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7月15日に発売を迎える「Magic:The Gathering」の「基本セット2012」を先行体験。秋葉原で開かれたメディアパーティーでぼこぼこにされてきた
このパーティーは,7月15日に発売を控えるMTGの「基本セット2012」で一足早く遊んでみましょう,といった主旨のイベントだったのだが,会場にはPlayStation 3向けに配信されている「Magic:The Gathering - Duels of the Planeswalkers」(以下,Duels of the Planeswalkers)の試遊台も用意されるなど,アナログだけでなくデジタルにも注力されたイベントだった。
Duels of the Planeswalkersについては「こちら」で簡単に触れたが,今回はイベント全体の雰囲気をお伝えすると共に,もう少し詳しく紹介していこう。
ライブラリー破壊も強力なのか!? MTG「基本セット2012」
メディアパーティーは会場で渡された複数のカードパックをその場で開け,即席のデッキを構築して対戦するというシールド戦で行われた。本来ならばデッキ構築までに制限時間があるものらしいが,未経験者も参加していたためそのあたりのルールは緩く,ゆとりをもってカードを吟味できた。
筆者はパックを開いた状態で枚数の多かった緑と白の2色をチョイスしてデッキを構築。構成は,クリーチャーをバランスよく組み入れたビートダウン型にした。……要するに,なんてことはない無難なデッキなのだが,言い換えれば素直で扱いやすいデッキとも言えるはずだ。ものすごく手前味噌だが。
ちなみにビートダウンのデッキを作る上で,プロから教わったポイント(関連記事)を大いに活用させてもらったおかげか,そこそこうまくいったように思う。
そんな無難で実直なデッキを武器に意気揚々と会場にいた猛者達とやり合ったわけだが,基本セット2012,というかシールド戦の恐ろしさを見事に思い知らされる結果になったことは言うまでもない。
シールド戦は40枚以上であればデッキの枚数はいくらでもよいというルールなのだが,枚数が少ない方が自分の思い描いた展開になりやすいことなどから,ほとんどのプレイヤーが40枚でデッキを構築する。無論,筆者も先達のアドバイスを受けてこの法則に従ったのだが,結果として非常に痛い目を見た。
というのもMTGは,自分のライフ(初期値20)がなくなるほかに,ライブラリー(デッキの残り枚数)がなくなっても負けてしまうからである。……もう言わんとしてることは分かると思うが,筆者は見事に青が得意とするライブラリー破壊の対戦者に苦水を飲まされたわけだ。
キーとなったのは「ジェイスの消去」というエンチャント系のカード。自分がカードを1枚ひくたびに相手プレイヤーのライブラリーの一番上のカードを墓地に送るというもので,青が得意とするライブラリー漁り(カードを1枚引くなど)と組み合わせられるとなす術なしだ。なにせこちらにはプレイヤーを守るクリーチャーは大量にいれど,ライブラリーを守る盾は存在しないし。
……でも発動条件が,相手がカードを引くことであれば,お互いのライブラリーがなくなるのではないか,と思った人はするどい。まったくそのとおりで,相手もどんどんライブラリーを失っていくわけだが,カードの行き先が違う。相手は手札でこっちは墓地である。どっちが有利かは言葉にするまでもない。
さらに,ライブラリー漁りの呪文カードを赤のプレインズウォーカー「炬火のチャンドラ」の能力でコピーされて何度も打たれるわ,挙げ句の果てには「不死の霊薬」なるアーティファクトの効果で相手の墓地のカードだけがライブラリーに戻っていくわと,華麗としか言いようがないコンボを見せつけられて,完敗惨敗をとおりこして乾杯参拝したいくらいであった。
ここまで綺麗に負かされては黙っておけないので再戦を申し込んでみたものの,相手はライブラリーをコントロールしているだけあって流れを掴むのが早く,うまい。結局は同じ展開になって暗澹たる気分をより一層ため込むことになったのは,今でもいい思い出に……?
思うに,今回の敗因はシールド戦においてその場でデッキを構築をする経験が筆者になかったことに帰するのではないか。クリーチャーで対戦相手のHPを削るという戦略以外,思いつきもしなかった自身の浅い経験こそが問題だったのだ。きっとそうだ。Duels of the Planeswalkersと合わせてMTGを一層プレイし,デッキ構築のバリエーションを増やしておこう。次回のメディアパーティ後には,勝利報告とコンボが決まったという記事が書けるように。
MTGの基本セット2012は7月15日発売。価格はエントリーセットが1554円(税込),ブースターパックが441円(税込)となる。しばらくMTGから遠ざかっている人,もちろんMTG未体験の人も一度手にとってみてほしい。
「Magic:The Gathering」公式サイト
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マジック:ザ・ギャザリング
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