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印刷2011/06/30 13:01

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Fusion APU「A-Series」のデスクトップPC向けモデル,ついに登場。ラインナップとアーキテクチャを確認しておこう

デスクトップPC向けA-Seriesのイメージ。ヒートスプレッダを外した状態のものとなっている
AMD A-Series(Llano)
 日本時間2011年6月30日13:01,AMDは,開発コードネーム「Llano」こと「AMD A-Series」(以下,A-Series)のデスクトップ向けFusion APU(APU:Acccelerated Processing Unit)を正式に発表した。同A-Seriesは,GLOBALFOUNDRIESの32nm High-k SOIプロセス技術を用いて製造されたメインストリーム向けのFusion APUである。

 そのラインナップは次のとおりだ。

  • A8-3850/2.9GHz(4 CPUコア,400 GPUコア,TDP 100W,7月3日発売予定)
  • A8-3800/2.4GHz(4 CPUコア,最大2.7GHz,400 GPUコア,TDP 65W,今夏発売予定)
  • A6-3650/2.6GHz(4 CPUコア,320 GPUコア,TDP 100W,7月3日発売予定)
  • A6-3600/2.1GHz(4 CPUコア,最大2.4GHz,320 GPUコア,TDP 65W,今夏発売予定)

※「最大〜GHz」と記載されている動作クロックは,「AMD Turbo CORE Technology」有効時の最大動作クロック。記載がない製品は同機能をサポートしていない。TDPは「Thermal Design Power」(熱設計消費電力)のこと

 上のリストにもあるとおり,A8-3850とA6-3650の2製品は,7月3日に国内で発売予定。日本AMDによるメーカー想定売価は,前者が1万3980円(税込),後者が1万1980円(税込)だ。

デスクトップ向けA-SeriesのCPUアーキテクチャを説明するChuck Moore氏(CTO and Corporate Fellow, AMD)
 ちなみに,A8とA6の両シリーズは,いずれもTDP 100W版とTDP 65W版が用意される予定である。このうちTDP 100W版は,「AMD Turbo CORE Technology」非対応になるようだ。
 この理由について,AMDでCPUアーキテクチャ開発を統括するChuck Moore(チャック・ムーア)CTOは,「TDP 100W版のデスクトップ向けFusion APUは,TDPの設計に余裕があるため,高負荷時にすべてのコアがフルスピードで動作することを優先した」と述べていた。「低負荷時に使われていないCPUコアやGPUコアがアイドル状態になるため,省電力性にも優れている」とも同氏は補足している。

デスクトップ向けA8とA6のラインナップ
AMD A-Series(Llano)


「デスクトップ向けA-Seriesの演算性能は

Xbox 360用GPUの2倍」


GPUアーキテクチャの解説を行うEric Demers氏(CTO and Corporate Vice President, Graphics Business Unit, AMD)
 ……と,前置きはこのくらいにして,A-Seriesのアークテクチャを見ていきたい。やはりA-Seriesで気になるのはグラフィックス機能だろう。
 AMDのEric Demers(エリック・デメル)CTO兼副社長は,「デスクトップ向けのA8に統合されるGPUは,400コアの『Radeon HD 6550D』。コアクロックが600MHzとノートPC向けA-Seriesより大幅に引き上げられており,単精度浮動小数点演算性能も最大480GFLOPSに達する」と説明する。

 一方,デスクトップ向けのA6に統合されるGPUは,320コアの「Radeon HD 6350D」だ。こちらは,443MHzのコアクロックで駆動し,最大284GFLOPSの単精度浮動小数点演算性能を持つ。
 AMDによれば,これらGPUコアは,Sandy Bridge世代のCore iシリーズが統合しているグラフィックス機能を3D性能で大きく上回り,演算性能ではXbox 360が搭載するGPU「Xenos」の2倍に達するという。

デスクトップ向けA-Seriesに統合されているグラフィックス機能。GPUクロック以外の仕様は,基本的にノートPC向けA-Seriesと同じだ
AMD A-Series(Llano)
AMD A-Series(Llano)
デスクトップ向けA-Seriesと第2世代Core iシリーズとの性能比較。両者とも約10億基のトランジスタを集積しているが,A-SeriesはGPUにおけるトランジスタ数の比重が大きい
AMD A-Series(Llano)
デスクトップ向けA-Seriesのコンピューティング性能は,「Core i7-2600K/3.40GHz」の倍以上。Microsoftの「Xbox 360」が搭載しているGPU「Xenos」比でも2倍という
AMD A-Series(Llano)
「3DMark Vantage」のPerformanceプリセットで,GeForce GT 520よりも優れるいうスライド。ただし,テストは「AMD推奨環境」ということで,PhysXが無効化された状態である
AMD A-Series(Llano)
1600×900ドット解像度かつ,複数のゲームでグラフィックス設定を中程度にした場合におけるフレームレートを平均化して価格と合わせて分布図にしたもの
AMD A-Series(Llano)
「Radeon HD 6350D」を統合したA6-3650とCore iシリーズとをDirectX 9世代のゲームで比較した結果。1366×768ドットの解像度ではあるものの,すべてで30fpsを超えている
AMD A-Series(Llano)
1600×900ドット解像度において,A8-3850を用いてDirectX 11世代のゲームを実行した場合のフレームレート。6つのテストタイトルで30fpsを上回っている

 一方,デスクトップ向けA-Seriesに統合されているCPUコアは,ノートPC向けA-Seriesと同じ「Husky」(ハスキー)。現行のPhenom II X4などと同世代のアーキテクチャが採用されている。

GPU部もシステムメモリを利用するA-Seriesでは,高速なPC3-14900メモリモジュールを使用することにより,グラフィックス性能が向上するという
AMD A-Series(Llano)
AMD A-Series(Llano)
 さて,残りのアンコア(Un-core)部では,メモリコントローラがDDR3-1866対応になっている点が大きな特徴だ。このモジュールは,2010年7月にJEDEC(JEDEC Solid State Technology Association,旧称Joint Electron Device Engineering Council:メモリモジュールなどの半導体部品を標準規格化する団体)がDDR3メモリモジュールの標準規格に追加したもの。A-SeriesではGPU部もシステムメモリを利用するため,より高速なメモリモジュールを採用すればグラフィックス性能の向上に期待できるというわけである。
 ただし,デスクトップ向けA-SeriesのPC3-14900(DDR3-1866)メモリモジュールのデュアルチャネル動作サポートには,「チャネルあたり1モジュール」になるという制限もある。4DIMM構成のマザーボードに4枚のメモリモジュールを差す場合は,PC3-12800(DDR3-1600)までの対応になるので,この点は注意が必要だ。

 ノースブリッジ機能では,デスクトップ向けA-Seriesは,計24レーンのPCI Express 2.0インタフェースも備えるのがトピックとなる。グラフィックス用インターフェースは16レーン(x16×1もしくはx8×2)が割り当てられ,残る8レーンは4レーンがAPUとFCH間を結ぶUMI(Unified Media Interface),4レーンが汎用に割り当てられている。このあたりは,ノートPC向けA-Seriesと同じ構成だ。
 PCI Express 2.0 x8×2というレーン構成に対応することから分かるかもしれないが,同A-Seriesは,2枚までのグラフィックスカードによるCrossFireX構成にも対応している。ただ,拡張スロットのレーン構成にもよるので,実際にサポートされるかどうかはマザーボード次第だ。

 そんなデスクトップ向けA-Seriesは実際にどの程度の性能を持っているのか。4Gamerでは,GPUコア編とCPUコア編とに分けて別途レビュー記事を掲載している。性能が気になるという人は,ぜひそちらを参考にしてほしい。

デスクトップ向けA-Series「A8-3850」レビュー記事,GPUコア編

デスクトップ向けA-Series「A8-3850」レビュー記事,CPUコア編



デスクトップ向けプラットフォーム「Lynx」でも

Dual Graphicsをサポート


A-Seriesベースのデスクトップ向けプラットフォームLynx
AMD A-Series(Llano)
 さて,マザーボードの話題が少し出たので,続いてはA-Seriesに対応するプラットフォーム「Lynx」(リンクス)の話をしていきたい。
 6月27日の記事で詳しく解説しているが,Lynxプラットフォームは,「AMD A75」(以下,A75)および「AMD A55」(以下,A55)どちらかのFCH(Fusion Controller Hub)とA-Seriesとを組み合わせたものである。
 なお,マザーボード上のCPUソケットは「Socket FM1」。905ピン仕様だ。

 いずれのチップセットもディスプレイ出力は2系統で,APUからDisplay Port,Dual-Link DVI,HDMI出力をサポート。アナログRGB出力はFCHに内蔵されたDACを介して行われるため,Display Port出力の1つがAPUとFCH間の接続に用いられているが,このあたり,実際の仕様はマザーボードによって異なる。また,ディスプレイ出力が2系統ということからも分かると思うが,APU単体でのEyefinity動作には非対応だ。

FCHにUSB 3.0コントローラを統合したA75は,別途USB 3.0コントローラ搭載したIntelプラットフォームに比べて,USB3.0の転送速度が高速という
AMD A-Series(Llano)
 A75とA55との大きな違いは,Serial ATA 6GbpsとUSB 3.0,そしてFIS(Frame Information Structure)Based Switchingサポートの有無だ。
 なかでもA75がサポートするUSB 3.0は,FCHにUSB 3.0のコントローラが統合されているため,別途USB 3.0コントローラを搭載している場合よりも転送速度が高速と謳われている。

デスクトップ向けA-Series対応のA75とA55
AMD A-Series(Llano)

A75のブラックダイアグラム(左)とA55のブラックダイアグラム(右)
AMD A-Series(Llano) AMD A-Series(Llano)

デスクトップ向けA-SeriesにおけるDual Graphics機能が有効になる組み合わせを選択したときのモデルナンバー
AMD A-Series(Llano)
 これらのほかにLynxプラットフォームの特徴として述べておきたいのが,「AMD Dual Graphics Technology」(以下,Dual Graphics)機能だ。Dual Graphicsは,ノートPC向けA-Seriesのプラットフォーム「Sabine」(サビーネ)でもサポートしている機能で,A-Seriesに統合されているグラフィックス機能と単体GPUとの「Hybrid CrossFire」動作や切り替え動作を実現するものである。

 Dual Graphics機能が有効なシステム,例えば,Radeon HD 6550Dと「Radeon HD 6670」とを組み合わせた構成の場合は「Radeon HD 6690D2」といった具合に,より大きなモデルナンバーが与えられるのもノートPC向けA-Seriesと同じだ。
 AMDによれば,Radeon HD 6650Dと「Radeon HD 6570」とを組み合わせた構成でDual Graphics機能を有効にした場合は,Radeon HD 6570単体に比べて最大50%のパフォーマンス向上が実現できるとのこと。

 AMDでテクニカルマーケティングを担当するDavid Nalasco(デビッド・ナラスコ)氏は,「Radeon HD 5000シリーズでもDual Graphics機能はサポートできるが,『UVD 3』などの機能をフルに活用するためにはRadeon HD 6000シリーズとの組み合わせを推奨する」と,一世代前のGPUのサポートすることも検討はしているものの,基本的にはRadeon HD 6000シリーズとの組み合わせを想定していると述べていた。
 なお,Dual Graphics機能を利用するには,OSとしてWindows 7を利用する必要があるので,この点はご注意を。

Radeon HD 6570単体時と,これをA8-3850と組み合わせてDual Graphics機能を有効にしたときのフレームレートの違い(左)。最大50%の性能向上が見込めると謳っている。右はRadeon HD 6570とA6-3650とを組み合わせたケースで,こちらは最大34%の性能向上を実現するとのこと。両者のテスト環境は,A75搭載のリファレンスマザーボードにPC3-10600 DDR3 SDRAM 2GB×2を組み合わせたPCシステム。OSが64bit版Windows 7,グラフィックスドライバがCatalyst 11.6 RC2,画面解像度が1600×900ドットとなる
AMD A-Series(Llano) AMD A-Series(Llano)

Vision Engine Softwareの説明をするTerry Makedon氏(Manager, Fusion Software Marketing, AMD)
 A-Seriesでは,ドライバソフトウェア周りの充実もアピールされている。
 4Gamer読者にはおなじみであろう“Catalyst Guru”ことTerry Makedon(テリー・マケドン)氏は,Fusion APU向けのドライバセット「VISION Engine Software」を,「Catalyst」と同じように,Microsoftの認証を得たうえで毎月更新していくことを明らかにしている。これにより,DirectComputeやOpen CL,C++ AMP(Accelerated Massive Parallelism)などを利用したGPGPUアプリケーションにおいても,Fusion APUの持つ性能がフルに活かせる環境を提供していくとのことだ。


デスクトップ向けA-Seriesの遅れは

ノートPC向けの順調さが原因


:現地時間の2011年5月17日,アラブ首長国連邦アブダビ市で開催された「Llano Tech Day」ので公開されたA-Seriesのラインナップ
AMD A-Series(Llano)
 ノートPC向けA-Seriesの発表から約2週間遅れて登場したデスクトップ向けA-Series。実のところ,AMDはデスクトップ向けのA-SeriesをノートPC向けと同時に発表する計画だったそうだ。
 この理由について大手OEMベンダー関係者は,「ノートPCベンダーからノートPC向けA-Seriesの需要が高まり,当初にAMDが予想していたものを大きく上回ったため,デスクトップ向けA-Seriesを確保するのが難しくなった」と指摘する。

AMD Fusion Developers Summit 11で公開されたロードマップだと,A4の姿が消えている
AMD A-Series(Llano)
 この要因もあってか,デスクトップ向けA-Seriesは全体的に遅れ気味だ。
 「ノートPCベンダーからのモバイルAPUへの需要が同社の予想を大きく上回ったため,デスクトップ版APUの確保が難しくなったようだ」とは,大手OEMベンダー関係者はの弁。実際,ノートPC向けAPUの製造コストが大きくなりすぎたためか,AMDはデスクトップPC向けA-SeriesおけるデュアルCPUコア版となるA4シリーズの投入計画を撤回している(※大手OEMベンダーのオールインワンPC向けにA4を供給する可能性はまだ残っているようだが)。
 もっとも,ノートPC向けA-Series発表時に明かした「Llano2」計画は生きているそうで,Llano2投入のタイミングにあわせて,Socket FM1版の「AMD E2」を投入する計画はあることも明らかにされている。

 なお,夏頃の投入が予定されるTDP 65W版A-Seriesは,そのコストパフォーマンスの高さから,マザーボードベンダーから大きな期待を集めているようである。もうすでに十分すぎるほど気温は夏であるだけに,早い時期での登場と供給の安定に期待しつつ待ちたいところだ。

デスクトップ向けA-Series「A8-3850」レビュー記事,GPUコア編

デスクトップ向けA-Series「A8-3850」レビュー記事,CPUコア編


日本AMDによるA-Series特設ページ

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    AMD A-Series(Llano)

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