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片霧烈火さん,Uyuさん,中原 涼さんが歌い,そして飲んだ。細井聡司氏の新譜発売を記念したジョイントライブをレポート
このライブは,片霧烈火さんの「秘咒庭は万華の欲望(ゆめ)ひらく」,Uyuさん(ACRYLICSTAB)の「Drastic Girl REMIXXX」,中原 涼さんの「Blue forest」といった,細井聡司氏の作曲による新譜が連続リリースされることを記念したもの。「秘咒庭は万華の欲望ひらく」は片霧さんのBOOTHおよびメロンブックス,「Drastic Girl REMIXXX」はUyuさんのBOOTH,「Blue forest」はhosplug storeで販売中だ。
細井氏と言えば,打ち込みによるエレクトロ系楽曲がよく知られているが,今回はバンドのViVi BaBooとバイオリニストのMariNaさんを迎えた体制でのステージが披露された。また,合同ライブは「前半はバンドAが出演,後半はバンドBが出演」のようにパート分けされるのが一般的だが,今回は,1枚のアルバムを作るようなイメージでセットリストが組まれたとのことで,各出演者が入れ替わり立ち替わりでステージに上がり,デュエットもありコーラスもありといった構成になっていた。
01. BIRD'S VIEW / ALL ABOUT
02. glow / 中原 涼
03. ladybird (kisekilay edit) / 中原 涼
04. 此処にある奇跡 / 片霧烈火(Chor.Uyu&中原 涼)
05. 世界に、さよなら / 片霧烈火
06. Strawberry Kiss Deadly Pain / Uyu,(Chor.片霧烈火)
07. Electric Echoes / Uyu
08. Drastic Girl (Acid Devotion) / Uyu
09. 秘咒庭は万華の欲望ひらく / 片霧烈火
10. 軋地を渡れ、祝福の祝詞 / 片霧烈火(Chor.Uyu&中原 涼)
11. Dress in Blossom / 中原 涼
12. 運命(とき)の風 / 中原 涼(Chor.Uyu)
13. Eternal Sequence / Uyu(Chor.中原 涼)
14. AOI PLANET (SLEEPLESS) / Uyu(Chor.片霧烈火)
15. アオイトリ (kisekilay edit) / 中原 涼
16. Blue forest / 中原 涼
17. ぷりぷり♡エイプリルフール / 片霧烈火
18. ちょコちょコっ、はにゅ〜ん! / ALL
19. 妹プリ〜ズ! / ALL
20. 魂の慟哭 / ALL
ソロパートを最初に担当したのは,中原さん。細井氏と中原さんによるアンプラグドサウンドをフィーチャーしたプロジェクト・kisekilayの1stマキシシングル「glow」から,表題曲の「glow」と「ladybird」(結月ゆかりコンピレーションアルバム提供曲のセルフカバー)を歌い上げる。また,曲間には「Blue forest」の制作スケジュールは綱渡り的で,レコーディングがライブ当日から2週間前,CDをプレスできたのが4日前と,非常にタイトなスケジュールだったことが語られた。
それに続いて,片霧さんが「秘咒庭は万華の欲望ひらく」からの「此処にある奇跡」と「世界に,さよなら」,そしてUyuさんが「ELECTRIC GIRLFRIEND」からの「Strawberry Kiss Deadly Pain」と「Electric Echoes」を披露した。なお,このライブでは来場者から出演者へのドリンクの差し入れが受け付けられており,曲間のトークでは「飲みながらいかにして差し入れも購入するか」が話題に上がったり,片霧さんからは「私ラム好きです!」と差し入れの種類を指定するなど,早いうちからフリーダムなノリがあふれ始めた。
中盤には「Drastic Girl REMIXXX」収録曲に関してのトークパートが設けられた。ここでは参加リミキサーから中潟憲雄氏,川田宏行氏,ヨナオケイシ氏がゲストとして登壇。Uyuさんを司会として,リミックスのコンセプトや製作時にイメージした風景,聴いてほしいシーンなどが語られた。
トークの中では中潟氏から,「自身のアレンジはバンド演奏が前提となっているので,いずれ自身のバンド・AQUA POLISにUyuさんを招いてライブバージョンを披露する」といった意向が語られた。
またヨナオ氏からは,「THE SHOOTING!! #2」と「THE HORROR!! #0」の開催が告知された。ここで発表となった「THE HORROR!! #0」は,ホラーゲームをフィーチャーしたクラブイベントで,7月16日に中野heavysickZEROで開催される。出演はヨナオ氏や細井氏,Uyuさんのほか,増子津可燦氏,高見 龍氏,COSIO氏,渡部恭久氏といったゲーム音楽ファンなら言わずと知れた面々,そしてドリームキャスト「メルクリウスプリティ 〜end of the century〜」や小倉久佳音画制作所氏のCDジャケットなどでアートワークを担当したBREIT MUZIK氏などが予定されている。詳細に関しては,公式サイトを参照してほしい。筆者としては,当日がジョージ・A・ロメロ氏の1周忌にあたることもあり,誰かがゾンビもののフィーチャーに走ることを期待したい。
「Drastic Girl REMIXXX」についてのトークコーナーから続く曲は,当のDrastic Girlのオリジナル版をベースとしたバンドアレンジバージョン。そして「秘咒庭は万華の欲望ひらく」および「Blue forest」表題曲などの新曲や人気曲が,クライマックスに向けて盛大に演じられた。
細井氏はフリーランスとして長く活動してきたが,6月からAYUMI ONE.の制作チーム・STRIKERSに所属しているとのこと。マネジメント業務を事務所に任せることで,より制作に集中する意向だという。なお,従来の屋号であるhosplugは同人レーベルとして継続し,独自の活動も展開していく姿勢となっている。
ゲーム音楽として大衆的なテクノ系やオーケストラ系とは少し違ったテイストを持ちつつ,キャッチーなボーカル曲も得意とする,独特なスタイルが魅力の細井氏。今後のさらなる活躍にも期待したい。
hosplug公式サイト
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