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印刷2011/05/03 20:09

インタビュー

「MOON DIVER」は,なぜこの時代に2D横スクロールアクションというジャンルなのか? 再結成した「鈴木爆発」コンビ,安藤武博氏と四井浩一氏に聞く

 「MOON DIVER」Xbox360 / PS3)は,ダウンロード専用タイトルとして,スクウェア・エニックスが昨年のE3で発表したタイトルである。
 PS3版は今年の3月29日に配信がスタートしているが,Xbox 360版は明日(5月4日)配信開始予定だ。


 本作の特徴を一言で表現するならば,“昔ながらの横スクロールアクション”といったところ。3D全盛のこの時代に,あえてサイドビューの2Dスタイルを踏襲し,現代版「ストライダー飛竜」をイメージして制作された本作は,爽快なアクションと,高い難度が,とくにハードなアクションを好むゲーマーに評価されている。
 また,ダウンロード配信のみというリリース形態や,オンラインでのマルチプレイ(最大4人)に対応している点など,今だからこそ実現できた作品でもある。

 そんな本作をプロデューサーとして手がけているのは,スクウェア・エニックスの安藤武博氏。そしてプランナーを務めているのは,前述のストライダー飛竜でもプランナーを担当していた,四井浩一氏である。
 ちなみに,エニックスより2000年に発売されたPlayStation用ソフト「鈴木爆発」は,MOON DIVERと同じく,安藤氏がプロデューサー,四井氏がプランナーを務めた作品である。
 つまりMOON DIVERは,鈴木爆発を世に送り出した二人の鬼才が,約10年ぶりにコンビを結成して取り組んだ作品という見方もできるのだ。

 そんな本作の企画の発端や,目指していた方向性,今後の展開などをまとめて聞いた。

四井浩一氏(写真左)。かつてカプコンの「ストライダー飛竜」を手掛けた伝説のゲームデザイナー。「キャノンダンサー」や安藤氏と手掛けた「鈴木爆発」など,通好みの名作を送りだした。「MOON DIVER」には,フリーのプランナーとして参加
安藤武博氏(写真右)。スクウェア・エニックスのプロデューサー。「ヘビーメタルサンダー」「疾走、ヤンキー魂。」など,一風変わった路線の作品を手掛けてきた。最近では,iPhoneの「ケイオスリングス」シリーズなど,王道的作品を新たなプラットフォームに向けて投入するという挑戦を続けている

「MOON DIVER」公式サイト



2Dの横スクロールアクションには

プリミティブな面白さがある


4Gamer:
 今日はよろしくお願いします。
 昨年12月に掲載した安藤さんへのインタビューでも,MOON DIVERについて軽く触れていただきましたが,ついに配信開始となりましたね。

安藤武博氏(以下,安藤氏):
 はい,おかげさまでPS3版は無事リリースすることができまして,Xbox 360版も,間もなくリリース(5月4日配信開始)になります。

4Gamer:
 昨年のインタビューでもおっしゃっていましたが,現在は決してメインストリームではないこの手のジャンルを,今この時代に手掛けた理由から,あらためて教えてください。

安藤氏:
 はい。横スクロールのアクションゲームって,いつの間にかゲームのメインストリームから外れてしまいました。やはり,ゲームのハードウェアが進化して,3D性能が向上していったことが大きな原因だと思うんです。
 というのも,横スクロールのアクションゲームって,2Dの権化みたいなところがありますからね。

4Gamer:
 3D表現が技術的にできない時代に,ゲームクリエイターの工夫によって生み出され,研ぎ澄まされていったジャンルですよね。

安藤氏:
 ええ。そしてファミコン,スーファミ,PlayStationといった流れの中で,横からの視点で遊ぶゲームというのは,新しいエンターテイメントして芯を食っていない……そういう見方を,誰もが無意識のうちにしていたと思うんです。

4Gamer:
 画面を見た瞬間,「古くさい!」というイメージを抱かれがちだと思います。

安藤氏:
 でも実際にその手のゲームを遊んでみると,昔からずっと変わらない,プリミティブな面白さに溢れているじゃないですか。そんな面白いものを,勝手にメインストリームから切り捨ててしまうのはつまらないなと思っていたんです。

4Gamer:
 古いゲームであっても,横スクロールアクションって,けっこう本気になって遊べますよね。指が痛くなるぐらいまで。

安藤氏:
 そうなんですよ。実際,開発中もデスクで遊んでいると,ほかのスタッフが寄って来て楽しそうに見ていてくれたんです。
 横スクロールアクションって,見た目的にもゲームの状況が誰にでも把握しやすいという利点があるんです。キャラクターの位置関係や,プレイヤーが今何をしているのかという状況把握のしやすさは,3Dのゲームとは比べものにならないですからね。

4Gamer:
 3D表現が進化してカメラワークが多彩になった分,プレイヤー以外にとって,ぱっと見で状況を把握しづらい作品も増えましたよね。もちろん,それはそれで凄いことなんですけど。

安藤氏:
 そういうことを全部ひっくるめて考えると,今でも通用する面白さのあるジャンルを,この21世紀に切り捨ててしまう理由なんてないですよ。でも,やる人がほかにあまりいないんだったら,自分でやるべきなのかなと思ったのが,企画の始まりでした。
 もちろん,僕自身が単純に2Dアクションゲームで育てられてきたという部分もありましたけど。

MOON DIVER

RPGやアクションゲームを作るには

特別な才能とノウハウが必要


4Gamer:
 では,安藤さんが「よし,2Dの横スクロールアクションゲームを作ろう!」と決めてから,四井さんに協力を要請した形だったんですか?

安藤氏:
 そうですね。単純に「ストライダー飛竜みたいなゲームを,僕らと一緒にこの21世紀に作ってください」というオーダーをしました。

4Gamer:
 そのお話を受けて,四井さんはどう思われました?

四井浩一氏(以下,四井氏):
 安藤さんの企画にしては,凄くおかしいなと思ったんですよ。
 だって,まともなゲームの企画だったんですから(笑)。

安藤氏:
 僕がまともな企画をやろうとすると,周囲からおかしいと思われるようになっちゃってるんですよね(笑)。実際,前にこのコンビで作ったのも,鈴木爆発ですし。

4Gamer:
 安藤さんが関わった作品というと,ほかも「ヘビーメタルサンダー」や「疾走、ヤンキー魂。」ですもんね。一筋縄でいかない作品ばかりで。

四井氏:
 そうなんですよねぇ。だからこそ,本当に変な話だなと思いました。
 いただいた企画自体は,私自身よく知っているジャンルですから,お受けすることに怖さはありませんでしたし,結果的にもしっかりやれたなと思っています。

安藤氏:
 四井さんがいなければ,ここまではできなかったと思っています。というのも,いろんなゲームを作ってきた経験で,とくにRPGやアクションゲームは,特別な才能とノウハウを持った人しか,一定のゾーンまで導けないと確信しているんです。
 つまり,最も確実に一定のゾーンまで導いてくれる人は,過去にその手のゲームを作った人なんです。ストライダー飛竜なら,横スクロールのアクションとしては“レジェンド”になっていますし,僕はそのレジェンドと知り合いでしたから,電話でお願いしました(笑)。

4Gamer:
 四井さんがいたからこそ,MOON DIVERは完成した,と。

四井氏:
 それでも仕様は半分ぐらい削りましたけどね。
 やはり開発期間や予算など,制限はどうしてもあるので,そこはお互いに妥協して。

安藤氏:
 そうですね。四井さんも僕も,やりたかったことはもっとたくさんあったんですが……。
 そのあたりの心苦しさは,確かにありました。

MOON DIVER


生理的な気持ち良さは言語化しづらい

だからこそ,四井氏の感覚が生きる


4Gamer:
 ところで,MOON DIVERの開発には,どれぐらいの期間がかかりましたか?

安藤氏:
 当初の予想よりかかってしまいましたね。当初1年で作る計画だったんですが,結果的に2年弱かかりました。

4Gamer:
 四井さんに声をかけたのは,その2年前の開発が始まった頃なんですか?

安藤氏:
 いえ,実は企画を立ち上げるもっと前なんです。
 プロジェクトが具体的になる前に,こんなものを作りたいと四井さんと話していた期間が4か月程度ありました。
 ストライダー飛竜の雰囲気を残しながらも,スクウェア・エニックスが作る場合はこういうビジュアルで……みたいに,ベースとなる相談を先行してやっていました。

4Gamer:
 四井さんは,具体的にはどんな形で本作に関わったんですか?

四井氏:
 当初は監修という形で,制作現場でチェックをして,いろいろ注文をつけていたんです。ですが,期間や予算の都合であまりNGを出している余裕がなかったんですよね。とくにレベルデザインなどに関しては,僕自身が下っ端になって直接手を動かしたほうが早いし楽しかったので,それなら……と途中で立場が変わったんです。
 ただ,仕様の実装などを決める権限は僕にはなかったので,ディレクターでもないなぁと思って,最終的にプランナーという肩書きに収まりました。

安藤氏:
 四井さんご自身で開発会社を持たれていて,ヘッドディレクターとして動ける立場であったら,四井さんの関わり方もまた違ったものになったかもしれません。
 今回は,四井さんにフィールプラスさんと組んでいただいたんですけど,四井さんのような個人の立場の開発者と開発会社さんとでは,アクセルを踏んで一緒に走り出すまで,多少なりとも時間がかかってしまうものなんですよ。そこは,僕自身も理解していましたので,想定内ではあります。

4Gamer:
 そうした立ち位置や環境の違いがあっても,結果的にはうまくいったわけですよね?

安藤氏:
 もちろんです。フィールプラスさんには,PlayStation 3とXbox 360でマルチ展開するうえでのノウハウや,今どきのゲームを表現するには不可欠な技術力を持っています。
 そのうえ,現場のスタッフにもストライダー飛竜を知っている世代を揃えていただきましたので,完成したものに対する不満はありません。

四井氏:
 だいたい,僕が本格的に全部仕切っていたら,まだ完成してないですよ,きっと(笑)。ちゃんと完成したのは,フィールプラスさんの力があってこそですからね。
 ゲームを完成させるためには,ある程度の妥協や割り切りはどうしても必要なんですよ。そのあたりはとくに,フィールプラスさんの力に支えられましたね。

MOON DIVER

4Gamer:
 とはいえ,四井さんとして「ここは譲れない」というポイントもあったのではないかと思うんですが,いかがでしょう?

四井氏:
 やはり,プレイヤーキャラクターの挙動だけは譲れないところでしたね。アクションゲームのプレイ感覚って生理的ものなので,他人とは共有ができないんです。だから言葉で伝えたりするのは難しいんですが……。

安藤氏:
 MOON DIVERで,ステージ中を縦横無尽に駆け回れたり,剣をブン回しているだけでも何となく楽しいという感触は,四井さんがこれまでに培われてきた感覚がダイレクトに反映されていますよね。

4Gamer:
 個人的には,ぶら下がっての移動が妙に気持ちよくて気に入っています。

安藤氏:
 あれは楽しいですよね。
 でも,僕は空中スライディングのほうが好きです(笑)。ああいう,動かしているだけでカタルシスを感じられるような設計や伏線を,アクションから逆算して作れるのは,四井さんのスキルや才能のたまものですよね。

四井氏:
 安藤さんからは,空中スライディングを連続で出せたらいいのにという要望もあったんですが……,それをやってしまうとダメなんですよ(笑)。

安藤氏:
 うーん,それがダメだという感覚が,僕には分からないんですよね。でも,四井さんの中ではそれが正解なので,そのこだわりがあったからこそMOON DIVERが完成したのは間違いないでしょう。
 僕のいうことを聞いてくれるプランナーやディレクターがいたとして,空中スライディングを連続で出せるゲームになっていたら,MOON DIVERはここまで面白くならなかったでしょう。

四井氏:
 気持ちいいからといって何度もできると,凄くだらしなくなるじゃないですか。快感をむさぼるのはいけません(笑)。気持ちいいことは,1回しかできないからいいんですよ。

4Gamer:
 1回しかできないからこそ,その気持ち良さの価値が相対的に上がっていくわけですね(笑)。

安藤氏:
 なんだかそう聞くと,僕がただ快感をむさぼりたいだけみたいじゃないですか!

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