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光学センサー搭載マウス「ZOWIE FK1」レビュー。その完成度は相当に高い
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印刷2014/09/27 00:00

レビュー

ZOWIEとNEOが送る第2弾マウスは,完成度が相当に高かった

ZOWIE FK1(FK1 BLACK)

Text by BRZRK


FK1(国内製品名:FK1 BLACK)
メーカー:Briccity International
問い合わせ先:マスタードシード(販売代理店) 問い合わせフォーム
実勢価格:7980円(税込,2014年9月27日現在)
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 Abdisamad“SpawN”Mohamed氏が開発に協力し,ヒット商品となったマウスシリーズ,AM。氏とZOWIE GEARとの契約が満了した後,新たにZOWIE GEARと組んだのが,ポーランドの伝説的なCounter-Strikeプレイヤー,Filip“NEO”Kubski氏だった。2013年に氏の頭文字を取って命名されたマウス「FK」が,AMシリーズをベースに,より握りやすくする方向での改善が図られたマウスだったことは,記憶に新しいという読者も多いだろう。

 そんなFKの後継となるのが,9月13日に,秋葉原のPC&PCパーツショップであるパソコンショップ アークで国内先行販売の始まった「FK1」(国内製品名:FK1 BLACK)だ。
 すでにお伝えしているとおり,FK1では,本体サイズが大きくなり,また,光学センサーユニットも変更になっている。その意味においては,真の意味におけるNEOとの共同開発マウスが出てきたといえるが,果たしてその実力はどれほどか。がっつり使ってみたので,インプレッションをまとめてみたい。


基本的には「少し大きくなったFK」という理解でいいが

意外に細かくアップデートされているFK1


 というわけで表1は,FK1とFK,AMシリーズに属する「AM-FG」の主なスペックを比較したものだ。ZOWIE GEARはスペックを明らかにしたがらないメーカーなので,ほとんどは未公開だが,センサーの変更に合わせて,選択できるDPI設定が変わっているのと,サイズと重量が変わったのが,ここでのポイントということになるだろう。

表1 FK1とFK,AM-FGの主なスペック
FK1 FK AM-FG
接続インタフェース ワイヤード ワイヤード ワイヤード
持ち手 左右両対応 左右両対応 左右両対応
ボタン数 7(左右メイン,センタークリック機能付きスクロールホイール,左サイド×2,右サイド×2)+本体底面のDPI変更用×1 7(左右メイン,センタークリック機能付きスクロールホイール,左サイド×2,右サイド×2)+本体底面のDPI変更用×1 7(左右メイン,センタークリック機能付きスクロールホイール,左サイド×2,右サイド×2)+本体底面のDPI変更用×1
センサー 光学(PixArt Imaging「PMW3310DH」) 光学(Avago Technologies(現PixArt Imaging)「ADNS-3090」) 光学(Avago Technologies(現PixArt Imaging)「ADNS-3090」)
トラッキング速度 未公開 未公開 未公開
最大加速度 未公開 未公開 未公開
フレームレート 未公開 未公開 未公開
画像処理能力 未公開 未公開 未公開
DPI設定 400/800/1600/3200DPI 450/1150/2300DPI 450/1150/2300DPI
USBレポートレート(ポーリングレート) 125/500/1000Hz 125/500/1000Hz 125/500/1000Hz
データ転送フォーマット 未公開 未公開 未公開
リフトオフディスタンス 1.5〜1.8mm 1.5〜1.8mm 1.5〜1.8mm
設定内容保存用フラッシュメモリ なし なし なし
直線補正 なし なし なし
実測本体サイズ 約67(W)×128(D)×37(H)mm 約65(W)×125(D)×36(H)mm 約65(W)×125(D)×36(H)mm
実測重量(ケーブル込み) 約132g 約122g 約123g
実測重量(ケーブル抜き) 約86g 約80g 約82g
ケーブル長 約2m 約2m 約2m
製品保証 1年 1年 1年

 おそらく,重要な変更となるのがDPI設定だろう。FKとAM-FG(というかAMシリーズ)では450/1150/2300DPIという変則的な三択だったのが,FK1では400/800/1600/3200DPIの四択となっている。基本的にどんなマウスでも800DPIに設定してプレイしている筆者などからするとこの変更はありがたく,多くのユーザーもそう受け取るのではないかと思うが,450DPIや1150DPIに慣れきった人は,移行にあたって若干のストレスを感じる可能性はある。

 DPI変更の方法自体はFK(やAM-FG)から変わっておらず,底面部にある横長のボタンを押しての順繰りとなる。ボタンの近くにLEDが埋め込まれており,400DPIで赤く,800DPIで紫に,1600DPIなら青く,3200DPIなら緑に光るため,底面を見れば,マウスのDPI設定を確認することが可能だ。
 なお,この仕様なので,ゲーム中にDPI設定を変更するというのは現実的でない。ZOWIE GEARはそういう使い方を想定していないので,その点は注意が必要だろう。

本体底面にある黄色いボタンを押すたび,DPI設定が切り替わり,ボタン脇のLEDインジケータが色を変える
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

 サイズが若干大きくなったのも,FK1における重要な変更点の1つだ。

4Gamerの比較用リファレンス「G500 Laser Gaming Mouse」と並べたところ。全長はFK1のほうが長く見えるが,幅と高さはG5のほうがある
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

ケーブルはビニール皮膜タイプで,太さは実測約3mm。従来のZOWIE GEAR製マウスと同様に馴染みやすく,取り回しで苦労することはない
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 なお,今回は後段でマウスを分解し,そのときケーブルを抜いた状態でも重量を計測しているが,その実測値は約86gで,FKの約80gと比べると6g重くなった。ただ,サイズアップしたことを考えると,妥当なところではあるだろう。個人的には,FK1とFKとで,明らかな重量感の違いは感じなかった。重くはなったが,より握りやすくなったことで相殺された,といったところだろうだろうか。

ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 さて,いま握りやすくなったと述べたが,その形状は,結論から先に述べると「少し大きなFK」である。左右メインボタンが上面カバーと一体型のワンピースタイプで,指を置く場所が少しだけ凹んだ格好になっている点や,本体両側面は前後中央部が凹んだ形状で,サイドボタンが上面カバーと側面カバーの境目ではなく,少し下寄りに置かれている点などは,FKの特徴そのものと言っていいだろう。

FK比でサイズアップしたFK1だが,FKで取り入れられた左右メインボタンの凹みや,やや低めに配置されたサイドボタンなどは継承している
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

スクロールホイールの変更はわずかだが,それによって操作性は向上した
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 スクロールホイールはラバー加工済みで,横幅は約7mmと標準的。約2.5mm間隔で約1.5mmの溝が設けられている。FKのときは2mm間隔で1mm幅だったから,全体的に山と谷の間は広がったわけだ。実際に使ってみると,ラバー加工と溝の大きさがいい感じで,FKよりもさらにスクロールさせやすくなっていた。
 センタークリックの硬さは左右メインボタンと同程度で,押下後の押し返しも適切なレベル。FKとの間で使用感の違いがある印象は受けない。

サイドボタンは奥側が若干大きくなたが,使い勝手はFKから
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 サイドボタンは本体の両側面,前後方向に2つずつ並んでいて,サイズは奥側(=左右メインボタン側)が長さ実測約16mm,手前側(=後方側)が同15mmだった。マウス本体のサイズアップに応じてか,奥側だけFK比で1mm長くなっている。
 ボタンの幅は実測約4mmで,側面から1mmほどの高さがある。指先での利用は容易だ。

側面の凹みから見て真上のところサイドボタンがあるため,いざというときアクセスしやすい
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)


FKと比べて気持ち大きくなり

さらに持ちやすさが向上したFK1


 形状の大きな変化がない一方で,若干のサイズアップと重量増大があったFK1。握ったときのフィーリングはどうかを確認しておこう。以下,写真とともに短評をまとめておくので,参考にしてほしい。

ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
「つまみ持ち」の例。両サイドの手前側(=マウス後方側)に向けて広がっている位置に小指と親指を配置すればホールドしやすい
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
「つかみ持ち」の例。両サイドの凹みをグリップしようとすると,やや窮屈に感じるかもしれない。この問題は気持ち前寄りに握ると改善できる
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
「かぶせ持ち」の例。FKよりもサイズアップしたことで,より自然に手を乗せられるようになった。側面の凹みに沿うように親指と小指を配置するとモアベターだ
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
「BRZRK持ち」の例。左サイドの親指は気持ち前寄りに指を立てて,右サイドの小指は手前側に向かう膨らみ,薬指は凹みの中央にそれぞれ配置すると快適

 全般的な印象だが,非常にクセがなく,FK同様,快適な握り心地が得られると言っていいだろう。ZOWIE GEARを率いるVincent Tang氏は,4Gamerに対し,欧米市場でFKに寄せられた「少し小さい」というフィードバックを受けてFK1でサイズの調整を図ったと述べていたが,実際,日本人にしては手の大きめな筆者からすると,ぴったりといったサイズになっている。
 FKのサイズがばっちり填まっていたという人だと,気持ち大きく感じられるかもしれないが,いわゆる大型マウスよりは小さいので,それほど心配はいらないのではなかろうか。


追加ソフトウェアなしで

センサー出力の最適化機能を実現


 ZOWIE GEARは,“通電型”製品の開発にあたって「外部ソフトウェアを使わない」ことをポリシーとしている。たとえば,右手用設定時は本体右側のサイドボタンが無効化されるが,これはFK1の左メインボタンとスクロールホイールのセンタークリックを同時押しながらPC側のUSBポートと接続することでで切り替えられる。元に戻したいときは一度FK1をPCから抜いて,右メインボタンとスクロールホイールのセンタークリックを同時押ししながらPCと接続すればいい。つまり,「使う手の側のメインボタン+センタークリック」を押しながらUSB接続すればOKというわけだ。

製品ボックスの側面にレポートレート変更法が記載されている
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 DPI変更を本体底面のボタンで変更できることはDPIの話をしたときに紹介したが,従来製品同様,USBレポートレート(=ポーリングレート)も,「PCにマウスを差すときのボタン操作」で変更可能だ。
 やり方は製品ボックスに印刷されている――というかほかのどこにも書かれていない――のだが,参考までに書き出しておくと,以下のとおりだ。

  • 有効なサイドボタンを両方押しながら接続→125Hz
  • 有効なサイドボタンの奥側(=マウス前方側)を押しながら接続→500Hz
  • 有効なサイドボタンの手前側(=マウス後方側)を押しながら接続→1000Hz

 工場出荷時の設定は1000Hzなので,1000Hzから別のレポートレートに変更したり,変更した後で戻したりしたいときにだけ本機能は使えばいいという割り切りを感じる。

ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 FK1における新要素といえるのが,サーフェスに合わせたセンサー出力最適化機能だ。これはなんと製品ボックスにすら書かれていない,完全なる「隠し機能」で,レポートレートやボタン配置の切り替えと同様,PCとのUSB接続にあたって特定のボタンの組み合わせを押し続けることで,個別設定を引き出せるようになっている。具体的な組み合わせは下記のとおりだ。

  • Cloth Mouse Pad Mode(布製マウスパッド最適化モード):左メインボタンと左サイドの手前側(=マウス後方側)ボタンを押しながら接続
  • Plastic Mouse Pad Mode(プラスチック製マウスパッド最適化モード):右メインボタンと左サイドの手前側(=マウス後方側)ボタンを押しながら接続

 工場出荷時設定はCloth Mouse Pad Modeのほうだが,接続時にこれらの操作を行うことで,マウスパッドの素材に合わせたセンサー出力の最適化を図れる。一応,とくに何の最適化設定もされていない「Original Settings Mode」も,左右メインボタンと手前側の左サイドボタンを押しながらPCと差すことで利用できるが,ZOWIE GEARは「Original Settings Modeだと,リフトオフディスタンスは2.2〜2.4mmになる。通常は選択する必要はない」と述べているので,センサー自体の出荷時設定を採用したセーフモード的なものだという理解でいいだろう。
 というわけで,エンドユーザーの現実的な選択肢は,上で示したとおりCloth Mouse Pad ModeとPlastic Mouse Pad Modeの2つであり,これらを使い分けることで,マウスパッドを問わず,リフトオフディスタンスを1.5〜1.8mmの範囲に収められるというのが,ZOWIE GEARの言い分だ。実際の挙動は続く段落で検証したい。

※2014年9月29日追記
 「Original Settings Mode」に関する言及を加え,記事をアップデートしました。


工場出荷時設定のまま使う限り

センサーの読み取り性能は文句なしに優秀


 外観や仕様を見たところで,センサー性能のテストに入ろう。本稿の序盤でも述べたとおり,FK1は最近のゲーマー向け光学センサー搭載マウスの上位モデルで定番となっているPixArt Imaging(以下,PixArt)の「PMW3310DH」なので,その性能には期待が持てるところだが,異なるサーフェスに向けた出力最適化機能もあるので,その挙動はやはり注目に値しよう。
 今回のテスト環境とテスト条件は下に示したとおりだ。

●テスト環境
  • CPU:Core-i7 4770(定格クロック3.4GHz,最大クロック3.9GHz,4C8T,共有L3キャッシュ容量8MB)
  • マザーボード:GIGA-BYTE TECHNOLOGY GA-Z87X-UD4H(Intel Z87 Express)
    ※マウスのレシーバーはI/Oインタフェース部のUSBポートと直結
  • メインメモリ:PC3-12800 DDR3 SDRAM 8GB×2
  • グラフィックスカード:GIGA-BYTE TECHNOLOGY GV-760OC-2GD(GeForce GTX 760,グラフィックスメモリ容量2GB)
  • ストレージ:SSD(CFD販売「CSSD-S6T128NHG5Q」,Serial ATA 6Gbps,容量128GB)
  • サウンド:オンボード
  • OS:64bit版Windows7 Ultimate+SP1

●テスト時のマウス設定
  • ファームウェアバージョン:6.1.7600.16385(※デバイスマネージャで確認)
  • DPI設定:400/800/1600/3200 DPI(※主にデフォルト設定の800 DPIを利用)
  • レポートレート設定:125/500/1000Hz(※主にデフォルト設定の1000Hzを利用)
  • Windows側マウス設定「ポインターの速度」:左右中央
  • Windows側マウス設定「ポインターの精度を高める」:無効

 まずはリフトオフディスタンスの検証からだ。今回は,Cloth Mouse Pad ModeとPlastic Mouse Pad Modeの両方で,厚さの異なるステンレスプレートを用い,マウスパッド14製品との組み合わせにおけるリフトオフディスタンスを計測することにした。その結果が表2だ。

表2 FK1のリフトオフディスタンス検証結果
Cloth Mouse Pad Mode Plastic Mouse Pad Mode
ARTISAN 隼XSOFT(布系) 1.5mm 0.7mm
ARTISAN 疾風SOFT(布系) 2.1mm以上 2.1mm以上
ARTISAN 飛燕MID(布系) 1.6mm 0.7mm
Logicool G440(プラスチック系) 2.1mm以上 2mm
Logicool G240(布系) 2.1mm以上 カーソル動かず
Razer Destructor 2(プラスチック系) 2.1mm以上 1.4mm
Razer Goliathus Control Edition(布系) 1.6mm 正常に読み取れず
Razer Goliathus Speed Edition(布系) 1.6mm 1.1mm
Razer Manticor(金属系) 1.2mm 0.7mm
Razer Sphex(プラスチック系) 2.1mm以上 1.6mm
SteelSeries 9HD(プラスチック系) 2.1mm以上 1.8mm
SteelSeries QcK(布系) 1.4mm 0.7mm
ZOWIE G-TF Speed Version(布系) 2mm 0.8mm
ZOWIE Swift(プラスチック系) 1.8mm 正常に読み取れず

 筆者のテスト方法や環境が結果を左右している可能性も否定はできないのだが,自分で行ったテストに基づいて述べるなら,Plastic Mouse Pad Modeは,設定のツメが甘い印象である。G240やRazer Goliathus Speed Edition,ZOWIE Swiftでは,Windowsの操作すらまともにできないレベルだった。
 Platstic Mouse Pad Modeを選択したほうが良好なスコアを示したものもいくつかあるにはあるが,ここまで結果が荒れるようだと,「そりゃ隠し機能扱いにするわけだよなあ」といった印象である。よほどのことがない限り,Plastic Mouse Pad Modeを選ぶ必要はないだろう。

 一方,工場出荷時設定であるCloth Mouse Pad Modeだと,2.1mm以上の長さでも反応してしまう組み合わせがあり,その点では光学センサー搭載モデルらしい挙動といえるが,動作自体は極めて安定しているように感じられた。このあたりは次のテストで掘り下げたい。

ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 というわけで,次なるテストは,ゲーマー向けマウスで重要なポイントとなるネガティブアクセルの有無だ。ここでは「MouseTester」を使っていくが,現在,もろもろ試行錯誤中なので,テスト方法を間違えている可能性はある。気づいた点があれば,4Gamerの問い合わせフォームからぜひ知らせてほしいと思う。

 さて,ここではCloth Mouse Pad Modeを選択のうえ,レポートレートを最大の1000Hzに設定し,DPI設定を400・800・1600・3200と順に切り替えつつ,マウスを左右に一定時間振り,得られたデータからセンサーの挙動を確認していきたい。ここで組み合わせるマウスパッドはARTISANの隼XSOFTだ。
 マウスを振っている時間はおおよそで5秒,マウスの振りは気持ち速めで,左右にブンブンと振る感じで行っている。

 まず,下に示したのは400DPI設定時のものである。
 グラフではY軸のプラス方向が左への移動,マイナス方向が右への移動時におけるそれぞれカウント数,横軸がms(ミリ秒)を示している。青い点が実際のカウント,青い波線はそれを正規化したもので,簡単にいうと,点が波線の上に乗っていればいるほどセンサー性能は優れている,ということになるのだが,端的に述べて,非常に良好な結果だといえるだろう。急カーブの部分(=マウスを右もしくは左に振り切って,逆側に振り直すタイミング)で若干のネガティブアクセルが出ているものの,それ以外はほぼ完璧である。

400DPI設定時のテスト結果
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

 続いて800DPI設定時の結果が下の画像だ。振り返し部分でわずかに乱れるが,全体としてはここも綺麗な曲線を描いている。

800DPI設定時のテスト結果
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

 残る2条件はまとめて下に示すが,ここでも結果はほぼ完璧。センサー性能は文句なしに優秀だと述べていいように思う。

1600DPI設定時のテスト結果
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
3200DPI設定時のテスト結果
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

 Plastic Mouse Pad Modeでまともに動作しなかったマウスパッドにおいて何が起こっているのか気になる人もいるだろう。そこで,動作が安定しなかったRazer Goliathus Control Editionを使い,Cloth Mouse Pad Modeと比較してみることにした。DPI設定は800DPI,レポートレートは1000Hzとしたうえで,MouseTesterを用いて比較した結果が下の画像2枚だ。
 ご覧のとおり,Cloth Mouse Pad Modeでは隼XSOFT利用時とおおむね同じような結果が出ているのに対し,Plastic Mouse Pad Modeでは完全に歪んでしまい,センサーが正常に動作していないことがはっきり見て取れよう。FK1は,よほどのことがない限り,工場出荷時設定であるCloth Mouse Pad Modeのまま使うべきマウスだといえる。

左がCloth Mouse Pad Mode,右がPlastic Mouse Pad Modeのテスト結果。左でも隼XSOFT利用時と比べるとやや荒れ気味だが,おおむね同じ傾向と言っていいだろう。それに対して後者は明らかによれよれである
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

 工場出荷時設定つながりで,レポートレートを変更してみた結果が下の画像だ。ここでは再び隼XSOFTと組み合わせ,500Hzおよび125Hzのテスト結果を画像化している。やりとりする情報量が変わるので,カウント数には違いが出ており,また125Hz設定時にはネガティブアクセルがやや目立つようになるものの,安定性自体は変わらない印象だ。

左が500Hz設定時,右が125Hz設定時のテスト結果
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

 センサー周りのテスト,最後は直線補正だ。ZOWIE GEARは従来より「直線補正はない」というスタンスを貫いているが,実際,Windows標準の「ペイント」を使ったテストを行ってみても,直線補正特有の違和感はなかった。「直線補正は皆無か?」と言われると,断言はできないが,少なくともゲームをプレイしていて違和感のあるレベルの直線補正はないと述べていいように思う。

いつもの線を引いて直線補正を確認したところ。体感レベルでの直線補正はなかった
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)


非常にすっきりした内部構造

FKからの変更点は多くない


ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 ひととおりのテストを終えたところで,FK1を分解してみたい。
 ゲーマー向けマウスの多くと同じように,FK1も,ソールの下にネジがあり,それを外すと,上面カバーとメイン基板の載った本体を分離できるようになっている。ぱっと見の印象は,FKの内部と大差ないようだ。ただ,基板のリビジョンは「D」なので,少なくとも筆者の手元にあるFKの「C」と比べると,何かは変わっているはずである。

ネジを外して上面カバーを持ち上げたところ(左)とメイン基板(右)。センサーユニットにカバーが取り付けられていないのはFKおよびAM-FGと同じだ。センサーはもちろんPMW3310DH。組み合わせられるUSBマイクロコントローラはCypress Semiconductorの「CY7C64215」で,これもFKから変わっていないことになる
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

左右メインボタンのスイッチは,上面カバーの突起で押し込まれる部分が青くなっていた
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 左右メインボタンのスイッチは中国Huano製のZOWIE GEAR向けカスタムモデルで,センタークリック用スイッチも同様。詳しい型番は分からないうえ,“青スイッチ”と“赤スイッチ”でどのように特性が異なるかも説明されていないが,少なくとも「FKだとメインボタン用のスイッチは白モデルだったので,この点では変わっている」とは言えるだろう。ただ,体感レベルで青と白の違いは感じられなかった。

こちらは上面カバーに取り付けられていたサブ基板。サイドボタン用のスイッチが合計4個載っている。“赤スイッチ”なのはFKと変わらずだが,FKの“赤スイッチ”と同じかどうかは何とも言えない
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

 総じて,全体的にはFKとそれほど変わっていないが,センサーの載せ替えに合わせて,リビジョンチェンジという名の改修は入っているとまとめていいように思う。変わり映えがない,と見ることもできるだろうが,世代を経て完成度が上がっているともいえるわけで,個人的には,無駄のない内部構造を好ましく思っていたりもする。


センサー出力最適化機能は蛇足ながらも

その完成度は非常に高い


製品ボックス(上)と同梱品一式(下)。交換用のソールセット一式が標準で用意される。下の写真で右に見えるのはZOWIE GEARロゴステッカーだ
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 以上,FK1の完成度は相当に高いと言い切ってしまっていいように思う。ZOWIE GEARは,国内発売が遅れた理由について,欧米市場で人気となりすぎて生産が追いつかなかったためだとしていたが(関連記事),この完成度なら確かにあり得る話だという気はする。
 隠し機能であるPlastic Mouse Pad Modeはお粗末にすぎ,プラスチック系の自社製マウスパッドであるZOWIE Swiftでマトモに動かなかったあたり,蛇足も甚だしいのだが,気になったのはそれくらい。光学センサー搭載モデルの常で,リフトオフディスタンスはややバラけ気味であるものの,実際のゲームプレイ時に問題とは感じられず,非常に安定して操作できたのはたいへん好印象だ。
 個人的には,FK1よりもサイズが大きくなって,快適度が上がったことも歓迎したい。

 現在のところ,購入できるのはパソコンショップ アークの通販サイトならびに店頭のみ。なので,秋葉原へ通えるような距離の人でないと実機を試せないのは残念であるものの,左右対称形状の光学センサー搭載マウスを探しているなら,人柱覚悟で“特攻”してしまっても,後悔することはまずないだろう。
 FK1は,多機能でもない製品に税込7980円も払うのは抵抗があるという人や,マウスはとにかく多機能であるべきだという考えの人を除く,すべてのPCゲーマーにオススメできるマウスだ。

パソコンショップ アークのFK1販売ページ

ZOWIE GEARのFK1製品情報ページ

  • 関連タイトル:

    ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

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