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信長の野望・大志公式サイトへ
  • コーエーテクモゲームス
  • 発売日:2017/11/30
  • 価格:通常版:9800円(+税)
    TREASURE BOX:1万3800円(+税)
    GAMECITY & Amazon.co.jp限定セット:5万2800円(+税)
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「信長の野望・大志」は今どうなっているのか? アップデートでの変更点を確認してみた
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印刷2018/05/19 00:00

プレイレポート

「信長の野望・大志」は今どうなっているのか? アップデートでの変更点を確認してみた

 2017年11月30日に発売された「信長の野望・大志」PC / PS4 / Nintendo Switch / iOS / Android。以下,大志)では,リリース後も継続的なアップデートが行われており,PC向けには2018年4月26日にVer1.0.0.6のパッチが配信となった(ほかのプラットフォームでも,バージョンナンバーこそ異なるが,同内容のアップデートが行われている)。これは3回めの大型アップデートとなるものだ。

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 これにより,大志にはバランス調整や不具合の解消が施されただけでなく,さまざまな新要素も追加されている。そこで本稿では,特にシステム面に関わる変更・追加に注目して,最新の大志がどのようなゲームになっているのかをレポートしたい。


「開発」で内政の幅が広がった


 リリース時における大志の内政要素は比較的あっさりしていて,「商圏」と呼ばれる商業ネットワークをどのように広げていくかが中心となっていた。
 だが,アップデートによって「開発」が追加され,内政でできることが飛躍的に増加している。

 開発は,「特殊な建物の建設」を可能とする要素だ。
 特殊な建物は1エリア(郡)につき1つ建設でき,その種類によって,収入を増やしたり,馬や鉄砲の生産量を向上させたりといったさまざまな効果がある。特にありがたいのは「人口流入を加速してくれる建物」だ。本作においては,人口の少なさが勢力拡大の障害になってしまう国が多いので,それを解決できる建物は,文字通り値千金と言えるだろう。

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 国境の防備を強化できる建物も用意されていたので,戦国時代のマジノ線(フランスが構築した対ドイツ要塞群)を目指してみたが,筆者がプレイした限りでは,期待したほどの効果は得られなかった。もしかしたら,もっとうまい使い方があるのかもしれない。

 こういった建物の一部は,特定の条件を満たしているエリアにしか建設できないが,建設可能なエリアは建物を選んだ段階で強調表示されるので,「どこなら作れるんだ!」とイライラすることにはならないだろう。

 ちなみに開発要素はVer1.0.0.4で実装されたが,それより前のセーブデータでも最新バージョンでプレイ可能となっており,建物がまったくない状態でゲームが再開する。改めて開発コマンドで領地をデザインしなおすのも,AIに委任して,開発のしかたを学んでみるのもいいだろう。

古いセーブデータをロードして開発を委任したところ。すぐに建設ラッシュが始まる。なお,新しいバージョンのセーブデータを古いバージョンの「大志」で読み込むことはできない。通常あり得ない状況だとは思うが,念のため
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「一括で実行」機能で,操作性だけでなく情報の視認性も向上


 前述したように,大志の内政要素は比較的あっさりめで,商業や農業でもプレイヤーがいちいちコマンドを入力する場面は少ない。
 それでも領土が広がってくると,「全部のコマンドを入力するのはしんどい」という状況に陥るので,筆者のような面倒くさがりな人間はすぐ「AIに委任」を選ぶことになる。

「大志」の委任はかなり便利なので,積極的に活用したい
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 だが,AIは決して完璧な手を打ってくれるわけではない。AIが完璧なゲーム運びをしてくれるなら,ゲーム開始直後からすべてをAIに委任するのが正解になってしまうので,これはある意味で当然のことだ。
 なので「状況からしてAIのミスは許容できないが,すべてのコマンドを入力するのは嫌」という状況がしばしば発生する。

 そんなときに役立つのが,農業と商業にアップデートで実装された「一括」での入力機能だ。対象となる拠点を一度に複数選んでコマンドを実行できるものだが,個人的には特に商業での操作性が改善したと感じた。

 大志では商業で実行できるアクションの数に制限があり,1ターンで5回でも多い方なので,クリック数が劇的に減少するわけではない。
 ただ,一括での実行画面では,現在自分が関与できる商圏が一覧で表示される。それぞれの商圏の状況がつぶさに把握でき,規模(収入)や進出コスト,投資コストなどでソートも可能なため,「どの商圏に対してどんなアクションをおこすべきか」を判断するのが大幅に楽になったのだ。

進出や投資先を任意の条件でソートして選んでいけるのは,かなり便利
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こちらは以前のバージョンの画面。今見ると「この画面にある情報だけを見て進出先を選んでいたのか」と愕然とする
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 一方,農業については,筆者はもともとAI委任で十分だと感じていたので,商業ほどのインパクトはなかった。ただし,農業はゲーム終盤に入るとアクション回数が飛躍的に増加する場合があるので,「AIに任せてなどいられるか!」というプレイヤーにとっては,コマンド入力の手間を確実に省ける便利な機能となるだろう。


「講和」の存在感が増した


 ストラテジーゲームにおいて「外交」をどう実装するかは難しい問題だ。多くの場合,その有益さは上下に大きくブレやすい。「決定的なくらいに効果的」か「あるにはあるけどほぼ機能しない」かである。
 同盟1つ取っても,簡単に結べるようであれば「警戒しなくてもいい後背地」をその都度作りながら,前線に戦力を集中できる。極めて低確率でしか結べない(あるいは不可能)となれば,「なんで外交コマンドがあるのだろう?」という気持ちにもなる。

外交の基本的な構造は変化なし
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 大志においても外交のバランスはなかなかに難しいところがあるようで,何度かバランス調整が行われている。中でも最も大きな変化だと感じたのは,「戦争中の敵国が,こちらに納得できる条件で講和を申し出てきやすくなった」という点だ。
 大志では特定敵国との合戦が長期間になると,徐々に自軍の厭戦ムードが高まっていくため,どこか適当なところで手打ちをしたくなることがままある。リリース直後のバランスだと,そのタイミングがつかめないまま合戦を続けてしまいがちだったが,現状ではより講和しやすいバランスになったと感じる。

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 また,外交によって変化する他国との関係に「従属」があるが,リリース直後のバージョンでは「従属させても,ゲーム的には独立した弱小勢力が味方になるだけで,いまいち意味が見出せない」という印象があった。
 それが現在のバージョンでは,従属関係に持ち込んだ相手を「吸収する」という選択肢が(家臣からの発案によって)発生するようになっている。「いずれ完全に吸収できるだろうから,とりあえずは従属させておこう」という判断ができるようになったのは大きい。


「決戦」のスキップが可能になり,より手軽に遊べるように


 合戦で特筆すべきなのが,「決戦のスキップ」が可能になったことだ。これによってプレイに要する時間が劇的に減少している。
 単にスキップできるだけでなく,その前段階として敵と味方の有利不利を示してくれるのもありがたい。プレイヤーが手練手管を尽くして戦えば勝てるかもしれない(このため手動戦闘を推奨する),地形が不利なため負けるかもしれない(このため手動戦闘を推奨する),絶対に勝つから任せとけ(このためスキップを推奨する),といったメッセージが事前に表示されるので,スキップを実行しないにしても便利だ。

戦闘前に「どれくらい勝てそうか」と伝えてもらったうえで,スキップするかどうかを決められる
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 また,戦闘バランスについても修正が加えられている。
 「2方向から挟んで叩くのが大原則」というところは変わっていないが,「鉄砲」の特技は明らかに発動しやすくなり,鉄砲隊を活用した作戦はより立案しやすくなっている。

鉄砲は明らかに撃ちやすくなった。それだけに天候(雨だと撃てない)が勝敗を分けることにもなりかねない
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 ただ個人的には,小規模な敵部隊が味方部隊の間をすり抜けようと動くことがあるのが気になった。
 たいていの場合,このような無理な機動は部隊の潰走を招くのだが,こちらの小規模部隊との間で延々と追撃戦が続くこともある。このあたりは「味方部隊による敵部隊の拘束力」がもう少し働いてもいいのではないだろうか。

 ちなみに筆者が個人的に気になっていたことに,大志の決戦において「視界」がどのように処理されているのか,という点がある。
 筆者がこれまで遊んできた範囲の経験で言うと,「武将の能力などによって敵軍の発見率が上がったりするのだろうなあ」「雨が降ると視界が短くなっている気がする」とは漠然と感じていた。だがそれと同時に「なんで今の敵の接近に気づかなかったの?」という状況もしばしば経験していた。

 一介のストラテジーゲームマニアとしては,いったいどんなメカニズムなのか気になっていたのだ(「敵ユニットが見えるか,見えないか」という問題は,アナログのストラテジーゲームでも様々な処理が工夫されている領域なので,特に気になったという点もある)。

 そこで今回の原稿を執筆するにあたり,開発チームに「決戦時の視界には何が影響しているのか」を聞いてみた。以下がその回答だ。

(1)部隊ユニットの場合,天候による視界距離の減少,戦法・作戦・武将の個性や志特性による距離増減が起こる
(2)砦の視界の場合,そのLVに依存して距離が伸びる
(3)ただし,森にいる部隊は発見されない


 なるほど,筆者は戦闘をほぼすべて鳥瞰画面で采配していたので,(3)の「森にいる部隊は発見されない」を意識したことがなかった。もっとも,鳥瞰画面でも森が完全に判別できないということはないので,このルールはうまくプレイに活用していきたいところだ。


より手軽にプレイできる大志は“ながらプレイ”もオススメ


 以上,アップデートの概要を,リリース時と比較しながらざっくりと紹介したが,やはり最大の改善点は「決戦のスキップ」だと言えるだろう。リリース直後のバージョンでは勝つことが明白な戦いであっても,実際に敵軍の士気を崩壊させるしかなかったが,現在のバージョンではその手間を省略できるので,プレイしやすさが格段に上がったという印象だ。

 もちろん「決戦スキップを選んだ結果負けた」という事態も発生するのだが,そもそも決戦をスキップしたくなるゲームの進行度(つまり中〜終盤戦)においては,「この一戦にすべてがかかっている」ような状況を作り出さないことが重要になる。合戦に絶対はないのだから,常に「この一戦に負けても構わない」状況を維持することが,戦乱の世を戦い抜く大原則だ。
 そのうえで,勢力によっては「我らの興亡はこの一戦にあり」という状況に陥ることもあるが,そんなときは決戦をスキップせず,納得行くまで考えて戦うのもまた楽しい。

操作性や視認性を重視するなら,決戦をマニュアルでプレイするとき,この画面に固定できたほうがありがたい
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とは言え,このような画面のほうが気分が盛り上がるのも事実だ
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 総じて言えば,大志のアップデートは着実に問題点の改善を進めつつ,各種コンテンツ(戦国大名固有の「志」など)を追加して,より遊びやすいゲームへと進化させている。
 筆者としては,開発コマンドの追加によって人口を確保しやすくなったと思われるあの大名やこの大名が,どれくらい戦えるようになったのか,いま少し時間をかけて探求してみたいと思っている。

防塁はエリアに対して有効で,そこが戦場になった場合に送り込める兵数の上限を下げる。要は敵の大軍に飲まれにくくなるという感じだ。また,特定エリアの「自軍の」兵数上限を上げる建物もあるので,これらを組み合わせて守れば,有利に戦いを進められる……はず
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 PC版の大志はバックグラウンドで動かしても,ちゃんともゲームが進行する(現世代のゲームとしては当たり前と言えば当たり前だが,ストラテジーゲームファンにとってはそうでもないかもしれない)。もともと1ターンの短いゲームなので,バックグラウンドで動かしたからといって「待ち時間をものすごく活用できます」ということにはならないが,「ながら」でプレイできるのはありがたい。それが決戦のスキップによってさらにライトになるので,ほかのお好みのコンテンツと一緒に「ながら」で天下統一を目指してみるのもいいのではないだろうか。

「信長の野望・大志」公式サイト

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