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Coffee Lake-S対応のIntel Z370チップセット搭載マザーボードを各社が発表。前世代マザーボードからの変化は少ない
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印刷2017/10/05 22:01

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Coffee Lake-S対応のIntel Z370チップセット搭載マザーボードを各社が発表。前世代マザーボードからの変化は少ない

Z370チップセットを搭載するASUSの新マザーボード
画像集 No.002のサムネイル画像 / Coffee Lake-S対応のIntel Z370チップセット搭載マザーボードを各社が発表。前世代マザーボードからの変化は少ない
 2017年10月5日22:01,ASRockとASUSTeK Computer(以下,ASUS),GIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE),そしてMSIの4社は,開発コードネーム「Coffee Lake-S」ことデスクトップPC向け第8世代Coreプロセッサに対応する「Intel Z370」(以下,Z370)チップセット搭載のゲーマー向けマザーボードを国内市場向けに発表した。
 ただ,Coffee Lake-Sの国内発売時期が未定――Intelの公式発表では「2017年第4四半期中」――であるため,発売日やメーカー想定売価が明らかになっていない製品も多い。

2017年10月6日12:20頃追記:ASUSの一部製品でメーカー想定売価が公表されたことを受けて,関連する記述を修正しました。

 Z370チップセット自体が,前世代に当たるIntel Z270チップセットと機能面で変わりがないこともあって,マザーボード新製品ではあるものの,前世代のマザーボードと比べて,機能面での違いはあまりないのが正直なところ。とはいえ,Coffee Lake-Sに対応するチップセットは,今のところZ370しか存在しないので,新CPUを使ってゲーム向け自作PCを作りたいのであれば,これらを選択するしかないのが現状だ。

Intelが公開した第8世代CoreプロセッサとIntel Z370チップセットのブロック図。Z270チップセットと比べて,機能面での追加や改良点はない
画像集 No.003のサムネイル画像 / Coffee Lake-S対応のIntel Z370チップセット搭載マザーボードを各社が発表。前世代マザーボードからの変化は少ない

 ともあれ本稿では,アルファベット順に各社の新製品をまとめて紹介しよう。


ASRock:Fatal1tyシリーズのハイエンドマザーボードを発表


 ASRockは,Z370チップセットのゲーマー向けマザーボードとして,「Fatal1ty」の名を冠するATXタイプの製品「Fatal1ty Z370 Professional Gaming i7」(以下,Z370 Professional Gaming i7)を国内市場向けに発売する。

Fatal1ty Z370 Professional Gaming i7
画像集 No.027のサムネイル画像 / Coffee Lake-S対応のIntel Z370チップセット搭載マザーボードを各社が発表。前世代マザーボードからの変化は少ない

 基本的には,Intel Z270チップセット採用の「Fatal1ty Z270 Professional Gaming i7」をZ370チップセットに置き換えたもので,一般的なIntel製LANコントローラに加えて,高速有線LAN規格のIEEE 802.3bz(※別称はNBASE-T)に対応するAquantia製LANコントローラの2つを搭載する特徴は,従来モデルと変わっていない。
 ただ,前モデルのAquantia製LANコントローラが最大通信速度5Gbpsだったのに対して,Z370 Professional Gaming i7では,カテゴリー6以上のLANケーブルおよびIEEE 802.3bz対応のネットワーク機器と組み合わせることで,最大10Gbpsでの高速データ転送が可能であると,ASRockはアピールしている。

 そのほかにも,3基のNVM Express(以下,NVMe)対応M.2スロットを備える点や,Creative Technology(以下,Creative)のOEM向けサウンド拡張ソフトウェアスイート「Sound Blaster Cinema 3」をオンボードサウンド機能に採用する点,IEEE 802.11ac対応無線LAN機能の標準搭載なども特徴といえよう。

I/Oパネルやサウンド回路のカバー,チップセットのヒートシンクに発光色をカスタマイズ可能なカラーLEDイルミネーションを備えている(左)。IEEE 802.11ac対応の無線LAN機能も装備しており,付属の無線LANアンテナをI/Oパネル部分に直接取り付けられる(右)
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ASRock 日本語公式Webサイト



ASUS:「TUF」ブランドの名を冠するゲーマー向けマザーボードをラインナップ


 ASUSのゲーマー向けマザーボードといえば,「オーバークロッカーとゲーマー向けに特化したプレミアムシリーズ」という位置づけの「ROG MAXIMUS」と,価格対性能比重視のゲーマー向け製品「ROG STRIX」という2シリーズ展開となっていた。そこに新しく,「TUF GAMING」という新シリーズが加わり,3シリーズの計8製品というラインナップになったのが,今回のトピックだ(表1)。

表1 ASUSのZ370搭載ゲーマー向けマザーボードラインナップ
製品名 フォームファクタ チップセット PCIeスロット M.2スロット USB 3.1
(Gen.2)
想定売価(税別)
ROG MAXIMUSシリーズ
ROG MAXIMUS X FORMULA ATX Z370 PCIe x16×1(x16またはx8動作)
PCIe x16×1(x8動作)
PCIe x16×1(x4動作)
PCIe x1×3
2 搭載
(詳細は確認中)
未定
ROG MAXIMUS X CODE ATX Z370 PCIe x16×1
(x16またはx8動作)
PCIe x16×1
(x8動作)
PCIe x16×1
(x8またはx4動作)
PCIe x16×1
(x4動作)
PCIe x1×2
2 Type-A×1
Type-C×1
未定
ROG MAXIMUS X APEX ATX Z370 PCIe x16×1
(x16またはx8動作)
PCIe x16×1
(x8動作)
PCIe x16×1
(x8またはx4動作)
PCIe x16×1
(x4動作)
PCIe x1×2
2 Type-A×1
Type-C×1
4万5000円前後
ROG MAXIMUS X HERO ATX Z370 PCIe x16×1
(x16またはx8動作)
PCIe x16×1
(x8動作)
PCIe x16×1
(x4動作)
PCIe x1×3
2 Type-A×1
Type-C×1
4万1000円前後
ROG STRIXシリーズ
ROG STRIX Z370-F GAMING ATX Z370 PCIe x16×1
(x16またはx8動作)
PCIe x16×1
(x8動作)
PCIe x16×1
(x4動作)
PCIe x1×4
2 Type-A×1
Type-C×1
2万8000円前後
ROG STRIX Z370-G GAMING Micro-ATX Z370 PCIe x16×1
(x16またはx8動作)
PCIe x16×1
(x8動作)
PCIe x1×2
2 Type-A×2 2万6000円前後
ROG STRIX Z370-I GAMING Mini-ATX Z370 PCIe x16×1 2 非搭載 3万1000円前後
TUF GAMINGシリーズ
TUF Z370-PLUS GAMING ATX Z370 PCIe x16×1
(x16動作)
PCIe x16×1
(x4動作)
PCIe x1×4
2 Type-A×2 2万2000円前後

 既存のTUFシリーズは,耐久性や信頼性を重視したマザーボードであるが,TUF GAMINGはそれと異なり,「一部TUF機能を搭載したゲーミング入門者向け」のシリーズであるという。位置付けとしては,ROG STRIXよりも,さらに入門者向けに振った製品になるそうだが,TUFシリーズで使われる高耐久性の部品を採用しているそうなので,PCに高負荷を与えるゲームを長時間プレイするゲーマーには,魅力的に感じられるかもしれない。

TUF GAMINGの位置づけを示したスライド(左)。ROG STRIXよりも下の入門者向け製品となっている。既存のTUFシリーズと比べると,高耐久部品の採用という点が共通の要素で,カラーLEDイルミネーション機能を追加している(右)
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 そんなTUF GAMINGのマザーボードとしては,「TUF Z370-PLUS GAMING」という1製品がラインナップされている。

新シリーズTUF GAMINGから登場したTUF Z370-PLUS GAMING。PCIe x16スロットは2基あり,2-way CrossFireには対応するが,2-way SLIには非対応となっている
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 TUFシリーズといえば,マザーボード表面を保護カバーの「TUF Thermal Armor」で覆った外観が特徴だったが,TUF GAMINGは入門者向けにコストを下げる必要があったのか,保護カバーを備えていない。その一方で,正面から見てマザーボード右端部分に,カラーLEDイルミネーション機能を内蔵している点が,ゲーマー向け製品らしいポイントといえよう。

TUF Z370-PLUS GAMINGを組み込んだデモPC(左)。内部を覗き込むと,右端にある「TUF GAMING」のロゴ部分が光っているのが分かる(右)
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 TUG GAMING以外の製品における特徴も簡単に見ていこう。
 Z370チップセット採用のROG MAXIMUSとROG STRIXでは,CPUとメインメモリ間の信号を均等に整えて,高クロックでも安定した動作を実現するという「OptiMem」という技術の導入が,新しい特徴となっている。
 また,X299チップセット採用マザーボードで導入したM.2 SSD用のヒートシンクや,PCI Express x16スロットに接続するM.2 SSD用拡張カード「ASUS HYPER M.2 X16 card」への対応,マザーボード上に小さな支柱を設置し,そこに別売りの小型ファンを取り付けることでVRM部分を冷却できるという「ASUS ファンホルダー」といった機能もポイントであるとのことだ。

ROG MAXIMUS X FORMULA。ROG MAXIMUSの最上位モデルで,基板表面と裏面を保護カバーで覆ったデザインが特徴だ(左)。電源部のヒートシンクは,空冷/液冷両対応タイプである。電源部のVRMも,ハイエンド製品に相応しくリッチなものとなっている
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ROG MAXIMUS X APEX(左):ROG MAXIMUSのミドルクラスとなる製品で,保護カバーは備えていない。中央に見える「REPUBLIC OF GAMERS」ロゴの書かれたプレートの下には,M.2スロットがある
ROG MAXIMUS X HERO(Wi-Fi AC)(右):ROG MAXIMUSでは下位モデルとなる製品。国内販売モデルは,IEEE 802.11ac対応の無線LAN機能を備えたものとなっている
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ROG STRIX Z370-F GAMING(左):ROX STRIXシリーズでは上位モデルとなるATXタイプの製品。Z270世代の製品にはなかった,M.2スロット用のヒートシンクや,M.2スロット冷却用のファンヘッダーを備えるのが特徴だ
ROG STRIX Z370-G GAMING(右):今回の製品では唯一のMicro-ATXタイプであるが,拡張スロットの数を除けば,ROG STRIX Z370-F GAMINGとスペックはあまり変わらない
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ROG STRIX Z370-I GAMING:ROG STRIXのMini-ITXタイプ。PCIe拡張スロットはx16が1本だけだが,M.2スロットは2基備えている
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ASUSTeK Computer 日本語公式Webサイト



GIGABYTE:X299搭載マザーボードの仕様を取り込んだ2製品を投入


 GIGABYTEは,Z370チップセットを搭載するゲーマー向けマザーボードとして,「Z370 AORUS Gaming 7」と「Z370 AORUS Ultra Gaming」というATXタイプの2製品を,11月23日に国内市場で発売する予定だ。世界市場向けには,これらを含む計6製品がゲーマー向けにラインナップされているのだが,今のところ国内では,この2製品のみとのこと。
 ちなみに,Z270世代のGIGABYTE製マザーボードは,製品名の頭に「GA-」という接頭語が付いていたが,Z370世代の製品名には付かなくなったようだ。

表2 GIGABYTEのZ370搭載ゲーマー向けマザーボードラインナップ
製品名 フォームファクタ チップセット PCIeスロット M.2スロット USB 3.1
(Gen.2)
Z370 AORUS Gaming 7 ATX Z370 PCIe x16×1
(x16またはx8動作)
PCIe x16×1
(x8動作)
PCIe x16×1
(x4動作)
PCIe x1×3
3 Type-A×1
Type-C×2
Z370 AORUS Ultra Gaming ATX Z370 PCIe x16×1
(x16またはx8動作)
PCIe x16×1
(x8動作)
PCIe x16×1
(x4動作)
PCIe x1×3
2 Type-A×1
Type-C×1

 ラインナップの上位モデルとなるZ370 AORUS Gaming 7は,オンボードサウンド機能として,Realtek Semiconductor製のHD Audio CODEC「ALC1220」とESS Technology製のDAC「ESS SABRE 9018」を搭載しているのが特徴だ。
 また,サウンドプロセッサ用ソフトウェアスイートとしては,Creative製の「Sound BlasterX 720°」を採用するとのことで,2017年6月に登場したIntel X299チップセット搭載マザーボード(関連記事)から,サウンド周りの仕様を継承しているようだ。

Z370 AORUS Gaming 7。PCIe x16スロットだけでなく,メインメモリスロットも金属シールドで覆っているのが特徴だ。この写真では分からないが,マザーボード上の各部に,発光色や発光パターンをカスタマイズできる「RGB Fusion」対応のカラーLEDイルミネーション機能を備えている
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 また,電源回路にデジタルPWMコントローラと「Smart Power Stage」と呼ばれるパワーIC,サーバー製品向けのチョークコイルを組み合わせて採用することで,電力の変動に敏感なコンポーネントにも高い精度で電力供給を行えることも特徴であるという。

Z370 AORUS Ultra Gaming。上位モデルのZ370 AORUS Gaming 7と見比べると,M.2スロットが1つ少ない2基となっているのに加えて,M.2 SSD用のヒートシンクが付属しておらず,最下段のPCIe x16スロットに金属シールドがないなど,細かい部分が簡略化されているのが分かる
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GIGA-BYTE TECHNOLOGY 日本語公式Webサイト



MSI:10製品ものゲーマー向けマザーボードをラインナップ


 チップセットがZ370の1種類しかないこともあってか,Intel 200シリーズ世代と比べて控えめなラインナップとなっている3社に対して,MSIは,3シリーズ計10製品ものゲーマー向けマザーボードをラインナップしてきた(表3)。ただ,MSIが発表した10製品すべてが国内市場向けに販売すると決まったわけではないそうで,実際に何製品が登場するかは未定であるという。

表3 MSIのZ370搭載ゲーマー向けマザーボードラインナップ
製品名 フォームファクタ チップセット PCIeスロット M.2スロット USB 3.1
(Gen.2)
Enthusiast Gamingシリーズ
Z370 GODLIKE GAMING E-ATX Z370 PCIe x16×4
PCIe x1×1
3 Type-A×1
Type-C×2
Z370 GAMING M5 ATX Z370 PCIe x16×3
PCIe x1×3
2 Type-A×1
Type-C×1
Performance Gamingシリーズ
Z370 GAMING PRO CARBON AC ATX Z370 PCIe x16×3
PCIe x1×3
2 Type-A×1
Type-C×1
Z370 GAMING PRO CARBON ATX Z370 PCIe x16×3
PCIe x1×3
2 Type-A×1
Type-C×1
Z370I GAMING PRO CARBON AC Mini-ITX Z370 PCIe x16×1 非搭載 Type-A×1
Type-C×1
Z370 KRAIT GAMING ATX Z370 PCIe x16×3
PCIe x1×3
2 Type-A×1
Type-C×1
Z370 GAMING PLUS ATX Z370 PCIe x16×2
PCIe x1×4
1 非搭載
Z370M GAMING PRO AC Micro-ATX Z370 PCIe x16×1
PCIe x1×3
2 Type-A×1
Type-C×1
Arsenal Gamingシリーズ
Z370 TOMAHAWK ATX Z370 PCIe x16×3
PCIe x1×3
2 Type-A×1
Type-C×1
Z370M MORTAR Micro-ATX Z370 PCIe x16×2
(x16またはx8動作)
PCIe x1×2
1 Type-A×1
Type-C×1

 今回のMSI製品で興味深いのは,最上位モデルに位置付けられる「Z370 GODLIKE GAMING」だ。Coffee Lake-Sは,統合型グラフィックス機能を備えたCPUであるが,Z370 GODLIKE GAMINGはオーバークロック用途に最適化するという目的で,あえて統合型グラフィックス機能をサポートしていないのだという。
 統合型グラフィックス機能をサポートしないことが,どの程度オーバークロック性能に影響するのかは疑問であるが,ハイエンドのマザーボードを使うゲーム用のPCで,グラフィックスカードを使わない構成が現実的ではないことを考えると,割り切り方としてはありかもしれない。

Z370搭載のゲーマー向けマザーボードでは最上位モデルとなるZ370 GODLIKE GAMING。各所に埋め込まれたカラーLEDや,M.2 SSD用のヒートシンクが目に付く
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Z370 GODLIKE GAMINGのI/Oパネル部分。ビデオ出力インタフェースは1つもない(左)。その一方で,有線LANポートを3つ備えているのが見どころだ。右写真は,電源部を拡大したところ。電源回路は18フェーズにもなるとのこと
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 また,Z370 GODLIKE GAMINGの変わった特徴として,MSIは,「Killer xTend」という機能をアピールしている。これは,「Killer」シリーズのLANコントローラで知られるRivet Networksが開発した技術で,Z370 GODLIKE GAMINGベースのPCを無線LANアクセスポイント,または無線LANルーターとして使うというものだ。
 家庭内で使われるPCやゲーム機,モバイルデバイスの通信を,Killer xTendに対応するPCで一元管理することにより,PCゲームやビデオストリーミングといった重要なアプリケーションに対して,優先的に帯域を割り当てることで快適な通信を実現できるという。ゲーマー向けを謳う無線LANルーターが搭載している機能を,ハイスペックなPC上でソフトウェアにより実現しましょうというわけだ。

MSIが公開したKiller xTendに関する説明スライド。図の構成は,Z370 GODLIKE GAMINGベースのPCを無線LANアクセスポイントとして使う場合をイメージしたものだ
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Killer xTendは,PC上のソフトウェア「Killer Control Center」を使って,有線LANや無線LANのポート制御,アプリケーション別の帯域割り当てなどを行う
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 ゲームPCにおいて,この機能が実用的か否かは,テストをしていない現状ではなんとも言えないが,ゲーマー向けを謳うネットワーク製品を手がけるRivet Networksらしいアプローチで,なかなか興味深い。

 Intel 200シリーズチップセット搭載マザーボードで導入された仕様,たとえば,PCIe x16スロットやメインメモリスロットの金属製保護カバーや,対応周辺機器と連動して光るカラーLEDイルミネーション機能「Mystic Light」の搭載といった特徴は,今回も引き続き採用している。

Z370 GAMING PRO CARBON AC(左):メインストリーム市場向けの「Performance Gaming」シリーズでは最上位に位置付けられる製品で,Intel製のIEEE 802.11ac対応無線LANカードを搭載している
Z370I GAMING PRO CARBON AC(右):Mini-ITXサイズのZ370チップセット搭載マザーボード。こちらもIntel製の無線LANカードを搭載する製品だ
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Z370 KRAIT GAMING(左):比較的シンプルなマザーボードだが,チップセットのヒートシンクや,サウンド回路の周辺,四隅などにカラーLEDイルミネーションを内蔵している
Z370 GAMING PLUS(右):Performance Gamingシリーズの下位モデルに当たる製品。PCIe x16スロットは2つで,2-way CrossFireはサポートするものの,2-way SLIには対応しない。また,LEDイルミネーション機能は赤色単色のみとなっている
画像集 No.018のサムネイル画像 / Coffee Lake-S対応のIntel Z370チップセット搭載マザーボードを各社が発表。前世代マザーボードからの変化は少ない 画像集 No.019のサムネイル画像 / Coffee Lake-S対応のIntel Z370チップセット搭載マザーボードを各社が発表。前世代マザーボードからの変化は少ない

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