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ハロー!Steam広場 第158回:理不尽ではない死にゲーにようこそ! 悪魔城ドラキュラとローグが混ざったアクションRPG「Dead Cells」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,ドロップ率0.5%なら大盤振る舞いと感じる上級ハクスラプレイヤーにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第158回は,MOTION TWINが手掛ける「Dead Cells」を紹介しよう。RogueVaniaを謳う本作は,戦士の死体に寄生したアメーバが,危険に満ちた古城を探索していく横スクロールアクション。悪魔城ドラキュラ(Castlevania)とローグライクをかけ合わせた「RogueVania」が,本作のゲーム性をそのまま表している。
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悪魔城ドラキュラに影響を受けた,スタイリッシュな横スクロールアクション「Dead Cells」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回はフランスのインディーズ系デベロッパ,MOTION TWINが手掛ける「Dead Cells」を紹介しよう。
マップ探索やキャラクターの強化を主軸にした横スクロールアクションゲームは,海外で“メトロイドヴァニア”と呼ばれ親しまれており,Dead Cellsもそれに該当する作品だ。ただ本作には,マップの自動生成や,パーマネントデス,装備品のルートといった,ローグライクな要素も含まれており,開発者は,作品に影響を与えた「Castlevania」(邦題:悪魔城ドラキュラ)への敬意をこめて,本作を“RogueVania”と称している。
ゲームの内容は,首のない戦士の死体に寄生した主人公のアメーバが,現地調達した武器やアイテムを駆使して,古城の攻略を目指すというもの。レトロな見た目ながらも滑らかな動きで描かれるアクションが特徴的で,2Dの横スクロールゲームとは思えないほどスタイリッシュなプレイが楽しめる。
プレイヤーには,武器とスキルの装備枠がそれぞれ2か所,アクセサリとアイテムの装備枠がそれぞれ1か所あり,装備できるものは敵や宝箱から入手可能だ。装備枠に空きがないときは都度,取捨選択していく。なおスタート地点には,「剣」「盾」「弓」といった基本的な装備が落ちているので,いい装備が手に入るまではそれらで頑張ることになる。オススメの組み合わせは「剣」と「盾」だ。
敵を倒すと,お金のほかに「Blueprint」や「Cell」を落とすことがある。お金は道中にいる商人からアイテムを購入したり,ロックされた扉を開けるのに必要だ。Blueprintは,新たな武器やアイテムをアンロックするもので,アンロックした武器は敵や宝箱から出現するようになる。Cellは,アンロックされた武器やアイテムの強化に使う素材といった感じだ。
BlueprintとCellは,いずれも専用のNPCに渡すまでは意味をなさず,途中で死亡するとすべて失うことになるので気をつけたい。
キャラクターが死亡すると,それまでに集めたお金や装備品などをロストして,スタート地点からやり直すことになる。ただ,Blueprintでアンロックした装備のリストや,Cellでの強化状況などは引き継がれるので,Blueprintで出現するようになったアイテムを強化していけば,次第に攻略が楽になっていく仕組みだ。もっとも,強化したアイテムがドロップするかどうかは運次第なので,そのあたりは神頼みになるのだが。
GREENLIGHTに登録された当初から,その難度の高さを匂わせていた本作だが,実際にプレイしてみると想像以上に難しい。
敵はだいたい2〜3体で行動しており,不利な状況での戦いを強いられることがほとんどで,なかには味方を守る大盾を装備していたり,壁を貫通する魔法を使ったりするヤツもいる。また,敵を無敵化するギミックや,プレイヤーを死に追いやる罠が設置されていたりと,マップ探索中は常に油断ならない状況が続く。
ただ,それが理不尽かと言われるとそうではない。プレイヤーには,そういった状況を打開するためのスキルや武器が豊富に用意されているし,たとえば敵が複数いたとしても,どの順番でどうやって倒すのかをしっかりと決めてから挑めば,ちゃんと突破できる。
公式に“Souls-lite”と謳われているとおり,この適度な難度設定は,どこか「DARK SOULS」を思わせるところがある。骨太なアクションを求めているならば,その欲求も満たしてくれるだろう。正式リリースは8月〜12月中となっており,現時点では未実装のコンテンツも多いものの,土台はしっかりしているので,この手の作品が好きならば,ぜひ遊んでみてほしい。
「Dead Cells」Steamストア(1680円)
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