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  • 発売日:2015/12/17
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セガゲームスのオンラインRPG最新作「ワールド エンド エクリプス」プロデューサーの本山真二氏に聞く,新たな群像劇の姿とは
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印刷2015/12/18 17:47

インタビュー

セガゲームスのオンラインRPG最新作「ワールド エンド エクリプス」プロデューサーの本山真二氏に聞く,新たな群像劇の姿とは

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 セガゲームスの「ワールド エンド エクリプス」(以下「ワルエク」)は,PCとスマートフォン/タブレット(モバイルデバイス)向けに,基本プレイ無料で提供されているオンラインRPGだ。本作の世界で人々は,かつて世界に君臨した竜達の骸の上に街を作り,その骸から資源を採取し生活している。プレイヤーは街を守る狩猟兵団の新米隊長となり,魔物や荒くれ者達が跋扈する世界で生き抜いていくことになる。
 2015年10月29日にサービスが開始されたiOS版 / Android版に続いて,PC版が12月17日にサービスインを迎えた。なお,PCとモバイルデバイスで連携を行えば,どのデバイスでも一つのデータを共有してプレイが可能だ(関連記事)。

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 今回4Gamerでは,本作のプロデューサーであるセガゲームスの本山真二氏にインタビューを実施。発表から1年以上の時を経てリリースされた本作について,プロジェクトに対する思いや今後の展望などを聞いてきたので,ぜひ最後まで読み進めてほしい。

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「ワールド エンド エクリプス」公式サイト

「ワールド エンド エクリプス」ダウンロードページ

「ワールド エンド エクリプス」ダウンロードページ



4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 「ワルエク」が2014年9月に発表されたときは,2014年冬にサービス予定とされていましたが,それから実際にサービスインするまで1年近くかかりましたよね。

「ワールド エンド エクリプス」プロデューサーの本山真二氏
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本山氏:
 はい。プロジェクトとしては,自分史上最長となってしまいました。たいへんお待たせしましたが,2015年10月にスマホ版,そして12月にPC版のサービスようやく開始できることになってほっとしています。

4Gamer:
 2014年の年末には,リリース時期の延期が告知されましたが,配信時期を発表する段階まで開発が進んでいたのに,なぜ延期することになったのでしょうか。

本山氏:
 順を追って説明しますが,「ワルエク」はもともとPC向けのブラウザゲームとして,Unityを使って開発を進めていたんですね。ですが,各種ブラウザでNPAPI(Netscape Plugin Application Programming Interface)が推奨されなくなっていくという,厄介な問題が出てきてしまったんです。

4Gamer:
 確か,NPAPIサポート終了の流れが表面化してきたのが2013年の終盤頃でしたよね。Unityのコンテンツをブラウザで再生するUnity Web PlayerもNPAPIを使っていたので,影響が出るのは避けられないと。

本山氏:
 そうですね。当時はまだ,それほど切迫してはいませんでしたが,先のことを考えると,大規模な改修をしないとすぐに遊べなくなる日が来てしまうでしょう。それならと,クライアント型に切り替えることにしたんです。

4Gamer:
 2015年10月には,Unity Technologies自身がUnity Web Playerの非推奨化を明言しましたし,2016年3月リリース予定のUnity 5.4以降では,Unity Web Playerのサポートが除外されることが発表されました。
 代替策を含めて今後どうなるかは不透明な状態のままですし,そういう意味では方針を切り替えて正解だったと言えますね。

本山氏:
 モバイルデバイス版でもサービスしようという話が出たのは,開発を始めたあとだったので,当初はPC版を先にリリースして,モバイルデバイス版はそれをベースに最適化する予定でした。でも,取り巻く環境がだいぶ変わってきて,果たしてそのまま開発を続けていいのか,という話になったんですね。
 結果として,将来的なことを考えて,リリース時期を遅らせてでもモバイルデバイス版をベースにして,ゲームデザインもそれに適した形にしようと,プロジェクト全体を見直すことになったんです。

4Gamer:
 なるほど。そういう経緯だったんですね。
 ということは,PC版のゲーム内容はモバイルデバイス版と同じなんですか?

本山氏:
 ゲーム内容に関してはまったく同じもので,モバイルデバイス版とも完全にデータ連動ができるようにしています。もちろん,大きな画面でプレイしても,ビジュアルなどで見劣りするようなことはないのでご安心ください。

4Gamer:
 すでにモバイルデバイス版で「ワルエク」をプレイしている人は,PCでも同じデータを使ってプレイできるわけですね。

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本山氏:
 PC版はSEGA IDかYahoo! JAPAN IDのどちらかがあればプレイできます。
 PC版リリースのタイミングで,モバイルデバイス版にも連動のための機能を入れます。IDを紐付けてもらえればセーブデータが共有されるので,以後はお好きな環境でプレイしていただけます。
 外出中はスマートデバイス,自宅ではPCというように,皆さんがお持ちのデバイスを有効活用していただければと。

4Gamer:
 PC版は,どのくらいのスペックが求められるんですか?

本山氏:
 基本的には,それほど要求スペックが高くならないようにしています。この2年間くらいに発売されたPCなら,問題なく動作すると思います。

関連:「ワールド エンド エクリプス」プレイヤーズサイト内「動作環境」ページ


企画の立ち上げから制作まで。

「ワルエク」に詰め込まれた“本山イズム”とは?


4Gamer:
 あらためてお聞きしますが,「ワルエク」はどのような経緯で企画が立ち上がったのでしょうか。

本山氏:
 2013年の後半頃,社内でオリジナルのオンラインゲームを立ち上げるという話が持ち上がって,それに興味を持って立候補したんですよ。
 僕としては,ずっとオンラインゲームを作りたいと思っていたのですが,今回はオンラインだからどうこうという部分はあまり意識をしていなくて,数か月スパンで新しいコンテンツをどんどん提供していける場であるという部分への興味のほうが強かったんですけど。

4Gamer:
 ゲームの企画自体が最初にあったわけではなかったんですね。

本山氏:
 そうですね。最初に書いた企画書はごく簡単なもので,街を発展させて,バトルがあって,みたいな誰でも考えつく概要だけでした。企画書の原型を留めていないくらい,今の「ワルエク」は違うものになっています(笑)。

4Gamer:
 そこから,どう「ワルエク」へと発展していったんですか。

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本山氏:
 今の形に向けて大きく変わったのは,ある会議で,名越に「お前の“イズム”が感じられない」と指摘されてからですね(苦笑)。
 オンラインゲームでは,最初に世界観を押し付け過ぎるとユーザーさんが引いてしまう恐れがあるので,あえてそこは薄味にして,ゲーム設計のほうから詰めていたんですが,その薄さを指摘されたんだと思います。
 そのときは「確かになー」とは思ったんですが,じゃあ僕のイズムって何よっていうのは,自分でもうまく頭の中で整理できなくて(笑)。

※「龍が如く」シリーズ総合監督として知られる,セガゲームス 取締役CCOの名越稔洋氏

4Gamer:
 確かに,主義主張を明文化するのは難しいですよね……。

本山氏:
 後日,名越に飲みに連れていってもらったときに,自分が考えているゲームの世界観とか,会議では端折った部分まで,あらためて話したんですね。そんな僕の言い分を理解してもらえて,その場で名越からGOが出たんですよ。

4Gamer:
 飲みの席で企画が決まったと。

本山氏:
 いや,もちろん,後日ちゃんとした手順を踏んで,会社の承認を受けましたよ(笑)。

4Gamer:
 セガゲームスには数多くのIPがありますが,それらのキャラクターや世界観を本山さんが考えたシステムに載せる,という選択肢を取らなかったのはなぜですか?

本山氏:
 実は,ごく初期の段階には,システムに既存のIPであったり,三国志や戦国時代などを乗せてみようというアイデアも出ました。ただ,それだと基本的に展開が国内に限定されてしまって,最終的な伸びしろの幅が期待できないと思ったんですよ。
 たくさん調査しましたよ。アジアを含む海外で,三国志ってどうなんですか戦国時代ってどうなんですかって。でもまあ,当たり前ですけどマイナージャンルですよね。良し悪しではなく文化の違いですから,それはしょうがないです。
 プロジェクトとしては海外も視野に入れておきたいですから,通用しない可能性のほうが高いIPモノよりもオリジナル作品を選択する,というのは自然な流れでした。

4Gamer:
 とはいえ,オリジナルのタイトルを生み出すのは,既存IPを利用するのに比べて,茨の道になりますよね。

本山氏:
 世界観を作り込む必要があることは折り込み済みでしたが,完全オリジナルのゲームを作ることがいかに大変かということを,あらためて思い知らされましたね。

4Gamer:
 では,「本山イズム」は,今の「ワルエク」のどんなところに現れているんですか?

本山氏:
 世界観とゲームシステムの両方を積み重ねながら作り上げていくところは,イズムを出せたかなと思っています。
 例えば,竜の骸の上に街が作られていく,という設定をゲームのシステムに乗せるときに,世界観に執着し過ぎずに,システムで「ここは譲れない」という部分があったら,設定側を変えると言いますか。
 ……って,ちょっと分かりにくいですよね(笑)。

4Gamer:
 正直に言えば,今の話だけだとさっぱり分かりません(笑)。

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本山氏:
 そうですね……。まず,システムとしては「街を作る」という揺るぎない要素があったので,そこに乗せられそうなモチーフを考えていったんです。
 映画「ウォーターワールド」のように,水の上にイカダの街を作る発想というのも面白いよなというところから,クジラの背中に島があるというおとぎ話にインスパイアされて,竜の背中の上に街を作る,という現在の設定に行き着いたんです。

4Gamer:
 なるほど。

竜の骸の背中部分で資源を採取(画面左)し,その資源を元に街を発展させていく(画面右)。資源がなくなったら次の骸に“引っ越す”ことになる
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本山氏:
 ただ,竜が生きていたら街ごと動いちゃいますし,ゲーム的にも都合が悪い部分も出てきてしまうので,竜は死んでいる,ということにしました。
 それから,人間達は,竜の骸に残ったエネルギーを消費しながら暮らしていて,資源がなくなったら次の骸を探して移動する,というサイクルを入れたかったんですね。そこで,竜の骸が世界中のあちこちにあっても不自然にならないよう,過去に大きな戦いがあって竜達が滅んだ,という歴史を設定に加えたんです。

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4Gamer:
 ああ,なんとなく分かってきたような気がします。
 本山さんの場合,根幹となる部分に枝葉を付けていくのではなく,さまざまな事象を積み上げて山を作るような感じで,ゲーム全体を構築していくんですね。

本山氏:
 ああ,そのたとえは正しいかもしれませんね。
 僕自身,ストーリーを最初から最後まで一本道で紡ぐということには,それほど重きを置いていないんです。それよりも,環境やシチュエーションやそこに住む人達といった前置きがあって,その人達が繰り広げる物語はこうなんだ,という作り方を意識している気はします。

4Gamer:
 なるほど。本山さんが手がけた「戦場のヴァルキュリア」シリーズもそういうところがありましたが,群像劇を意識した作り方が「本山イズム」といったところでしょうか。

本山氏:
 そうかもしれませんね。僕は歴史が好きで,フィクションでも「三国志演義」や「水滸伝」といった作品もよく読んでいるので,それが作品作りにも出ているかもしれません。歴史に名を残すような大きな功績を上げた人だけでなく,そうではない人達を含めて紡がれている物語が好きなんですよね。

4Gamer:
 「ワルエク」も群像劇の要素が詰まっている感じがしますよね。

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本山氏:
 そうですね。ゲームをプレイすると狩猟兵という仲間が増やせるのですが,メインとなるストーリーだけでなく,狩猟兵達それぞれに個別のエピソードを用意しています。
 また,後から思いついたエピソードもどんどん入れていきたいんですよ。キャラクターを増やしたら,そのキャラと既存キャラの関係を語るエピソードなども用意する予定です。
 キャラクターやエピソードを一度配信したらそれで終わりではなく,じっくり長い間付き合ってもらえるゲームにしたいですね。

4Gamer:
 先ほどおっしゃっていた,「数か月スパンで新しいコンテンツをどんどん提供していける場」という部分ですね。

本山氏:
 はい。パッケージゲームのように作りきりではないというメリットを,最大限に活かしたいと思っているんです。

4Gamer:
 でも,今後もエピソードを増やしていくと,つじつまを合わせるのが厳しくなっていくんじゃないですか?

本山氏:
 もうすでに大変です(笑)。でも,つじつまを合わせていくのが大好きな性分なので,自分としては苦労している感覚はあまりないですね。

4Gamer:
 ストーリーで言うと,サブストーリーはもちろんですが,メインストーリーもありますよね。現在ボリュームはどのくらいあるのでしょうか。

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本山氏:
 まず,モバイルデバイス版のリリース時は,第1部の4章までプレイできる状態でした。第1部全体の3分の1未満といったくらいですね。
 今のところ,1か月に1回程度のペースで新しい章を追加していく感じです。12月10日に第6章が入ったので,これから始める方にとっては,けっこうボリュームがあると感じていただけるはずです。
 今後も定期的に新章を追加していって,そう遠くないうちに第1部を完結させたいと考えています。

4Gamer:
 完結とおっしゃいましたが,そこで終わりではなくて,続きとなる第2部も予定されているんですよね?

本山氏:
 もちろんです。ドンと売ってサッと稼いだらすぐに撤退するようなスタイルは弊社に合っていませんし,僕やチームのメンバーもそういう考えは毛頭ありませんので,そこはご安心ください。

4Gamer:
 今後配信されるストーリーやクエストに,キャラクターの人気が影響するようなことはありますか?

本山氏:
 せっかくの運営しながら作っていける仕組みなので,ユーザーさんの声には積極的に応えていきたいですよね。
 ただ,これからいくらでも自由に作っていける楽しさがある半面,どう完結するか分からないまま作っている怖さもあります。今の僕は,まるで週刊漫画雑誌の編集者のような気分です(笑)。

4Gamer:
 それにしても,メインストーリーの追加ペースがけっこう早いのに,声優のボイス付きというのがすごいですよね。

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本山氏:
 メインストーリーに関しては,なんとか詰め込んで,フルボイスでお楽しみいただけるようにしました。
 サブストーリーはまだ対応できていないんですが,そのうちパートボイス対応を実現する予定です。人気の高いストーリーなら,新規に音声を入れることも考えているので,ぜひ意見を寄せていただきたいですね。
 ボイスで言えば,バトル時はキャラクターだけでなくアイギスもしゃべります。そのあたりは家庭用ゲーム機的な演出ができていると思うので,崎元 仁さんに作っていただいたBGMも含めて,「ワルエク」の世界に浸ってもらえたら,僕らとしても嬉しいです。

4Gamer:
 ちなみに,仲間にできる狩猟兵は全部で何人くらいいるんですか?

本山氏:
 チュートリアルに登場するモブっぽいキャラクターも含めると,最初は25人ですね。今後も徐々に増やしていく予定ではありますが,バックグラウンドとなるストーリー,ポリゴンモデルなどとセットになるので,一般的なスマホ向けゲームと比べると,追加ペースはゆっくりになると思います。
 その代わりというわけではないのですが,アイギスなどの装備は頻繁に増やしていきますので,キャラクターとのカップリングなどを楽しんもらえればと。

狩猟兵25人横並びの図。画像は拡大できるが,サイズがかなり大きいのでご注意を
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4Gamer:
 アイギスというのは,武器に宿る精霊みたいな存在ですよね。相性みたいなものもあるんですか?

本山氏:
 システム的な話をすると,剣兵や盾兵といった狩猟兵の兵種に応じたアイギスがあります。アイギスを成長させたり,合成してスキルを伝授させたりできるので,そのキャラクターの長所を伸ばすのか,あるいは短所を補うのかというように,カスタマイズできるようになっています。
 単純に性能や見た目で決めてもらってかまいませんが,キャラクターやアイギスには,それぞれバックボーンとなる設定も用意しています。「このキャラはこうだからアイギスはこれ」というように,妄想全開で組み合わせを楽しんでいただくことも可能です。

4Gamer:
 その名のとおり,カップリングですね。

本山氏:
 アイギスは召喚(※ガチャ)のほかにも,クエストで特定の条件を満たしたときに獲得できる宝箱などからも手に入るようになっていますから,無課金の範囲でも十分に楽しめると思います。現時点では100種類ほどですが,今後も徐々に増やしていきます。

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4Gamer:
 「ワルエク」は基本無料のアイテム課金というスタイルを採っていますが,やはり今は,それ以外のサービス形態で展開するのは難しいのでしょうか。その点について,本山さんの意見を聞かせてもらえますか?

本山氏:
 僕はもともとパッケージのゲームを作っていましたが,ストーリーテリングで言えば,少しずつ配信していくタイプだからこそ実現できる方法も必ずあります。先ほど少し話に出しましたが,漫画で言えば雑誌と単行本の違いのようなもので,それぞれに適した形ってあると思うんです。僕自身,どちらかしか作らないなんてことはないですし。
 乱暴な言い方になりますが,パッケージのような全額前払いか,アイテム課金かというのは,コンテンツを作っている側としては,実のところ些末な問題なんです。
 今は,PCやモバイルデバイスで基本プレイ無料にしたからといって,誰にでも手にとってもらえる時代ではないですよね。それを世に出すために,弊社のマーケティングの人間がすごく努力をしてくれています。
 彼らの努力に応えて僕らはしっかりした作品を作って,いかにユーザーの皆さんに伝えていくかが重要だと思っています。

4Gamer:
 最近のスマホ向けゲームでは必須と言えるほど,どのゲームでも積極的にコラボを行っていますが,「ワルエク」ではコラボ企画の予定などはありますか? 

本山氏:
 最初に派手にやり過ぎてしまうと,世界観がとっちらかってしまう恐れがあるので,そこは慎重にやっていきます。
 水面下で準備はしているんですが,ユーザーさんがゲームに慣れてきて,評価が定着したときに,少しずつご提案させていただくことになると思います。

4Gamer:
 では最後に,読者に向けて締めのメッセージをいただければと思います。

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本山氏:
 PC版をお待ちいただいていた方には,去年秋の発表以降,本当にお待たせしましたという気持ちです。お待ちいただいた間,我々もできることを着実に積み重ねてきましたので,きっと楽しんでいただけるのではないかと思っています。
 今のモバイルデバイス向け,PC向けゲームの中でも,少し毛色の違うゲームができたのではないかという手応えがありますので,新しいものをやってみたいという方は,ぜひ遊んでみてください。
 また,先行してサービスを開始したモバイルデバイス版については,ユーザーさんからいただいているご意見を順次反映しています。長らくお待たせしていたロード時間の短縮に対応できつつありますし,アイギスの覚醒といった新要素の追加もしていますので,遊んでもらえたら嬉しいです。
 もちろん,今後もユーザーさんの要望に応えられるよう努力し続けていきますので,末永くよろしくお願いします。

4Gamer:
 PC版のサービス開始で「ワルエク」が盛り上げることを期待しています。本日はありがとうございました。

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