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「Gears of War」シリーズ初のスピンオフタイトル,「Gears of War: Judgment」をレビュー。新たな主人公ベアードが率いるキロ部隊が,E-Dayを背景に大活躍だ
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印刷2013/04/18 12:25

レビュー

あのデーモン・ベアードがキロ部隊を率いて大活躍

Gears of War: Judgment

Text by 御簾納直彦


 日本マイクロソフトから発売中の,「Gears of War」シリーズの最新作「Gears of War: Judgment」(以下,Judgment)は,2011年9月に発売された「Gears of War 3」の15年前の戦いを描いた,シリーズ初のスピンオフタイトルだ。これまで主人公を務めたマーカス・フェニックスに代わって,あのデーモン・ベアードが大活躍する本作の背景となるのは,宿敵ローカストが突如惑星セラに現れた運命の日,通称「E-Day」(Emergence Day)。
 ベアードといえば,Gears of Warを語るうえでは外せない人気キャラクターではあるものの,これまで彼のバックグラウンドが紹介されることはなかった。同様に,E-Dayについてもこれまであまり詳しいことは語られてこなかったので,シリーズのファンにとって興味津々のストーリーが展開することは間違いない。

画像集#001のサムネイル/「Gears of War」シリーズ初のスピンオフタイトル,「Gears of War: Judgment」をレビュー。新たな主人公ベアードが率いるキロ部隊が,E-Dayを背景に大活躍だ

「Gears of War: Judgment」公式サイト


 制作はシリーズ従来作同様Epic Games名義だが,今回Epid Games本社は「監修」にとどまっており,メインはEpic傘下のポーランドのスタジオ,People Can Flyが受け持っている。ちなみにPeople Can Flyは,2006年にリリースされた(日本での発売は2007年)シリーズ第1弾「Gears of War」のPC版を制作したスタジオだ。


ベアードが見た真実とは? 
情報開示のシステムがもたらした新たなゲーム性


 ゲームは,ベアード達「キロ部隊」のメンバーが連行され,軍法会議にかけられるところから始まる。果たして彼らの身に何が起きたのか? というところで時間が巻き戻され,彼らの過去を追体験する形式で物語が進行していくことになるというスタイルだ。

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 今回,ゲームを始めてすぐに気が付くのが,新たなゲームシステムである「情報開示」だろう。これは,マップにある赤いポイントを調べると,機密情報を開示するかしないかの選択を求められるというもので,ここで開示を選ぶと,新たな目標がアンロックされたり,スターやスコアの獲得率が高くなったりするのだ。
 その代わり,開示を選ぶと本来なら出てこない強敵が出現したり,武器が制限されたり,あるいは毒ガスが充満したり(制限時間以内にクリアしないと,ミッション失敗になる)と,なかなか厳しい状況に陥ってしまうという悩ましいシステムだ。情報を開示することで,物語がより深く理解できたりもするのだが,腕に自信がないなら無理に行う必要はないので安心してほしい――とはいえ,やはりあなたが“Gears”なら,情報開示を選びたいところだ。やっかいごとは,起きてから悩もう。

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 操作性に関しては,Gears of Warに比べていくつかのボタンアサインが変更されているため,シリーズファンはちょっと注意が必要だ。ただ,武器を構えて撃ったり,カバーアクションをとったり,アクティブリロード(タイミングに合わせてボタンを押すと,リロード時間を短縮できる)したりなど,ゲームの根幹といえるようなシステムは従来作を受け継いでいるので,しばらくプレイすれば,すぐに慣れると思う。

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 おなじみのカバーシステムにも磨きがかかっており,ブラインドファイアやグレネードを使った攻防の深さ,撃ち合いの駆け引きなど,シリーズならではの魅力も健在だ。ボタン一つで瞬時に発動されるカバーアクションのスムーズさや,マッチョ極まりないキャラクターの「重い」銃撃で敵を撃ち倒す爽快感などはGears of Warらしさをしっかり継承しており,SFシューターが好きな人にはたまらないはずだ。

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 また,これもシリーズ共通の要素だが,たとえ撃たれて瀕死の状態でも少しの間は生きていられるので,そのあいだに仲間に助けてもらえば,すぐに戦線に復帰できる救済システムが用意されている。しかし,瀕死状態は長くは続かないうえ,瀕死の状態でローカストに攻撃された瞬間,ゲームオーバーになってしまう。

武器やコスチュームのデザインを変更することもできる
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 ちなみに,アクションゲームは好きだが,腕前にはちょっと自信のない筆者は,無難にノーマルモードでプレイ。しょっちゅう瀕死状態になるものの,一緒に戦ってくれる仲間のサポートもあり,非常にスムーズに先に進むことができた。アクションゲームが好きな人ならシリーズ未経験でも,難しすぎてどうにもならないということにはならないだろう。
 シリーズ従来作では,移動と戦闘を繰り返す印象だったが,今回は同じエリアで敵を迎撃したりなど,戦いのバリエーションも増えている。

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相変わらず熱いマルチプレイモード
「Free-For-All」の孤独感は緊張感満点


 Gears of Warシリーズを語るうえでマルチプレイは外せないだろう。本作で新たに追加されたゲームモード,「OverRun」「Free-For-All」,そして「Domination」は,シリーズの新たな看板といえるくらいの完成度を持っている。

 中でも,筆者が気に入ったのがFree-For-All,一般的な用語ならデスマッチだ。「こちら」に掲載した記事で本作のプロデューサーも語っていることだが,もともとデスマッチに対する要求は多くのプレイヤーが持っており,別のモードを使ってFree-For-Allのようなプレイを楽しんでいたということだ。
 そういうファンの要望に応じる形で実装されたモードなのだが,やはりデスマッチは緊張感が高くて面白い。近くで敵の足音が聞こえたときなどは,心臓がバクバクものだし,味方がいない孤独感も緊張感に拍車をかける。それだけに,敵を倒せたときの達成感はかなりのものがあるので,「なれ合いはごめんだぜ!」と思っているアウトローならぜひプレイしてみよう。

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 一方のOverRunは,Gears of War 3の「Beast」モードに「Horde」モードを組み合わせてブラッシュアップしたような内容になっている。人間とローカストに分かれて戦うチームデスマッチだが,本作ではクラス制が導入されており,それぞれの特技を活かして立ち回ることが求められる。仲間同士の戦略が要求されるモードだが,シングルプレイでは使えないローカスト側でプレイできることも大きな魅力だ。

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 マッチングはスピーディで,対戦/協力相手には困ることもなさそうだ。Judgmentのマルチプレイは,いずれも熱い対戦が楽しめるので,筆者も引き続きプレイ中だ。

 人気シリーズ第4弾として,主人公やストーリーが大きく変更されたJudgment。E-Dayという,Gears of War世界の出発点を描きつつ,情報開示などシステム的にも新たな試みがなされている意欲作だ。
 根幹となる戦闘についても,シリーズ従来作の面白さを受け継ぎつつ,アクションにあまり自信がないという人(含筆者)でも,爽快にプレイを続けられる操作性/ゲームバランスになっている。今後,どのような方向にシリーズが進んでいくのかも気になるところだが,ひとまず本作を,ぜひ気軽に楽しんでほしい。

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