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テクノロード,二足歩行ロボットシミュレータを12月に発売,β版を配布開始
これは,PC画面内の3D空間に二足歩行ロボットを配置し,プレイヤーの操作によって動きをプログラムできるというもの。シミュレータには物理エンジンが使用されており,バランスを崩すと倒れたり,障害物との判定が行われたりする。機能としては,ラジコン風の遠隔操作,モーションのプログラミング,ロボットのカスタマイズなどが,GUIで簡単に行えるものとなっている。
基本的にホビー用に発売されている二足歩行ロボットのキットなどのサポートツールのような形態だが,単体で使用することも可能だ。高性能なロボットキットは数十万円はかかる高価な趣味となっているが,ソフトウェアシミュレーションなら手軽に雰囲気を味わえ,無茶な動きをさせても壊れない。
シミュレータ自体は,ある程度汎用のものとなっているようだ。すぐに試せるように基本ロボットモデルは最初から用意されているものの,別途エディタを使ってロボットの形状や重量,関節状態などを指定していくことで,既存のほとんどの二足歩行ロボットに対応できるという。
センサー部分やモーションデータをエクスポートできるのかなどについては不明点もあるものの,実機を使ったテストでは常に転倒によるダメージの危険があるだけに,ロボットを趣味としている人には朗報だろう。
二足歩行ロボットキットは非常に高価なものなので,実際にロボットを趣味としている人はそう多くないと思われるが,現在無料配布されているGo Simulation! β版(2009年12月31日まで有効)なら,手軽に雰囲気を味わうことができる。興味のある人はぜひ試してみよう。
製品ページ
http://techno-road.com/products/gosimulation.html二足歩行ロボット用物理演算シミュレーション ソフトウェア
「Go Simulation!」を発表
株式会社テクノロード(本社:神奈川県川崎市 代表取締役:杉浦登)は、二足歩行ロボット用物理演算(*1)シミュレーションソフトウェア「Go Simulation!」の発表、及びBeta版の配布を致します。
「Go Simulation!」ではロボットの物理的な動きをシミュレーションします。従って、バランスを崩すと転倒したり、障害物を倒すなどといった現実世界に近い動作をシミュレーション可能です。
従来、このようなソフトウェアを使用するには専門的で高度な知識が必要でしたが、ユーザーインタフェースを工夫し、専門家以外の方でも簡単に操作出来るように工夫されています。
主な用途
- 研究用途:ロボットと環境を含めた、マクロレベルでの動作の解析。
- 教育用途:二足歩行ロボットを生徒全員分購入しなくても、PC上で学習出来る。
- ホビー用途:オリジナルのロボットや、モーションを作成可能。従来のゲームに無いリアルなカスタマイズが可能。
主な特徴
- ゲーム機能を搭載しており、インストール後すぐに動作を試すことが出来る。また、他のユーザーの設計したロボットと競うことも可能。
- モーションエディタが備わっており、ユーザーはオリジナルのモーションを作成できる。例えば、高速な歩行モーションに改造したり、オリジナルの必殺技を作成したり、ダンスモーションなどを作成できる。
- 設計エディタが備わっており、ロボットの寸法・質量・ジョイント位置等を設定可能なため、殆どの二足歩行ロボットのシミュレーションモデルを設定可能。
- 三次元CADや三次元CGソフトウェアで作成したポリゴンデータ(STLファイル形式、Xファイル形式の一部に対応)をロード可能。
- 物理演算にはロボット関連の学術論文で多くの採用実績のあるODE(Open Dynamics Engine)というライブラリを採用しているため、信頼性も高い。
- ROBO-ONE on PC(*2)で二度優勝した経験のある、杉浦が開発。
設計モード ゲームモード
推奨動作条件
OS
Windows(R) XP SP2以上, Windows(R) VISTA 要.Net Framework 3.5
CPU
Pentium(R) 4/Celeron D(R) 2GHz相当以上
グラフィック
OpenGL(R)1.5以上対応GPU又はチップセット
解像度
1024x768以上
メモリ
256MB以上空き
HDD
100MB以上空き
ネットワーク
インターネット接続
販売情報
発売日:2009年12月頃(予定)
価 格:税込18000円(予定)
詳細情報
http://techno-road.com/products/gosimulation.html
用語説明
(*1)物理演算:物体の運動や接触、摩擦等を、コンピュータ上でシミュレーションするためのソフトウェアまたはライブラリ。近年は一部のゲームでも採用されており、例えば物体のリアルな爆発、接触判定、洋服や髪の毛の自然な動きを表現するために用いられている。
(*2)ROBO-ONE on PC:二足歩行ロボット大会ROBO-ONEの競技の一つで、ロボットのシミュレーション設計大会。(http://www.robo-one.com/roboonepc/index.html)
- 関連タイトル:
Go Simulation!
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