AMD，旧AGEIAのCEOにして元NVIDIAの副社長を「Fusion担当」に迎える

Manju Hedge氏（※写真は2008年6月，「GeForce GTX 280」の説明会時に撮影したもの）

　北米時間2010年5月27日，AMDは，Manju Hedge（マンジュ・ヘッジ）氏をFusion Experience Program担当のコーポレート副社長として迎えると発表した。
　Hedge氏は，旧AGEIA創業者の一人で，同社の元CEO。AGEIAがNVIDIAに買収されたあと，しばらくは旧AGEIAチームを率い，最近まではCUDA担当のテクニカルマーケティング担当副社長を務めていた人物だ。

　AMDのリリースによれば，Fusion Experience Program（フュージョン・エクスペリエンス・プログラム）とは，Fusion世代のAPU（Accelerated Computing Unit）に向けて，コンピューティング環境やアプリケーションの最適化を図っていく計画とのこと。Hedge氏は，GPU＆CPU部門を統括する上級副社長，Rick Bergman（リック・バーグマン）氏に直接レポートすることになるという。

　リリースでBergman氏は「Manjuと彼のチームは，関係各社と協力して，ビジュアルコンピューティングを新しい時代へ誘ってくれるだろう。AMDだけが提供できるFusion――GPUとCPUの統合によってもたらされるアクセラレート・コンピューティングという未来が，多くの業界リーダー達に受け入れられることを期待している」と述べ，Hedge氏の移籍が，Fusionの将来に明るい光を灯すとの見通しを示している。

　実績豊富なHedge氏が加わることで，Fusion計画がどう加速していくのか，今後に注目しておきたい。また，氏の移籍によって，PhysXやCUDAにどういった影響が出るのかも気になるところだ。

→AMDのニュースリリース（英語）