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「ZenFone AR」のES版テストレポート。VR&AR対応スマートフォンはゲーマーにどのような価値をもたらすか
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印刷2017/04/28 17:00

テストレポート

「ZenFone AR」のES版テストレポート。VR&AR対応スマートフォンはゲーマーにどのような価値をもたらすか

ZenFone AR(ZS571KL-BK64S6)
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:メールでのお問い合わせ
メーカー想定売価:8万2800円(税別)
Zen
 GoogleのVRプラットフォーム「Daydream」と,同じくGoogleのARプラットフォームである「Tango」の両方に対応するASUSTeK Computer(以下,ASUS)のAndroidスマートフォン「ZenFone AR」(型番:ZS571KL)が,2017年夏に国内発売される予定だ。
 去る4月13日には,国内向けの製品発表会も行われた。通常であれば,筆者も参加して現場で端末のテストを行い,そのレポートを掲載するところなのだが,当日は残念なことに,「FINAL FANTASY XV」の開発チームも訪れたことのある某施設を取材していたため参加できず(関連リンク),今回ようやく実機でのテストレポートを行えたという次第である。

 製品の発売が夏――初夏という話なので,7月くらいだろうか――とまだしばらく先なので,今回評価したのは,製品版ではなくエンジニアリングサンプル版(以下,ES版)だ。そのため,製品版とは内部に使われている部材や挙動が異なる可能性が大いにある。そのため,レスポンスの評価やベンチマークテスト結果については,あくまでもES版での評価であることを念頭に置いて読み進めてほしい。


ZenFone 3シリーズに似たデザイン


 それではZenFone ARの外観からチェックしていこう。
 ZenFone ARは,5.7インチサイズで解像度1440×2560ドットの有機ELディスプレイパネルを採用する大きめのスマートフォンだ。外観の雰囲気は,ASUSのZenFone 3シリーズに似た印象を受ける。

前面(左):とくに変わったところのない,スタンダードなレイアウトだ。ホームボタンは指紋認証センサー内蔵型で,生体認証機能もすっかり定着した感がある
背面(右):アウトカメラユニットを集めた部分だけ,背面パネルが金属的な質感のパネルになっており,外観上の特徴となっている
Zen Zen

 レザー風の加工が施された背面パネルは,わずかに湾曲したラウンドフォルム的な形状で,ホールド感は良好だ。横幅は実測で約77.4mmあるので,片手持ちのしやすさを考慮すると,妥当なデザインといえよう。
 最近のミドルクラス〜ハイエンド市場向けスマートフォンでは,背面や側面のエッジに複雑なカーブを使った形状を採用して,手に馴染みやすくする傾向がある。だが,ZenFone ARはそれらと異なり,背面のエッジに手が引っかかるように段差を作っているのが面白い。手にしたとき,無意識にしっかり持つような形状になっているのだ。

背面パネルは,カメラユニット部分以外にレザー風の加工が施されている(左),前面のエッジは2.5D加工のような形状だが,手に持つと引っかかるように感じる作りとなっている(右)
Zen Zen

 余談気味だが,一時期Zenシリーズのトレードマークであった同心円デザインは,[電源/スリープ]ボタンと音量調整ボタンのみとなっていた。

上側面(左):サブマイク孔があるのみ。金属製のボディ側面をアンテナとして使うための分割用樹脂パーツがあるあたりはZenFone 3と似ているが,処理の仕方は異なる
下側面(右):左から3.5mmミニピンのヘッドセット端子,マイク孔,USB Type-Cポート,スピーカー。スマートフォンのデータ端子におけるUSB Type-Cの普及が速いことには驚かされる……仕様の分かりにくさはともかく
Zen Zen

左側面:トレイ式のSIMカード兼micro SDCカードスロットがある。トレイは2枚のNano SIMカードを載せることが可能な最近よくあるタイプで,SIM2スロットはmicro SDカードと排他仕様だ。「デュアルSIMデュアルスタンバイ」(以下,DSDS)にも対応している
Zen

右側面:[電源/スリープ]ボタンと音量調整ボタンが並ぶ,お約束のレイアウトだ
Zen

Zen
カメラユニット大集合である。もっとも大きなものがアウトカメラ,その上がモーショントラッキングカメラ,その右にあるふたつの青い四角が深度カメラだ
Zen
ホームボタンの左右にある「戻る」ボタンと「最近のアプリ」ボタンは静電容量方式のタッチセンサーで,タップするとバックライトが点灯する
 ZenFone AR背面のカメラユニット部分は,本製品の際立って特徴的な部分だ。ここには,2300万画素のアウトカメラと「モーショントラッキングカメラ」,「深度カメラ」という3種類のカメラを装備している。ASUSはこのカメラユニットを「TriCam」と称しており,3つのカメラを使って,スマートフォン上で効率良く3Dスキャンを行えるというわけだ。

 ちなみに,ZenFone 3以降のASUS製スマートフォンでは標準装備となっているレーザーオートフォーカス機能を備えるのに加えて,色彩調整用のセンサーも搭載しているようだ。
 「ようだ」としたのは公式スペックに記述がないためだが,LEDフラッシュの上側に色彩調整センサーと思われるユニットがあるのと,アウトカメラで撮影したデータにZenFone 3と同じ色彩調整の傾向が確認できることから,本機でも搭載していると考えていいだろう。

 有機ELディスプレイについても触れておきたい。2016年から採用するスマートフォンが増え始めた有機ELパネルだが,2017年には,さらに採用製品が増えそうな気配だ。ZenFoneシリーズは今まで,ディスプレイに液晶パネルを採用していたが,ZenFone ARでは省電力や色再現性といった性能面の利点から,有機ELパネルを選んだのではないだろうか。


注目のAR機能「Tango」は,「まだまだこれから」


 冒頭でも触れたとおり,ZenFone ARの売りは,VRプラットフォームのDaydreamとARプラットフォームのTangoに,1台で対応している点にある。

 とはいえ,Daydream対応のVRヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)は,Google純正のVR HMD「Daydream View」でさえ国内販売が行われていない状況で,評価できる段階にない。ZenFone ARには,Googleの段ボール製簡易VR HMD「Cardboard」に対応する紙製の簡易VR HMDが同梱されているのだが,これで体験できる程度のコンテンツは,率直に言ってゲーマーの評価に値するものではなかろう。
 こうした理由により,本稿ではZenFone ARのVR機能については評価していないので,写真で紹介するに留める。Daydream Viewそのものか,Daydream対応のVR HMDが,ZenFone ARの発売までに国内でも手に入れられるようになることを期待したい。

製品ボックスと付属品を見ておこう。ZenFone ARの製品ボックス(左)は,上蓋自体が簡易VR HMDになっている(右)
Zen Zen

ZenFone AR本体を箱から取り出すと,下には付属イヤホンやケーブル類,USB ACアダプターと一緒に,VR HMD用のレンズが入っていた(左)。レンズは小袋に入っており,自分でVR HMDに取り付ける(右)
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製品ボックスから出した状態のVR HMD部分(左)。折りたたまれている各部を上に引き出し,左右の足を立ててから,中にZenFone ARをセットする(右)
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完成形態。VR HMD左右には磁石が仕込まれており,使用中に頭を動かしてもスマートフォンがズレにくく,組み立て式としては扱いやすいように工夫がこらされている
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VRとは無関係だが,製品ボックスには半透明のジャケットも同梱されていた
Zen Zen

Google製のTangoポータルアプリ。プリインストール済みのTango対応アプリにアクセスできる
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 では,もう1つのTangoはどうだろう。
 ZenFone ARには,Tango対応のアプリがいくつかプリインストールされており,ホーム画面にあるTangoのポータルアプリからアクセス可能だ。AR体験の導線としては分かりやすい。

 肝心のTango対応アプリだが,いくつかゲームもあるものの,どれもせいぜい体験版的ミニゲーム程度のもので,本気でプレイしたくなるようなゲームタイトルはない。どちらかといえばゲームよりも,歩くだけでその場の3Dスキャンができるアプリ「Matterport Scenes」のほうが完成度が高く,使っていて面白かった。Tango対応のARゲームはまだまだこれからといった印象で,今後,タイトルが増えれば,ゲーマーにとっても価値のある要素となるかもしれない,といったところか。

プリインストールされていたTangoのデモ。周辺の空間をスキャンすると,その空間を草原に変えた映像が表示され,そこをCGの動物が歩き回るというもの。ユーザーもその空間を歩き回れる
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比較的ゲームとして手の込んでいたのが「Hot Wheels Track Builder Tango」だ。コースを作り,車両をゴールまで移動させるレースゲームで,ZenFone ARを動かしてコースを様々な方向からチェックできる
Zen
 そもそも,スマートフォン単体で体験できるARアプリは,Cardboardを使った簡易VRアプリと同じで,ゲーム以外の用途か,お試し版程度に留まるだろうと,筆者は考えている。Tango対応ARゲームの本番は,それこそMicrosoftのMixed Reality対応HMD「Hololens」のように,周囲の空間を認識できるHMDタイプのデバイスが登場してからが本番ではないだろうか。
 ともあれ,今のところZenFone ARのAR機能は,Tangoでどんなことができるのかを確かめたい人向け機能というのが正直なところだ。


ソフトウェア面での独自機能は,ゲームやエンタメ向けの機能が目立つ


 Tango以外のソフトウェアについてもチェックしてみよう。
 プリインストールOSはAndroid 7.0(Nougat)で,ホームアプリには,ASUS独自の「ZenUI」を引き続き採用している。ZenUIの基本的な部分に大きな変更はないようだ。Android 7.0で標準機能となったマルチウインドウ機能は,5.7インチの画面サイズを活かせるゲーム以外ソフトウェアで重宝するだろう。

 設定面でゲーマーにも役立ちそうな要素としては,アプリの起動を高速化させるという「OptiFlex」,ゲーム映像の配信や録画機能である「Game Genie」,そしてバーチャルサラウンド機能である「DTS Headphone:X」といった要素だろうか。

OptiFlexは,単純にアプリの起動を早くするだけの機能だ
Zen
 OptiFlexは,Zenfone 3 Deluxeシリーズにも搭載されていたもので,「あらかじめメインメモリにアプリを格納しておくことで,起動を速くする」機能であるという説明があった。アプリによっては起動が速くなった気はするものの,アプリの動作や操作に対するレスポンスが変化するわけではない。頻繁にプレイするゲームタイトルを登録しておくのはアリといったところか。

 Game Genieは,ZenFone 3シリーズで初めて実装されたゲーマー向け支援機能で,ゲーム映像と音声の配信や録画が手軽にできるというものだ。
 録画や配信の説明は,ZenFone 3シリーズのテストレポート記事で説明したので,そちらを参照してほしい。基本的な機能に不満は感じなかったが,欲を言えば,配信や録画をするときに内蔵マイクをミュートする設定がほしいところだ。

Game Genieの設定画面。YouTubeとTwitchで映像の投稿や配信が可能だ(左)。ゲームアプリを登録しておくと,自動でGame Genieが起動する設定もある(右)。ちなみにゲーム以外のアプリも登録可能だ
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ゲームを実行中にオーバーラップ表示されているゲームパッド型アイコンをクリックすると,Game Genieのメニュー画面「ゲームツールバー」が開く。ここから,Game Genieの各機能を実行できる
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「スピードブースター」は,ゲーム以外のアプリを終了してメモリを解放する機能だ(左)。「ライブ&レコード」は,ゲーム映像の配信もしくは録画を行う(右)
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「検索」はYouTubeやGoogle検索で,ゲーム関連の映像や情報を検索する機能だ(左)。評価すべき点は,実行中のゲームタイトル名が,自動的に検索ワードとして入力されるところか。「共有」は,スマートフォン内のライブラリを参照して,ビデオやスクリーンショットを共有するだけの機能だ
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 DTS Headphone:Xは,機能として実装されてはいるものの,まだ実機での最終的な調整は行われていないようだ。ヘッドフォンを接続していない場合は,6種類の項目を選んで設定を変更できるのだが,ヘッドフォンを接続するとそれらの表示が消えてしまい,別の4種類に変わってしまうのだ。こういう仕様なのかもしれないが,そうすると元の6項目は何のためにあるのか分からない。こうした事情により,今回は機能があるという紹介だけに留める。

DTS Headphone:Xの設定画面。動画,ゲーム,音楽など6つの設定項目がある(左)。項目を選んだ状態で「高度な設定」をタップすると,項目別に音量とイコライザ設定(EQ)を選べる(右)
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ところが,ヘッドフォンを接続すると,ピュア,前面,従来,ワイドの4項目に変わってしまう(左)。消えた項目はスピーカー用なのか? 右上にあるヘッドフォンマークをタップすると,ヘッドフォンの種類別にチューニングされたエフェクト設定を選べる(右)
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SoCの性能は高いが,放熱の問題でゲームの快適さは評価できず


 ZenFone ARには,メインメモリ容量が8GBで内蔵ストレージ容量128GBの上位モデル「ZS571KL-BK128S8」と,メインメモリ容量が6GBで内蔵ストレージ容量64GBの下位モデル「ZS571KL-BK64S6」の2モデルがラインナップされている。
 メインメモリ容量とストレージ容量以外のスペックは共通で,搭載SoC(System-on-a-Chip)にQualcomm製のハイエンドSoCである「Snapdragon 821」を採用。バッテリー容量は3300mAhだ。

 どちらの製品を選ぶかは,メインメモリ容量の差が決め手になりそうだが,そもそもゲーム用途を考えると,6〜8GBもの容量がモノを言う局面はなさそうに思える。ゲームを複数起動しつつ,メモリアクセス性能が影響しやすいSNS系アプリも使用するという人なら効果的かもしれないが,そこまで極端な例でもない限り,現状のAndroidスマートフォンは,メインメモリ容量が4GBもあればこと足りるだろう。
 ストレージ容量も,最大容量2TBまでのmicroSDXCカードに対応するので,ゲーム中心の用途であれば,ストレージ容量128GBのモデルを選択する必然性も低い。ゲーマーが選ぶのであれば,ZS571KL-BK64S6をまず候補にするのがよさそうだ。

 さて,お待ちかねのベンチマークテストであるが,冒頭でも記したとおり,今回のテスト機材はES版である。実際,テストを進めていくと,放熱処理周りがまだ十分に成熟していない印象で,タッチパネルのノイズ対策も不十分のようだった。いつものベンチマークテストを行ってはいるものの,今回のテスト結果は,製品版とは結果が異なる可能性が高いことを念頭に置いたうえで,テストパートを読み進めてほしい。

 今回,実施したテストは,グラフィックス系ベンチマークアプリ「3DMark」の「Sling Shot Extreme Unlimited」プリセットと,総合ベンチマークアプリ「PCMark for Android」の「Storage test」,そしてCPUの動作クロックを見る「CPU-Z」の3種類である。これに加えてゲームのテストとして,定番の「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」とAndroid版「艦隊これくしょん -艦これ-」(以下,艦これ)でのテストも行った。
 なお,連打応答性を調べる「ぺしぺしIkina」は,アプリ側のメニューを呼び出す機能が使えなかったため,今回は計測できなかった。

 まずは3DMarkのSling Shot Extreme Unlimitedからだが,総合スコアは「2931」と良好なのだが,Monitoring dataを見ると,勢いよくCPU温度が上昇している。温度の上昇は,いかにもSoC負荷の高そうなTangoのアプリを使っているときにも感じただけでなく,Webブラウジング程度でもはっきりと感じたほど。あまりに無防備に温度が上昇していく様子から推測するに,ES版の放熱処理は,完成品にはほど遠い段階のようだ。
 逆にいえば,量産品に至る前のES版における熱対策はこんなもの,という知見が得られたように思う。

ZenFone ARにおけるSling Shot Extreme Unlimitedの細目スコア(左)と「Monitoring data」グラフ(右)
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 「PCMark for Android」の「Storage test」のスコアは,ハイスペック端末のわりには振るわない「3188」となった。これは,ミドルクラス市場向けスマートフォンである「Moto G5 Plus」の「5510」よりも低いスコアだ。

ZenFone ARにおけるStorage testの細目スコア(左)と「Monitoring data」グラフ(右)
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 体感で言うなら,アプリ起動時の初回読み込みにかかる時間はMotorola G5 Plusと変わらない程度だったが,アプリがメインメモリに読み込まれたあとの挙動は快適であった。それを考慮に入れると,ZenFone ARは,OptiFlex機能と合わせて6〜8GBのメインメモリ容量を生かすことが前提であるため,ストレージ用のフラッシュメモリチップには,高速だが高コストなものを使わないという選択をしたのかもしれない。
 念のため,ASUS側に製品版でフラッシュメモリチップを変更する可能性はあるかと確認しているのだが,本稿執筆時点では回答を得られなかった。

CPU-Zで動作クロックをチェックしている様子。CPU 0とCPU 1が384MHzに上がっても,CPU 2とCPU 3は307MHzでしばらく動作し続けるといった様子も見受けられた
Zen
 CPU-Zでは,4基のCPUコアを2つのグループに分ける「2Cluster」と判定していた。アプリのインストールやテスト中の挙動を確認してみると,ときどきCPU 0とCPU 1がクロックアップすることがあったものの,基本的には4基のCPUコアが同じような動きをしていた。
 余談だが,ZenFone ARを操作中に,ときおり引っかかりを感じることがあったのだが,そういうときはCPUコアの動作クロックが,最低クロックの307MHzに貼り付きっぱなしになっていたようだ。たとえば,一般的なスマートフォンでスクリーンショットを撮影すると,まず動作クロックが上昇するのだが,今回のES版では,クロックに変化がないといった具合である。性能面での最適化が,まだ行われていないのだろう。

マルチウインドウ機能を使って,デレステ(左)や艦これ(右)が動作中のCPUクロック変動を確認してみた。デレステのメイン画面では,CPUの動作クロックは下限に貼り付いたままだ。なお,GPU使用率は正常に取得できなかった。艦これも似たような挙動を示したが,ときおりCPUコア4基が,1506MHzまで上昇することもあったのが興味深いところ
Zen Zen

 続けてゲームの動作も確認してみた。
 デレステは,映像の描写に問題はなかったが,入力取得には問題があった。ES版であるための現象だと思うが,タップ+ロングタップの入力で,ロングタップ側の入力が勝手にキャンセルされてしまうことが多く,プレイが成立しなかったのだ
 こうした挙動は,SoCが低負荷時には発生せず,高負荷時にのみ確認できた。おそらくは,放熱によるノイズ対策が,まだ行われていないためではないだろうか。


 艦これは,ややもっさり感があるものの,おおむね快適に動作している印象を受けた。以下に掲載した動画を見てもらうと分かりやすいだろう。ES版で良好な挙動であれば,製品版での動作も期待できる。


 なんとも微妙な結果ではあるが,端末がES版である以上,この結果だけでは最終的な評価はできない。製品版のZenFone ARが登場したら,もう一度テストを行いたいところだ。


ゲーマーが楽しめるTango対応ゲームが増えるか否かが,ZenFone ARの価値を決める


 まとめに入ろう。
 これから先,Tangoならではのゲームタイトルが増えるのかが,ゲーマーにとってZenFone ARが価値ある端末になるかどうかを決めるだろう。

現状のTangoには,ゲーマーが楽しめるゲームが欠けている。AR版Minecraftのようなゲームがもっと出てきてほしい
Zen
 現在公開中のTango対応ゲームは,いずれもミニゲーム程度の代物で,Tangoである必然性が希薄なものも多い。だが,たとえばMicrosoftがHololensのデモで示したように,実在のテーブル上をフィールドにしてプレイするMinecraftのようなゲーム(関連記事)が登場すると,なかなか面白いゲーム体験ができそうだ。

 TangoやDaydreamを除外した場合,ゲーマーにとってZenFone ARが価値ある端末かを決めるのは,5.7インチサイズの有機ELパネルや搭載SoC,メインメモリ容量といったハイスペックな部分をどう評価するか次第となる。だが,より新しい世代のSoCである「Snapdragon 835」を搭載する製品が,今夏にも登場する可能性を考慮すると,スペックだけでZenFone ARを選ぶのは,お勧めしかねる面もあるのが正直なところだ。
 いずれにしても,ES版によるテストでは,性能面の検証が十分に行えたわけではないので,最終的な評価は製品版が登場してからとしたい。

●ZenFone AR(ZS571KL-BK64S6,ZS571KL-BK128S8)の主なスペック
  • メーカー:ASUSTeK Computer
  • OS:Android 7.0(Nougat)
  • ディスプレイパネル:5.7インチ有機EL,解像度1440×2560ドット
  • プロセッサ(プラットフォーム):Qualcomm製「Snapdragon 821」(MSM8996 Pro,CPUコア「Kyro」+GPUコア「Adreno 530」,CPUコア最大動作クロック2.4GHz)
  • メインメモリ容量:6GB,8GB
  • ストレージ:内蔵(容量64GB,128GB)+microSDXC(最大容量2TB)
  • アウトカメラ:有効画素数約2300万画素
  • インカメラ:有効画素数約800万画素
  • バッテリー容量:3300mAh
  • 対応LTEバンド:FDD-LTE 1/2/3/5/7/8/18/19/20/26/28,TD-LTE 38/40/41
  • 対応3Gバンド:W-CDMA 1/2/5/6/8
  • SIMカード:Nano SIM×2(SIMスロット2はmicroSDスロット兼用)
  • 待受時間:約182.8時間(LTE)
  • 連続通話時間:約930分(3G)
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11ac
  • Bluetooth対応:4.2
  • USB:USB 3.0 Type-C
  • 本体サイズ:77.4(W)×158.7(D)×8.9(H)mm
  • 本体重量:約170g
  • 本体カラー:ブラック

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