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Valveが次世代「SteamVR」に必要な要素技術を提供開始。VR向け液晶パネルや高精度のトラッキング技術など
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印刷2017/10/10 12:32

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Valveが次世代「SteamVR」に必要な要素技術を提供開始。VR向け液晶パネルや高精度のトラッキング技術など

画像集 No.002のサムネイル画像 / Valveが次世代「SteamVR」に必要な要素技術を提供開始。VR向け液晶パネルや高精度のトラッキング技術など
 北米時間2017年10月9日,VRプラットフォーム「Steam VR」を展開するValveは,VRシステム向けの新しい要素技術をVR機器メーカーに対して提供すると発表した。
 新しい要素技術には,ハイエンドVRシステム向け液晶パネルと,有機ELおよび液晶パネルの双方に対応するレンズ,現在よりも高精度なルームスケールトラッキング技術などが含まれるとのこと。これらが,次世代のSteam VR対応ヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)を構成する要素となりそうだ。

 なお,Valveによる発表は,概要を簡単に説明した短いものなので,新要素の詳細は明らかになっていない。だが,その中でも,大きなウェイトを示しているのは,ディスプレイ関連の話題だ。

 リリース文中でValveは,液晶パネルの技術が進歩したことにより,高速かつ低遅延で高精細という特性を備える液晶パネルが登場してきたことから,次世代のVRシステムで液晶パネルを採用する可能性があることを示唆している。
 ただ,既存のSteam VR対応HMDであるHTC「Vive」で使われた有機ELパネルを,次世代モデルで否定しているわけではない。冒頭でも触れたとおり,Valveは新しい要素技術として液晶パネルと有機ELパネルの両方に対応可能なカスタムレンズを用意しており,また,対応する補正用ソフトウェアも用意している。VR機器メーカーがどちらのディスプレイパネルも選択できるように柔軟性を持たせたと考えるのが正解だろう。
 また,新しいレンズによる光学システムでは,85〜120度という幅を持った視野角に対応するとある。現行のViveは110度固定なので,次世代のSteamVRでは,視野角の異なる複数のSteam VR対応HMDが登場する可能性があるのかもしれない。

 一方,ルームスケールトラッキング技術の改良については,精度の高さを暗示する「Sub-millimeter」(サブミリメートル,mm未満)という言葉が使われている程度で,詳しい情報は明らかになっていない。もっともValveは,2017年6月に,複数のベースステーションに対応しつつ,ベースステーション自体の低コスト化も実現するトラッキング技術「SteamVR Tracking 2.0」を発表しているので(GamesIndustry.biz Japan Edition関連記事),サブミリメートル級のトラッキング技術は,これと絡むことになるのではなかろうか。

こちらはSteamVR Tracking 2.0でサポートする新しいベースステーションの構造図。内部のモーターが1基になり,制御機器のASIC化も実現するという
画像集 No.003のサムネイル画像 / Valveが次世代「SteamVR」に必要な要素技術を提供開始。VR向け液晶パネルや高精度のトラッキング技術など

 今回の発表はあくまでも要素技術の提供開始に関するものであって,次世代のハイエンドVR HMDが具体的にいつ出てくるというものではないが,こうして情報が開示となった以上,Valveが前を向いて進んでいるのは間違いない,とは言えるだろう。ひょっとすると来年のGame Developer Conferenceあたりで,プロトタイプを拝めるかもしれない。

SteamVR 公式Webサイト

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