オススメ機能
Twitter
お気に入り
記事履歴
ランキング
お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

LINEで4Gamerアカウントを登録
結のほえほえゲーム演説:第58回「ゼロからイチを作る」
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のムービー

メディアパートナー

印刷2018/04/07 00:00

連載

結のほえほえゲーム演説:第58回「ゼロからイチを作る」

画像集 No.001のサムネイル画像 / 結のほえほえゲーム演説:第58回「ゼロからイチを作る」

画像集 No.002のサムネイル画像 / 結のほえほえゲーム演説:第58回「ゼロからイチを作る」
 ごきげんよう。女優・タレントとして活動しております,です。

 この冒頭あいさつ,そろそろ覚えていただけたでしょうか。コラムの冒頭でこのあいさつを58回も続けてきた理由について,今日はお話したいと思います。

 ゲーム関連のお仕事に出会ってから早5年。番組やイベントにお呼びいただける機会が増えています。ありがたやありがたや……。大好きなゲームについてしゃべる機会をいただけるのは,たまらなく嬉しいことです。5年前からずっと。ありとあらゆる幸運が重なり,星の数ほど存在するゲームファンの中で,たまたま私が出演できているのだと思っています。
 だからこそ,番組やイベントをご覧になったゲームファンの皆さんが,私の気持ちに共感してくださることが嬉しくて,ずっと欲しかった友達ができたような気持ちになります。
 メディアを通して,ゲームファンの皆さんと感情という形のないものを共有できたんだと感じた瞬間,私の中で「コミュニケーション」の存在が変わりました。誤解が生じることなど,いっさい怖くない……と言えばさすがに嘘になりますが,コミュニケーションの受け手を信じることの大切さを知ることができたのです。

 そう思うと同時に,自らの言葉ではなく,作品に想いを込めるクリエイターに対しての憧れがより強くなりました。ゲーム関連のお仕事では,番組MCなど,私はゼロからイチを作っているわけではないので。ゼロからイチを作る人の力はすごいなぁとあらためて驚かされてばかりです。

 そんなことを思っていた私が,ある人に出会いました。「ドラゴンクエストX」の初心者大使をされていた,コメディアンのインコさんです。
 以前,インコさんの舞台を観に行ったとき,特別な美術や仕掛けのない丸腰状態で繰り出されるエンターテイメントに衝撃を受けました。実生活で「こいつちょっと変な奴だなぁ〜」と思っても,その違和感って,なかなか言語化しづらい人っているじゃないですか。
 そんな人が舞台上にキャラクターとして登場すると,実生活での違和感を成仏させられるようなカタルシスがあるのです。笑いながらスッキリできる感じ。イヤな奴がなぜか憎めない……という感覚でいえば,私の大好きなゲーム「チュウリップ」「勇者ヤマダ君」にも近いような気がします。
 私の中で,「ゼロからイチを作ること」に対する憧れが増せば増すほど,クリエイティブの土俵に立つことのハードルは上がっていたのですが,インコさんの舞台を観て,私は自分の中で言い訳をしていたことに気が付きました。特別な美術,道具,共演者……それらが何もなくても,ゼロからイチを作ることはできるのですね。

 私が足を運んだ劇場には,観劇習慣のないゲームファンの方が多かったことも印象的でした。ジャンルの垣根を飛び越えて,別の文化に興味を持ってもらうということは,かけがえのないことだと思っています。
 以前にもこの連載で書きましたが,映画ファン以外が訪れにくい映画館で,私の出演作の上映があったとき,「結」という存在をきっかけに,ジャンルの垣根を飛び越えて,映画館に来てくれた人がいて,それがとぉぉーっても嬉しかったんですよね。
 私は,誰かが新しい何かに触れるきっかけとして存在できた瞬間こそ,生きていて良かったなぁと思うレベルに感動するんです。だからこそ,インコさんが作り出したステージと客席でそれが実現している様子を見て,私の胸は熱くなったんです。


 2017年12月某日。そんなインコさんから,舞台出演のオファーをいただきました。ドギャギャギャーン。

 番組やイベントを通じて,ゲームファンの皆さんと出会うことができてから,私が命に代えても守りたいと思っていることがあります。それは,「好きじゃないものを好きと言わない」「面白いと思っていないものを面白いと言わない」ということです。
 誰かと約束したわけじゃないけれど,言葉の純度を守れなければ,活動している意味がないとまで思っています。つまらない作品を,面白い! と嘘をついてお金をもらったとしたら,私とゲームファンの皆さんの信頼関係は修復できなくなることでしょう。
 もちろん,私が心から面白いと思っても,誰かがつまらない! 騙された! と思うこともあるかもしれません。ただ,それとこれとは全然別物だと思っています。

 そして同時に,私は出演作品についてでも,面白くないものを面白いと言えない,そう思ってしまいます。……となると,今度は私の中では俳優業に対するハードルが上がっていくわけです。でもインコさんの舞台であれば,面白い! と胸を張って言えるはずだと思い,出演を決めました

 めちゃくちゃに上げたハードルを,さらに上げるようなことを最後に言いますが,こういうときのために私は「ごきげんよう。女優・タレントとして活動しております,結です。」と自己紹介し続けてきたんです。
 稽古をすればするほど,私が役者として活動しているのを観たことがない人に観てもらいたい……! と,そんな気持ちが強くなります。おかげさまで,すでに完売している回もありますが,まだチケットが残っている回もあります。下北沢のOFF・OFFシアターでお待ちしております。

「実弾生活デュエル」
・会期:4月10日〜15日
・会場:下北沢 OFF・OFFシアター
    東京都世田谷区北沢2丁目11-8 TAROビル3F
    ※小田急線・京王線下北沢駅より徒歩3分
     (現在,本来の南口は閉鎖中です)
・料金:3500円

・日時:
 4月10日(火)19:30…実
 4月11日(水)19:30…弾
 4月12日(木)15:00…弾 / 19:30…実
 4月13日(金)15:00…弾 / 19:00 スペシャルイベント
 4月14日(土)13:00…実 / 16:00 スペシャルイベント 19:00…弾
 4月15日(日)13:00…実 / 16:00 スペシャルイベント

・出演(上演作品は同じですが,ダブルキャストです)
 チーム「実」:インコさん / 結 / 伊藤美穂 / 中尾ちひろ / もっち
 チーム「弾」:インコさん / 帯金ゆかり / 小林きな子 / 小山まりあ / もっち


「実弾生活デュエル」公式サイト

当日精算予約ページ(4月7日12:00〜)



最近プレイしているゲーム(2018/4/7)
PS4:「ワンダと巨像
Nintendo Switch:「ゼノブレイド2
ニンテンドー3DS:「ポケットモンスター ウルトラサンウルトラムーン
iOS:「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ

■■結(女優・タレント)■■
女優・タレントとしてフリーランスで活動中。国内映画祭にて主演女優賞を多数受賞。幼少期からのゲーム好きが高じ,数多くのゲーム番組でMCを務め,イトキチ(糸吉)の愛称で親しまれている。

公式サイト:http://yui-monogatari.com/
公式Twitter:https://twitter.com/xxxjyururixxx
ニコニコチャンネル「結チャンネル」:http://ch.nicovideo.jp/yuichannel
  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ
注目記事ランキング
集計:04月15日〜04月16日