トライベッカ映画祭に出展された，「BEYOND: Two Souls」の30分を超えるショートムービーが公開

　Sony Computer Entertainmentは，2013年10月に発売が予定されているQuantic Dreamのアクションアドベンチャー，「BEYOND: Two Souls」の，35分強のショートムービーを公開した。これは，4月にニューヨークで開催されたトライベッカ映画祭に出展され，高い評価を受けた映像だ。


　BEYOND: Two Soulsは，エイデンという名の霊体と交信するという特殊な能力を持つ主人公のジョディ・ホームズが，政府や研究者に利用されることを拒み，逃避行を続けながら生きることの目的を探し求めるというヒューマンドラマになっている。今回の映像は「Homeless Scene」（ホームレスのシーン）と題されており，ゲーム中のシネマティックシーケンスをつなぎ合わせた作りとなっている模様（しかし，なかにはQTEのシーンも含まれている）。現時点では英語音声のみ，かつネタバレも大いに含まれているが，じっくりとストーリーを堪能できる内容だ。


　映像は，まだ逃走を始めたばかりの若いジョディが，極寒の都市部で行き倒れになりかけていたところを，ホームレスのスタンに救われる場面から始まる。路上でギターを弾いて収入を得たり，ビデオ撮影と称して路上生活者を襲撃する若者達と対決したり，ホームレス仲間の女性のお産を助けたりと，さまざまな出来事が展開していく。逞しく生きる彼らの姿が，死にたくても死ねずに葛藤するジョディの心の光を差すという，非常にエモーショナルな，Quantic Dreamらしい作風に仕上がっている。

　ジョディの声，キャラクターモデル，フェイスキャプチャーはエレン・ペイジさん，超常現象研究者のネイサン・ドーキンスはウィレム・デフォーさんと，ハリウッド俳優を起用してキャラクターに強い個性を与えている本作。円熟期にあるPlayStation 3世代のゲームとして，プレイヤーの心に訴えかけるドラマチックな体験が期待できるのではないだろうか。

「BEYOND: Two Souls」公式サイト