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[COMPUTEX]VR時代はウェアラブルならぬ「背負えラブル」こそが本命!? ZOTACも“背負えるPC”をデモ
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印刷2016/06/01 12:37

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[COMPUTEX]VR時代はウェアラブルならぬ「背負えラブル」こそが本命!? ZOTACも“背負えるPC”をデモ

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ZOTACブース
 COMPUTEX TAIPEI 2016では,やはりというかなんというか,VR(Virtual Reality,仮想現実)に関する展示が目立つ。PCやPCパーツメーカーのブースにおいては「VRを楽しむのに適したPC」の提案が盛んで,メイン会場となるTaipei Nangang Exhibition Center, Hall 1の4Fに出展しているZOTAC International(以下,ZOTAC)も,御多分に漏れない。

 ZOTACがブース内で大きなスペースを割いてアピールしていたのは,COMPUTEX TAIPEI 2016の開幕に先駆けてMSIが披露し話題を集めた,「バックパックスタイルで背負えるPC」なのであった。

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背負って使うPC


ウェアラブルならぬ「背負えラブル」なVR対応PC登場


 ZOTACの背負えるPCは,バックパックの最下層にバッテリーを収め,その上に,薄い直方体のボックスに入ったPCを配置するという設計だ。

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バックパック型PCを開けたところ。バッテリーと小型デスクトップPCを突っ込んだだけと言えなくもない。そのため,中には大量のケーブルもある

 バックパック型PCで組み合わせてあるVR対応ヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)はHTC製の「Vive」。長いケーブルの大部分をバックパック側に残してあり,バックパックを背負ったうえで,HMDを被ることになる。
 ストレージにはSSDを採用しているため,背負ったユーザーがそれなりに動いても動作に影響はなさそうだが,PC自体がバックパックの布地で完全に覆われているため,エアフロー面はあまり芳しくなさそうである。

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VR対応PCを背負うのはこれが初体験。甘酸っぱい思い出になりそう
 ZOTACブースには,このバックパックスタイルのVR対応PCを背負ってVive対応タイトルをプレイできる“お立ち台”があり,筆者も体験させてもらったのだが,意外にも「重い」とは感じないというのが第一印象だ。
 後で担当者に確認したところ,バックパックの総重量は約4.5kg。17インチワイド液晶を搭載するALIENWAREのゲーマー向けノートPCがだいたいこれくらいの重さだったりする。

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お立ち台でViveを使っている筆者。バックパックは横から見るとこんな感じだ。来場者には「オタク風のおっさんが,背負っているバックパックを下ろすことなくVRコンテンツで遊んでいる」ように見えたことだろう

 Viveのキーワードは「ルームスケールVR」であり,広さのあるVR空間内を実際に自分の足で歩き回れるというのが最大の特徴だが,その魅力はそのまま,「視界がVR世界で覆われる中,現実世界で伸びる長いケーブルをなんとかしなければならない」という煩わしさにもつながっている(関連記事)。
 その点で今回のバックパック型PCは,ケーブルの長さがユーザーの背中から頭部までの最短距離分しかないため,「ゲーム中,足に絡まってしまって,リアルで大変危険な状況になる」心配がないのだ。

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ゾンビ撃退系の一人称シューティングで,二丁拳銃を振り回せる「Arizona Sunshine」をプレイ中の筆者。ケーブルが邪魔にならないので,お立ち台を自由に動き回ってガンガン撃てる

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前後から同時に迫ってくるゾンビは,もう,こんな感じの前後同時射撃で撃退。もう,気分はキアヌ・リーブスかトム・クルーズである

 ウェアラブルコンピュータという概念に対してはずっと,その言葉の響きと体験の不一致にこれまでモヤモヤされ続けてきたのだが,ZOTAC(やMSI)の披露した今回のバックパック型VR対応PCこそが,本当のウェアラブルコンピュータなのではないかと思い始めている。
 もっとも,ウェアラブルというよりは「背負えラブルコンピュータ」といった感じではあるのだが。

 人類の進化が,前傾姿勢の類人猿から直立型の現代人になっていったように,この「背負えラブルコンピュータ」は,「VR統合型コンピュータ」の進化の第一段階なのではないだろうか。


バックパック型VR対応PCの“本体”も展示


 さて,ZOTACは,このまったく新しいVR用PCのベースモデルとなる小型キューブPC「MAGNUS EN980」もブースで展示していた。これは,NVIDIAのロゴプログラム「GeForce GTX VR Ready」に準拠した世界最小のPCであるという。公式サイトに掲載された諸元から,そのサイズは225(W)×203(D)×128(H)mmとなっている。

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MAGNUS EN980

 MAGNUS EN980は,ZOTACの小型PCおよびベアボーンシリーズである「ZBOX」の新作という位置づけ。製品名からも想像できるとおり,搭載するGPUはノートPC用「GeForce GTX 980」で,CPUには4コア4スレッド対応のデスクトップPC向け製品である「Core i5-6400」を組み合わせてある。

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本体背面側

 ブースには筐体をアクリルパネルにした展示用モデルもあったのだが,これを見ると,GPUとCPUの冷却を専用の簡易液冷システムで賄っているのが分かる。この最適化された冷却システムにより,VRゲームタイトルの実行によってGPUとCPUがフル稼働しても,比較的低い動作音を保ったまま高性能を発揮できるという。

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展示用に,本体を透明なケースに移し替えたもの。液冷システムの存在感がすごい

 外部出力インタフェースはDisplayPort 1.2×2,HDMI 2.0(Type A)×2と豊富。別途,USB 3.1 Type-CとUSB 3.0 Type-AポートとSDカードリーダーも備える。ネットワークコントローラは有線にも対応するが,バックパック運用時は標準搭載の無線LANコントローラのほうを使うことになるだろう。

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背面側。ディスプレイコネクタが見える

 なお,メインメモリはPC3L-12800 SO-DIMM対応で,メモリスロットは2基。最大容量16GB対応とのことだ。ストレージ用にはM.2フォームファクタでSerial ATA 6Gbps接続のスロットを1基と,2.5インチドライブベイを1基確保している。

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底面側から見ると,メモリスロットやストレージスロットなどを確認できる

 バックパックPCはともかく,MAGNUS EN980自体は日本での発売予定があるそうで,早ければ6月中にも国内市場に登場する見込み。搭載するメインメモリやSSD容量によって価格は多少前後するが,目安としては税別15万円前後とのことだった。


ZOTACブース,その他の展示


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 ZOTACブースではそのほか,「GeForce GTX 1080」搭載でオリジナルデザインを採用したグラフィックスカードを2枚確認できた。

 1つは3連ファン仕様の「GeForce GTX 1080 AMP EXTREME」,もう1つは2連ファン仕様の「GeForce GTX 1080 AMP Edition」だ。両製品の違いは,冷却機構の大小による動作クロックで,もちろん,GeForce GTX 1080 AMP EXTREMEのほうがより高い動作クロックを実現する。
 ではそのクロックはいくつなのかという話だが,現在は競合メーカーの動向を見極めているところなので未設定だという。定格より高いことは約束するが,どのくらいになるかは未定だそうだ。

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フラグシップ的扱いになるGeForce GTX 1080 AMP EXTREME
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こちらは2連ファン仕様のGeForce GTX 1080 AMP Edition

ZOTACのCOMPUTEX TAIPEI 2016特設ページ(英語)

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