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物語がいよいよ佳境に突入する「Fate/GrandOrder」。あらためて,どんなゲームなのかを紹介してみる
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印刷2016/11/05 00:00

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物語がいよいよ佳境に突入する「Fate/GrandOrder」。あらためて,どんなゲームなのかを紹介してみる

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 ディライトワークスが開発を手がけ,Aniplexが配信しているスマートフォン用アプリ「Fate/Grand Order」iOS / Android。以下,FGO)。2016年8月12日に,配信開始から1周年を迎えた本作だが,現在展開しているストーリーは最後の特異点となる7章の配信が待たれる状況で,今まさに佳境といったところだ。

 そんな本作は,TYPE-MOONのアドベンチャーゲーム「Fate/Stay night」(以下,Fate/SN)を始めとした,「Fate」シリーズ作品である。いわゆるスピンオフ作品とは異なり,シリーズ最新作としてTYPE-MOONの奈須きのこ氏自身がシナリオ監修,一部シナリオの執筆も行っていることで話題のタイトルでもある。
 実のところ筆者はサービス開始時から遊んでいるのだが,リリース以降,4Gamerではライターのマフィア梶田氏がガチャを回していること以外,あまりゲーム内容を紹介できていない。そこで,この機会にFGOとはどんなゲームなのかをあらためて紹介してみようと考えた次第だ。

TYPE-MOONの世界


 FGOを紹介する前に,少しだけTYPE-MOON作品とその世界観について話しておこう。

 ご存じの読者も多いと思うが,TYPE-MOONはもともと同人サークルとして活動していた。2000年12月のコミックマーケットで配布されたビジュアルノベル「月姫」が話題となり,一躍その名前を広める。その後,新作Fate/SNの制作を発表するものの,その規模が同人ゲーム作品の範疇には収まらないということで,TYPE-MOONは商業ベースに移行する。
 そして,2004年にリリースされたFate/SNは,美少女ゲーム(18禁)というカテゴリではあるものの,少年漫画的な熱い展開や演出,ストーリーを積み重ねて徐々に明かされていく真相など,物語そのものの面白さで男女を問わず魅了していく。

「Fate/stay night [Realta Nua]」。セイバールートを無料でプレイできるスマートフォン版が配信中だ。詳細は公式サイトを確認しよう
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 のちにファンディスク「Fate/hollow ataraxia」()が発売され,コンシューマ版Fate/SNの発売,RPG「フェイト/エクストラ」や小説,漫画,テレビアニメ化,劇場アニメ化など,さまざまメディアを巻き込んで関連作品やスピンオフが登場しているのはご存じのとおりだ。

※ファンディスクと言いつつ,Fateの世界観を補完する,かなり重要なストーリーが展開する。一般向けとしては現在,Fate/SN本編,hollow ataraxia共に,PS Vitaなどでプレイ可能だ

ちなみに筆者も「月姫」を同人ショップで購入して以降,TYPE-MOON作品を楽しんできた1人。最近のスピンオフ作品すべてには手が回らないのだが……せめて公式の新作は,とFGOを遊び始めた。写真は手元にあった私物の一部。MELTY BLOODは渡辺製作所(フランスパン)との共同開発だ
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 さて,そんなFateシリーズだが,TYPE-MOON作品の「月姫」や「魔法使いの夜」「空(から)の境界」などと,基本的に同じ世界観を共有している。なので,TYPE-MOON作品の世界観や設定を知っていると,ストーリーの端々で人物像や組織の関係性が見えたり,舞台の裏側が推測できたりと,少し違った楽しみ方ができるのも魅力の一つだ。
 ただ,設定として並行世界()の存在を含んでいるため,物語そのものが必ずしも同じ世界で起こっているとは限らない。Fate/SNにおける各ルートもそれぞれ並行世界での出来事で,どれが正史といった明言はされていなかったように思う。
 そんな世界なので,基本的な設定を活かしていればTRPGのようにIFの物語,つまりスピンオフ作品が作りやすく,ユーザーにも受け入れられやすいように感じている。

※複数の攻略ルートが存在するアドベンチャーゲームではよくある解釈だが,TYPE-MOON作品では並行世界が存在していることが物語上で明言されている。というか並行世界を行き来する,割と無茶苦茶な魔法使いもいる。また,これだけ長く続くシリーズだけに,作品間で若干の矛盾が生じることもあるだろう。なので,それはそれとして,並行世界ということでそれぞれ楽しんでいたりする

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「魔法使いの夜」。TYPE-MOON世界(ゲームの舞台)としては,一番古い年代の物語になる。続編は……?
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同じく「魔法使いの夜」から蒼崎橙子(あおざきとうこ)。名前や存在を示すだけのときもあるが,ほぼすべてのTYPE-MOON作品に登場する人。お世話になったり,迷惑だったり,作品によって立ち位置は異なる


FGOってどんなゲーム?


 さて,いろいろと書いたところで,ようやくFGOの紹介に入りたい。

●2017年の人類絶滅が証明された世界

 本作の舞台は,2015年の「人理継続保障機関・カルデア」。カルデアは,人類の決定的な絶滅を防ぐために設立された特務機関で,1999年に完成した「近未来観測レンズ・シバ」によって,100年先までの人類の未来を保証していた。しかし,何の前触れもなく観測されていた“未来領域”が消失し,カルデアの研究者により,人類が2017年に絶滅することが証明されてしまう。

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 その原因を調べるなかで,2004年のある地方都市に「観測できない領域」が存在することをシバが観測する。カルデアはこれを人類全滅の原因と仮定。そして,実験段階だった「過去への時間旅行」を決行することになる。

 サーヴァントのマスター候補としてカルデアに呼ばれたプレイヤー(主人公)は,研究所の職員であり主人公を先輩と呼ぶマシュ・キリエライト,カルデア所長のオルガマリーと共に,2004年の炎上汚染都市「冬木」に降り立つことになる――というのが,大まかなストーリー概要だ。

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●サーヴァント召喚

 FGOの戦闘は,プレイヤーキャラクター自身が行うのではなく,Fateシリーズらしく,召喚したサーヴァントが担当する。プレイヤーはマスターとして,サーヴァントへの指示,魔術礼装(服装)に付与されたスキルの行使,そして手の甲に宿した令呪を使った特殊な命令の発動を行うのだ。そのため,当たり前だが,戦力となるサーヴァントの入手が重要になる。

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 ちなみに本作では,複数のサーヴァントと同時に契約できる。魔力はカルデアが補助しているので,いくらでも契約可能なのだ。基本1マスター,1サーヴァントだったFate/SNから考えれば破格のシステムと言える。ただし戦闘に連れて行けるのは,自身が契約している最大5騎のサーヴァントに加えて,ストーリーのNPC,もしくはフレンドから借りられるサポート1騎の計6騎となる。

 肝心のサーヴァントは,カルデアでの召喚,ストーリーやイベントの報酬などで入手可能だ。召喚は,基本プレイ無料タイトルのお約束である,いわゆるガチャ。フレンドのサーヴァントを借りたり,フレンドに貸したりすることで得られるフレンドポイントで回せる「フレンドポイント召喚」(1回で200ポイント消費)のほか,有料で購入したり,ゲーム中で配布されたりする“聖晶石”を3個(2016年8月以降)使って1回だけ回せる「聖晶石召喚」が用意されている。

毎日0:00以降にポイント消費なしで,フレンドポイント召喚の10連を1回だけ引ける
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 前者からは,最低ランクの☆1から☆3までのサーヴァントや概念礼装(サーヴァントの装備だと思えばいい),育成素材が,後者からは☆3から最高ランクの☆5までのサーヴァントや概念礼装が排出される。なお,聖晶石を30個使った10連ガチャを回すと,☆3以上のサーヴァント1騎に加えて,☆4以上のサーヴァントか概念礼装の1つが必ず入手できる点は,しっかりと押さえておきたい。
 Fate/SNからスピンオフ作品まで,さまざまな英霊(ではないものも含めて)がサーヴァントとして登場するのも魅力だが,筆者が今一番欲しいサーヴァントは……「アンリマユ」(※例外的に,このキャラクターだけ☆0ランクという特殊な存在だ)だったりする。

Fate/Zeroコラボレーション時に実装されたアヴェンジャーのサーヴァント「アンリマユ」(No.107)。サポートポイントガチャで排出されるが……確率は極端に低いようで,100万ポイント以上を消費した今でも手が届かない。もちろん,スカサハ(槍)や坂田金時(狂)も欲しいです……
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 さて,当然☆1よりも☆5のサーヴァントのほうが性能は高いのだが,序盤の攻略ではむしろ,敵に対するクラスの相性のほうが重要になるだろう。シリーズでお馴染みだと思うが,現時点でFGOには「セイバー(剣)」「アーチャー(弓)」「ランサー(槍)」「ライダー(騎)」「キャスター(術)」「アサシン(殺)」「バーサーカー(狂)」という7つの基本クラスと,「アヴェンジャー」「ルーラー」「シールダー」といったエクストラクラスが登場している。

 各サーヴァントには,こうしたクラスが設定されており,例えば剣は槍に強いが,弓に弱いといった相性関係がある。相性の良い相手と戦うと与ダメージが増え,被ダメージが下がるため,その差はかなり大きい。同じレベル帯の高ランクサーヴァントと低ランクサーヴァントを持っていたとしても,相性によっては低ランクサーヴァントのほうが活躍する場面もあるのだ。
 なおバーサーカーは,基本クラスに対して与ダメージアップ,被ダメージもアップという特徴を持っている。打たれ弱いものの,短期決戦ではアタッカーとして,誰を相手にしても使いやすいサーヴァントと言えるだろう。

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 ほかにも,「天」「地」「人」「星」といった,ゲーム中で詳細が表示されない細かな属性が設定されており,それが戦闘にも影響するのだが……かなり複雑だし,少なくとも序盤ではあまり気にしなくても問題ないので,ここでの説明は割愛させてもらう。


●パーティ編成

 戦うためには,なによりパーティを編成する必要がある。前述のとおり,1回に出撃できるサーヴァントは5騎(+サポート1騎)まで。組み合わせは自由だが,サーヴァントと概念礼装が持つCOST値の合計を,プレイヤーキャラクターが持つTOTAL COST内に収める必要がある。COST値はサーヴァントのランクが高いほど多くなるため,序盤に高ランクサーヴァントでパーティを固めるというのは不可能だ。その意味でも,低ランクのサーヴァントと言えど育てておくのは,割と重要になるだろう。なお,同じサーヴァントを1つのパーティに複数編成することはできない(※サポートサーヴァントを除く)。

編成で頭を悩ませるCOST値。初期サーヴァントでシールダーのマシュ・キリエライト(一番右)は,COSTを消費せず編成に組み込める。NP(ノーブルファンタズムポイント。要は宝具のポイントで,必殺技を使うためのもの)を増加させるスキルや防御スキルなどを覚えるので,サポート役としてかなり活躍できるサーヴァントだ
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 ちなみに,フレンドのサポートサーヴァントについても説明しておくと,出撃時に一部のストーリーを除いて,フレンドとフレンド以外のサーヴァントがリストに表示される。ここで,プレイヤーは好きなサーヴァントを選択できるわけだ。ただし,フレンド以外のサポートサーヴァントは,戦闘で宝具が使えず,真価を発揮できないので注意。なので,まずはサーヴァントを借りて,戦闘終了後にフレンド申請を出し,とにかく多くのフレンドを集めたいところだ。

 ただ,すでに高レベル帯のプレイヤー()はフレンド枠(プレイヤーレベルで枠の数が決まる)が埋まっている可能性があるので,まずは近いレベル帯のプレイヤーを選択して,申請するというのも一つの手かもしれない。

※サーヴァントだけでなく,プレイヤーであるマスター自身にもレベルが存在する。レベルが上がると,AP(いわゆるスタミナ)やTOTAL COST値,フレンドの枠が増加することがある

 続いて,サポート編成も忘れずに設定しよう。これは,ほかのプレイヤーに貸し出すサーヴァントを設定するもので,COSTに関係なく,全クラスから1騎,基本7クラスから1騎ずつの計8キャラを設定できる。当然,借りる側としては高レベルだったり,イベントで有用だったりするサーヴァントや概念礼装を付けたものを選択したくなるので,プレイを始めたばかりには,なかなか借りてもらえないかもしれない。
 それなら,設定する必要がないのでは? と思うかもしれないが,サポート編成の内容や更新具合を見て,申請を承認する,もしくはフレンドを解消するといったこともあるだろう。加えて言えば,頻繁に遊んでいそうなプレイヤーであれば,サーヴァントを多く借りてくれる(サポートポイントが稼げる)かも,とも考えられるわけだ。

●サーヴァントの育成

 FGOの育成は,「サーヴァント強化」「霊基再臨(サーヴァント進化)」「聖杯転臨」「サーヴァントスキル強化」「サーヴァント宝具強化」「概念礼装強化&進化」と6種類の要素が存在する。

・サーヴァント強化

 文字どおり,サーヴァントを強化するというものだ。本作では,戦闘を行っていれば経験値が獲得できてレベルアップする……ということはなく(),育成用の素材(種火と呼ばれるものなど)や余ったサーヴァントを合成して,経験値を獲得する必要がある。余裕があれば,カルデアゲート内の“種火集め”クエストで素材を集めたいところだ。

※マスターおよび,魔術礼装,サーヴァントとの絆レベルは,戦闘後の獲得経験値でレベルアップする。絆レベルが上がると,サーヴァントの情報が公開されるほか,幕間(サブストーリー)の開放に影響する場合もある

サーヴァントを成長させるために必須の種火。合成するサーヴァントと同じクラスのものであれば,より多くの経験値が獲得できる
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・霊基再臨(サーヴァント進化)

 サーヴァントのレベル上限を引き上げるものだ。ただ,これを行うためには,レベルを上限まで上げきって,特定の素材を使う必要がある。この素材集めがなかなか大変で,後述するスキル強化でも利用するので,うっかりスキル強化で使いすぎると「素材が足りなくて再臨できない!」なんてことも。
 なお,再臨時に2番目,3番目のスキルを覚えることもあるので,いろいろな意味で重要な要素だ。

第1,第3再臨時にサーヴァントのグラフィックスが変化する。さらに最終再臨まで進めると,特別なイラストが公開される。グラフィックスの変化後も,以前のものに戻すことは可能だ
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・聖杯転臨

 2016年8月に追加された要素で,素材の「聖杯」を使って,最後まで霊基再臨を行い,かつレベルが最大値に達したサーヴァントのレベルをさらに引き上げるというもの。現時点では,最大でレベル100まで引き上げられる。ちなみに,☆5サーヴァントの最大レベルは90だ。序盤では,あまり気にする要素ではないが,好きだけどランクが低い……というサーヴァントを強化できる嬉しい機能と言えるだろう。
 ただ,得られる聖杯の総数が現状では限られている。能力優先なのか,それとも推しキャラに? と,実のところ自身の愛が試される要素かもしれない。

エリクサーにしろ,これにしろ,限られたものってなかなか使えない……
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・サーヴァントスキル強化

 各サーヴァントは,それぞれ2〜3個のアクティブスキルを所有している。このスキルのレベルを上げて,強化しようという要素だ。スキルのレベルは最大で10まで上げられ,効果が強化されるだけではなく,レベル6,レベル10になった時点で,チャージタイム(CT)が1つずつ短くなる。当然,レベル10まで上げたくなるのだが……大量の育成素材とQP(ゲーム内マネー)を消費するので,かなり大変だ。正直なところ,ここはやり込み要素だと思って,無理しないことを推奨したい。

持っている全サーヴァントを最終再臨させるという目的で遊んでいる筆者は,スキル強化に回せる素材がまったく足りていない。さらに,強化のための素材には「輝石」「魔石」「秘石」(後者ほど高レベル時に必要な素材)が関係してくるのだが,強い敵ばかりと戦うことが増えたせいか,慢性的に輝石が枯渇している……。ハロウィンの復刻イベントで少し回復したが(初期のイベントだったからか低レベル帯の素材提供が多かったのかも),これもすぐに消費されるだろう
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・サーヴァント宝具強化

 宝具と言えば,セイバー(アルトリア・ペンドラゴン)のエクスカリバーを始めとした,Fateシリーズにおける必殺技であり,FGOでもそれは同じだ。そんなサーヴァントの宝具を強化しようというものだが,レベルを1つ上げるためには,同じサーヴァントが1騎必要になる。そして,宝具は最大でレベル5まで上げられるので,最大まで上げるには同じサーヴァントを5体集める必要がある。単純に考えれば,高ランクほど入手が厳しいため,序盤は低ランクサーヴァントでの宝具強化が主になるだろう。
 その点で言えば,イベントで配布され,宝具レベルを5にできる可能性が高い☆4サーヴァントは貴重なので,必ず5体分を入手しておきたいところだ。

 なお,宝具を強化すると,NPの最大値が宝具レベル2で200%,宝具レベル5で300%まで増加する。宝具を使用したときの効果は,100%ごとに上昇する(サーヴァントによって何の効果が強化されるのかは異なる)のだが,最大までNPを溜めるのはなかなか大変だし,宝具を使うと一気にゼロまで消費する。
 ちなみに,敵の中にはNPを減らしてくる嫌なやつもいて,NPを100%まで溜めてボス戦の準備万端なのに邪魔された……ということもある。その意味でも――やはり高ランクサーヴァントの場合はなかなか難しいが――できれば宝具レベル2以上にして,NP量に余裕を持たせたいところだ。


・概念礼装強化&進化

 サーヴァントの装備とも言うべきなのが「概念礼装」で,サーヴァントに設定することで,その礼装が持つHPやATK(攻撃力)が追加されたり,ダメージ値を増やしたり,NPを最初からある程度までチャージしてくれたりと,さまざまな効果を発揮する。このうち,礼装のHPやATKは,余った概念礼装を合成することで,サーヴァントと同様にレベルが上がり上昇するという仕組みだ。さらに,同じ概念礼装を合成すると「限界突破」で進化し,レベルの上限が引き上げられるほか,“最大まで進化させる”と発揮される効果もパワーアップする。

戦闘開始時のNPをチャージできる概念礼装。最大進化後の後者は,開始時点でいきなり宝具が撃てる
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15枚のカードが運命を分ける戦略バトル


 というわけで,いよいよ戦闘について紹介していこう。FGOの戦闘は,パーティを編成した最初の3騎で戦うことになる。残りの3騎は先発メンバーが倒れたときに,前から順番に入れ替わりで登場する仕組みだ。敵も,一度の戦いで最大3体出現し,ウェーブごとにステージが分かれていたり,パーティのように後ろに控えていたりする。

戦闘では,パーティ編成の順番が大きな攻略要素になることが多々ある。ちなみに,先発と待機サーヴァントを1騎ずつ入れ替える魔術礼装もある
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 戦闘はターン制で,プレイヤー側の攻撃と敵の攻撃を交互に繰り返すというもの。ターンごとに,各サーヴァントが持つ5枚のコマンドカード(計15枚)の中から5枚が提示()されるので,そのうちの3枚をプレイヤーが選択すると,カードに描かれたサーヴァントがカードの内容に従って敵に攻撃する仕組みだ。

※毎ターン,15枚からランダムで提示されるわけではなく,最初に15枚からランダムで5枚が,次のターンでは残り10枚からランダムで5枚が,そして次に残る5枚が場に出る。つまり,出たカードを覚えておけば,3ターン目は何が出てくるか分かるわけだ。なお,その次のターンは再び15枚からランダムになるほか,カードをシャッフル(リセット)する魔術礼装もある

 カードには,Buster(バスター)Arts(アーツ)Quick(クイック)の3種類があり,5枚のうちどのカードを何枚持っているのかはサーヴァントによって異なる。
 それぞれのカードは,攻撃力が高いBuster,NPを多く取得できるArts,クリティカルスター(1個でクリティカル率10%をいずれかのカードに付与する)を多く発生させるQuickという特徴を持つ。ダメージ値はBusterがもっとも高く,Quickが低い。NP獲得量はArtsがもっとも高く,Busterが(ほぼ)ゼロ。そして,クリティカルスターのドロップはQuickが多く,Artsがもっとも少ない()。

※実際のところ,クラスの特徴や1度の攻撃で何回ヒットするかでも,NP獲得やスターのドロップに影響が出る。そのため,サーヴァントによって得られる量にかなり差が出ることもある

 そして重要なのが,どのカードを,どんな順番で選択するかという点だ。これには大枠で5つの要素がある。

・同じキャラクター()のカードを3枚選択すると,ブレイブチェインが成立。3回の攻撃に加えて,追加のエクストラアタックが発生する。

※サポートサーヴァントが同じサーヴァントの場合もあるので,ここでは固有のキャラクターとして記述する

・同じ属性のカードを3枚選択すると,各属性のチェインが成立。Busterであれば攻撃がより強力に,Artsであれば選んだカードのキャラクターのNPが20%分増加,Quickであればクリティカルスターが10個生成される。

 ちなみに,同じ属性のカードを3枚持つサーヴァントであれば,ブレイブチェインと属性チェインの両方を重ねることも可能だ。

・最初に選んだカードの属性が以降のカードに影響する。

・あとに選んだカードほどダメージや効果が増加する。

 この2つの要素はカードを選択するうえでかなり重要だ。例えば,1枚目のBusterカードより,3枚目のBusterカードのほうがダメージは大きくなり,Artsも,3枚目のほうがNP獲得量が多くなる。だが,最初に選んだカードの効果があとのカードに影響するため,場合によっては1枚目にArtsを選んで,3枚目にQuickを選んだときのほうが,合計したときに,より多くのNPを獲得できるケースもある。序盤はさほど気にする必要もないのだが,高難度のクエストになると,その1手が攻略に重要な意味を持つこともあるので,覚えておいて損はないだろう。
 そんな感じで,そのターンに何を目的としてカードを選択したいのか,より効果の高い順番を考えるのも,意外と楽しかったりする。

・同じキャラクターのカードを続けて選択すると連続攻撃になる。

 とくにダメージが増えるというわけではなく,連続攻撃を行うと敵のHPが1回目の攻撃で尽きた場合でも,そのまま同じ敵を攻撃し続ける。一方,連続攻撃が途切れると次のキャラクターは自動的に次の敵を攻撃してくれる。

 こう書くと,一見後者のほうがお得に見えるのだが,HPが尽きた敵を攻撃すると,OverKill(オーバーキル)が発生し,ArtsであればよりNPがチャージされ,Quickであればクリティカルスターが多く発生するという仕組みがある。そのため,事前に多くNPを溜めておきたい局面などでは,あえて連続攻撃を狙うのも選択肢になるわけだ。また,攻略上,どうしても残しておきたい敵がいるときに,あえて連続攻撃でほかの敵を倒さないということもできる。

マスターの魔術礼装によって行使できるスキルをいつ使うのかもポイントだ。ただ,サーヴァントのスキルに比べて,どれもCTが長いので切り札的な使い方になるだろう
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 こうして戦闘を進めていくとサーヴァントのNPが溜まり,必殺技である宝具カードが出現する。ダメージは全体宝具か単体宝具かによって大きく異なる(当然,後者のほうが基本的にダメージは大きい)が,いずれにしても効果は絶大だ。また,宝具の中には攻撃ではなく,バフや回復といったものもある。
 この宝具カードも1枚と勘定して攻撃時に選択するのだが,ダメージや効果は選んだ順番に影響されず,また連続攻撃に絡まないという点に注意が必要だ。なお,チェインの1要素としてはカウントされるので,ブレイブチェインや属性チェインにつなげやすいのも重要だろう。

 ちなみに,NPは300%まで最大量を上げられると前述したが,実は各キャラクターの宝具カードを続けて選択して宝具チェインを発生させると,あとに続く宝具は100%ずつ強化される。つまり,3騎全員が宝具を選択し,かつ3番目のキャラクターがNPを300%まで溜めていた場合,NPが500%の状態で宝具を発動したことになるわけだ。

最終ウェーブに登場するボスに備えて,宝具発動の準備をしておきたいところ
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 このようにして敵と戦っていくのだが,パーティ構成や戦力によっては,全滅してしまうこともあるだろう。それを避けるため,もしくは挽回するための手段として3画の令呪がある。マスターはこの令呪を消費してサーヴァントに力を与える。例えば,1画を消費して1騎のHPを全快させたり,NPを100%増加させたりできるのだ。また,全滅した場合は3画,つまりすべて消費して,すべてのサーヴァントをNPが100%の状態で復活させられる()。消費した令呪は,毎日0:00に1画ずつ回復するので,計画的に利用しよう。

※聖晶石を1個消費することでも可能

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シリアスからパロディまで余すところなく楽しめるFGO


 長々とゲームシステムを紹介してきたが,実際のところ一番言いたいのは,TYPE-MOON作品の新ストーリーが楽しめることが最大の魅力だと筆者は考えている。7章の配信が楽しみで仕方がないし,それ以降の展開がどうなるのかも気になるところだ。

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 ちなみに,ゲーム内イベントでは,かなりコミカルなストーリーが展開することも多いのだが,実のところ,これもTYPE-MOON作品の味だったりする。アニメのFate/SNやFate/Zeroからの参戦という読者は,そのコミカルさに面食らったかもしれないが,Fate/SN本編の選択肢による展開やhollow ataraxia,遡れば歌月十夜(※月姫のファンディスク)のノリはまさに“これ”だ。TYPE-MOONファンに向けた作品であればあるほど,これは避けて通れない道である。避けるつもりもないのだけど。

ギャグやパロディまで無駄に全力なのもTYPE-MOONらしさ。画像は2016年のハロウィンイベントだが,見たまんま,魔○村だ。ちなみに,まだ世の中には,セイバーライオンとかいうシリアス完全崩壊の危険性をはらんだ存在もいたような(言いすぎ……ではない気もする)。登場するならクラスはバーサーカーだろうか?
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 またスピンオフや二次創作からの逆輸入など,とにかく混ぜ込んでしまうごった煮感,そのフットワークの軽さもTYPE-MOON作品の魅力ではないかと思う。

主人公(女)の通称ぐだ子。とくに意識せず女性を主人公に選んでしまうのは,もはや職業病か(スクリーンショットの見映えとか)。日数は,まあ……MMORPGの経験者としては,まだ序盤と言っていいだろう(※個人の意見)。ところで,世の中には☆1縛りなどで強敵との戦闘動画を披露している人もいる。いやー,あれは本当に真似できない……
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 一方,気になる点がないわけではない。とくにゲームアプリの重さは遊んでいてストレスを感じやすい部分だ。
 スマートフォンのスペックにもよると思うが,そろそろ買い換えかなと悩んでいる筆者のAndroid端末(2013年リリース)では,CPU(もしくはGPUだろうか?)の温度が低いうちはスムーズに動作しているものの,アプリの負荷が高いため温度が急上昇し,徐々に動作が重くなっていく(ゲーム側が要求する動作と,負荷を下げて温度を落とす端末自体の動作との綱引き状態なのだろうか?)。もちろん,端末そのものも熱くなる。

 また,全体的にデータのロードが遅めであることも気になるところだ。これは,アプリの総サイズを少なくするため,その都度データをダウンロードしているであろうことが理由の1つかもしれない。それは分かるものの,そうした重さの1つ1つが重なって,どうしてもストレスになってしまう。最新機種への買い換えとなると,いろいろ大変なので,もう少しアプリが最適化されないかと願うばかりだ。

とくに宝具の演出の読み込みで,かなり時間がかかることも。源頼光の場合,数体分のキャラクターデータを一度に読み込むためか,一瞬フリーズを疑う画面の白さに
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 とはいえ,リリース初期にあったサーバーの重さ,プレイヤーから評判が芳しくなかったUIや仕様は,かなりの部分が改善されている。
 ときおり出てくる,サーヴァントと概念礼装のガチャを分けてほしいという声については,サーヴァントガチャを優先的に回して,結果として概念礼装があまり集まらない可能性がありそうなので,個人的には今のままでいいと思っている。とくに,少額で遊ぶプレイヤーにとっては,どちらを優先して回せばいいのか,より悩ましくなりかねないし。もちろん,選択肢が“追加”されるのであれば歓迎したいところではある。

過去に撮影した画像を探していて見つけた,我ながら衝撃を受けたガチャの結果(上画像)。見てのとおり,サーヴァントが1人もいない。ああ,初期はそうだった……。現在は下の画像のように(その中でもこれは当たりの画像だが),サーヴァントと概念礼装が,ほぼ1:1くらいの割合で排出されるので,少なくとも上画像のようなことにはならない。※初出時,「ややサーヴァントが多め」と表記していましたが,実際の確率は概念礼装の排出が若干多めとなります。11月7日現在は,聖晶石召喚(ストーリー),聖晶石召喚(期間限定)ともに,サーヴァント44%,概念礼装56%(いずれも☆3〜5含む)で排出されます
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 このほか,気になる点を挙げると,FGOでは周回して(素材などの)交換用アイテムを集めるイベントが連続で提供されることも(とくにここ最近は)多い。それはそれで嬉しいが,ゆっくりプレイしていると集め終わるのがイベント終盤ということもあり,キャラクターを育てる余裕がない。ピックアップガチャなどで新しいサーヴァントを手に入れても,育成して活躍できるのがイベント終了後という少々寂しいケースもあるので,日程のバランスを考慮してくれるとありがたいのだが。

ショップでは,あまったサーヴァントや魔術礼装,種火などを売ってQPにしたり,そのときに入手できるマナプリズムと素材などを交換したりできる。輝石はもうここで販売してもいいのではないだろうか!?
画像集 No.024のサムネイル画像 / 物語がいよいよ佳境に突入する「Fate/GrandOrder」。あらためて,どんなゲームなのかを紹介してみる

 Fateシリーズという人気作品のファンだからこその悩みもある。絶対に手に入れたいサーヴァントが限定で配信されたとき,どこまでお金を使うのか,どこで諦めるのか……というガチャでは避けられない命題だ。普段は,いくらまでと自制しているのだが,本当に欲しいものが登場したときに果たして我慢できるのか?(……無理そう)。
 これがオリジナルIP作品の場合,キャラクターイラストの好みや性能などが手に入れたい理由になる一方で,まだ思い入れがないキャラだからこそ諦めやすくもある。しかし,もとのキャラクターありきの作品の場合,すでに持ち合わせている“キャラクターそのものへの愛”が理由に加わってしまう。オリジナルIPでも,お気に入りキャラの別バージョン(水着とか)が出たとしたら,これに近い状況になりそうだが,なにせファンになってから積み重ねた時間の長さがハンパない。これは(個人的に)マズイ。もし月姫コラボでも始まろうものなら……と,戦々恐々としているのだ。それで……コラボは,いつからでしょうか?

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