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「ペルソナ5」のTVアニメ「PERSONA5 the Animation」の先行上映会が開催。同イベントで行われた制作者トークの模様をお届け
本作は,アトラスのRPG「ペルソナ5」(PS4/PS3。以下,「P5」)を原作としたアニメ作品だ。4月7日にTOKYO MXテレビなど5局とAbemaTVにて放映が開始され,4月9日からは各動画配信サービスでの配信が順次行われる。
アニメの第1話と第2話の先行上映が行われたイベントでは,上映後にプロデューサーの足立和紀氏,監督を務める石浜真史氏,そしてアトラスのゲーム制作者である和田和久氏という3名が登壇。イベントの感想やアニメ制作,「ペルソナ」という作品への思いなどが語られた。
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「PERSONA5 the Animation」公式サイト
トークは,本イベント開催を迎えた感想から始まった。「登壇者の中で一番ビビっている」と自ら語った石浜氏は,「(集まった人達からは)1話,2話と観終えて,いろんな気持ちが渦巻いているんだろうなというのは感じました」と,和田氏は「ゲームをなぞりつつブラッシュアップされていて,それを綺麗に見せていただき,お見事だなと思いました」と,それぞれ先行上映とアニメに対する感想を述べた。
アニメの制作立ち上げについて聞かれた足立氏は,「P5」の企画書があがってすぐに連絡をもらいゲーム開発と共に動き出し,まず「PERSONA5 the Animation -THE DAY BREAKERS-」(※)を制作したことを明かした。
※ゲーム内のとあるミッションをベースに怪盗団の活躍を描いた,アニメオリジナルのプロローグストーリー
TVアニメシリーズとしての「P5A」制作は,ゲーム発売後に実際にプレイしたうえで,あらためて「これのためのアニメを作ろう」と本格的に動き出したそうだ。石浜氏も「原作の面白さを感じてもらうためのアニメ化」と話し,ゲームに対してプレイした人が抱いている印象,とくに共通している部分は絶対に外さないよう考えながら制作していると話した。
これについて和田氏は,「カットインの使い方など,原作をリスペクトしたうえでの演出を考えてもらえていて,僕らとしても嬉しいかぎり」と,足立氏と石浜氏の思いが届いていることを両者に伝えていた。
続いて,今回の上映会ではまだ披露されなかった,オープニングとエンディングのアニメーションについての話題に。「これまでのアニメ史にあるものとは違うアプローチはしようかなという,ひねくれた考えで作っています(笑)」と,会場の笑いを誘った石浜氏は,ともかく楽曲を聴き込みながら,キャラクター紹介に終始しない,作品の魅力をメインで打ち出すものを目指して制作したと語った。何話まで制作するか,オープニングはいつまで使うかなどが決まってない状態で作り始めるうえで,キャラクターをどこまで出すか,何をメインに見せるかというバランスの取り方の難しさもあったという。
オープニングでの見せ方に続き,アニメでの物語やキャラクターの見せ方について語られた。映像作品としてより「P5」の魅力をより分かりやすく伝える作品にするうえで,ゲームとは違った視点を設けられることがアニメならではの長所と考える足立氏。そんな氏が,一番不安な要素でもあると語ったのが,主人公の雨宮 蓮だ。
ゲームではプレイヤーの分身として登場し,ほとんど言葉を発することがない主人公。その言葉を一文字ずつ,言い回し一つ慎重に考えながら作り上げていくのだが,決してそれは確信をもって進められるものではなく,プレイヤーの思い描いているイメージに近いものが出来ているのか,常に悩みながら取り組んでいるという。
CVを担当する福山 潤さんの演技によってさらなるニュアンスが加わり,作り上げられていくという,蓮のキャラクター像。足立氏は,「(ゲームのプレイヤーから)それぞれが抱いている「P5」の主人公像に似ていると受け取ってもらえると良いですね」と話した。また,ゲームではシャドウやペルソナが良く喋るようになったことについて,「(P5Aも)口説き落としますよ(笑)」と,ペルソナとの会話交渉シーンが期待できるひと言も。
アフレコ現場で石浜氏が驚かされたのは,収録時間の短さだという。人気と実力を兼ね備えた声優陣が揃っているため,制作側から指示を出す前から,「この人がこう言ったからこう返す」という掛け合いが出来上がっているそうだ。これについて足立氏は,声優自体のスキルの高さはもちろん,ゲーム収録の時点でキャラクターが出来上がっていること,ディレクション側としても演出の基本としてゲームがある点を述べた。
また,現場について,「良い雰囲気を作ってくれているので,“福山様様”です」「座長として,そうそうたるメンバーのまとめてくれている」と,石浜氏,足立氏それぞれが怪盗団のリーダーである蓮と同様,福山さんが収録現場のまとめ役になっていることを話した。
続いて,ファンからの「コープのメンバーは全員登場する?」という質問に入った。コープは,パーティメンバーとなる怪盗団の仲間のほかに,怪盗活動の協力者として登場する人達だ。ゲームには10人を超えるコープがいたが,これについて足立氏は「ゲームの重要な要素の一つなので,出来る限り出したい。人物によってはどのように(アニメ版の物語に)入れたらいいか苦労していますが,『どう工夫したら出せるかな』と,楽しみながら話し合っています」と話し,さらに「深く掘り下げれなかったキャラクターも出てくると思いますが,アニメ本編とは違う形で取り扱えたらいいなという話し合いもしています」と,その構想を語った。
上映後のトークは3名からのメッセージで終了した。「PERSONA5 the Animation」は,4月7日にTOKYO MXテレビなど5局とAbemaTVにて放映開始後,4月9日から順次,各動画配信サービスでの配信がスタートする。ファンはもちろん,未プレイの人もこのアニメで「ペルソナ」シリーズの魅力に触れてみよう。
■登壇者3名のメッセージ
- (「P5」は)シリーズ最新作で最高傑作といえる作品だと思いますし,そんな原作ゲームの名を汚さないよう一生懸命制作していきます。長いシリーズになると思いますが,現場の人間皆で力をあわせていい映像を作っていくので,応援をお願いします(足立氏)
- (上映会の参加者は)この1話と2話で一つの答えを見ていただけたので,願わくばこのまま3話,4話……と楽しんでほしいですね。まだ何話やるか秘密なんですが,途中ビックリもあるはずなので,観続けて損はないと思います(石浜氏)
- 開発者側としても,「ペルソナ」に対する愛を感じる出来だと感じました。ペルソナは皆さんあってのコンテンツだと思っているので,ゲーム,アニメともによろしくお願いします。僕らもアニメに負けない面白いものを作っていきたいと思います(和田氏)
「PERSONA5 the Animation」公式サイト
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