イベント
「World of Tanks トレーニングキャンプ 2016」開催。トーナメントの戦い方を学んで,あなたも世界を狙おう
もっとも,これがどういう催しなのか,よく分からないという人も多いはずで,筆者もそうだったので聞いてみたところ,これは「World of Tanks」のスキルアップと,トーナメントなどで行われるチーム戦のやり方について,知らない人に教えるという趣旨のもと,現在国内で活躍している有名チームの選手を招き,講習やトーナメントを行うというものだそうだ。つまり,参加者が1日かけてゲームのやり方を学び,世界に通用する鍛え上げられて黒光りした戦車乗りになろうというわけだ。たぶん。
「World of Tanks」公式サイト
ちなみにこれは,3月19日に掲載した「WGL APAC Season II Finals 2015-2016」のレポートに出てきた,“e-Sportsがもう一つ根付いていない地域におけるWargamingの施策の1つ「強化合宿」”に相当するものでもある。強化合宿といえば,ウサギ跳びで神社の階段を登ったり,軍曹が新兵を「おまえはこれから,ほほえみのデブだ」と罵ったりするのが相場だが,さすがにそれはなかった。
参加者は,事前の募集に応募した35人で,また講師としてレクチャーを行なったのは,Wargaming.net Leagueのゴールドリーグで戦う有名チーム「CarenTiger」と「B-gaming」のメンバーだった。参加者はまったくのビギナーというわけではないが,もっぱらソロでプレイしている人達で,中には,高い勝率を誇る人もいるとのことだ。参加者の多くが,チームでトーナメントに参加したいという希望はあるものの,なんとなくハードルが高いなあと感じているという。
そういう状況でもあるので,教える側と教えられる側の実力にそれほど違いがあるのか,まずは講師チームと参加者チームの代表が戦うというところからトレーニングキャンプはスタートだ。
対戦は,「トレーニング・ルーム」で設定した5人対5人のマッチで,最高Tierは6。マップは「鉱山」(Mines)でルールはトーナメントで使われる「攻撃/防衛線」。通常のトーナメントは7人対7人が多いが,今回は簡単にプレイできるように,この人数になったとのこと。
35人の参加はウォーゲーミングジャパンがメンバーを決めた7つのチームに分けられ,そのうち,じゃんけんで勝ったチームが講師チームに立ち向かった。対戦は2回ほど行われたのだが,簡単に言うと講師チームの圧勝だった。参加者チームはそりゃもう,生後3か月の赤ん坊の手をひねるように簡単にやられちゃった。うーむ,やっぱ,そういうものなのか。
戦車のヘルスの管理や,「敵を倒すことより,生き残ることのほうが重要」だという話,さらに,さまざまなツールを使った反省会のやり方など,さすがに上位のチームは素人目には細かすぎるようなことまで考え尽くしているなあ,という印象だ。
ヘルスの残りが1でも生き残っていれば勝てる可能性があるので,もうダメだ,みたいな感じの突貫はやめるべしだそうだぞ,オレ。また,リーダーがチームに指示を出すときなど,両端は声が届きにくいので,席の並び順も重要になるとのことで,いやあ,細かい。さらに,マップ「鉱山」の場合,中央の丘を先に取った側が十字砲火がやりやすくなって有利になるので,このへんも参考にしてほしい。
座学の最後にウォーゲーミングジャパンから,トーナメントへの参加方法が説明された。上にも書いたように,何かとハードルの高い印象があるトーナメントだが,大規模なものだけでなく,小さいものも数多く行なわれており,参加の方法も簡単なので,ともかく一度参加してみることが勧められた。お一人様でもオッケーですって。
続いて,各チーム2時間ほどの練習タイムが取られた。この練習タイムでは,それぞれのチームに講師が付き添い,戦い方の指導を行うと同時に参加者からのさまざまな質問に答えるというスタイルになっていた。
そのニコニコ生放送を視聴した人も多いと思うが,配信ではプレイヤーの声は流れなかったはず。会場では,リーダーの指示やメンバー同士のコミュニケーション,敵位置の情報共有など,もうね,怒号飛び交う修羅場という感じで,かなりの迫力だったのですよ。でまあ,結果としてEチームが優勝した。
なんかもう,台本でもあったのではないかという気がするほどできすぎな展開だが,とはいえ,残りの2試合を講師チームが手堅く取って実力の違いを見せ,イベントは終了。Eチームの第3戦,「戦車3台で占領を目指す」という作戦には特攻感が強かったものの,いずれもいい試合であった。
余談ながら,韓国で行われるAPAC(アジア・太平洋地域)の決勝トーナメントや,ポーランドで行われるグランド・ファイナルなど,4Gamerも取材しているのだが,近年,日本チームの姿がなく,ちょっと寂しい思いをしているのも事実だ。今回のトレーニングキャンプから新たなチームが出現して,世界で戦ってくれれば,取材のしがいもあるというもの。あなたもぜひ,挑戦してみよう。
「World of Tanks」公式サイト
- 関連タイトル:
World of Tanks
- この記事のURL:
(C) Wargaming.net