Samsung，視野角や装着感を改善した新型「Gear VR」を北米で8月19日に発売。USB Type-C採用で新型スマホ「Galaxy Note 7」にも対応

新型Gear VR（右）と，対応するGalaxyシリーズのスマートフォン（左）

　北米時間2016年8月2日，Samsung Electronics（以下，Samsung）は，ニューヨークで開催したプレスカンファレンスにて，スマートフォンを取り付けて使用する仮想現実（以下，VR）対応型ヘッドマウントディスプレイ（以下，HMD）「Gear VR」の新モデルを，8月19日に北米市場で発売するとを発表した。
　同時に発表となった新型スマートフォン「Galaxy Note 7」と組み合わせられるように，スマートフォン接続用の端子が，従来からあるUSB Micro-Bに加えてUSB Type-Cにも対応したことと，視野角が従来の96度から，101度へと若干広がったことが大きな特徴だ。
　公式ストアページでの予約も受け付けも始まっており，価格は従来モデルと同じ99ドル（税別）となっている。今のところ，日本での発売については何も発表されていない。


　新型のGear VRは，ボディ形状も変更されており，従来よりもエルゴノミクス（人間工学）に配慮した，顔にフィットしやすそうなデザインとなっている。ゴーグル部分を頭部に固定するバンドも，左右側頭部と頭頂部の3か所で固定する方式から，左右側頭部だけで固定する方式に変わっており，よりシンプルになったのもポイントだ。

従来モデルのGear VR（左）と新型Gear VR（右）。左右と頭頂部の3点で支える従来モデルに対して，新型は左右だけになっている。顔が触れるクッション部分も，新型はより大きくなっているようだ

　またSamsungでは，スマートフォン接続端子がUSB Type-Cにも対応したことで，サードパーティが周辺機器を開発しやすい環境になったともアピールしている。

フロントカバーを開けて，スマートフォンをはめ込む構造は従来と変わっていない（左）。スマートフォン接続端子は，先端部分が取り外せる構造となっていて，使用するスマートフォンに合わせて，USB Type-CかUSB Micro-Bの接続プラグを取り付けるようだ（右）

　なお，新型Gear VRに対応するスマートフォンは，冒頭で触れたGalaxy Note 7のほかに，2016年モデルの「Galaxy S7」と「Galaxy S7 edge」，2015年モデルの「Galaxy Note 5」「Galaxy S6 edge＋」「Galaxy S6」「Galaxy S6 edge」となっている。

新型Gear VRの製品情報ページにあった対応ゲームの一例

　主なスペックは以下のとおりだ。カッコ書きで従来モデルのスペックも併記しておこう。

• 幅：207.8mm（200.4mm）
• 高さ：98.6mm（87.6mm）
• 重量：345g（フロントカバーあり），312g（フロントカバーなし）（280g）
• 視野角：左右101度（96度）
• センサー：加速度センサー，ジャイロセンサー，近接センサー（同様）
• 接続端子：USB Type-CおよびUSB Micro-B（USB Micro-Bのみ）
• カラー：ブルーブラック（フロストホワイト）

　日本でのリリースは未定とはいえ，手軽にVR体験ができるデバイスだけに，国内展開も期待したい。

新型Gear VRの製品情報ページ（英語）