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2016年から2017年にかけて,「FFXIV」ファンフェスの開催が決定! パッチ3.2の情報も公開された第26回プロデューサーレターLIVEをレポート
今回の会場はスクウェア・エニックスではなく,東京の秋葉原にある「ファイナルファンタジー エオルゼアカフェ」からだ。登壇したのはおなじみ,プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏と,コミュニティチームの室内俊夫氏。
いつもと違う雰囲気で行われた今回のPLLでは,次回アップデートとなる「パッチ3.2」の情報公開や,ゲストにWeb ラジオ「エオルゼアより愛をこめて」のパーソナリティを務める声優の南條愛乃さんを招いてのFFXIVトークが行われた。本稿では,パッチ3.2などの新情報を中心にレポートしよう。
HiBiKi Radio Station「エオルゼアより愛をこめて」紹介ページ
「アレキサンダー零式」や「ディアディム諸島」に大きな調整を予定。ハウジングエリアの拡張やクラフター装備「新式」の話題も
パッチ3.2の情報の前に,恒例になりつつある“Hotな案件”について吉田氏が説明を行った。2015年6月に蒼天のイシュガルドがリリースされ,現在はパッチ3.15まで実装されているのだが,運営はここまでのアップデートで,ゲームバランスが少し崩れてしまっていることを認識しているという。その崩れたバランスを,どう立て直していくのか吉田氏は,次のように述べた。
・レイドコンテンツ“零式”の難度を調整
国内外問わずオフラインイベントなどで,ファンから「もっと難しいダンジョンで遊びたい」という要望を受けて制作された最難関のレイドコンテンツ「機工城アレキサンダー零式:起動編」だが,吉田氏はこれが難しすぎたと反省した。
そして,難度について検討した結果,パッチ3.2で実装されるという「機工城アレキサンダー零式:律動編」は,「零式:起動編」よりも,クリアしやすいものに決めたという。といっても,あくまで零式としてのコンテンツ難度を下げるという意味で,エンドコンテンツとしての難度は当然確保される。また,零式:律動編の4層突破後に得られる報酬武器の価値を上げていくとのことだ。
・「雲海探索ディアディム諸島」とレイドコンテンツの報酬バランス
FFXIVは,各コンテンツにルールが多く設定され,ギミックなどが分かれば迷わないように制作されているという。一方,パッチ3.1の新コンテンツ「雲海探索ディアディム諸島」はあまりルールを作らないというコンセプトで制作したとのこと。しかし,実装してみると,システム的なルールが不足していることに気づいたそうだ。
また実装初期に,IL210装備の排出を下げたことについては,「機工城アレキサンダー:起動編 零式」をクリアするモチベーションを下げないようにという考えだったと吉田氏は話す。
さらに,探索というコンテンツをこれで諦めるつもりはないので,次回のコンテンツ追加時には,多くのフィードバックを参考に洗練させ,ルールと目的をもっと明快な形にしたいと話した。
・次回アニマウェポンのアップデートはパッチ3.25
長い時間を掛けて武器を制作するコンテンツであるアニマウェポン。コンセプトは「プレイヤースキルが低めでも,こつこつ長い時間を掛ければ必ず得られる武器」だ。一方で,チャレンジ要素などが欲しいという要望も多く,それも理解できるが,コンセプトを考えると,それはできないと吉田氏は述べた。
また氏は,アニマウェポンの寿命が短いのではという意見について,パッチ3.2でアイテムレベルの上限が上がっても使えると話し,そして次のアニマウェポンのアップデートは,パッチ3.25で行われると発表した。
全体的に,少しずつボタンを掛け違えていた感があると話す吉田氏。データを見ながらパッチ3.2の開発を進めているので,楽しみにしてほしいとコメントした。そのほかに,プレイヤーから届いた質問への回答を紹介しよう。
●アニマウェポン関連
アニマウェポンに必要なアイテムの入手手段に,蛮族デイリークエストが関わるものがある。しかし,特定のF.A.T.E.をコンプリートするクエストの場合時間が掛かってしまう。これに関して,もう少しなんとかなるよう調整するとのことだ。
また,複数のジョブでクエストを進めている場合,すでにコンプリートしたクエストを間違って受注しそうになるので,一度コンプリートしたものは同じジョブで再受注できないようにならないかという要望に,現在修正中と回答した。
このほか,クエスト進行に必要な「骨」アイコンのアイテムについて,間違えて売ってしまわないように,売れなくする方向で調整を進めるとのことだ。
●ハウジング関連
土地の追加予定については,サーバー増強が終了し,パッチ3.3での追加が決定したとのこと。さらに1棟512部屋という大規模なマンションタイプのハウジングも実装される予定だ。マンションには,住人が共用できるチョコボ厩舎もあるらしいが,さすがに共有の畑はないとのこと。ただし,新しく導入される植木鉢というコンテンツで補完できるだろうと話した。また,それ以降のパッチで,イシュガルドのハウジングエリア追加を予定しているとのことだ。
また,もう少し(時間が)かかると前置きして,部屋に置ける家具の設置数を増やせるめどが付いたという報告もなされた。
「パッチ3.2」で新たなメインクエストやグナース族の蛮族クエストなどが実装
続いて,パッチ3.2の情報を紹介しよう。
パッチ3.2では,竜詩戦争編の物語が進むメインクエストと,それに伴うサブクエストが実装される。また,グナース族の蛮族クエストも実装されるとのことだ。
新たなインスタンスダンジョンは,「逆さの塔」と「古アムダプール市街(ハード)」の2つ。「逆さの塔」は,メインクエストに絡むダンジョンで,「行けば名前の由来が分かる」と吉田氏は説明した。「古アムダプール市街(ハード)」は,ボスのディアボロスが不在になった古アムダプール市街がどうなったのかが,うかがい知れるダンジョンになっているという。
さらに新たな蛮神戦「魔神セフィロト討滅戦」と,その上位難度の「極魔神セフィロト討滅戦」が実装される。これは,「三闘神」シリーズと銘打たれたものとなっている。
なお,パッチ2.1以降,討滅戦の名称には「真」と「極」が付けられていたが,「真」を付けるのはやめるとのこと。その理由は,初めて戦う蛮神なのに,いきなり「真」が付いてると「ノーマルは?」となって,分かりづらいからだそうだ。ただ,難度はこれまでの「真」と同様になるという。
ちなみに,魔神セフィロト討滅戦については……「落ちます」とのこと。このコンテンツを制作しているのは,タイタン戦を担当したスタッフなのだそうだ。ちょっと変わったギミックもあるらしいが,ほどほどの難度で楽しんでもらえるように調整しているという。
先ほどの“Hotな案件”で出てきた,「機工城アレキサンダー:律動編」の実装も改めて明かされた。今回は,パッチのリリースと同時に,ノーマルと零式の両方がオープンするとのこと。やりすぎだったというDPSチェックについては改められており,現在の零式よりは楽になっていると吉田氏は述べていた。ただ,公開された入り口だという画像には,零式で苦しめられた「先生」の愛称で呼ばれているファウストが2体。DPSチェックは緩和されたかもしれないが……別のところで難しくなっているのかもしれない。
ウルヴズジェイルにも,新たなコンテンツ「ザ・フィースト」が実装される。
これはスポーツライクな,カジュアルに楽しめるPvPとのことで,プレイヤーが持つポイントを奪い合って,最終的に総合ポイントが高いチームが勝利となるものだ。倒されたプレイヤーの持ちポイントは減っていくので,同じ相手ばかりを倒しても得られるポイントが少なくなることがキモとなるだろう。
対戦のモードは大きくわけて,レーティングマッチ非対応の,ソロかデュオ(2人パーティ)でのみ参加可能な「8vs.8」,ソロで参加可能な「4vs4」,4人パーティで参加できる「4vs.4」の3種類あり,後者の2つはそれぞれ,レーティングマッチ対応,練習用となるレーティングマッチ非対応での対戦が可能だ。ちなみにレーティングマッチとは,同じ実力者同士で対戦の組み合わせがマッチングするというもの。
なお,「ザ・フィースト」はシーズン制になっており,最初のシーズンは,パッチ3.25からスタートする。1シーズン約3か月半の期間でランキングを計測し,トップランカーには専用のアイテムがプレゼントされるとのこと。また,レーティングが上がるとランク昇格戦のチャンスが訪れ,以降の5戦中3勝すると昇格できる。シーズンが終わるとレーティングなどがすべてリセットされ,次シーズンがスタートするとのことだ。
ちなみに,シーズンがパッチ3.25からとなる理由は,実装直後にバランスやレーティング調整が問題ないかを確認するための「プレシーズン」扱いとなるため。PvPファンは,この期間中に練習しておくと良さそうだ。
続いて,「オーケストリオン」という家具が紹介された。これはハウジングに設置できたり,宿に置かれたりするもので,「オーケストリオン譜」というアイテムを持っていると,その譜の曲が流せるという,いわゆる以前から言われていたジュークボックスにあたるものだ。
オーケストリオン譜はショップで購入できるほか,例えば「過重圧殺!」のオーケストリオン譜は,タイタンを倒して得られたアイテムを,クラフターが加工してオーケストリオン譜にするといった行程で得られるという。
また,このオーケストリオン譜はトレードも可能とのこと。パッチ3.2では47曲が実装され,その後もパッチごとに追加されていく予定だという。
もうひとつ,以前から話題に上がっていた「初心者の館」もパッチ3.2で実装される。ここでは,タンクやDPSなど,各ロールについての教官から指導を受けられ,各ロールで7問ほどを一通りプレイしたあとに卒業試験をクリアすると,IL15ぐらいの装備品がもらえるとのこと。
「館」もフィールドに建物として登場し,その中では覚えておくと良さそうなMMORPGの用語が確認できるとのことだ。
このほか,若葉マークのプレイヤーを支援できる「メンターシステム(仮)」という新要素も追加される。これは,特定のアチーブメントまで達成しているプレイヤーが申請できるもので,これを有効にすると「メンタールーレット」が使用可能になり,若葉マークのプレイヤーが積んでいるコンテンツに,最優先でマッチングされるというものだ。吉田氏は,「ボランティアに近い」機能だと説明した。
そして,プレイヤー待望のDPSを計るコンテンツ「木人討滅戦(仮)」がついに実装される。このコンテンツは,木人を通して自分の腕前を確認できるチャレンジ的なもので,3分間,木人を相手にDPSをチェックできるという。これにより,スキル回しの練習をしたり,装備品の確認,調整をしたりして,自分の状態を客観的に確認できるので,DPSの底上げになるのではないかと話していた。
なお,ここには1人でしか入れないので,練習している姿などを誰かに見られることはないとのことだ。
そのほかにマテリアシステムの仕様変更や,新たな「アラガントームストーン:伝承」の公開,リテイナーに預けたアイテムを直接売却できるシステム,ナビマップの高低差情報,アラガン装備やハイアラガン装備の染色の追加,4Kディスプレイへの対応などの情報が明らかになった。
これらを含めたパッチ3.2の情報は,2016年1月30日の「F.A.T.E in KAGOSHIMA」でスクリーンショットや実機でのプレイを交えて公開される予定とのことだ。
世界中のプレイヤーと開発スタッフから届いた2015年の思い出。クラウドの乗るバイク「フェンリル」がFFXIVにやってくる!?
PLL前半の最後に,世界中のプレイヤーから集まった,2015年のFFXIVの思い出が紹介された。蒼天のイシュガルド実装の思い出を語るプレイヤーもいれば,FFXIVを通して生涯のパートナーを得たプレイヤーもいて,多くの人がFFXIVを楽しんでいるのがメッセージを通して伝わってきた。
その中に混じっていた「キャラクター班Aさん」からの,「クラウドバイクを製作して,吉田プロデューサーから『実装できなくてもお披露目するから』と言われ続け,いまだにお披露目されないのが2015年の思い出です」というお便りに室内氏は「つらい思いをされてますね……」とコメント。吉田氏も苦笑しながら,クリスマスだし,ということでクラウドのバイク「フェンリル」が動画で公開された。
ただ,モデリング後に実際に動かしてみたところ,通常のグラウンドマウントと同じ速度では,あまりに疾走感がないため,吉田氏が止めていたのだという。その後,誰もが納得するであろう速度で走るフェンリルが公開されたのだが……それを実際に実装すると,ネットワーク上のラグなどで,キャラクターが地面を突き破り,マップの下に落ちてしまうらしい。実装できるとすれば,そこを改善したあとになりそうとのことだ。
PLL後半では,公式webラジオ「南條愛乃・エオルゼアより愛をこめて」のパーソナリティを務める声優/歌手の南條愛乃さんがゲストとして登場した。南條さんは,パッチ3.1に登場した「クルル・マイア・バルデシオン」役を演じたこともあり,彼女のことを知っているFFXIVファンも多いのではないだろうか。このコーナーでは,ファンから寄せられた質問に南條さんが答えていく形で始まったのだが,気が付くと内容はFFXIVへの要望コーナーに変わっていた。
その後,これから行われるゲーム内外のイベントや,FFXIVアイテムの告知も行われた。
そして告知の最後に,2016年から2017年にかけての,ファンフェスティバル開催が発表された。2016年10月14,15日に米国のラスベガス,2016年12月24,25日に東京ビッグサイト西館3-4,2017年2月にドイツのフランクフルトで開催される。詳しい情報は順次公開されるので,公式サイトを注視しよう。
最後に南條さんは,「いちFFXIVファンとしてラジオがスタートし,まさかPLLに呼んでもらえるとは思いませんでした。これからも楽しく遊ばせてもらとうと思います。クルルさん共々,かわいがっていただけると助かります」とコメントした。吉田氏は「2015年もプレイヤーの皆さんに支えられた一年だったと思います。来年はパッチ3.2がスタートになりますが,これぐらいの時期には出せる感じで」と,Vサインに出しながら,「また来年,ゲームの中でも,またオフラインイベントでも皆さんにお会いできればと思います」と続け,PLLを締めくくった。
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド」公式サイト
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