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GeForce GTX 600
  • NVIDIA
  • 発表日:2012/03/22
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印刷2012/04/13 00:00

レビュー

オリジナル基板&クーラーを採用したGTX 680カードはどこまで“伸びる”か

Palit NE5X680H1042-1040J

Text by 宮崎真一


NE5X680H1042-1040J
メーカー&問い合わせ先:Palit Microsystems
価格:未定(※2012年4月13日現在)
GeForce GTX 600
 2012年3月31日に掲載したGeForce GTX 680」(以下,GTX 680)のSLIテストレポートでは,Palit Microsystems(以下,Palit)製のクロックアップモデル「NE5X680H1042-1040J」を,3-way SLIにおける3枚めのカードとして利用した。
 あのときは入手して即座に,当初の予定になかった3-way SLI検証で用いたため,クロックはリファレンスカードに揃っていたが,3連ファンが目を引くGPUクーラーを搭載したクロックアップモデルにして,PCI Express補助電源コネクタが6ピン+8ピン仕様という,これから各社から登場するだろうクロックアップモデルを先取りしたような仕様が気になっていた人も多いのではないだろうか。

風の文字が躍る製品ボックス。ちなみにドスパラはリファレンスデザイン版のPalit製GTX 680カードを5万6980円(税込,2012年4月13日現在)で販売している
GeForce GTX 600
 NE5X680H1042-1040JはJetstream(風)モデルと銘打たれ,製品ボックスにも「風」の文字が躍るため,以下本稿では「GTX 680 Jetstream」と表記したいが,果たして本製品は,リファレンスカードに対してどの程度の優位性を見せるだろうか。テストを通じて明らかにしてみたいと思う。
 なお,今回入手したのは発売前サンプルだが,貸し出してくれたPalitいわく「レビュー用に『とくによく回る』選別品を用意したりはしていない。GPUのオーバークロック耐性は量産品と同じ水準だ」とのこと。また,カードを入手したことを伝えたうえで,Palit製品を扱っているドスパラ(サードウェーブ)へ確認したところ,「最短では4月20日前後,遅くとも4月中には,リファレンスデザインを採用した製品とそれほど変わらない価格で投入予定」との回答が得られている。


3連ファン+4本のヒートパイプで冷却性能を向上

基板はリファレンスベースながら電源部を強化


GTX 680 Jetstreamに対する「GPU-Z」(Version 0.6.0)実行結果。こちらだとコアクロックは1085MHzと出ているが,公式には1084MHzだ
GeForce GTX 600
 さてそんなGTX 680 Jetstreamだが,クロックアップモデルということで,動作クロックはコアが1006MHzから1084MHzに,ブーストは1058MHzから1150MHzに,メモリは6008MHz相当から6300MHz相当へと,それぞれリファレンスから引き上げられている。レビュー記事前編で指摘したとおり,GTX 680ではグラフィックスメモリ周りが弱点となっているが,GTX 680 Jetstreamでメモリバス帯域幅がリファレンスの192.26GB/sから201.60GB/sへ向上しているのは,その点で見どころといえそうである。
 そんなGTX 680 JetstreamのスペックをGTX 680のリファレンスと比較したものが(表1)だ。薄い赤の背景色を引いた部分が相違点。PCI Express補助電源コネクタが8ピン+6ピン仕様になっている関係で,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)がリファレンスの195Wから215Wまで上がっている点には注目しておきたい。


補助電源コネクタ部は,基板に近いほうが8ピン,遠いほうが6ピンになっている
GeForce GTX 600
 その電源コネクタは,リファレンスデザインを踏襲した2階建て構造。リファレンスカードだと,電源コネクタ用のランドは,6ピンが2つ,6ピンと8ピンのいずれかに対応したものが1つあり,GTX 680 Jetstreamでもその3系統が用意されているのだが,電源周りのデザインはリファレンスを踏襲しつつ拡張してきたと述べていいだろう。
 ただ,カードの背面を見るだけでも,PWMコントローラの配置場所とコントローラのメーカーがリファレンスカードとは異なっており,GTX 680 JetstreamがPalit独自デザインの基板を採用したものであることは見て取れる。

リファレンスカードと同様,階段状の電源コネクタを採用するGTX 680 Jetstream。基板デザインはリファレンスカードと似ているが,完全に同じではない。PWMコントローラも,リファレンスカードだと2〜5フェーズに対応したRichteck Technology製品だったのに対し,GTX 680 Jetstreamでは最大6フェーズに対応したOn Technology製品になっていた
GeForce GTX 600 GeForce GTX 600 GeForce GTX 600

カードの側面から。出力インタフェースの反対側に向かってGPUクーラーが基板より膨らんでいることと,中央部が上方向に膨らんでいることがよく分かる
GeForce GTX 600
GeForce GTX 600
 カード長は実測274mm(※突起部含まず)で,リファレンスカードの同253mmより長いが,これは冒頭でも紹介した大型クーラーが,カードの後方に向かってはみ出るような格好になっているため。基板自体の長さは同254mmなので,リファレンスデザインとほぼ同じ長さだと述べていいのではなかろうか。
 そのGPUクーラーは,中央が90mm角相当,残る2基が80mm角相当という3連ファンを搭載しており,中央に大きいファンを搭載するためか,中央部が基板に対して垂直方向へ膨らみ,結果,3スロット仕様となっている。

GeForce GTX 600
GPUクーラーのカバーを取り外したところ
GeForce GTX 600
GTX 680 GPU
 実際の製品だとGPUクーラーの取り外しはメーカー保証外の行為となり,外した時点で製品保証が受けられなくなるので注意してほしいが,今回はレビュー用にクーラーを外してみると,ファンはカバー部と一体型になっており,その下には4本のヒートパイプが走る大型のパッシブヒートシンクと,メモリチップや電源部のヒートスプレッダとしても機能する補強用金属板の3ピース構造になっているのが分かる。

 そんなGPUクーラーを完全に取り外したうえで確認してみると,リファレンスカードのデザインを踏襲しつつも,やはり電源周りには手が入っていた。フェーズ数が,リファレンスカードだと4+2だったのが,GTX 680 Jetstreamでは6+2になっているのも目を引くところだ。

クーラーを外して基板をチェックしたところ。ぱっと見の印象はリファレンスカードとそれほど変わっていないが,電源部は明らかに強化されている
GeForce GTX 600 GeForce GTX 600
GeForce GTX 600 GeForce GTX 600

GeForce GTX 600
 なお,メモリはSK Hynix(旧Hynix Semiconductor)製のGDDR5「H5GQ2H24MFR-R0C」(6Gbps品)で,リファレンスカードと同じ。なので,GTX 680 Jetstreamの定格メモリクロックでは,300MHz相当のクロックアップ状態となり,それがメーカーレベルで保証されていることになるわけである。


Power Targetは+150%まで設定可能

最終的にはGPU Boostで最大1215MHzに到達


出力インタフェースはDual-Link DVI-D,Dual-Link DVI-I,HDMI,DisplayPort。レイアウトはわずかに異なるものの,用意されるインタフェース自体はリファレンスカードと同じだ
GeForce GTX 600
 テスト環境の構築に話を移そう。
 今回のテスト環境は表2のとおりで,比較対象には,先ほどから何度となく話が出ているGTX 680リファレンスカードを用意した。
 用いたドライバは,GTX 680のレビュー記事のときと同じく,レビュワー向けの「GeForce 300.99 Driver Beta」。これはテストスケジュールがタイトで,GTX 680リファレンスカードのスコアをGPUのレビュー記事から流用するためだ。NVIDIAからはGTX 680専用の「GeForce 301.10 Driver」がリリース済みであるほか,テスト開始後の日本時間4月10日にはGeForce 500シリーズ以前も広くサポートした「GeForce 301.24 Driver Beta」も登場しているが,GTX 680関連のアップデートはとくにアナウンスされていないため,スコア上の違いは大きくないと考えている。


 テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション12.1準拠。ベンチマークレギュレーション12.1では「Battlefield 3」(以下,BF3)のアップデートに対応しているが,レギュレーションでも言及されているとおり,アップデートによるスコアの違いは生じていないため,レギュレーション12.0ベースで取得したGTX 680のスコアとは比較が可能だと考えている。
 なお,テスト解像度が1920×1080&2560×1600ドットを選択しているなどの点や,また,「Core i7-3960X Extreme Edition/3.3GHz」の自動クロックアップ機能「Intel Turbo Boost Technology」の効果がテスト状況によって変わってくる可能性を考慮し,マザーボードのUEFI(≒BIOS)から無効化している点もGTX 680のレビュー記事から変わっていない。

 ……と,ここで,テストに先立ち,GTX 680 Jetstreamのオーバークロック設定を試してみることにしよう。

※Precision XをはじめとするGPUカスタマイズツールを用いたオーバークロック設定はメーカー保証外の行為です。最悪の場合,グラフィックスカードをはじめとする構成部品の“寿命”を著しく縮めたり,壊してしまったりする危険がありますので,本稿の記載内容を試してみる場合には,あくまで読者自身の責任で行ってください。本稿を参考にしてオーバークロック動作を試みた結果,何か問題が発生したとしても,メーカー各社や販売代理店,販売店はもちろん,筆者,4Gamer編集部も一切の責任を負いません。

 オーバークロック設定を行うにあたって注意が必要なのは,GTX 680では,自動オーバークロック機能「GPU Boost」が常時有効であり,従来型の「コアクロックを少しずつ引き上げ,限界が来たらコア電圧の引き上げも試す」タイプのオーバークロック設定を行えなくなっているということだ。
 GPU Boostの仕組みや,GPU Boostで引き上げるクロックを規定する要素「Power Target」など,詳細はGTX 680のレビュー後編をチェックしてほしい。再度説明していると記事が長くなってしまうので,本稿では思い切って省略するが,

  1. GPU Boostでは基本的に,Power Targetの値を引き上げると,自動クロックアップのクロック向上率が上がる
  2. 手っ取り早くベンチマークスコアを引き上げたい場合は,電圧の引き上げを伴わずにクロックだけ引き上げる「クロックオフセット」のほうが効果的な場合がある
  3. GTX 680レビュー後編で指摘したように,リファレンスクーラーを搭載していると,Power Targetの値を引き上げても,先にGPUの発熱が問題となってクロックは上がらなくなる

ので,とくに1.と3.では,TDPが高く,大型クーラーを搭載したGTX 680 Jetstreamに期待が持てる,というわけである。

Precision X。4月13日現在の最新版はバージョン3.0.2だが,テスト開始時点での最新版は3.0.1である
GeForce GTX 600
 実際の設定だが,今回は,GTX 680リファレンスカードのレビュー時と同じく,EVGA製のカスタマイズツール「Precision X」(Version 3.0.1)を用いることにした。そして,レギュレーション12.1で規定するすべてのテストをパスしたら「安定動作」と呼ぶことにしてテストを進めたところ,最終的に,

  • Power Target:150%
  • GPUクロックオフセット:+40MHz
  • メモリクロックオフセット:+250MHz(+500MHz相当)

で安定動作した。このときのGPU Boost最大値をログから確認したところ1215MHzだったので,リファレンスカードの1110MHzと比べると105MHz伸びた計算だ。

Precision XからGPU Boost動作の引き上げを図ったときの最大動作クロック
GeForce GTX 600

Precision Xのログウインドウで動作クロックなどを追ったところ。ほぼ安定して1215MHzに達していた
GeForce GTX 600
 ちなみに150%というのは,GTX 680 Jetstreamにおける設定上限だ。GTX 680のリファレンスカードにおいてPower Targetの100%は170Wに設定されており,6ピン×2という補助電源仕様に合わせて132%(≒225W)が上限となっていたが,GTX 680 Jetstreamで6ピン+8ピン仕様の150%上限ということからすると,Power Targetの100%は200W――1.5倍すると6ピン+8ピン仕様の上限となる300Wに達する――かそれより若干低いあたりに設定されている可能性が高そうだ。

 もう1つ,安定動作したときのGPUファン回転率は「AUTO」設定だが,ここを手動設定にしてファン回転数を上げて(GPU温度を下げて)も状況に変化はなかったので,GPUコアのクロック限界が1200MHz強あたりにあるかもしれないということは指摘しておきたいと思う。

THUNDER MASTER。何というか,見るからにPrecision Xより使いにくそうだが,少なくとも現時点では見た目どおりだ
GeForce GTX 600
 なお,実のところPalitは「THUNDER MASTER」という設定変更用ソフトウェアを用意しており,同社のWebサイトからダウンロードもできる
 ただし,GPU Boostで変更できないコア電圧の設定項目が用意されていて,設定値を変更しても案の定効果がなかったり,今回のテスト環境ではPower Targetなどを変更してもクロックの引き上げ率に変化がなかったりしたので,現時点では使えないという判断を下した次第だ。このあたりは製品が店頭へ並ぶまでの間に“なんとかなる”ことを期待したい。

GeForce GTX 600
細かな設定を行える「OverClocker」ウインドウ。Power Targetの上限はやはり150%だった。「Core Voltage」機能は当たり前ながらGTX 680 Jetstreamだと利用できない
GeForce GTX 600
こちらはクロックや温度,ファン回転数,動作電圧などのログ。Precision Xで用意されるログ機能のようなカスタマイズ性はなく,使い勝手は一段落ちる印象だ

 いずれにせよ今回は,GTX 680 Jetstreamのオーバークロック設定時と定格動作時とを,GTX 680のリファレンスカードと比較していきたいと思う。以下,本文,グラフ中とも,安定動作したオーバークロック設定時を「GTX 680 Jetstream OC」表記して区別することになる。


定格動作でリファレンス比+7〜8%高いスコア

OCで最大16%高いスコアを示す場面も


 というわけでグラフ1は,「3DMark 11」(Version 1.0.3)から「Performance」と「Extreme」の両プリセットにおける総合スコアをまとめたもの。GTX 680 JetstreamはGTX 680リファレンス比で7〜8%程度,GTX 680 Jetstream OCでは同9〜12%程度のスコア向上が見られる。コアクロックとメモリクロックの違いを加味すると,順当な結果が出ているといえそうだ。


 続いてグラフ2〜5は,DirectX 11世代のFPS「S.T.A.L.K.E.R.:Call of Pripyat」(以下,STALKER CoP)公式ベンチマークソフトから,「Day」と「SunShafts」の2シークエンスにおけるスコアである。
 まず,用意されるテストシークエンス中で最も描画負荷の低いDayだが,こちらでは「標準設定」の1920×1080ドットではCPUボトルネックが生じ,スコアが揃ってしまった(グラフ2,3)。
 そこでそれ以外を見ていくと,GTX 680 JetstreamとGTX 680リファレンスカードのスコア差が4〜5%程度と小さめの一方で,GTX 680 Jetstream OCとGTX 680リファレンスカードのスコア差は11〜12%と,3DMark 11のスコアをほぼ踏襲したものとなっている。


 描画負荷の最も高いSunShaftsでも,全体的な傾向は変わっていない印象だ。グラフ4,5で,標準設定の1920×1080ドットだとスコアは揃い気味で,「高負荷設定」になるとGTX 680 Jetstream OCはGTX 680リファレンスカードに対して最大約11%のスコア差をつけるといった具合である。


 グラフ6,7にまとめたBF3でも全体的な傾向はやはり同じだ。GTX 680 Jetstream OCは6〜13%,GTX 680 Jetstreamは4〜8%,それぞれGTX 680リファレンスカードよりも高いスコアを示した。どちらも高負荷設定時にスコア差を広げているので,メモリクロックの引き上げが功を奏していると述べてよさそうだ。


 リファレンスカードとのスコア差が縮まったのが,グラフ8,9に結果を示した「Call of Duty 4: Modern Warfare」(以下,Call of Duty 4)である。
 GTX 680リファレンスカードとのスコア差は,GTX 680 Jetstream OCで4〜8%程度,GTX 680 Jetstreamで4〜5%程度。もともとメモリ周りの負荷はそれほど高くないタイトルだけに,メモリクロックオフセットの効果があまり出ていない,ということかもしれない。


 「Call of Duty 4でスコアが伸びない理由」の考察を裏付けるのが,グラフ10,11にスコアをまとめた「The Elder Scrolls V: Skyrim」(以下,Skyrim)のテスト結果である。
 レギュレーション12世代のSkyrimテストは,高解像度テクスチャパッチが導入され,しかも「Ultra設定」ではMSAA(Multi-Sampled Anti-Aliasing)のサンプル設定が8xと,極めてメモリ負荷が高くなっている。そのため,GTX 680のリファレンスカードにはかなり不利なのだが,これは逆にいえば,メモリクロックの引き上げによってスコアの改善は図れるということだ。
 果たしてGTX 680 Jetstreamは,GTX 680リファレンスカード比で最大約13%,GTX 680 Jetstream OCは最大約16%と,かなり大きなスコア向上率を示した。


 グラフ12,13は,「Sid Meier's Civilization V」(以下,Civ 5)の結果だ。リファレンスカードとのスコア差は,GTX 680 Jetstream OCでは4〜13%程度,GTX 680 Jetstreamで4〜6%程度と,概ねBF3と似た傾向になっている。


 性能検証の最後はグラフ14,15の「DiRT 3」だ。
 DiRT 3のスコアは得てしてCiv 5と似たような結果を示しがちなところ,GTX 680リファレンスカードだとBF3と似たような傾向に落ち着いていたのだが,ここでの結果はまた違ったものになっている。とくにGTX 680 Jetstream OCのスコアがあまり伸びていないので,メモリ負荷が低く,メモリオフセットの効果がスコアに表れていないかもしれない。



リファレンスカードから消費電力は最大15W増加

「GPU Boost効果」でGPUコア温度はあまり下がらず


 TDPが195Wから215Wに上昇したGTX 680 Jetstreamだが,消費電力はどの程度増えているのか。また,Power Targetを150%に引き上げたGTX 680 Jetstream OCではどうか。ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を利用し,システム全体の消費電力を測定してみることにした。
 テストにあたっては,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点をタイトルごとの実行時としている。

 結果はグラフ16に示すとおり。あまりベンチマークスコアの差が開かなかったCall of Duty 4とDiRT 3で「変わらず」という結果になった一方,明確な違いがあった3DMark 11でもほとんど変わらない消費電力で落ち着いたりと,ややスコアはブレ気味だが,GTX 680 Jetstreamの消費電力はGTX 680比で最大15W高く,TDPの違いを考えると妥当な結果になっていると述べていいだろう。
 GTX 680 Jetstream OCは,Power Targetを150%まで引き上げているため,GPU Boostにより動作クロックが上がるときにはGPUコア電圧も引き上げられることもあって,対リファレンスカードではアプリケーション実行時に11〜29W高い消費電力値を示した。


 3DMark 11の30分間連続実行時点を「高負荷時」とし,アイドル時ともどもGPU温度の比較を行った結果がグラフ17だ。
 温度測定に用いたのは,TechPowerUp製のGPU情報表示ツール「GPU-Z」(Version 0.5.9)。システムはPCケースに組み込まず,いわゆるバラック状態でテストを行ったときの結果となる。
 テスト時の室温は24℃だが,注目したいのは,アイドル時,高負荷時とも,リファレンスカードと比べて劇的に温度が低くなったりはしていないこと。要するに,3連ファン&3スロット仕様の大型クーラーは,GPU Boostの“効き”をよくするための余裕を確保し,その分GPUのコアクロックを引き上げるために用いられているというわけだ。
 GTX 680の場合,「Frame Rate Target」を使ったりしない限り,冷却能力の高いGPUクーラーには,GPUの温度低下ではなく,性能向上を期待することになるのである。


 ちなみにPalitはGTX 680 Jetstreamで――「何に対してか」は明らかにしていないが,おそらくGTX 680リファレンスカード――と比べて温度は8℃低くなり,動作音は9dB下がると述べているが,以上の結果から,8℃低くなるのは,おそらくGTX 680 Jetstreamをリファレンスクロックで動作させたときではないだろうか。
 また,今回のテストだとファン回転数は870〜1260rpmの間で変化していたが,筆者の主観で語らせてもらうなら,ファンの動作音はリファレンスカードと同程度という印象を受けた。


遊べるカードに仕上がったGTX 680 Jetstream

魅力的な価格での登場に期待


GeForce GTX 600
 GTX 680 Jetstreamは,「GTX 680を搭載したオリジナルデザインのカード」として,いい意味で予想どおりな結果をもたらしたといえるだろう。
 3スロット仕様となっているクーラーは人を選びそうで,またGTX 680というGPUの仕様もあって,必ずしもリファレンスカードより静かというわけではない。しかし,余裕のある電源仕様と大型クーラーが持つ冷却能力を活かしてPower Target&クロックオフセット設定を詰めていける,“遊べる”カードとして,オーバークロック動作を自己責任で試してみたい人のニーズには応えてくれそうだ。

 冒頭でも紹介したとおり,ドスパラは,GTX 680 Jetstreamを,リファレンスデザイン採用モデルとそう大きくは変わらない価格で市場投入する予定であることを示唆している。近々GTX 680カードの購入を考えているなら,GTX 680 Jetstream(NE5X680H1042-1040J)の名を憶えておいて損はしないだろう。

Palit公式Webサイト

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