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「新生FFXIV」の厳しいログイン制限はなぜ必要だったのか。その対策とPS4版の情報を吉田氏に聞いてみた――ロビーでは4万人が同時にログインを試行
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印刷2013/09/19 10:00

インタビュー

「新生FFXIV」の厳しいログイン制限はなぜ必要だったのか。その対策とPS4版の情報を吉田氏に聞いてみた――ロビーでは4万人が同時にログインを試行

2014年2月22日にPS4版βテストがスタート


4Gamer:
 それでは,9月9日にβテストの発表が行われたPS4版についてお聞きしていきたいと思います。βテストが,2014年2月22日から開始されるということですが,その参加方法はもう決まっていますか?

画像集#006のサムネイル/「新生FFXIV」の厳しいログイン制限はなぜ必要だったのか。その対策とPS4版の情報を吉田氏に聞いてみた――ロビーでは4万人が同時にログインを試行
吉田氏:
 いえ,また別の機会に情報をお出ししようと思ってます。基本的には,まだSCEさんと調整中ですけれど,僕から言っているのは,「PS4を持ってる方であれば誰でも参加できる」状態にしたいということです。

4Gamer:
 とくにPS3版のプレイヤーでなくても問題はないわけですか。

吉田氏:
 そうですね。僕の狙いとしては,まだタイトル数が少ない時期にPS4本体を買ってきて,そのまま新生FFXIVが遊べるというところを重視しています。

4Gamer:
 なるほど。それは,いい掴みになりそうです。

吉田氏:
 やはりゲーム機本体はけっこうな価格ですよね。なので,それに加えてパッケージ1本ぐらいがお金を出せるところだと思います。そこで,そのゲームをクリアしたところで新生FFXIVを遊んでみてくださいと。

4Gamer:
 そして製品版でプレイ権利を購入という流れですね。PS3版をプレイしている人は,そのまま無料で移行できるんですよね。

吉田氏:
 そうですね。乗り換えという形をとらせていただくことになると思います。

4Gamer:
 乗り換え,ですか。言葉のニュアンスを聞いていると,ただクライアントを変更するというものではなさそうですが。

吉田氏:
 ええ。つまり,PS3のプレイ権利をPS4へ付け直すという考え方です。

4Gamer:
 つまり,PS4では遊べるけど,そうするとPS3からは遊べなくなるんですか。両方からプレイできるというものにはできなかったのでしょうか。

吉田氏:
 実は,相当やりあったんですよ。でも法律上の問題を含め,いろいろな問題がありできなかったんです。

4Gamer:
 では,ここではPS4で,ここではPS3でという遊び方はできなくなるわけですか?

吉田氏:
 例えばですが,リビングにPS4,自分の部屋にPS3があって,どちらからも遊ぼうとなると,PS4のパッケージとPS3のパッケージ,どちらも必要になります。ただ,それはPC版も同じで,PC版をプレイしている人は,PS4やPS3のパッケージが必要というのと変わらないです。

4Gamer:
 つまり,利用コンテンツとしてそれぞれを登録するわけですね。

吉田氏:
 そうです。

4Gamer:
 なんというかオンラインゲームって,価値が生まれるのは,パッケージではなくアカウントそのものですよね。なので,そういった認識はまったく持っていませんでした。

吉田氏:
 そうですね。ただ,PS4をお買いになったのに,そのままPS3で続けるメリットはありませんよね。PS3版のプレイヤーは無料で移行できますから,PS4版に登録しなおしてくれれば,すぐPS4で遊べます。それでも,PS3とPS4で権利を有したい場合には,PS3の権利を残したままPS4のパッケージをお買いいただけば,両方でプレイできます。

4Gamer:
 分かりました。

吉田氏:
 ただ,一度PS4版でプレイしてしまうと,もう戻れない気はします。

4Gamer:
 ああ,きっと戻れないんでしょうね(笑)。

吉田氏:
 それでしたら,リビングから部屋に戻ったときは,PS Vitaを使ってリモートプレイを楽しんでもらったほういいかもしれませんね。

4Gamer:
 そのPS Vitaでのリモートプレイですが,さすがにPCやPS4と同じように遊ぶのは難しそうですね。

吉田氏:
 ゲームパッドに比べて,ボタンの数が足りないですからね。

4Gamer:
 画面のタッチパネルや背面タッチパッドを使ってなんとかといったところですが。

吉田氏:
 そうですね。あと,そもそも画面のインチが小さいという点もあります。

4Gamer:
 文字はちょっと読みずらそうですよね。

吉田氏:
 チャットにしても,キーボードではなくソフトウェアキーボードでは,いつも通りにはいかないでしょうし。ただ,クラフトとかギャザラーとか,荷物の整理を寝ながらやるとかにはいいと思いますし,釣りをやるにも良さそうですね。

4Gamer:
 ああ,釣りは捗りそうです。

吉田氏:
 僕は以前から,PS3版とPC版でプレイスタイルが違ってもいいと言っていました。レイドコンテンツだったり,大規模コンテンツに行くときはPCでガッチリとやって,ソファで寝そべりながらPS3で気軽に遊ぶというのもいいでしょう。これに,PS Vitaのリモートプレイが加わるという考え方をしていただけると,いいのかなと思っています。

画像集#007のサムネイル/「新生FFXIV」の厳しいログイン制限はなぜ必要だったのか。その対策とPS4版の情報を吉田氏に聞いてみた――ロビーでは4万人が同時にログインを試行

4Gamer:
 では改めて,PS4版のクオリティに関してもお聞きしたいと思います。以前,PC版の最高設定とほぼ同等とお話ししていましたよね。

吉田氏:
 はい。ほぼ同等ですね。

4Gamer:
 PS4のローンチが2014年2月22日ですから,その時期までに,例えば,いま現在のPC版の設定に,その上が追加されることもあったりしますか。

吉田氏:
 PC版で次にやろうと思っているのは,DirectX 11への対応ですね。

4Gamer:
 そうしたPC版のアップグレードにあわせて,PS4版も上限に当たるまで,どんどんクオリティを上げていくのでしょうか。

吉田氏:
 PC版でクオリティを徹底追求して,そこからどのオプションを間引いていくのかになりますが,現時点で言えば,PC版の最高設定状態ぐらいで普通に遊べると思っていただいて問題ありません。とくにPS3版のプレイヤーにとっては,キャラクターの表示体数と,表示スピードが圧倒的に変わるので,そこは最大のメリットになると思います。

4Gamer:
 PS3版では,ハードウェアの制約という面で,UIだったり,オプションだったり,PC版からは省かれているものが少なくありませんでした。PS4ではどのようになるのでしょうか。例えばPS3版と同様にPS4版のみのUIになるのか,それともPC版に近いものになるのでしょうか。

吉田氏:
 PS3版ではクロスホットバーを使ったゲームパッドモードと,チャットのためのUSBキーボードという考え方になっています。PS4版に関しては,マウス&キーボード操作も開放するつもりなので,基本PC版と同じだと思っていただいて大丈夫です。

4Gamer:
 つまり,UIもほぼPC版に近いものになると。

吉田氏:
 そうですね。パッドを使いたいプレイヤーはクロスホットバーというか,ゲームパッドモードを選んでいただき,PS4にゲーマー向けマウス,キーボードをつないで遊ぶんだという人は,ほぼPCと同様に使っていただけるイメージになります。

4Gamer:
 PS4で気になることと言えば,そうしたゲーマー向けデバイスがどれだけ接続できるのかという点ですが。

吉田氏:
 USBですから,つなげれば普通に動くと思いますよ。

4Gamer:
 例えば左手用キーパッドの「G13」などは。

吉田氏:
 たぶんですが,使えると思いますよ。

4Gamer:
 ですが,ドライバのインストールが必要だったり,マクロだったりのプログラム系はたぶん動かないですよね。

吉田氏:
 確かに専用ドライバに関しては,インストールできないから駄目だと思いますが,基本機能で割り当てること自体はできるんじゃないでしょうか。もしかすると各社さんが,新生FFXIV用にカスタマイズされたPS4用のデバイスを出してくれるかもしれませんね(笑)。

4Gamer:
 そうなってくると楽しみですね(笑)。

吉田氏:
 僕は,PS4はそれくらい処理能力が高く,いろいろな選択肢が持てるハードだと思っています。値段的になかなかハイエンドPCに手が出ない方の選択肢の中で,ようやく手にできる本当の意味でのフルHD機器になるのではと思っていますから。

4Gamer:
 PS4版のハードウェアとしての柔軟性は,触っていてどう感じますか?

画像集#008のサムネイル/「新生FFXIV」の厳しいログイン制限はなぜ必要だったのか。その対策とPS4版の情報を吉田氏に聞いてみた――ロビーでは4万人が同時にログインを試行
吉田氏:
 やはり高いですよ。PS4は,マーク・サーニーさんという一流のゲームデザイナーが,ベースになっている部分を設計しているハードです。ゲームを作るときに障害になるものを綺麗に避けてくれているので,すごくストレートに作りやすいマシンなんですよ。だから,これまでPCでゲームを開発してきたところに関しては,まったく何のストレスもありません。わざわざ,PC版とPS4版でシェーダを変えたりとか,別々に最適化をしたりする必要は,恐らくもうないでしょうね。

4Gamer:
 むしろ,もうPC版を作るつもりで,PS4版を一緒に作ってしまうという感じになりますか。

吉田氏:
 基本的にはそうですね。

4Gamer:
 なるほど。それにしても,PS4版がPC版に近づけば近づくほど,お聞きすることがPC版のものと被ってしまいそうですね。

吉田氏:
 PS3版しかないところに,いよいよPS4版がきますというと,どれぐらいのものになるんですか? という話になりますが,PC版と同じですと言われると,「そうですか」という感じですよね(笑)。

4Gamer:
 もちろん,PS4独自の機能やサービスに関連することはお聞きできると思うのですが,動画の配信機能にしてもPC上で可能ですから。

吉田氏:
 そうですね。たぶん,PS4のフォーカスポイントとして大きいのは,リモートプレイがあって,そしてPlayGo(※ダウンロード中にゲームが始められる機能)ですが……これはまだ触れるハードじゃないですから,想像の域を出ませんけれども(笑)。

4Gamer:
 確かに,実際に触ってみないと分からないことがまだ多いですね。

吉田氏:
 ともかく,いま言えるのはPS4版のリリースが我々のゴールではないということです。むしろ,ここまで多くの人にプレイしていただけている状態です。これからの開発人生のなかでも,この規模のゲームをリリースして運営開始するというタイミングは,そうそうないでしょう。ですから,ここからどこまでいけるのか。新しいMMOの山を目指して,走れるところまでは走ろうかという話は,いま会社としています。現状維持にまわってしまい,自分達で頂上を決めてしまうと,足はそこで止まってしまうので。

4Gamer:
 MMOはサービスが始まってからが本番ですからね。

吉田氏:
 はい。それに,いろいろな国の方から,サービスを提供してほしいだとか,運営したいというお話をいただいています。新生FFXIVの先を作りながら,できるだけ世界中の人がプレイできるようにしていきたいと思っています。

4Gamer:
 ちなみにPS4版は,日本の発売に合わせて2014年2月22日のβテスト開始となりますが,世界的にはどうなるのでしょうか。

吉田氏:
 基本的に世界と同時ですので,2月22日からがスタートです。

4Gamer:
 ところで,SCEさんとはローンチに合わせたβテストの開始について,かなり相談されたんですか?

吉田氏:
 もちろん,しました。とくにSCEJAの皆さんには,本当に長いあいだ,それこそ旧FFXIVのときからPS3版をお待ちいただきました。先日の発売記念発表会にも,河野さんに来ていただいて,エピソードをお話ししてもらいました。SCEとスクウェア・エニックスという関係はもちろんですが,僕の熱意を汲み取っていただいてきました。
 出荷制限をかけますというときも,事前に打ち合わせをしていたんです。もし,そういう事になった場合のことで,そのもしがすぐに来てしまいましたが,即座に対応していただけました。逆に,即座に再開する準備もしていただいています。また,PS4版に関してのテクニカルサポートも,かなり情熱を持って対応していただけているので,本当にありがたいです。


東京ゲームショウでパッチ2.1の詳細が明らかに

プレイヤーは,タイタンバトルの行方にも要注目!


4Gamer:
 今回のインタビューは,東京ゲームショウ初日(ビジネスデイ)の9月19日に掲載予定ですが,本作ではどのような出展を行うのでしょうか。

画像集#009のサムネイル/「新生FFXIV」の厳しいログイン制限はなぜ必要だったのか。その対策とPS4版の情報を吉田氏に聞いてみた――ロビーでは4万人が同時にログインを試行
吉田氏:
 TGSでは,出張版となるプロデューサーレターLIVEをやります。ほかにも,パッチ2.1の情報として「ハウジング」や「ウルヴズジェイル」,これまで北瀬(※)と進めてきたライトニングコラボの動画,「クリスタルタワー」や「大迷宮バハムート」のダイジェスト映像を公開します。そして,もちろんタイタンバトルもやります。

※「ファイナルファンタジーXIII」シリーズプロデューサー北瀬佳範氏

4Gamer:
 なんだか盛りだくさんの内容になりそうですが……当日を楽しみにしていますね。タイタンバトルは,E3(※イフリートバトル)やGamescomでやっていた,勝てばTシャツが手に入るというやつですね。

吉田氏:
 TGSではそれに加えて,勝ったチームにワールド名が書かれているクジを引いていただき,出てきたワールドの全員にアイテムをプレゼントするというイベントになる予定です。宣伝チーム名付けて,「くじテンダー」です(笑)。

4Gamer:
 なぜサボテンダー亜種みたいな名前に(笑)。

吉田氏:
 最初にその企画名聞いたとき「は?」と僕も思いました(笑)。ともかく,そういう企画もあるので,その場に遊びに行けた人達だけではなく,「うちのワールドがキター!」とプレイヤー全員で喜べるものを,4日間かけてやろうと思います。

4Gamer:
 結果はリアルタイムで報告されるんですか?

吉田氏:
 そうですね。Twitterなどに貼っていこうと思います。

4Gamer:
 それは,ぜひ我がワールドを引いてほしいです(笑)。

吉田氏:
 恐らく勝率5割くらいであれば,全ワールドが対象になると思います。なにせ今回のワールド追加で,トータルで61ワールドになりますから。

4Gamer:
 61ワールド……凄いですね。これは,TGSで遊ぶみなさんには頑張ってほしいです。

吉田氏:
 タイタンのTシャツだけでなく,どこかのワールドの命運も握って戦ってもらうものですからね(笑)。人数が足りないときは僕らも参戦しようと話しているので,ぜひ挑戦をしてみてください。

画像集#013のサムネイル/「新生FFXIV」の厳しいログイン制限はなぜ必要だったのか。その対策とPS4版の情報を吉田氏に聞いてみた――ロビーでは4万人が同時にログインを試行

4Gamer:
 私もTGS会場で挑戦したいと思います。では,最後に読者へのメッセージをお願いします。

吉田氏:
 はい。僕らは,まず遊べる環境整備を最優先事項にしていますが,同時に次に向かって走り出してもいます。日本ではまだ経験したことがないぐらいのアップデートをパッチ2.1で仕掛けていこうと思っていますので,ぜひお楽しみにお待ちください。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。


 「ファイナルファンタジーXI」が叩き出した同時接続数19万人。この数字を,いまこの時期に,しかもネガティブな印象が強かった旧FFXIVを作り直すという異例づくめの本作が突破するというのを,どれだけの人が想像していただろうか。これまでに積み重ねられた信頼と期待が,それだけ大きくなっていたのかというのが,いまさらながらに実感できる。
 そんな,想定以上のスタートになった新生FFXIVだが,9月12日のメンテナンスで,ようやく落ち着いて楽しめるというプレイヤーは多いだろう。ワールドそのものをダウンさせないため,ロビーをダウンさせないため,それぞれに理由はあるものの,やはり目の前にあるそのゲームが遊べないというのは辛いものだ。今後は,DL版やパッケージ版の販売が再開されるし,PS4版のリリースと,まだまだプレイヤーが増える機会は続くはず。そのときの運営の対応に期待したい。

 さて,本日から始まる東京ゲームショウでは,さまざまなゲームの情報が公開される。新生FFXIVにおいても,「経験したことがないぐらい」のアップデートになるというパッチ2.1の情報や新しい動画など,どんな内容となっているのか興味深いところだ。4Gamerで随時更新されていく情報に注目しておこう。


公式コミュニティサイト「The Lodestone」

「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」公式サイト

 
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