日曜朝4：00スタートの「ウルトラストリートファイターIV」頂上決戦に備えよ！ いよいよ開幕する公式世界大会「Capcom Cup Finals」観戦ガイド

　「ウルトラストリートファイターIV」（PS3 / PS4 / PC / Xbox 360 / ARCADE）（以下，ウルIV）の公式世界大会「Capcom Cup Finals」が，北米時間の2014年12月13日（日本時間の12月14日4：00）^※，アメリカのサンフランシスコで幕を開ける。
　このイベントでは，2014年3月より世界各地で行われてきた“Capcom Pro Tour”認定大会の成績をもとに選出された16名のプレイヤー達が，2014年最強の栄誉と優勝賞金3万ドル（日本円にして約354万円）を懸けて競うこととなる。

※開場は現地時間の10：30（日本の14日3：30）。

サンフランシスコの大劇場“The Warfield”を舞台に，2014年のウルIVを締めくくる超ハイレベルなトーナメントが繰り広げられる。なお，1922年に建てられたこのThe Warfieldでは，ルイ・アームストロングやチャーリー・チャップリンも公演を行ったとか

「カプコンTV」公式サイト（日本語実況）

Twitch.tv内「CapcomFighters」（英語実況）

Capcom Pro Tour公式サイト

Capcom Cup 2014公式サイト

「ウルトラストリートファイターIV」公式サイト

「ストリートファイターV」公式サイト

　Capcom Cup Finalsが掲げた招待選手の条件は，「世界各地で開催される10のプレミア大会のいずれかに優勝すること」，もしくは「認定大会の順位に応じて付与されるポイントの総獲得ランキングで6位以内に入ること」。これは，数ある格闘ゲームイベントの中でも相当に狭き門であり，ゆえに決勝大会へと駒を進めた選手達は，Evolution 2009から2014までの覇者全員を含む，名うての強豪揃いである。

出場プレイヤー紹介，および1回戦の組み合わせ

※トーナメント表は公式サイトの「BRACKETS」でチェックできる。
※レギュレーションは，2試合先取制のダブルエリミネーション方式トーナメント。

■第1試合

Luffy選手 / ローズ 選出理由：Evolution 2014優勝 初代PlayStation純正パッドを操り，EVO2014を制したのが記憶に新しいフランスのローズ使い。EVO2014以降も各地の大会で幾度となく上位入賞を果たしており，その確かな実力がうかがえる

ニシキン選手 / ブランカ 選出理由：一秋千撃杯優勝 一秋千撃杯の決勝にてボンちゃん選手を撃破し，優勝を掴み取った。ストリートファイターIVの頃よりブランカ一筋を貫いてきたスペシャリストが，1回戦で世界最強ローズと激突する

■第2試合

PR Balrog選手 / バイソン，殺意の波動に目覚めたリュウ 選出理由：Norcal Regionals優勝 Norcal Regionalsの「スーパーストリートファイターIV AE ver.2012」（以下，Ver.2012）部門で優勝を果たしたアメリカ最強のバイソン＆殺意リュウ使い。凄まじい反応速度を活かしたディフェンステクニックに定評がある

Ricky Ortiz選手 / ルーファス 選出理由：獲得ポイントランキング上位 アメリカの古豪プレイヤー。アメリカ各地の大会では上位入賞の常連であり，ポイントランキングにて出場資格を獲得。1回戦はEvil Geniusesに所属するプロゲーマー同士による同門対決となった

■第3試合

SnakeEyez選手 / ザンギエフ 選出理由：The Fall Classic優勝 The Fall Classic優勝，Community Effort Orlando 5位，EVO2014ベスト4など，数多くの結果を残してきたアメリカのザンギエフ使い。とくにここ最近の勢いは凄まじく，今アメリカでもっとも注目されているプレイヤーといっても過言ではない

ももち選手 / ケン，ジュリ，ディカープリ 選出理由：South East Asia Major優勝 主にケンを使用し，海外の大会で高い成績を収めてきた，Evil Geniuses所属の日本人プロゲーマー。直近では第4期 TOPANGAリーグで準優勝を果たしており，好調さがうかがえる。アメリカ最強ザンギエフとの1回戦やいかに

■第4試合

Ryan "Prodigal Son" Hart選手 / サガット，ユンなど 選出理由：Final Round優勝 イギリスの古豪プレイヤーであり，Team Dignitasに所属するプロゲーマー。Capcom Pro Tour初となるプレミア大会，Final RoundのVer.2012部門で優勝を果たし，Capcom Cup Finalsへ一番乗りを果たした

NuckleDu選手 / ガイル，ディカープリ 選出理由：獲得ポイントランキング上位 ガイルとディカープリを駆り，複数の大会で上位入賞経験を持つアメリカ東海岸の若手プレイヤー。弱冠18歳という本大会における最年少選手が10年以上のキャリアを持つ古豪相手にどう立ち向かっていくのかに注目したい

■第5試合

ボンちゃん選手 / サガット 選出理由：獲得ポイントランキング上位 EVO2014，一秋千撃杯と，2つのプレミア大会で準優勝を果たし，ポイントランキングで見事2位につけた世界最高峰のサガット使い。トーナメントの展開次第では，Luffy選手やニシキン選手への雪辱戦が見られる可能性も

ふ〜ど選手 / フェイロン 選出理由：Dreamhack Winter優勝 EVO2011 スパIV AE部門で優勝，EVO2014 ウルIV部門3位入賞を果たしたTeam Razer所属のプロゲーマー。2014年11月末に行われた最後のプレミア大会，Dreamhack Winterで見事優勝し，本大会最後の招待選手となった。しかし，1回戦は“勝ちたがりTV”の同門対決に

■第6試合

Infiltration選手 / 豪鬼，春麗，リュウ 選出理由：Community Effort Orlando優勝 EVO2012のVer.2012部門覇者であり，Community Effort Orlandoではももち選手を破って優勝を果たした韓国最強プレイヤー。豪鬼をはじめ，さまざまなキャラクターを高いレベルで使いこなすため，本大会でどのキャラクターを選ぶのかが見物といえる

ChuChu選手 / ヴァイパー，春麗 選出理由：獲得ポイントランキング上位 本大会では南米からの唯一の出場となるブラジルのプレイヤー。Capcom Pro Tour認定のオンライン大会を複数回優勝し，ポイントランキングで上位に入賞。Capcom Cup Finalsへの切符を手にした

■第7試合

Xian選手 / 元，ポイズン 選出理由：獲得ポイントランキング上位 EVO2013 Ver.2012部門で見事優勝を果たした，シンガポールが生んだ世界最強の元使い。The Fall Classic，Capcom Pro Tour Asia Series: Finalsという2つのプレミア大会で準優勝し，ポイントランキングで上位につけた

Valmaster選手 / 春麗 選出理由：VSFighting 4優勝 ヨーロッパ最強春麗の呼び声が高いフランスのプレイヤー。イギリスで行われたプレミア大会VSFighting 4では，EVO2014覇者のLuffy選手を破って優勝。Capcom Cup Finalsへの参加資格を掴んだ

■第8試合

Justin Wong選手 / ルーファス，エレナ 選出理由：獲得ポイントランキング上位 Evil Geniuses所属のプロゲーマーであり，アメリカの格闘ゲームシーンをけん引してきたカリスマ。ウルIVではルーファスに加えてエレナも使いこなし，さまざまな大会で好成績を残してきた

ウメハラ選手 / 殺意の波動に目覚めたリュウ 選出理由：Capcom Pro Tour Asia Series: Finals優勝 EVO2009〜2010で連覇を成し遂げたリビングレジェンド。ウルIVでは殺意リュウにキャラクターを変更し，Capcom Pro Tour Asia Series: Finalsにて見事優勝。また第4期 TOPANGAリーグでは圧倒的な強さで優勝を果たしており，本大会での活躍にも期待がかかる

　近年の格闘ゲームイベントの例に漏れず，Capcom Cup Finalsの模様はTwitchにて配信予定であるほか，「カプコンTV」ではアール氏，ヨシヲ氏というファンにはお馴染みの実況・解説陣を迎え，日本語での実況解説付きで配信が行われるとのことだ。
　トーナメント自体は日曜の朝5：30スタートなので，リアルタイムの観戦にはなかなか厳しい時間帯だが，非常にハイレベルな試合が見られることは間違いない。またプロゲーマーを含む日本人選手が多数参戦していることもあって，応援には身が入ろうというもの。また日本時間の12：15からのスペシャルアナウンスでは，先日発表が行われた「ストリートファイターV」（PS4 / PC）のプレイアブルデモの公開も予定されている。格闘ゲームファンはもちろん，普段あまり格闘ゲームを遊ばない人も，ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。

現地時間	日本時間	プログラム
12/13 10：30	12/14 3：30	開場
11：00	4：00	「カプコンTV」番組スタート
11：30	4：30	オープニングセレモニー
12：00	5：00	「ウルIV」オメガエディション エキシビションマッチ
12：30	5：30	「Capcom Cup Finals 2014」 前半パート
15：00	8：00	ハーフタイム
15：30	8：30	「Capcom Cup Finals 2014」 後半パート
19：15	12：15	スペシャルアナウンス

　今回4Gamerでは，現地からさまざまなレポートをお送りする予定だ。EVO2014と同様，Twitterの@4GamerLiveアカウントにて，産地直送の情報をお届けする予定なので，こちらもお楽しみに。また，記事の最後には，決勝大会に出場するウメハラ選手，ももち選手，ボンちゃん選手のインタビューを掲載したので，こちらも合せてチェックしてみてほしい。

ストリートファイターV

「カプコンTV」公式サイト（日本語実況）

Twitch内「CapcomFighters」（英語実況）

Capcom Cup Finalsの注目プレイヤーは？　TOPANGAリーグを終えた選手陣に聞いてみた

4Gamer：
　第4期 TOPANGAリーグ，お疲れさまでした。お三方とも，間を置かずにCapcom Cup Finalsへ出場されるとのこと。まずは，すでに発表されている1回戦の組み合わせについて，感想を聞かせてください。ウメハラさんはJustin Wong選手との対戦になりますが……あの「背水の逆転劇」から，今年でちょうど10年になるんですよね。

ウメハラ選手：
　ああ，10周年を記念した特別試合もやりましたし，彼とはつくづく縁があるね（笑）。あれから10年経ったけど，Justinもまだプレイヤーとして最前線にいてくれて，こういった舞台で戦えるのは，なんというか……「いいなあ」と思いました。

4Gamer：
　何より，感慨深いものがあると。

ウメハラ選手：
　うん，そういう気持ちはあります。もちろん勝ちたいですし，これまでの戦績で言うと勝率は高いので，海外のプレイヤーの中では戦いやすい相手だとも思っています。

12月5日から12月7日の3日間，第4期 TOPANGAリーグの最終順位決定戦が，東京・e-sports SQUARE AKIHABARAにて繰り広げられた。上位6名の激突をひと目見ようと，会場には多数の観客が詰めかけていた

4Gamer：
　ももちさんの1回戦の相手は，ザンギエフ使いの雄・SnakeEyez選手ですが，感触としてはいかがでしょうか。

ももち選手：
　ものすごく苦しい相手ですね。とはいえ，ウメさんやボンちゃんが別のブロックにいるおかげで，ここさえ勝てばその後は相性の良い相手と当たれます。なので，1回戦を勝ってそのままWinner's Finalまでいきたいなと。それと一秋千撃杯では，はげじんさんのザンギエフに負けてしまったので，ここでザンギエフ戦のリベンジをしたいです。

4Gamer：
　分かりました。ボンちゃんさんはふ〜ど選手という，勝手知ったる相手ですね。

ボンちゃん選手：
　……すっごいカラいです（笑）。確実に勝てるとはとても言えない相手ですね。ただ，EVO2014で負けたLuffyにリベンジするためにも，ここは頑張って勝ち進みたいです。

最終日，ももち選手はエレナを駆るsako選手と激突。sako選手の猛攻の前に先に6勝を許し，リーチをかけられる展開となった。しかし粘り強さを発揮したももち選手が一気に5連勝を果たして逆転勝利

4Gamer：
　では，皆さんから見てCapcom Cup Finalsでの注目プレイヤーというと，誰になるでしょうか。

ウメハラ選手：
　海外だとウルIVになってから一度も対戦していない，Infiltrationが気になるね。どのキャラクターを使ってくるのか，どんなプレイをするのかが分からないから。

ボンちゃん選手：
　俺も1回戦に勝ったら，多分次に当たるのはInfiltrationだろうから，そこは気になるなあ。できれば当たりたくない。

ウメハラ選手：
　あと，フランスのValmasterだったり，対戦したことのない相手はちょっと嫌かな。

ボンちゃん選手：
　Valmasterは大会の決勝でLuffyを倒してたりするけど，動画が出回ってて一応動きは見られるんで，そういう意味では楽なんじゃない？　あ，そういえばPR Balrogとは殺意リュウの同キャラ戦になるけど，それはどうなの？

ウメハラ選手：
　うーん，リュウの同キャラ戦と比べたら安定感は激減するよ。ほかのキャラから見たら，お互いライフ半分の状態からスタートしているようなものだし。でも，そういうキャラクターを使ってるんだからしょうがない。

4Gamer：
　ももちさんはいかがですか。

ももち選手：
　注目プレイヤーを挙げるなら，やっぱりLuffy選手ですね。EVO2014のときに負けているし，ローズ戦はまだそこまで詰められていないので。ボンちゃんと同じく，リベンジしたい相手ではあるんですけど，できれば当たりたくないとも思っています。

ウメハラ選手：
　まあ，このレベルの大会なんだから，当たりたくない相手ばかりなのは当然なんだけど。日本のプレイヤーで言えば，TOPANGAリーグの結果もあって，ももちが一番嫌かな。

ボンちゃん選手：
　日本のプレイヤーで言うと……TOPANGAリーグでボコボコにされた相手がいるので，（ウメハラ選手を見ながら）その人とは当たりたくないかなあ。

ウメハラ選手：
　いや，そこは生け贄になってよ（笑）。

（一同笑）

最終日の3試合目となったウメハラ選手とボンちゃん選手の組み合わせは，終始ウメハラ選手がペースを握る展開となり，7ｰ1と圧倒的な大差でウメハラ選手が勝利

第4期 TOPANGAリーグは，5戦全勝という驚異的な戦績を残したウメハラ選手の優勝で幕を閉じた。ももち選手はウメハラ選手に土をつけられたものの，4勝1敗で2位に。3位にはTeam HORIのsako選手が入賞した

4Gamer：
　Capcom Cup Finalsの優勝賞金は3万ドル，賞金総額は5万ドルと，過去に行われた「ストリートファイターIV」シリーズの大会の中でも，屈指の高額賞金が用意されていますよね。

ボンちゃん選手：
　賞金の話を聞いたときは，ものすごく嬉しかったですよ。モチベーションになりますから。

ウメハラ選手：
　それこそ，俺も最初はTOPANGAリーグ一本のつもりだったんですけど，賞金の話を聞いて急ハンドルを切ったからね（笑）。EVOぐらいの規模になればまた違うけど，現状では賞金額で大会の権威が決まっているところがある。賞金額が高い方が，注目されるわけじゃないですか。

4Gamer：
　おっしゃるとおりです。

ウメハラ選手：
　だから，出場する理由をくれてありがとう，という感じです。

4Gamer：
　分かりました。それでは最後に，応援してくれる日本のファンに向けたメッセージをいただけますか。

ボンちゃん選手：
　ええと，今回のTOPANGAリーグは5位という結果で，とても満足のいく結果とは言えませんでした。1年の締めくくりとなるCapcom Cup Finalsは，ぜひ良い成績で終えたいと思っています。応援よろしくお願いします！

ももち選手：
　TOPANGAリーグでは2位でしたが，内容については自分でも満足できる内容でした。Capcom Cup Finalsでも良い内容の試合ができれば，自ずと結果も付いてくるだろうと思っています。

ウメハラ選手：
　TOPANGAリーグに続けて勝ちたいところですが，誰が勝ってもおかしくないようなルールではあるので，何よりも良い内容の試合を見せられるように頑張りたいです。

4Gamer：
　皆さんの活躍を期待しています。本日はありがとうございました。

「カプコンTV」公式サイト（日本語実況）

Twitch内「CapcomFighters」（英語実況）

Capcom Pro Tour公式サイト（英語）

Capcom Cup 2014公式サイト（英語）

「ウルトラストリートファイターIV」公式サイト

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