なおリリース第1弾タイトルは，以下の8本となっている。

「LINEで発見!!　たまごっち」
「LINE みんなでクイズ」
「Jetpack Bandits」
「koToro_」
「Dino Ballz」
「釣り★スタ QUICK」
「にゃんこ防衛軍」
「LINE 今日のナンプレ」

LINE QUICK GAMEにタイトルを提供するパートナーも紹介された

LINEを介して「荒野行動」のプレイヤー同士がゲーム中にコミュニケーションを図ったり，相互に招待したりできることなども紹介された

2018年秋に，LINE MUSICを使ったチャットルームBGM機能が実装されることもアナウンスされた

LINE MUSICからミュージックビデオを2018年秋より配信する予定

ライブのチケット販売を電子化するLINE TICKETのサービスも2018年秋に開始する

アーティストとファンのコミュニケーションを促進するLINE LIVEのサービスもスタートする

LINE マンガおよびLINE コミックスのさらなるサービス拡大を目的として，韓国・NAVER WEBTOONと資本・業務提携を締結し，7月2日に新会社のLINE Digital Frontierを設立する

ユーザーの動向を分析し，現在もっとも知りたいであろう情報を提供するSmart Channelも実装予定

LINEの海外展開に関するプレゼンでは，各国の事情に合わせてさまざまなローカライズを施す「ハイパーローカライゼーション」などがアピールされた

中堅・中小企業向けサービスも紹介された

新たにLINE ショッピングとLINE トラベルのサービスがスタートする

LINE NEWSは，ユーザーのプロフィールや動向を分析し，最適なニュースを届ける「My NEWS」を実装する予定

スマートスピーカー「LINE Clova Friends mini」の「ミニオンズ」モデルが2018年秋に登場

音声合成技術により，「LINE Clova」のボイスを特定の人物の声に変えるデモも行われた

「LINE Clova Friends」に赤外線リモコン機能を追加する「Clova Friends Dock」が，2018年夏に発売される

「LINE Clova」のスキル（機能）を開発・拡張できる「Clova Extensions Kit」が7月中に一般公開される。それらのスキルを配信する「Clova スキルマーケット」も2018年夏にスタート

2018年冬より販売されるトヨタの新型車（一部）では，クルマと「LINE Clova」を連携させるサービス「Clova Auto」を利用できるようになる

ディスプレイを搭載した「LINE Clova Desk」が2018年冬に登場

資産運用や保険に関するサービスも順次展開する

個人向けのフィナンシャルサービス「LINE 家計簿」が2018年秋にスタート

LINE Payの展開や，QUICPayと提携し非接触型決済に対応することなども発表された

7月より，グローバル向け仮想通貨交換所「BITBOX」を日本とアメリカ以外で展開する

　発表会の最後には，LINE 代表取締役社長 CEO 井澤 剛氏が登壇。「実は発表の準備を進めていたが，間に合わなかったものもある。順次お目にかけていきたい」とし，「LINEはこれからも全社を挙げて新しい挑戦をしていきます」と意気込みを見せていた。

「LINE」公式サイト