NVIDIA，OEM向け「GeForce GTX 660」の情報を公開。GK104ベース？

GTX 660 OEMの製品イメージ。GTX 670のリファレンスカードと瓜二つに見える

　おそらく北米時間2012年8月20日のことだと思われるが，NVIDIAはGeForce製品情報ページのラインナップに，同社OEMとなるPCメーカー向けの新型GPU「GeForce GTX 660」（以下，GTX 660 OEM）を追加した。同GPUの存在が公表される前から，AcerやALIENWAREからは搭載PCが登場していたが（関連記事1，関連記事2），先行発売されたPCは，このOEM向けGPUを搭載したものと思われる。

　そのスペックは，一般PCユーザー向けの「GeForce GTX 660 Ti」（以下，GTX 660 Ti）や「GeForce GTX 670」（以下，GTX 670）と比較する形で表にまとめたとおり。NVIDIAはGTX 660 OEMが採用するGPUコアの詳細を明らかにしていないものの，スペックや製品写真から判断するに，GTX 660 Tiから「Streaming Multiprocessor eXtreme」（SMX）を1基，CUDA Coreにして192基分削減し，かつ動作クロックを引き下げることでPCI Express補助電源コネクタを6ピン×1にまとめてきたモデルと見るのが妥当ではなかろうか。

GTX 660 OEMのスペック中，NVIDIA公式に明記されていないところは，確度が高いと思われる項目でも「？」マークを並記した
※2012年8月22日追記：GTX 660 OEMのDirectXサポートが11.1であるとNVIDIAに確認が取れました。また，8月21日時点ではGeForce.comで補助電源コネクタの仕様が6ピン×2とされていましたが，本稿でお伝えしているとおり，リファレンス仕様は6ピン×1とのことです

　ゲーマーとして注意しておきたいのは，「NVIDIAは一般PCユーザー向けとOEM向けとで，同じ型番でもスペックを変えてくることがある。とくにミドルクラス型番でその傾向が顕著」だということ。今回詳細の明らかになったGTX 660 OEMが，近い将来，「自作PC市場向けのGeForce GTX 660」として，そのままのスペックで登場するとは限らない。この点は誤解しないよう気を付けたいところだ。
　今回の製品情報掲載は，「AcerやALIENWAREのデスクトップPCに搭載される“GeForce GTX 660なる未発表GPU”の正体が明らかになった」くらいに理解しておくのが適当だろう。

NVIDIAのOEM向けGeForce GTX 660製品情報ページ