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「Fable: The Journey」を一足先に体験。「Fable」の世界観を踏襲しつつもKinectの持ち味を生かしたゲームシステムはかなりの没入感
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印刷2012/08/24 13:08

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「Fable: The Journey」を一足先に体験。「Fable」の世界観を踏襲しつつもKinectの持ち味を生かしたゲームシステムはかなりの没入感

 日本マイクロソフトは,Xbox 360 Kinect専用ソフト「Fable: The Journey」を2012年10月11日に発売する。
 本作はシリーズ初のKinect専用ソフトとなっており,ジェスチャーによって,攻撃やスペル(魔法)詠唱,馬車操作といったアクションを行うのが大きな特徴。シリーズ作品として「Fable」の世界観を受け継ぎつつも,Kinectの持ち味を巧みに生かす作品だ。
 今回4Gamerでは,ローカライズを施した,本作のほぼ完成したバージョンを実際に遊ぶことができた。また本作のリードアーティストを務めるLionhead Studiosの齊藤崇人氏に話を聞くこともできたので,その内容をお伝えしていこう。

画像集#007のサムネイル/「Fable: The Journey」を一足先に体験。「Fable」の世界観を踏襲しつつもKinectの持ち味を生かしたゲームシステムはかなりの没入感
画像集#014のサムネイル/「Fable: The Journey」を一足先に体験。「Fable」の世界観を踏襲しつつもKinectの持ち味を生かしたゲームシステムはかなりの没入感 画像集#015のサムネイル/「Fable: The Journey」を一足先に体験。「Fable」の世界観を踏襲しつつもKinectの持ち味を生かしたゲームシステムはかなりの没入感

 今回プレイしたのは,前述のとおり限りなく完成版に近いバージョンだ。日本語の音声は「Fable」の世界観にマッチした感じで,非常に雰囲気が出ていた。
 なお本作は,Kinect専用タイトルとして珍しく,ずっと座ったままでプレイするタイトルとなる。Kinect専用タイトルは立った状態で遊ぶ作品が多いため,足が疲れてしまうという人も多かったはず。本作においてその心配は少なく,手の疲れは若干感じたものの,ほかのKinect専用タイトルよりもじっくりと長時間遊べそうな雰囲気だった。

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 体験会で最初にプレイできたのは,チュートリアルとキャリブレーションを兼ねた物語冒頭のステージ。チュートリアルでは,プレイヤーが右手を振るという“投げつける動作”によって魔法を発動する,左腕を曲げて敵の攻撃をブロックする,といった動作についてのレクチャーを受ける。
 そのほかにも本作には,手を前に突き出すことによって,敵をドンと押して気絶させたり(これは「プッシュ」という動作),体を左右に傾けて攻撃を避けたり,敵が投げつけてくる岩をタイミングよくブロックすることによって跳ね返したり,手を横に動かして魔法の玉の軌道を修正したりと,いろいろなことができる。しかもジェスチャー自体は非常にシンプルかつ直感的なものなので,とくに操作で迷うことはなかった。

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画像集#006のサムネイル/「Fable: The Journey」を一足先に体験。「Fable」の世界観を踏襲しつつもKinectの持ち味を生かしたゲームシステムはかなりの没入感

 ジェスチャーの部分以外でいうと,本作には経験値を使って魔法をアップグレードするという成長要素が用意されている。主人公のガブリエルをどのように育てていくかをじっくりと考える楽しみもあるのだ。
 魔法にはそれぞれ,「マルチ」「ミドル ウィル」という2つのアップグレードが用意されており,それぞれ内容が異なる。どちらを選ぶかによって同じ魔法でもまったく違う効果を発揮するが,これは2度と選び直すことができない。ここは慎重に決めたいところだ。

画像集#013のサムネイル/「Fable: The Journey」を一足先に体験。「Fable」の世界観を踏襲しつつもKinectの持ち味を生かしたゲームシステムはかなりの没入感

 筆者がプレイした部分には中盤以降のステージも含まれていたらしく,ボスのトロールに大苦戦して一度はゲームオーバーになってしまった。しかし2回めのプレイではなんとかトロールを倒すことに成功。本作には魔法やスキルだけではなく,ステージに用意された仕掛けを使ったダイナミックな攻撃方法をとることができるため,倒したときはなかりの達成感が得られた。トロール戦ではザコも大量に出現するので,モタモタしているとあっという間に囲まれて焦ってしまうが,その焦りがなんとも心地よい緊張感を生み出しており,全体として楽しくプレイできた。今作は「Kinect専用タイトル」ということで購入を迷っている人もいるかもしれないが,「Fable」の世界観はしっかりと踏襲されているので,従来の「Fable」ファンも安心してプレイしてほしい。

 なお,ベルサール秋葉原で8月23日,24日,梅田ステラホールで9月1日にそれぞれ開催される「Xbox 360『大』感謝祭 2012 夏」では,国内初となる「Fable: The Journey」のプレイアブル出展も行われるので,この機会にぜひ体験してみてほしい。

 それでは本稿の締めとして,本作のリードアーティストを務めるLionhead Studiosの齊藤崇人氏によるインタビューを掲載しよう。

――「Fable」の世界観をKinectで描くときに,一番こだわったポイントを教えてください。

Lionhead Studios 齊藤崇人氏
画像集#008のサムネイル/「Fable: The Journey」を一足先に体験。「Fable」の世界観を踏襲しつつもKinectの持ち味を生かしたゲームシステムはかなりの没入感
齊藤崇人氏(以下,齊藤氏):
 今作はカメラ視点が三人称から一人称になっているので,ディテールをどこまで作るとか,どういう形でお客さんの目に触れるのか,そういう部分はかなりこだわって作りました。


――「Fable」シリーズは主にコアユーザーをメインターゲットにしているという印象がありますが,比較的ファミリー向けタイトルの多いKinect専用タイトルとして,どの辺のユーザーに訴求したいとお考えですか。

齊藤氏:
 これまでの「Fable」シリーズには,イギリス風のブラックユーモアやちょっとエッチなセリフがあったりしましたが,今回はKinectでの発売ということで,その辺は少し抑えています。ただ,そういう要素がまったくないかというとそうではないので,「Fable」のダークな部分が好きだという人も安心してもらっていいと思いますよ。

――「Fable」シリーズは“人と人との繋がり”を非常に重視している作品ですが,今作でも深い人間関係のようなものが描かれているのでしょうか。

齊藤氏:
 人間関係はもちろんありますよ。まだあまり詳しくは言えないのですが,かなり多くのストーリーを用意させていただきましたので,ぜひご期待いただきたいですね。あと本作では,馬との絆にも注目していただきたいと思います。

――馬との絆ですか。具体的に教えていただけますか。

齊藤氏:
 本作には馬車が登場しますが,障害物に当たったり敵の攻撃を受けたりすると,馬がダメージを受けるんですよ。そういう場合は休憩所に馬車を止めて馬の傷を治したり,矢を抜いたりすることができるんです。馬を世話すると経験値がもらえるので,プレイヤーに対する具体的なメリットも十分にあります。
 本作は魔法を駆使したバトルを前面に押し出してはいるのですが,「Fable」シリーズのキモともいえる,触れあいの部分にも力を入れているので,その辺にも注目してほしいですね。

――ゲームデザインについてお聞きしたいのですが,本作は強制スクロールのステージクリア型を採用しているのですか。それとも従来の「Fable」シリーズのように,自由に歩き回れるシーンも存在するのでしょうか。

齊藤氏:
 移動はすべて馬車を使用して,操作はKinectを手綱に見立てた感じで行います。うちのクリエイティブディレクターは「今までのシリーズの3倍は移動距離が長い」と言ってましたね。やはり馬を使うということで,移動できる範囲はそうとう広いと思います。ですので,その辺もぜひ期待していただきたいですね。

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――長距離移動ということは,ステージの変化なども期待できそうですね。

齊藤氏:
 最初は崖のシーンから始まり,その後も丘陵が広がっているシーン,古の魔法を得るために訪れる寺院,ビーチなど,バラエティに富んだステージが登場します。
 本作は「Fable 3」の世界であるアルビオンが舞台なのですが,ゲーム中「Fable 3」をプレイした人が思わずニヤリしてしまうような場面も散りばめられていますよ。

――いま「3」のお話が出ましたが,「Fable」シリーズをまったくプレイしていない人でも本作は楽しめますか。

齊藤氏:
 十分楽しめます。というのも,本作の主人公のガブリエルは山の民なので,都会の生活とかを全然知らないんですよ。プレイヤーは彼の視点でプレイするわけですから,「Fable」をプレイしていない人でも,ガブリエルと同じ目線に立って楽しめると思います。

――これまでの「Fable」シリーズではカートゥーン調のキャラクターグラフィックスを採用していましたが,「Fable: The Journey」ではかなりリアルな感じになっています。どういったコンセプトで制作されたのでしょうか。

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齊藤氏:
 Fable: The Journeyはグラフィックス向上のために,Unreal Engineを使ってます。それが理由のすべて……というわけではないのですが,それも手伝って,今回はキャラクターの描き方を変えてみよう,ということになったんです。
 ただ,これまでの「Fable」シリーズで培ってきたものを大事にしていこうという思想は強いですし,何より,ただグラフィックスがリアルになるだけではダメですよね? なので,「Fable」のアートスタイルに則ったビジュアルを作っていこうという風に,開発者一同で頑張ってきました。ゲームに登場する窓はすべて歪んだ形になっているとか,そういったこだわりの部分は今まで同様変わらないですね。

――実際にプレイさせていただいて,「ちょっと難しいかな」という印象を受けたのですが,難度設定はありますか。

齊藤氏:
 先ほど皆さんにプレイしていただいたのは,中盤の難しいステージなんですよ。なので,難しいというイメージを持たれたかもしれませんが,実際,最初のほうはかなり易しい難度なので,クリアできないということはないと思います。

――ピーター・モリニュー氏が制作途中でLionhead Studiosを退社されましたが,ピーター氏は制作のどのあたりまで関わっていたのでしょうか。

齊藤氏:
 ピーターは辞めたんですけど,実は彼の住んでいるところってLionhead Studiosと同じ区画にあるんですよ。先週も僕が道を歩いてたら,ちょうど彼とすれ違って,「おお,ピーター!」とかいって挨拶しましたしね(笑)。彼は辞めた後も週に何回かはLionhead Studiosに来て,クリエイティブコンサルタントという形で制作に関わってました。なのでそういう意味では,ピーターが辞めたことによって,本作の開発が大きく変わったとか,そういうことはないですね。

――分かりました。ではまたゲーム内容のお話をおうかがいしたいのですが,ジェスチャーに関しては手を振るくらいで,何か複雑な動作は要求されませんか。

齊藤氏:
 ピーターの本作に対するビジョンは,「いかに簡単に自分の手で魔法を出せるか」ということでした。なので,開発中は極力難しいジェスチャーは避けるように作りました。紋章を画くような複雑なジェスチャーも楽しいとは思うんですけど,本作は普通のアクションゲームとは違うKinect専用タイトルです。ですので,その辺のバランスに関してはかなり気を使いました。

――分かりました。それでは最後に読者にメッセージをお願いします。

齊藤氏:
 本作はただ闇雲に攻撃するだけではなくて,魔法を組み合わせた奥の深いバトルが楽しめます。もちろん,従来の「Fable」ファンが楽しめるような重厚なストーリーも用意しています。座って楽しめるKinect専用なので,長い時間ストーリーを楽しみながらプレイしてほしいですね。

――ありがとうございました。

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