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新クラス「シャイ」の実装や今後の開発方針が発表された,「黒い砂漠」配信番組「さばくてれび特別編」をレポート
「さばくてれび」は,黒い砂漠の最新情報を発表したり,プレイヤーとの交流を楽しんだりしたりする番組だ。今回の特別版では,黒い砂漠の開発元であるPearl Abyssが韓国で開催した,オフラインイベントを生中継するという形で配信された。本稿では,この配信で発表された最新情報を中心にレポートする。
今後の方針をプロデューサーが告知。十分な時間をかけて良質なコンテンツを提供
オフラインイベントの会場では,Pearl Abyss統括プロデューサー キム・ジェヒ氏から,今後のアップデート方針や,実装予定のコンテンツなどが発表された。なお,ここで発表された内容はあくまで韓国向けのものであり,そのまま日本などに適用されるかどうかは未定だ。
●今後のアップデート方針
これまでは週1回のアップデートを実施してきたが,コンテンツが膨大な量になったことや,問題点の解消,新コンテンツの実装などで手が回らなくなりつつある。それらを改善するために2週間に1回のパッチを試みたが効果が薄く,根本的な解決に至らなかったという。そこで,週1回にこだわらず,十分なテスト期間を設け,集中的なアップデートへと切り替えていく。
●主要な改善事項
続いて,いくつかの改善項目についての発表があった。
バフについては,現在は料理や練金,イベントなどいくつもの手段があり,複雑化している。それを理解はしていたが調整の難度が高く,優先順位も低かったが,ここに手を入れることにしたという。
具体的な内容は,料理のクールタイムの短縮,間違って食べてもすぐに別の料理を食べ直せるように調整,製作難度の高い料理の効果を上昇などが予定されている。さらに,どのバフ状態なのかが分かりやすいアイコンも表示されるようになるなど,直感的に状態が分かるようにするという。これについては,今月中に実施する予定とのことだ。
装備の強化システムに必要な“スタック”については,今後もコンテンツを中心にスタックが溜められるよう改善していくとのことだ。その1つとして,ドラゴンの鱗の化石を通じて,40スタックまで獲得できる「安定の魔力のブラックストーン(仮)」の実装を予定していると発表した。
●バランス調整
クラス間のバランスはとくに慎重に考えており,方向性に悩みつつもプレイヤーが納得できる調整になるよう最善を尽くしていくとのこと。
●新コンテンツの開発状況
新エリア「オーディリタ」の実装を年初に予定していたが,今冬に延期することが明らかになった。これは単にエリアを追加するだけでは意味がなく,これまでのエリアとの差別化を図るためだという。
●国家戦や部隊討伐
国家戦・部隊討伐については,開発はほぼ完了している状態とのこと。ただ,拠点戦と占領戦を改善せずに導入しても意味がないため,現在はそちらの改善を検討しているところだという。
部隊討伐は,サブキャラクターを活用して狩りをしなくても利益が得られる,利便性の高い機能だそうだ。ただ,これを導入した際にゲームにどんな影響を及ぼすかで悩んでいるそうで,実装については一時保留状態にあるとのことだった。
2019年夏のアップデートの柱は,生活と狩り,戦争改善,新コンテンツ
ここからは,2019年夏に予定されているアップデート内容が発表されたので,それらを紹介していこう。
●生活改編
生活レベルが上がるほど,生産速度の増加といった利便性や特典を増やし,また特殊材料の獲得率を高めるなど,メリットを増やしていく。生活熟練度については,1回の生産量の増加など,こちらもメリットを増やしていく方針だという。
そのほかに潮風や潮流の追加,釣り/採集道人は養殖場の作成を可能にする,牧場/農業などの生活連携スキル,海洋ミニゲーム,酒場でのミニゲーム,皇室納品の改編などが案として上がっているそうだ。
●狩り場の改編
韓国では6月5日にパデュスを上位レベルの狩り場に改編した。それに引き続き,ポリの森の改編も準備中だという。これにより,カブト族級の狩り場から,ガハーズ級の狩り場へ生まれ変わるという。
さらに最上位狩り場として「灰色の森」も準備中とのこと。推奨攻撃力310,推奨防御400と,これまでにないほどの難度の狩り場で,新モンスターも実装されるという。灰色の森は,今月中のアップデートを目標に開発が進められているとのことだ。
今後は,シルバーが安定的に得られる狩り場や,一発逆転が狙えるアイテムが得られる狩り場,経験値やスキル経験値が得られる狩り場など,狩り場の改善を進めていくとのことだった。
●占領戦リニューアル
現在の拠点戦は,それらを楽しもうにも戦力に差がありすぎて挑戦しづらいコンテンツになっているという。この格差を縮めるために,新しい拠点戦では戦力とともにギルドの団結力が重要になるという。また,強いギルドでも弱いギルドでも,それぞれに目標が持てるよう,地域の統一といった概念も協議しているとのことだ。
●新コンテンツ「血の祭壇」
PvE新コンテンツ「血の祭壇」は,3人パーティで挑めるコンテンツで,聖遺物をモンスターから守り抜くディフェンス形式のゲーム。装備などはプレイヤー自身のもので,戦略性が求められる内容になるそうだ。
●UIリニューアル
PCのみならずコンシューマ機でもサービスされている黒い砂漠だが,現在はそれぞれで別のUIを制作しており,コストが掛かりすぎているという。これを改善するために,PCとコンシューマ機のどちらでも使用可能なUIへ発展させることが決まったとのこと。
●シャイ実装
少女が旅をするロードムービーが会場に流れ,その最後に新クラス「シャイ」の実装が明かされた。詳細については後述するが,戦闘専門のクラスではないとのこと。とはいえ,PvEでは問題のない戦闘力を持っているそうだ。また,覚醒による戦闘スキルの追加もないとのこと。
韓国では6月12日から先行キャラメイクがスタート。日本を含むほかの地域では,6月19日から先行キャラメイクがスタートとなる。
Pearl Abyssでは,世界観に合わないキャラクターを作らないようにしているとのことで,今回はゲーム内の種族であるシャイがプレイアブルキャラクターとして実装されることになったという。これからも,ゲームの世界観を壊すことなく,新しいスタイルのクラスを毎年提供することが目標の1つだとキム氏は説明した。
そして,昨年のオフラインイベントで披露した1枚のカットを改めて公開し,実はここに次に実装する新クラスのヒントが隠されていると明かした。右にある地面に突き刺さったような剣がそれで,中東コンセプトの男性キャラクターを予定しているそうだ。それ以外にも,ルツムやパデュス,ドワーフなども新クラスのアイデアとして議論に上がっているとのこと。
●大洋の時代
これまでの海洋コンテンツが,2回に分けてリニューアルされることが発表された。
潮流や風向きという概念が生まれ,準備をしていれば,より早く航海できるが,準備を怠っていると航海しづらくなるという。その準備とは,船の改造や新しい装置の設置,船員などの雇用で,またそれに見合った新しい船の実装も予定されている。
コンテンツの1つとして,島ごとに特色のあるストーリーが楽しめるようになる。ラッコ族とパプーの可愛らしい競争や,夜の帝王パトリジオの実体に迫る物語や冒険が楽しめるようだ。
18番めとなる新クラス「シャイ」が6月26日に実装。味方の回復や強化など補助タイプのキャラクターだ
キム氏のプレゼンテーション後,スタジオの麥谷氏からシャイについて改めて説明があったので,それをまとめて紹介しよう。
今回実装されるのは女性のシャイで,メイン武器は身の丈ほどもあるブーメラン「フローラン」。補助武器は,腰から下げているランタンのような「ビツアリ」だ。
シャイの最大の特徴は,最初から採集と練金の生活レベルが「専門レベル」であることだ。戦闘よりも生活系が得意なキャラクターと言えるかもしれない。
簡単な説明を終えたあと,実装前のテスト中のものではあるが,実機で動くシャイが公開された。
戦闘についてはフローランの攻撃範囲が広く,PvEはあまり苦労しないようだ。ただし,スキルは,ほかのクラスに比べると少なめだという。
戦闘におけるシャイの特徴は,味方を回復させたり,強化させるバフ能力を持っていることにある。そのほかにも,スキルがヒットした相手のMPを吸収したり,ハイド状態の相手を暴いたりなど,サポート能力が高い。これらのスキルは,PvEよりもPvP,それも個人戦ではなく集団戦で大きな力を発揮しそうだ。
所持スキルが少ないとはいえ,なかなか面白そうなスキルを持っているシャイ。拠点戦や占領戦の様相を大きく変化させるクラスかもしれない。
そんなシャイの実装日は,2019年6月26日だ。「こちら」の記事でも紹介しているが,実装日までの期間で,アップデートの事前予約が始まった。事前予約を行うと実装後に「[ロバ]ワイルドキャロット馬具(7日間)」や,「カーマスリブの祝福(7日間)」などのアイテムが受け取れる。
さらに6月19日の定期メンテナンス終了後,先行キャラクターメイクが開始される。なお,シャイ実装時にはキャラクター枠の拡張も予定しているとのこと。
また,実装後にシャイ限定のキャラクターメイク選手権が開催されることも明らかになった。今回の選手権では,超豪華な“なにか”があるらしいが,その詳細は不明だ。その正体に期待しつつ,先行キャラメイクが始まったら,ぜひ参加してみよう。
「黒い砂漠」公式サイト
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