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本日発売の「つくものがたり」を実際にプレイしてみた。テンポの良いシナリオと溢れるキャラの魅力により,アドベンチャーとしての総合力はかなりのもの
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印刷2011/01/27 00:00

レビュー

丁寧な作りと若干コミカルなストーリー展開が魅力のアドベンチャーRPG

つくものがたり

Text by Ky


画像集#046のサムネイル/本日発売の「つくものがたり」を実際にプレイしてみた。テンポの良いシナリオと溢れるキャラの魅力により,アドベンチャーとしての総合力はかなりのもの
 日本には,流れていくときの中で形を変えずにあり続ける“古きもの”には神や霊が宿り,それらに対する接し方次第で幸だけでなく不幸をも呼び寄せるといった民間信仰がある。こういった観念から生まれた神は「付喪神」(つくもがみ),または長い年月を表す言葉である九十九とかけて「九十九神」と呼ばれた。

 付喪神に成りうるとされる対象は,自然物から人の作り出した道具まで実にさまざま。これは森羅万象に八百万の神が宿るとする,日本独自のアニミズムから生まれた考え方と捉えていいだろう。

 この観念は,現代の日本にも残っている。「物を大切にしなさい」と親や教師に説教を受けた記憶は誰にでもあると思うが,この根底には,長い間大事に扱われたモノには良い神が,粗雑に扱われ劣化してしまったモノには悪い神が憑くという古い考え方が,ある程度は影響を及ぼしているはずだ。
 そう考えると,普段から手にしているペンや,何気なく通り過ぎている木々花々に,何やら得体の知れないモノが憑いていてもおかしくない気がしてくるではないか。

画像集#044のサムネイル/本日発売の「つくものがたり」を実際にプレイしてみた。テンポの良いシナリオと溢れるキャラの魅力により,アドベンチャーとしての総合力はかなりのもの

「つくものがたり」公式サイト


 さて,この前置きに何の意味があるのかというと,実は今回紹介する「つくものがたり」は,上述したような日本特有の世界観に焦点を当て,現代風かつ幻想的にアレンジされたアドベンチャーRPGなのだ。

 いよいよ本日(2011年1月27日)発売を迎える本作は一体どのような内容なのか。ジャンルがアドベンチャーRPGということなので,本稿ではそれにならって「アドベンチャー」と「RPG」という2つの側面から見た,つくものがたりの印象をお伝えしていこう。

真面目な伝奇物かと思いきや,実態は結構コミカル

「アドベンチャー」としての完成度はかなり高め


画像集#005のサムネイル/本日発売の「つくものがたり」を実際にプレイしてみた。テンポの良いシナリオと溢れるキャラの魅力により,アドベンチャーとしての総合力はかなりのもの

 つくものがたりのストーリーは,ひょんなことから「妖」(あやかし)と呼ばれる異形のモノが見えるようになってしまった主人公,石神優斗が,古品に身を宿しこの世を守ると言われる「付喪神」(つくもがみ)の力を借りて,大小さまざまな事件を引き起こす妖と戦っていくという内容だ。
 ちなみに,ひょんなことをものすごくざっくり説明すると,とある校舎の3階の教室で,妖に憑かれて我を失った女生徒,皆見遙香をなだめようと揉み合っているうちに,一緒に窓からコンクリに向かってダイブすることになった,というのが直接的原因。いわゆるショックで能力に目覚めちゃったタイプである。

コンクリダイブシーン
画像集#006のサムネイル/本日発売の「つくものがたり」を実際にプレイしてみた。テンポの良いシナリオと溢れるキャラの魅力により,アドベンチャーとしての総合力はかなりのもの

 この出来事以降,優斗は世のため人のため自分のために,何度も妖と対峙していくことになるのだが,当の優斗は変なモノが見えるだけで戦う力など一切ない,いたって普通で年相応にエッチな高校生である。そんな優斗の心強い助け(?)となるのが,担任であり優斗と同じく妖を見る能力を持った女王様系の生物教師,安倍彩香だ。

画像集#001のサムネイル/本日発売の「つくものがたり」を実際にプレイしてみた。テンポの良いシナリオと溢れるキャラの魅力により,アドベンチャーとしての総合力はかなりのもの
石神優斗(主人公)。勉強と努力が嫌いな,いたって普通の芸能科2年生。基本的にイジられ役で,いつも貧乏くじを引いている。まぁ,これは彩香のせいでもあるけど
画像集#003のサムネイル/本日発売の「つくものがたり」を実際にプレイしてみた。テンポの良いシナリオと溢れるキャラの魅力により,アドベンチャーとしての総合力はかなりのもの
皆見遙香(CV.堀江由衣)。真面目で努力家,そして快活な性格を持った優斗の同級生。物語冒頭では妖に憑かれしまい,優斗と一緒に校舎の3階からコンクリ目がけてダイブする
画像集#002のサムネイル/本日発売の「つくものがたり」を実際にプレイしてみた。テンポの良いシナリオと溢れるキャラの魅力により,アドベンチャーとしての総合力はかなりのもの
安倍彩香(CV.小林ゆう)。芸能科の担任教師。いつも傲慢かつ強引な振る舞いだが美人なのでお咎めなし。主人公に無理難題を振っ掛けるのは大体この人

クタベ(CV.加藤英美里)。優斗のパートナー的存在のおしゃべり付喪神。「あちしは〜」とか「〜でありんす」といった“おいらん”言葉を使うでありんす
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 彩香は“見える”ようになってしまった優斗に妖対策室のメンバーになることを半ば強要すると共に,妖と戦うための“妖対策室専用携帯電話”を授ける。まぁこれ,大仰な名前はついているけれど,見た目は普通の携帯なので,以下,携帯と呼ぶことにする。

 ともかく,優斗が渡された携帯には「クタベ」という付喪神が憑いており,彼はこのクタベと二人三脚で妖を退治していくことになる。携帯は妖との戦闘においても重要な役割を担うが,それについては「RPG」部分の紹介で詳しく触れよう。

 物語の導入部に続いてアドベンチャーの要素として特筆しておきたいのは,シナリオキャラクター,そして演出の3点について。

 まず,シナリオの進行は細かい章が続き,章ごとに異なる人物にスポットが当てられる形式。アドベンチャーゲームとしては多めの20名近いキャラクターが登場する本作だが,物語を進めていけば,長短はあれどしっかりと一人一人の魅力が描かれていく印象だ。全体的に雰囲気はボケ&ツッコミの会話が交差するコミカルなもので,テンポも非常に良い。

シナリオのボリュームも結構多く,長く楽しめそうな感じ。筆者が7時間プレイしたところで,全体の読破数は20%ほどだった(読破数はセーブ画面で確認可)。ちなみにSSのキャラは,左が成瀬 茜(CV.竹達彩奈)右が藤間しのぶ(CV.井上麻里奈)
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 2点目のキャラクターについては,なんと言っても出演キャストが大きな特徴と言える。豪華という言葉では足りないその顔ぶれは,声優ファンならば常にニヤニヤすること請け合いだし,声優にあまり詳しくないという人でも,普段からアニメなどを見ているならば,聞き覚えのある声にピンとくること間違いなしである。

キャラクターを描くのは,大きな商業作品は初参加だという新進気鋭のイラストレーター,フカヒレ氏。このイラストそのものにも目を惹かれる人は多いはずだ
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画像集#007のサムネイル/本日発売の「つくものがたり」を実際にプレイしてみた。テンポの良いシナリオと溢れるキャラの魅力により,アドベンチャーとしての総合力はかなりのもの
 最後の演出面でも,ゲーム内に多数の工夫が見られる。キャラクターの立ち位置によって声の聞こえ方が異なる立体音響の部分的採用は,その代表とも言うべきもの。出演キャストの魅力も相まってその効果は高く,ヘッドホンをかけていれば,かなり気持ちの良い音声体験ができる。
 例えば両手に花状態のイベントが進行していると,右からはタマちゃんの声が,左からはレオちゃんの声が聞こえてくるというようなあんばいで,これはもうその幸せを何度も味わうためにセーブ&ロードを繰り返すのも仕方がないというもの。

 また,イベントスチルや各キャラの立ち絵,BGMなどをゲーム内のキャンプ画面から直接確認できたり,気に入ったスチルをゲーム内で壁紙に使えたりといった,アドベンチャーゲーム好きには嬉しい仕様が用意されているのもポイントだ。

画像集#012のサムネイル/本日発売の「つくものがたり」を実際にプレイしてみた。テンポの良いシナリオと溢れるキャラの魅力により,アドベンチャーとしての総合力はかなりのもの
香山怜央(CV.悠木 碧)。球体関節人形が大好きな優斗の同級生。人見知りが激しく,内気で大人しい感じ。小声でコソコソした話し方がベリキュー
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倉科珠希(CV.田村ゆかり)。三味線の心得を持つ芸能科1年生。見た目からは奥ゆかしいイメージを受けるが,実は,ガンガン押してくるタイプの後輩
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竜岡勇一(CV.杉田智和)。なぜかいつも裸ジャケットで登場する優斗の同級生。どう見てもあのアクションスターの影響を受けている。筆者一押しのキャラ

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 以上のように,シナリオの読みやすさ,キャラクターの魅力,そしてそれを彩る演出という3つの効果があって,アドベンチャーパートの完成度は総じて高い印象を受けた。ちょっとしたコメディや簡単な読み物を楽しむつもりでプレイできるライトさはPSPとの親和性も高いので,布団に寝転がりながらキャラ同士の会話を楽しむというスタイルを個人的にオススメしたい。


校内探索パートでの下準備が攻略の鍵

「RPG」部分は意外と難しい?


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 さて,視点を少し変えてRPGとしてつくものがたりを見たときの感想は,「意外とムズい」である。その理由は,戦闘で必要となる「付喪神」を呼び出す準備と,正体不明の敵,「妖」の能力を暴くための情報収集という2つの行動を,プレイヤーは限られた時間の中で同時にこなさなくてはならないからだ。

 ゲーム全体の流れは,上述した「アドベンチャーパート」で何らかの事件が起きたのち,戦闘への準備を進める「校内探索パート」を経て,実際に妖と戦う「戦闘パート」へと移る。

 アドベンチャーパートを終えると,プレイヤーは主人公を操作して,校内探索パートで学校の敷地内のスポットを歩き回り,付喪神を呼び出すために必要な「憑代」と,呼び出した付喪神を強化するための「言霊」を,制限時間内に集めなくてはならない。

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校内探索パートの制限時間は章によってまちまちだが,例えば昼休み(12:30〜13:30)と放課後(15:30〜18:00)の2回行動といったパターンがある。準備時間のあと,妖との戦闘が発生する
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校内探索パートでは,1か所訪れるたびにゲーム内時間が5分経過する。何の収穫がなくても時間は過ぎるので,この点は注意

 妖と戦うための武器であり盾でもある付喪神を呼び出す媒介となる「憑代」は,校内にある“モノ”を女王彩香様からもらった携帯のカメラで撮影することで獲得できる。もちろん,対象はなんでもいいわけではなく,ちゃんと付喪神が宿ったモノを撮影しなくてはならない。なんとなく古そうなモノを撮ると手に入る場合もあるが,シャッターを1度切るたびにゲーム内時間が5分経過するので,当てずっぽうに撮影を続けることは避けたい。

ちゃんと「憑代」が撮影できるとクタベちゃんが教えてくれる
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憑代がどこにあるか分からない場合は,保健室にいる奥原佳人(CV.平川大輔)と情報交換することでヒントがもらえる。奥原は生徒達の間の“噂”を集めている。噂はキャラとの会話中,稀に黄色い文字で表示され,自動でメモされるので,手に入れたら積極的に保健室へと足を運ぼう
メモはキャンプ画面からいつでも参照可能。手に入れた言霊や噂などを逐一確認し,何が足りないか分析しながら次の行き先を決めていこう
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 「言霊」は付喪神を召喚する際に付加することで,能力を上昇させたり特技を使用可能にしたりする,言わば強化パーツのようなもの。こちらは校内を探索中に出会ったキャラクターとの会話中に現れる,特定の文言から獲得できる。
 いつ,どこで,どういった言霊が手に入るかは分からないし,必ず獲得できる保証もないため,校内をとにかく歩き回るしかないが,会話の中での出現率は高いので,まったく手に入らないまま妖と戦うような状況にはならないだろう。

 これに加えて,プレイヤーはその章の敵となる妖の情報収集も,この校内探索パートで進めておかなければならない。何も分からない状態から妖の名前,耐久力や攻撃力,特徴,属性などを調べていくのだが,これがなかなか手間なのだ。

 というのも,妖の情報は特定の場所を訪れたときに発見できる“オカルトメモ”的なものに書かれているのだが,このメモはどこにあるか見当がつかないのである。憑代や言霊を集める作業の中で自然と手に入る場合も多いが,制限時間の中で妖の情報をすべてを開示させるのはかなり困難なので,見つからない場合は諦めて割り切ってしまったほうがいい。

図書室を利用することで,少なくとも一つは妖に関する情報が手に入る。図書室は1回15分を消費するハイコストな場所だが,1章に1度は必ず足を運んだほうがいい
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最低限確保しておきたい妖の情報は「属性」だ。これさえ分かれば,その属性と相性の良い付喪神と,有効な特技を付加できる言霊を用意することで,かなり戦闘を有利に進められる。本作の属性は,五行(木・火・土・金・水)思想に基づくが,一部例外も存在する
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 付喪神を呼び出す準備と敵の妖の情報収集をしているうちに行動時間がなくなると,いよいよ妖との戦闘となる。戦闘自体は攻撃フェイズと防御フェイズを繰り返すターン制なので難しくはなく,むしろ戦闘に至るまでにどれだけ準備をできているかが勝敗を分けるポイントとなる。いろいろな場所を訪れ,さまざまなキャラクターとの会話をとおして妖と戦うヒントを見つけていこう。

戦闘では,付喪神固有の技とセットした言霊の特技から任意に選んで攻防を行う
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 基本的に,1章につき出てくる妖は1体で,妖との戦闘に勝利すると次の章に移行する。どちらかというと,戦闘は繰り返すことを楽しむというよりは,むしろその章の物語を終え次の章へと進むために与えられる試練,といったイメージで捕えておきたい。校内探索パートも,戦闘に勝利するための情報収集が目的ではあるのだが,キャラクターとの会話を楽しむつもりで進めたほうが,より本作の魅力を深く味わえる。あくまでアドベンチャーが主体であるという意識は持っておいたほうがいい。

最初は戦闘に対する不安からひたすら歩き回っていた筆者。が,慣れてくると情報収集に飽きて,お気に入りのキャラがいそうなスポットにばかり足繁く通うようになった。多分,そんな感じでいいのだ
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 以上のように,RPG部分はゲーム慣れしていないとちょっと手間取る可能性はあるものの,本作をアドベンチャーとして捉えるならば,かなり楽しめることは間違いない。キャラクターの会話中心で進むテンポの良いシナリオ,章ごとに用意された盛り上がる場面とそれを彩るイベントスチルや立体音響。さらにストレスの溜まらないロード速度,アドベンチャーとして過不足のない操作性なども相まってプレイフィールはかなり良い。

 なにより,女性キャラはみんな季節の花々のように可憐だし,男性キャラは裸ジャケットの竜岡を筆頭にみんな変な奴らばっかりだ。そんなキャラ達を交えて進んでいく物語は当然ロマンスとハプニングに満ちていて,常に先の展開が気になってしまう。

 アドベンチャーゲームということで,ゲームの展開が単調なのではないかと思う人もいるかもしれないが,本作では妖との戦闘などのRPG部分がスパイスになっているので,そういう人でもきっと楽しめるはずだ。

 今日からはつくものがたりのプレイをとおして,誰もが一度は夢想するような,てんやわんやで不思議な高校生活を謳歌してはいかがだろう。だがその前に,今一度,手に持っているPSPに何やら変な気配を感じないかも,よく確かめてみてほしい。

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