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新生「VAIO」がハイスペックな2-in-1ノートPCとBroadwell-H搭載のタブレットPCを発表
VAIO Zは2月16日15時から同社直販サイトでの受注を開始しており,BTO標準構成価格は19万円前後(税別)とされているので,単純計算した税込価格は20万5200円前後。VAIO Z Canvasは2015年5月の発売予定で,メーカー想定売価は20万円台後半とされている。
両機種ともにゲーマー向けの製品ではないが,新生VAIO第1弾ということで関心がある読者もいるだろう。
Core i7-5557U搭載とバッテリー駆動時間15時間超
VAIO Z VJZ13A
VAIO Zは,ソニー時代に販売されていた2-in-1ノートPC「VAIO Fit 13A」の変形機構を受け継ぎつつ,搭載CPUの大幅強化とバッテリー駆動時間の延長を実現した製品だ。ブラックとシルバーの2色がラインナップされる。
ディスプレイ部分に「マルチフリップヒンジ」と称する独特の回転機構を備えており,一般的なクラムシェル型ノートPCとまったく変わらない使い勝手を確保しながら,必要に応じてフォトスタンドのような形態で使ったり,タブレット形態で使ったりすることもできる。
筆者は今でもVAIO Fit 13Aを使っているのだが,外付けキーボードを接続してデスクトップPC的に使うときにはフォトスタンドに,タッチでも操作可能なゲームを電車の中でプレイするときにはタブレットにと,使い分けができて重宝している。
複雑な変形機構を備えながらも,薄型で軽量なボディデザインを実現しているのも注目すべき点だ。本体サイズは324.2(W)×215.3(D)×15〜16.8(H)mmで,重量は約1.34kgとなっている。
この薄型軽量ボディに,モバイルノートPCや2-in-1ノートPC向けの「Broadwell-U」としては最上位クラスに当たるTDP 28WのCPU,「Core i7-5557U」または「Core i5-5257U」を搭載。定格動作クロックが前者は3.1GHz,後者は2.7GHzと高いことに加えて,Broadwell-Uの統合型グラフィックス機能では最も高性能とされる「Intel Iris Graphics 6100」を搭載するなど,2-in-1ノートPCとしては性能面でも期待できそうだ。
また,バッテリー駆動時間は15.2〜15.5時間(JEITA測定法 2.0による)とされており,長時間運用も可能と謳われている。VAIO Fit 13Aのバッテリー駆動時間は約10〜12時間とされていたが,これは測定基準の古いJEITA測定法 1.0での数値だ。これと同じ基準の場合,VAIO Zは19.3〜20.2時間のバッテリー駆動が可能とされているので,7割近くも長時間動作することになる。
最高スペック構成にすると税込価格が軽く32万円を超えるというものではあるだが,2-in-1ノートPCにも性能を要求したいという人には,響く製品といえるかもしれない。
●VAIO Z VJZ13Aの主なスペック
- 液晶パネル:13.3インチ,解像度2560×1440ドット,グレア(非光沢)
- CPU:Core i5-5257U(定格2.7GHz,最大3.1GHz,2C4T,共有L3キャッシュ容量3MB,TDP 28W),Core i7-5557U(定格3.1GHz,最大3.4GHz,2C4T,共有L3キャッシュ容量4MB,TDP 28W)
- メインメモリ:4GB×2,8GB×2
- チップセット:CPU内蔵
- GPU:CPU内蔵(Iris Graphics 6100)
- ストレージ:128/256/512GB SSD(PCI Express x4接続)
- 有線LAN:なし
- 無線LAN:IEEE 802.11ac
- Bluetooth:4.0
- アウトカメラ:799万画素
- インカメラ:92万画素
- 内蔵スピーカー:2ch
- 外部インタフェース:HDMI 1.4(Type A)出力,USB 3.0(Type A)×2,ヘッドセット端子
- キーボード:日本配列
- OS:64bit版Windows 8.1,Windows 8.1 Pro
- サイズ:324.2(W)×215.3(D)×15〜16.8(H)mm
- 重量:1.34kg
- バッテリー駆動時間:約15.2〜15.5時間(JEITA測定法 2.0)
Broadwell-H搭載の12.3インチタブレット
VAIO Z Canvas
もう1つの特徴は,12.3インチサイズで解像度2560×1704ドット(アスペクト比は3:2),Adobe RGBカバー率95%というペン入力対応液晶パネルを搭載する点だ。この特徴と強力なCPUパワーによって,VAIO Z Canvasの主な対象ユーザーには,写真家やイラストレーターといったデジタルコンテンツ制作者が想定されているとのこと。
最小構成価格でも20万円台後半という高価なモデルにはなりそうだが,並みのモバイルノートPCよりもハイスペックなタブレットPCという点には,魅力を感じる人もいるのではないだろうか。
VAIO 公式Webサイト
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