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【PR】あなたが……指揮官ですか? 噂の銃擬人化ゲーム「少女前線」の内容を一挙解説
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印刷2018/07/10 12:00

プレイレポート

【PR】あなたが……指揮官ですか? 噂の銃擬人化ゲーム「少女前線」の内容を一挙解説


 スマホゲーム「少女前線」iOS / Android)のCBTが,本日2018年7月10日15:00から開始される。本作はサンボーンジャパンが近々配信予定のストラテジーゲームで,プレイヤーは“世界各国の古今東西の銃器”が美少女へと擬人化された“戦術人形”を指揮し,世界平和のために奔走する。

 人によってはここ数年の擬人化ブームに食傷気味かもしれないが,ちょっと待ってほしい。本作は元々,2016年5月に中国大陸(以下,中国)にて配信が開始された作品で,現在は“中国で五指に入る超人気IP”と言っても過言ではないほどの支持を得ている。すでに台湾や香港,マカオや韓国をはじめ,北米などを対象とした英語版も並々ならぬ人気を誇っており,このたび満を持して日本に上陸した大作なのである。

少女前線

 なお,「日本は後回しにされただけでは?」と思う人もいるかもしれないが,それについての弁解を求めるときは,先に掲載したインタビュー記事などで納得していただけると幸いだ。そのため本稿では一挙解説と題し,発表から先,長らくベールに包まれていた気になるゲーム内容の説明からはじまり,重厚で濃密な世界観を後ほど紹介していく。

 一般的には「物語や世界観を先に紹介」するのが通例だが,文章の比重も考えてこのような構成とした。そうするくらい,少女前線は“世界観がゲームになっている”のだ。

「少女前線」公式サイト



戦術人形がいる最前線


 本作のメインコンテンツを簡単に紹介しておくと,「ストラテジーバトル」「戦術人形の製造・編成・強化」「戦術人形や戦友(フレンド)とのコミュニケーション」の三本柱となる。プレイヤーは戦術人形を指揮し,世界平和を脅かす“鉄血”の戦術人形との戦いに赴くのだ。

少女前線
少女前線

 ゲームの流れは,作戦を選び,ストーリーを読み,戦場に戦術人形の部隊を投入し(複数部隊を投入可),プレイヤー操作によって攻略するというもの。マップでの行動は自軍と敵軍のターン制で,操作に難しいところはないが,どう操作するべきかは大いに悩まされる。

 マップ上はすごろくのようなマス目で区切られており,行動ポイント(基本的に2回移動まで)を消費して部隊を移動させる。そこに敵部隊がいれば戦闘に,なにもなければターン終了時にその場を占拠できる。マス目には占拠すると勝利,されると敗北な「司令部」をはじめ,行動ポイントの総量が1増える「飛行場」,周辺の視野を確保できる「レーダー」などが存在する。これらを踏まえ,どう進軍させるかが戦況を左右する。

少女前線
作戦中は画面左上の「任務選択」からホーム画面に戻ることができ,いつでもプレイの中断が可能。作戦の「リトライ」「作戦中止」もできるが,こちらは消費した資源が返ってこないので注意
少女前線 少女前線 少女前線

 自部隊が敵部隊と同一のマス目に入ると戦闘が発生する。戦闘画面には,事前に設定した3マス×3マスの陣形上に戦術人形が参列し,敵部隊とのオートバトルを行っていく。プレイヤーができる操作は「スキルの使用」「戦術人形の配置変更(スワイプ)」「戦術人形への撤退指示」くらいのもので,スキルも撤退もオート操作にすれば労力はさらに減る。ともあれ,ストラテジーらしく編成や移動といった“事前準備の醍醐味”がゲームの面白さを大きく支えているため,半自動であること自体は欠点ではない。

 戦闘では戦術人形達がちびキャラ化し,どちらかの部隊が全滅するまで銃器をガンガン撃ち合い,ダメージを取って取られてが繰り返される。詳しくは後述するが,編成の相性や陣形の効果がどのように表れているのかを見るための演出として優れているし,その様子は眺めているだけでも十分楽しいもので,見飽きることはない。

 それに強敵相手ともなると「3マス同時攻撃」などを繰り出されるので,戦術人形を細かく移動させたり,銃撃や被撃の直前にスキル発動を合わせたりと大忙しだ。こうなると快適で爽快であったゲームスピードは一転し,操作のギリギリ感を煽ってくる。このメリハリの効いたギャップが“バトルとしての面白さ”を生み出しているのだろう。

少女前線
少女前線

 戦闘中,戦術人形はHPが一定以下になると「重傷」を負い,あられもない姿になってしまう。デフォルト設定では「重傷を負うと自動で撤退」するようになっているので,彼女達があられもない姿のまま戦地に倒れ伏すことは避けられる。

 ただし,作戦中はHPの回復ができないので重傷状態は続いてしまう。もしも次の戦闘にあられもない姿のまま投入し,やられてしまうと大変である。なので,あられもない姿にさせてしまったら潔く戦地から逃げ帰るのもアリだ。その際,自身の愚かさが招いたことの大きさを噛み締めるためにも,あられもない姿を瞼に焼き付けておくべきだろう。

 重傷後にさらにHPが0になってやられてしまっても,戦術人形が“ゲーム上から消える”ことはない。その代わり,該当の子と部隊内の子の「好感度」が減少する。なんだ死なないんだ,と軽々しく思ってはいけない。好感度を100にしないと彼女達と「誓約」できないからだ(どういう意味かは推して知るべし)。彼女達が死んでいなくなってしまうよりは辛くないが,死にたくなるほど辛い気持ちになるので気を付けよう。

 ※補足として「重傷を負うと自動で撤退」のオプションをOFFにするタイミングはおそらく,重傷になったあとも撤退させず,さらにギリギリになるまで撃ち合わないと勝てない強敵に出会ったときなので,そういう状況にならないかぎりは必ずONにしておこう。

少女前線
「PPK」(ワルサーPPK)は,はしたない
少女前線
「M950A」(キャリコM950)は,かわいらしい

 マップ上でなんらかのアクションを起こすと,プレイヤーが保有する4種類の資源がリアルタイムで減少していく。作戦の部隊投入時に消費する「人力」,戦闘時20%を消費する「弾薬」,毎ターン10%と戦闘時20%を消費する「配給」,そして人形修復時に消費する「パーツ」だ。実数はいずれも,部隊に編成した戦術人形のパラメータに応じて算出される。簡単に言うと,強いほど多い,弱いほど少ない。

 これらの資源は戦闘以外でも,新たな戦術人形の製造に使用する。ゲーム序盤の戦闘での消費量など保有量と比べれば歯牙にもかけないものだが,リスペクト元であろうゲームのことを脳裏によぎらせると,経験値稼ぎやイベント周回時に底をつく可能性もあるので,リソースマネジメントの思考はあらかじめ身に付けておくといいかもしれない。

 そのほか「重傷になった子を戦闘開始直後に撤退させて,4人で頑張る継戦スタイル」「中立・敵性の隣接地を占拠地で囲むと,ターン終了時に方位占拠できる」「クリアするだけなら敵部隊を避け,敵の司令部を占拠するだけでいい」「プレイ成績で3種類の勲章を獲得し,作戦ごとの自動プレイを開放する」「当面のプレイ方針は任務(クエスト達成度など)に沿って,美味しい報酬をゲットしよう」などノウハウは多々あるが,並べすぎても頭に入らないだろうから割愛するとしよう。

誰がどれだけダメージを与えているかも見られる。また,オプションで「戦闘簡略化」をONにすると戦闘時間が短縮される。簡易表示で流されるわけではないので見る楽しさはそのままだ
少女前線

 ひとつだけピックアップすると,“敵部隊の移動がランダム”なところが面白く,歯痒く,ときたま素晴らしい。倒したい敵部隊があらぬ方向に行ったり,戦いたくないのに攻めてきたり,勲章まで敵部隊の撃破数があと1足りないときに向かってきてくれたりと,プレイヤーが介入しえないドラマを生み出してくれる。飽きさせないゲームデザインとまでは言えないが,プレイヤーを長々と楽しませてくれるランダム要素なのは確かである。

 一応,CBTに乗じて言いたいのは「部隊移動やターン終了をときどき誤操作してしまう」ことである。アンドゥボタンがあると選択の重さが際立たないので嫌。わざわざ毎回「それでよろしいですか?」の文が挿入されるのも嫌。なんかこう,うまい具合にほんのちょっとだけ誤操作しないで済むような工夫があると,嬉しかったり。

少女前線


戦闘は済んだか? ここからが本当の最前線だ


 先ほど戦闘の良さを褒めつつ「“事前の準備の醍醐味”が面白さを大きく支えている――」と言ったが,決して間違いではない。楽しいの最前線はここからだ

少女前線

 ホーム画面では前述した「戦闘」以外にも,さまざまな項目にアクセスできる。その中のひとつ「修復」に関しては,戦闘で傷ついた戦術人形を回復させる――以外の説明はいらないのでもういいだろう。ということで,まずは「編成」から説明していく。

 「編成ってなにやるんだろう。ワクワク」と期待に胸を膨らませられる人はそうはいないと思うが,ここでは読んで字のごとく,手持ちの戦術人形を最大5体まで部隊に編成していく。少女達にはそれぞれLV,HP,火力,命中,回避,射速,移動速度,好感度,スキル,装備などの項目が存在するのでよくよく吟味しよう。なお,“敵の銃撃を受け止める”のは銃器のイメージには合わなかったのか,一部を除き防御力の概念は存在しない。

少女前線
少女前線

 大きな特徴は銃の種類で,本作には「ハンドガン(HG)」「サブマシンガン(SMG)」「ライフル(RF)」「アサルトライフル(AR)」「マシンガン(MG)」「ショットガン(SG)」が登場する(ゲーム内でも略字表記なので頭に叩き込んでほしい)。

 「HG」はHPや火力が低めだが,部隊全体へのバフ/デバフのスキル保有率や,資源消費のコストパフォーマンスに優れる。「SMG」はHPや回避のパラメータが高く,最前列のタンクとして活躍する。「RF」は低HP,高火力,高命中のバリバリのアタッカーで,敵後衛を優先的に狙う。「AR」はパラメータのバランスがよく,敵前衛を優先的に狙う。FPSでとりあえずARを選んだときの安心感と同じくらいの活躍が期待できる。

 そして「MG」は瞬間的に高火力を叩き出せるが,撃ち終わり後の隙が大きいので運用次第である。最後の「SG」はある程度ゲームを進めた後に開放される特殊なタイプで,近距離敵に対する吹き飛ばし攻撃と独自の防御能力を持ち味とする(なお,SGはサービス開始後に実装予定となる)。

少女前線 少女前線
少女前線 少女前線
かわいい戦術人形がどんどん出てくる。手元にも出てくるといいね
少女前線

 戦闘では“5体の戦術人形を3マス×3マスのどこに配置するか”がキモとなり,これを事前に適用するのが「陣形」である。

 彼女達は各々が「上マスのHGの射速上昇」「後ろマスのARの命中上昇」といった陣形効果を持っているため,誰がどの特性を持っているのか,シナジーを活かしきれるのは誰と誰か,選びきった5体をどう並べるのか,悶え苦しむ。しかし,戦術人形達の戦闘力を引き出せるか否かは陣形次第なので頑張ろう。

 もちろん,序盤については無理に型にハメようとするよりも,「運用しやすいHGで行けるところまで」「ちょっときつくなったからSMGとARを投入」「ボス対策にRFを2体」「超可愛いのきたから陣形とか関係ない」くらいの軽い感覚で構わなそうだった。つまり,悩むのは壁にぶつかってからでいいだろう(わりとすぐぶつかる)。

1マスずれるだけで能力が上下するので,ひたすら悩もう
少女前線

 バリエーション豊かな戦術人形達は,基本的に「戦闘報酬」や「クリア報酬」で手に入れる。中にはミッション限定キャラクターもいるので,お目当ての子を見つけてしまったのなら自らの手中にドロップするその日まで,ひたすら周回しよう。そして,まだ見ぬ運命のお相手に出会いたいと思ったら「工廠」で人形製造を行おう。

 人形製造ではアイテム「人形製造契約」と4種類の資源を消費し,新たな戦術人形を生み出せる。下記の画面については,見たところでどういう意味なのかさっぱり分からない人から,故郷に残したお母さんの味のごとく数値を思い出せてしまう人までさまざまだろうが,至って単純にドキドキできるシステムなのでやれば分かる,としておく。

 数値の振り分けと排出率の関係は調整中にあるとのことだが,もちろん同量の資源を使ったからといって同じ戦術人形が出てくるわけではない。一応,戦術人形の製造時に登録される「製造ログ」を使えば“高レアリティの戦術人形が生まれたレシピ”を利用できるが,年始のお賽銭箱が発揮してくれる加護くらいのものと考えておくべきである。

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アサルトライフルは最も平均的な数値で出るとか。まぁCBT以降,攻略情報がどんどん出揃うと思うのでこのレシピは気にしないでほしい
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 工廠内ではそのほか,手持ちの戦術人形を消費して行う「人形強化」(基礎パラメータが上がる。LVは上がらない),戦術人形用の装備品を作る「装備製造」(利用するには別途アイテムが必要)があるが,序盤で最も重要なのは「編制拡大」である。

 これは戦術人形が一定LV(最初はLV10)に達したとき,特殊アイテムである代用コア,あるいは同じ戦術人形を消費することで“戦闘に参加する戦術人形の数が増やせる”ものだ。より分かりやすく言うと「LV10のAK-47×2体」になり,パラメータが一気に跳ね上がるわけだ。これでもまだ理解できないとしても,下記の画像を見れば一発だろう。

少女前線
少女前線 少女前線

 初心者がストーリーを1-1から進めていくと,2-1あたりで「あれ,敵強くなった」と思いはじめ,2-6あたりで「もう勝てない。終わった」という気分になると思われる。それを打開するための攻略マメ知識として,序盤で詰まるポイントに出会ったらまず,“部隊内の戦術人形を全員LV10にして編制拡大を済ます”を心がけよう。

 方法はいたって単純。簡単にクリアできる作戦を周回するだけでいい。幸い,LV10ならそれほど時間はかからないし,周回に求められる資源も少量で済む。悩んでいるよりもさっさと到達させてしまおう。まぁ,「これが俺流ARレシピだ!」などと無理して人形製造をぶん回していない場合にかぎるが(人形製造に資源をつぎ込むのは最終手段としよう)

こうなりたくなければな
少女前線

 例によって,本作では“手に入れやすい戦術人形=低レアリティのHG”の数が集まりやすく,編制拡大にかかるコストも安く済ませられる。先のことを考えても,高レアARを無理して育てるより,低レアHGを優先するのもありだ。

 当然,レアリティの輝きの差はあまりに眩く映るかもしれないが,こういうゲームでは後々になって間違いなく「コスパの良い高LVのHG部隊」がなによりも欲しくなるのは火を見るより明らかなので,最初のうちからそれに着手している気持ちでやっていれば,拒否感も薄れることだろう。

 ちなみに指揮官LV(いわゆるプレイヤーレベル)が12に到達すると,ホーム画面の「開発」がアンロックされる。ここでは特殊なアイテム“資料”を消費し,戦術人形のスキルを強化できる。筆者はアンロックまでしか漕ぎつけなかったが,各項目を見ていたら「プレイしてたら普通に開発したくなる」と思わせてくれるくらいに魅力的であった。

少女前線


M950Aと誓約したいかもぉ……


 ホーム画面の最後のメインコンテンツは「宿舎」だ。ここでは戦術人形達のちびキャラ達を,リフォームし放題の屋内でひたすら眺めることができる。家具ガチャなどで入手できる家具や壁紙,戦術人形の好感度を高めたりすると入手できるスキンを適用したりして,日々の生活にちょっとした潤いを与えてもらおう。

 もちろん実用性もある。ソーシャル要素が存在するのだ。ほかのプレイヤーの宿舎を訪問し,見たことのない戦術人形を目にしたり,あまり目を向けていなかった子の(可愛さの)潜在能力を見直したり,「あいつ,こういうのが好きなんだな」と戦友の内面に一歩踏み込んでしまったりすることができる。

 その際,戦友の宿舎を「いいね」すると友情ポイントを獲得できる。このポイントを大量に貯めると特別なアイテムと交換できるのだ。といっても,心無いいいねを飛ばし合うだけの戦友だけで周囲を固めてしまうとちょっと不健全なので,「俺が可愛いと思ったから,いいねした」くらいの軽さで褒められる心を芽生えさせておくといいだろう。

少女前線
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最初は引っ越し直後の残念な部屋みたいな感じだが……
少女前線
いろいろと家具を組み合わせるとこういう感じになる。夢が膨らむ

 そのほか,宿舎には付属施設として「データルーム」「救護室」がある。これらの特殊な施設の改善には,宿舎の快適度(良い家具を置くと高まる)に応じて特定の時間帯に充電することができる“バッテリー”が求められる。

 バッテリーを消費すると,データルームでは経験値の取得量などに関わる補正をアップグレードすることができ,救護室では犬や猫が飼える。ペットを飼うとこれまた快適度が増加するほか,戦術人形がペットとたわむれる姿が見られるようなるらしい。言うまでもなく必需品であろう。

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猫を手に入れられなかったのは,弾薬箱のせいかもしれない
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 ついでに説明しておくと,戦友をたくさん作るのは重要だ。戦友を作ると「宿舎を訪問できる」「チャットをできる」という素晴らしい権限を与えてもらえるほか,その人の部隊を「支援部隊」として利用できるようになる。

 支援部隊はそれぞれのプレイヤーが任意に設定する部隊枠で,スマホゲームではお馴染みのフレンド枠である。戦闘中に司令部や飛行場といった特定の施設にて“戦友の支援部隊を要請”できるようになるのだ。支援部隊による戦闘は戦果やランキングには計上されないものの,「HP0で部隊を動かしたくない」「難しくてクリアできそうにない」といったケースで助力してもらえば,まさに救世主のごとき活躍をしてくれるはずだ。

 大体の人は自身の最強部隊を設定するだろうし,好きが溢れすぎている人の部隊ならば,それはそれで良き隣人を引き寄せることだろう。

ホーム画面の左上のプレイヤーネームをクリックした画面。ここでホーム画面に立たせる副官を変更できるので覚えておこう
少女前線
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 ゲーム内容については最後に,本作のアプリ内課金について触れておく。少女前線ではキャラクターおよびアイテムの入手がゲーム内リソースのみで完結しているので,アプリ内課金の影響は直接的な強弱には関わらない。先ほど触れた家具ガチャにしても,ゲーム進行における大きなファクターになるとは言えない。

 そのうえで本作では,戦術人形のスキン,家具やプロフィール用アイテム,ゲーム内リソース,アイテム,一部権限の購入などが提供される。どれも嗜好と時短のためのものだ。しかし,部隊数の上限や製造ラインの開放などは,なくても困らないが,どう考えても欲しくなる。無料で遊ぶと気張るよりも「出しすぎない程度に整える」くらいの気持ちで始めると,より健やかに遊べるだろう。どちらにせよ,好きな戦術人形のスキンが欲しくなるのはゲーマーの性なので,各々が判断し,選択するものとするべきか。

 何十時間と遊んだうえでの意見ではないので,リソースやアイテムの実際の入手バランスがどうなっているのかは個人的な憶測も交じってしまうが,本作はその信条のとおり,ゲームプレイだけで然したる問題もなく進めることができ,人によってはランキング上位にすら君臨できるものと思われる。開発元である中国のサンボーン(散爆网络)の言うサービス方針「Pay to WinならぬPay to Beauty……いえ,Pay to Lookでしょうか」の考えは,きっと間違いではないのだろう。

少女前線 少女前線
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あなたが……指揮官ですか?


 ここからは少女前線の“世界観”について触れていく。あらためてお伝えするが,本来なら最初にこういった設定をサラッと紹介しておくものだが,本作については用語と濃度がそれを許してくれそうになかったので「ここから」にした次第だ。ゲームをちょっと進めるだけでは知ることができない,だけどゲームを始めるうえで知っておくといい前提知識も多々あるので,読者の方々も覚悟して,ひとつひとつの設定を飲み込んでほしい。

 ひとつ注意事項として,以降は「スマホゲームのストーリーなんてスキップでポチっだよー」という人に向けており,プロローグならびにEP.01 第一戦役「目覚め」1-1からEP.02 第二戦役「エコー」2-6までの内容を含んでいる。衝撃的な展開は少なめの,物語が本格始動するまでの範囲ではあるが,気にする人はしばらく目を伏せてくれて構わない。

少女前線

 2030年。中国・北蘭島(ベイラン島)。現存する人類発祥以前から存在していたとされる古代文明(作中では1905年に発見され,崩壊・逆崩壊技術と呼ばれる)の遺跡で,未知の物質「崩壊液」の大規模な漏出事故が発生した。その影響により地球上の大部分は居住不可能な地と化し,同時に世界人口の多くも失われた。後に「北蘭島事件」と呼ばれる大災害の引き金となったのは,わずか数名の中学生による誤操作であったとされている。

 北蘭島事件からまもなくして,放射能汚染をまぬがれた数少ない大地を奪い合うことを目的とする,第三次世界大戦が勃発した。人類史上,最も無邪気で野蛮な戦争と称されたそれは,2045年4月15日から2051年6月29日までの約6年にわたり続いた。そして戦火が燃え広がり,人口減少や環境汚染が進む中,人の代わりに人に似た自律人形(自立型ロボットの総称)を軍事転用させ,戦闘行動に特化させた自律兵器「戦術人形」が生まれた。

 戦術人形は“物質同士にエッチング処理(腐食作用を利用した加工技法)を施し,特殊なつながりを形成する”という理論を発展させた「烙印システム」を核とする。少女の姿をした人形の素体と銃器をエッチングし,つなげることで,両者には特殊な関係性が構築される。最大の特徴は“銃器の特色およびデータによって,その武器に最も適した造形や性格が人形に付与される”という点であろう。この製造技術は後に民間にも公開された。

 烙印システムが導入される以前の戦術人形は「自動人形に銃を持たせただけの代物」であったが,同システムにより飛躍的な進化を果たした二世代型にはさらに「ダミーネットワーク・システム」が搭載されている。これは演算能力を拡張した主機(ホスト)が,複数の傀儡人形(ダミー人形)に命令を出し,単身で集団行動をコントロールする,いわば疑似的な小隊機能である(ゲーム内では編制拡大システムがこれに当たる)。

 そうして,少女のように愛らしく,人よりも遥かに優れた身体能力を持ち,魅力的に見えるようにと植え付けられた感情表現を備える,資金と素材があればいくらでも生み出せる安価な生命体が誕生した。とはいえ,生きるだけでも息苦しいこの世界において,純白な魂を宿す彼女達の存在は人類よりもずっと信頼できるものであった。

 不毛な戦争に終わりが告げられたころ,世界中で秩序と文明がなくなっていた。ただしくは,それらを維持するための統治能力が各国から失われていた。国がなによりも保証すべき国民の安全は,もはや保障されなくなっていた。その後,地球上の安全保障の大部分は数が不足した人的資源に代わり,戦術人形,ないしそれらの運用を引き受ける民間軍事企業(PMC)が担うようになっていく。そして遅ればせながら,ゲームはここからスタートする。

少女前線
少女前線
少女前線

 大戦から約9年後の2060年。とある戦場にて鉄血の戦術人形部隊に囲まれてしまった「グリフィン AR小隊」。鉄血のネームド人形“代理人”に執拗に追われる小隊の一員「M4A1」(M4A1カービン)はひとり隊から離れ,グリフィン本部への救助要請を敢行することとなる。

 敵地においては明らかな決死行であったが,残される者達の状況もそう違わない。これは小隊の総意である。M4A1は姉妹である「M16A1」(M16ライフル モデル603),「AR15」(アーマライト・ライフル15。軍事品として納入されると名称がM16になる),「SOPMOD-II M4」(特殊作戦専用改修M4カービン)らを戦地に残し,その場を離れた。

右が「M16A1」。経験豊富なAR小隊の精神的支柱。一方,妹のM4A1に対してシスコンの域に達しているとか,いないとか。顔の傷跡を残している理由は謎とされている
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 鉄血こと,戦術人形の製造メーカー「鉄血工業製造会社」は,かの大戦時に生まれた老舗のひとつである。“秘密裏にとある機密情報を握っていた”との噂がまことしやかに囁かれており,事実,高性能な戦術人形を次々と送り出してきたとされている。

 そして大戦が終わった後,新たな発想の人形開発に着手した際,鉄血の人形達は制御不能へと陥り,従業員らは皆殺しにされた。この事件以降,鉄血の人形は秩序を乱す純然たる悪として,世界に戦火をばら撒く“人類共通の敵”となった。

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 その一方,大戦終了後に設立された「グリフィン&クリーガー」は民間の軍事会社である。同社は,戦場で多くの惨劇を目の当たりにしてきた退役軍人「ベレゾヴィッチ・クルーガー」により創設され,今では鉄血の勢力範囲を囲い込み,日夜,平和のための火花を散らしている。

 そしてグリフィンに所属する「戦術指揮官」(人間である)は戦術人形の管理・指揮を任され,世界平和の一翼を担う。あくまで手が届く範囲でのことだが。

少女前線
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 グリフィン S09地区戦術指令室。件のAR小隊の動向に懸念を覚えた者達が,戦術人形による救助隊を発足する。しかし,周辺地域ですぐに稼働できる戦術指揮官と言えば,「世界の輝きを更新せよ!」の謳い文句に惹かれてきたのだろう,入職したばかりのド新人であった(もちろんプレイヤーである)。この世界では人がいるだけマシだろうか。

 かくしてプレイヤーは口を開く暇も与えられぬまま(おそらくずっと与えられない系の主人公),後方幕僚 兼 秘書である「カリーナ」の補佐を受け(Live2Dでグニグニ動く。かわいい),グリフィンの戦術指揮官として戦術人形達を引き連れてM4A1の救助に向かいつつ,鉄血の人形達をやっつけるために戦場を奔走することになった。

少女前線

 戦地を進む,新人率いる戦術人形部隊の前に立ち塞がったのは鉄血のネームド“スケアクロウ”。彼女はM4A1を含むAR小隊のその後を探るべく,グリフィンの仲間のひとり「スコーピオン」(Vz61)を拷問にかけていた。スコーピオンは気丈にも嘘を混ぜつつ,スケアクロウの元で時間稼ぎをしていたところを,仲間である「PPSh-41」(ペーペーシャ・ソーラクアジーン。スコーピオンのことをサソリと呼ぶ)に救出される。

 部隊の態勢を整え,スケアクロウとの激戦を制した一行に,彼女の口から「劣悪な人形達が嘘をつくときは,本当の情報に適当な嘘を混ぜて,順番を入れ替えているだけ。情報自体の嘘をつくことができない」との欠点が明かされる。これは戦術人形のAIプログラムに関する機密情報であり,彼女達が知る由もないはずのことであった

少女前線
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 そして,人間の指揮官抜きでも単独作戦を敢行できる高い指揮能力を備えていたM4A1(通常,戦術人形は自律性と思考力を持つが,人間の指揮を代用できるほどではない)には,感情を司るメモリーチップに“なんらかの機密情報が含まれている可能性がある”ことが示唆され,その結果,鉄血に追われていたという事実が明らかとなっていく。

 グリフィンの戦術指揮官が成すべきは,鉄血よりも先にM4A1と合流すること。各地では別動隊による捜索活動も行われ,ときには「FF FNC」(FN FNC)らの“要領の悪さ”など,銃器に関するブラックユーモアも挟まれる。

少女前線
少女前線
少女前線

 果たして,M4A1が逃げきって本部に着くのが先か,彼女を追跡する鉄血のネームド“処刑人”に見つけられるのが先か,あるいは新人戦術指揮官による保護が先か――賭けはM4A1が勝利した。彼女は最初から,グリフィンの部隊を自由に動かせられる人間の戦術指揮官を頼りに逃げていた。

 「帰り道を探しましょう。銃弾は一回に一発ね」
 (EP.02 第二戦役「エコー」より)

少女前線

 処刑人を撃ち倒し,M4A1の救助に成功しても,少女前線の物語はまだ動いてもいない。ここまでは前哨戦でしかない。そんな期待を覚えさせてくれる序盤であった。

 ゲーム内では世界観や用語の説明が乏しく,事細かに教えてくれることはない(ゲーム序盤では,ということかもしれないが)。しかも,これでもまだまだ足りていないので,後は自分達でどうにかしてほしい。お願いします。筆者も詳しくはゲーム外を探るほかなかったので,本稿にしてもまだ見ぬ日本公式サイトの代わりに中国版「少女前线」や英語版「Girls’Frontline」の公式サイト,世界で人気のフリー百科事典をかい摘み情報を洗い出した。とはいえ,サンボーンの監修をとおしているので真偽は確かである。

 作中の説明口調が薄ければ薄いだけ,プレイヤーはドラマチックな展開にだけ没頭できる。キャラクターは名前と見た目だけで個性が立っているので,ファーストビューで興味をかきたてられ,それから詮索することが楽しみに組み込まれている。センシティブな意味合いはないのでどうか勘ぐらないでほしいが,「男の子は銃とか大好きだからね」。

 “ゲーム全体で世界観を表現している”少女前線では,プレイヤーはゲームをはじめた瞬間からこの世界に直面せざるを得なくなる。もちろん,だからこそストレートに受け止められる人だけではなく,「世界観や設定がよく分からない」と困惑する人も出てくるだろうが,そこはSF流のリテラシーでどうにかするのがクールというものだ。つまり,分かったふりで流せ。あとで調べて分かればいい。後付けの処世術はファンの特権である。

 筆者が心を掴まれたのは,物語のキャッチーな冒頭だ。昨今のスマホゲーム市場では類似したシーンがないとは言えない内容・構図ではあるが,それでも2年前からこれを演出していた本作に関しては「そりゃ人気にもなるわ」と得心してしまうものであった。

スコーピオンやM4A1など,ストーリーに絡むメインキャラクターはゲーム進行とともに入手できる
少女前線

 避けてはとおれないので言及するが,少女前線では随所に日本のエンタメコンテンツへのリスペクトが盛り込まれている。ただし,ゲームとしてまとめられた姿でもって体験すると,本作はゲームとしての快適性と世界観へのアクセスが非常にマッチしている。良いものをもっと良くする姿勢,とでも言うのだろうか。純粋に「日本ではなぜこの2年,こういうゲームがほとんど生まれなかったのだろう」と疑問に思ってしまった。当然,言葉の真意はビジュアルに対してではないので,内容でもって確かめてもらいたい。

 また,CBT開始前にもかかわらず,公式Twitterのフォロワー数が24万超を記録(2018年7月9日現在)しているのもすごい。超人気大型IPなどを用いた作品と比較すれば小さな数字に思うかもしれないが,「サービス開始前から海外のスマホゲームが日本でこの大盛り上がり」を記録しているのだから,わりと計り知れない数字である。

 理由としては,海外市場にも精通している人がここ数年で先んじてマークしていたのも大きいが,関係者に聞くところ「ファンアート」の影響力も多大だと言う。どうもpixivなどのイラスト投稿サイトのグローバル化に伴い,アジア圏を中心に人気を博した少女前線のファンイラストなどが日本にも波及しており,そこから早くも虜になってしまった人が多いのだとか。実際,これを見ている読者の中にもそういう人がいるのだろう。

そのへんにいた人に協力を願って撮影したARカメラ機能
少女前線

 ちなみに開発元のサンボーンは小規模の同人サークルからスタートした企業で,日本風のゲームデザインにしているのも“日本のアニメやゲームで育ってきた人達”であることが大きいという。そういった世代が制作し,日本に送り出してきたゲームも昨今は数が増えてきた。同社が決断した今回の日本配信にしても,「僕たちが作ったゲームで日本の皆さんを楽しませたい!」の想いが大元にあるのだとか。

 内輪話ではあるが,少女前線の事前登録の受付が開始された折,同社から「どうしよう。事前登録が20万人を突破してしまいました。その先は作ってません。すぐに作ります……!」との連絡が律儀に入ってきた。先のインタビューでは,うちの口の悪いインタビュアーが「『事前登録20万人突破はマストです』などと言わないタイプの社長さんだということはハッキリと分かりました(笑)」などと失礼をのたまっていたが,今回で人となりもゲームもそうなのが伝わってきたから,少なからず信用に値すると思っている。

 日本のエンタメ事情では,「自分だけの創作を信じて,同人で人気に火が着いて,世界まで羽ばたいていった」というジャパンドリームの例に事欠かない。2年遅れの大型新人となった少女前線がその一例に数えられるようになる可能性も,無きにしも非ずだ(すでに羽ばたいてやってきたのが今であるが)。それになにより,親近感を誘う世間話の数々は気に留めなくとも,か弱い少女ばかりに前線を任せておく諸君らではないだろう。

「少女前線」公式サイト

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