ジョン・ロメロ氏の新作FPS「BLACKROOM」のKickstarterキャンペーンがスタート。発売は2018年末を予定

　「DOOM」や「Quake」で知られるゲームデザイナーのジョン・ロメロ（John Romero）氏の新作FPS「BLACKROOM」の情報が公開され，開発資金獲得に向けたキャンペーンがクラウドファンディングサイトのKickstarterで始まった。目標金額は70万ドルで，キャンペーンが順調に推移すれば，2018年12月にリリースされる予定だ。

Kickstarter「BLACKROOM」プロジェクトページ

　「BLACKROOM」開発のために設立されたNight Work Gamesには，id Softwareの共同設立者だったアーティストのエイドリアン・カーマック（Adrian Carmack）氏が参加することもアナウンスされている。すでに発表されたとおり，本作の舞台となるのは，最先端のホログラフ技術を持つ軍事企業Hoxarのシミュレーションが失敗し，現実とバーチャルリアリティが交差するようになってしまった世界。プレイヤーはHoxarのチーフエンジニア，サンチアゴ・ソノラ（Santiago Sonora）博士となり，ホログラフのシミュレーションを続けることで，事故の真相を突き止めていくという。


　現時点でゲーム映像などは公開されていないものの，スピード感のあるゲームプレイが売りで，ロメロ氏の作品らしい激しい銃撃戦とメタルサウンド，そしてロケットジャンプなどがフィーチャーされているという。トータルで10時間ほどのシングルプレイキャンペーンに加え，Co-opや1対1のデスマッチ，アリーナ形式のマルチプレイモードが用意され，シングルプレイにも何かしらのタイムアタックがあり，リーダーボードでプレイヤー同士のタイムなどを競える予定だ。

　「BLACKROOM」の大きな特徴となると思われるのが，「Boxel」と呼ばれる独自の技術が採用されているところだ。詳細は不明ながら，ゲーム中，ビクトリア時代の幽霊屋敷から西部開拓時代の荒野へ突然マップが変わってしまうなど，「シフト」と呼ばれるバーチャルリアリティ空間の異変が表現されているという。
　ゲームのリリース時に予定されているのは6つのマルチプレイ用のマップだが，レベルエディタでプレイヤーもマップを制作できるという。


　今のところ対応機種はPCとMacになっているが，クラウドファンディングでの進捗によっては，ほかのプラットフォームも考慮されることになりそうだ。発売はまだ先だが，ロメロ氏の新作には，今後も注目していきたい。