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新職業「巴術士」と「召喚士」が発表された,「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア スペシャルトークショー」レポート
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印刷2012/09/03 12:54

イベント

新職業「巴術士」と「召喚士」が発表された,「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア スペシャルトークショー」レポート

画像集#001のサムネイル/新職業「巴術士」と「召喚士」が発表された,「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア スペシャルトークショー」レポート
 ファイナルファンタジーシリーズ生誕25周年を記念して,東京都にある渋谷ヒカリエで開催された「FINAL FANTASY展」。そのステージイベントとして,2012年9月1日,「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア スペシャルトークショー」が行われた。「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」(PC/PS3,以下,新生FFXIV)のプロデューサー兼ディレクターを務める吉田直樹氏をはじめ,開発の中心を担うスタッフ達がステージにそろい,プログラム,シナリオ,サウンド,バトルについて詳しく紹介した。その内容をお伝えしよう。

 イベントは,“Limit Break!”トレイラーの公開でスタートし(関連記事),吉田直樹氏,アシスタントディレクターの新納一哉氏,テクニカルディレクターの橋本善久氏,リードバトルプランナーの松井聡彦氏,サウンドディレクターの祖堅正慶氏が登壇した。


 新生FFXIVについては,8月15日から19日までドイツで行われたGamescom 2012でもさまざまな情報が明らかになったのは,以前お伝えした通り。今回はプレイヤーを多く招待してのステージイベントであるため,現行バージョンとの違いも含めた内容で,吉田氏が開発中の最新バージョンをプレイしつつ,新要素について説明した。

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新生FFXIV プロデューサー兼ディレクターを務める吉田直樹氏
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テクニカルディレクターの橋本善久氏

「Agni's Philosophy」のスタッフも合流し,新生FFXIV専用のエンジンを開発


 新生FFXIVの実機デモを見て最初に気がつくのは,グラフィックスの大きな変化だ。テクニカルディレクターを務めている橋本氏によると,レンダリングシステムを全面的に見直しており,ダンジョンの中や夜間時の複雑なライティングが可能になったそうだ。また,戦闘のエフェクトなどもゼロから構築しているため,速度と品質の両方に工夫が凝らされているという。

 また橋本氏は,スクウェア・エニックスの新ゲームエンジン「Luminous Studio」のプロデューサー兼ディレクターも担当している。そのリアルタイム技術デモとして制作された「Agni's Philosophy」を実際に目にしたという人も多いだろうが(関連記事),橋本氏によるとAgni's Philosophyの開発部隊も新生FFXIVに合流して同作の技術を支えているそうだ。ただし,新生FFXIVのエンジンにLuminous Studioがそのまま導入されるというわけではなく,専用のエンジンが用いられている。その理由として橋本氏は,新生FFXIVでは開発のスピードが求められているため,汎用性を上げるために時間をかけて作られているLuminous Studioではなく,より新生FFXIVに特化した専用のエンジンを開発することに決めたのだという。

 なお,プログラムが大幅に変更になったことから,「新生FFXIVではPCの要求スペックが上がるのでは?」という心配もあるだろうが,これについて橋本氏は「現在のFFXIVを遊んでいただいているPCのままで,もっと良くなる」と断言した。

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 プログラムはほかにもさまざまな部分で改良が加えられており,とくにレスポンスについては「ボタンを押したらすぐ反応が返ってくる」ことを追求するため,サーバーサイドから設計を見直しているそうだ。また,サーバー上で同時に扱えるキャラクター数も,プレイヤー数が400から500なのが1000に,モンスターも約600から2000まで増加しているという。

 また,海外プレイヤーのラグ問題を解消するため,マルチデータセンター化の準備も進んでいるそうだ。これまで,FFXIVのサーバーはすべて日本国内にあったが,新生FFXIVのローンチに合わせて,世界各地でデータセンターを稼働させるとのことだ。

 橋本氏は最後に,新生FFXIVはほとんどのプログラムコードを書き直し,すべての部分に工夫を施していると述べた。今回披露されたバージョンでもかなりの完成度に見えるが,橋本氏は「本当を言うとまだ見せたくないくらい」と述べ,今後もさらにクオリティが上がっていくことを示唆した。

新納一哉氏が中心となってクエストを再構築。交渉システムは一旦撤廃に


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アシスタントディレクターの新納一哉氏
 本作のアシスタントディレクターを務める新納一哉氏といえば,「世界樹の迷宮」や「セブンスドラゴン」「LAST RANKER」などのディレクターを担当してきた人物だが,新生FFXIV開発のためにスクウェア・エニックスへ移籍していたのだ。
 新納氏は元々FFXIのプレイヤーであり,FFXIVについてもコレクターズエディションを購入するほどの熱の入りようだったらしく,それまで面識のなかった吉田氏にいきなりコンタクトをとってFFXIVチームへの参加を希望したそうだ。
 新生エオルゼアにおいて新納氏は,主にシナリオ関連のまとめを担当しており,今回は主にクエストシステムについて説明が行われた。新納氏によると,クエストシステムは「快適さ」と「数」を重視して見直しをかけているそうだ。

 クエストの数が多く用意されているとはいえ,「それらをやり尽くすだけで複数のジョブのレベルを上げられるのか」というあたりが気になる。吉田氏は「まだ発表していないコンテンツで,パブリックで楽しめるもの」があると説明し,「いろいろなコンテンツを毎日ちょこちょこやっていると,どんどんレベルが上がるように作っている」と述べた。

 また,吉田氏は,すでにレベルを十分に上げたという人に対しても,「クリスタルタワーに挑戦していただいてもいいですし,まだ発表していない“大迷宮なんとか”とか,チョコボを育てるといった要素を楽しんでもいいでしょう」と,意味深なことを語り,期待感を高めた。

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 さらに,インスタンスダンジョンには,FFXIのようなレベルシンクシステムが導入されるため,レベル制限を超えているキャラクターとも一緒に挑戦可能となる。吉田氏は「レベル50のキャラでも,新しく追加されたコンテンツが一通り遊べる」とアピールした。

 また,ストーリーについて新納氏は,「時代性と新しいゲームシステムに合わせてすべて作り直しているところだ」とコメント。「結果として全然違うものになった」と語った。

 さらに,「小さな変更点」として新納氏が明かしたのは,「交渉」の撤廃だ。交渉が好きなプレイヤーがいることを認めつつも,「一旦,メインの話からは外させていただいた。吉田さんが“ゴールドソーサーなどでギャンブルにすればいい”と思っているのではないかと」と述べた。また新納氏は「クエストを快適に進められるシステムを揃えています」と,より遊びやすく,分かりやすいものにすべく開発を進めていることを強調した。


クエストのカットシーンも日本語音声に対応し,大塚明夫さんらが出演。BGMにも新たな演出が追加


 続いては,サウンドについてだ。ボイスが各言語に対応するということは以前から発表されていたが,ここで,クエストのカットシーンも各リージョンに対応することが明らかになった。サウンドディレクターの祖堅氏によると,日本語音声の収録も「ほぼほぼ」終わっているらしい。

 そのキャストとして祖堅氏が名前を挙げたのは,大塚明夫さんだ。祖堅氏は,大塚さんの演じているキャラクターの名前は伏せつつも,収録時のエピソードを明かしてくれた。
 収録スタジオ内に,大塚さんが演じるキャラクターの姿をプロジェクターで映し出していたところ,大塚さんがスタジオに入るなり「おう,俺またジャッジ(FFXIIのジャッジ・ガブラス)やるの?」と話したそうだ。ステージのスクリーンにはモザイクのかかったキャラクターの姿も見えたので,勘のいい人には分かったかもしれない。

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大塚さん担当キャラクター
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サウンドディレクターの祖堅氏

 ほかにどんなキャストが参加しているか気になるところだが,そのヒントとして祖堅氏が紹介したのは,今回の収録に参加したキャスト陣のサイン色紙だ。ほとんどのサインは判読しづらい形になっているが,中には一目で名前が読めるものもあるような……。
 また,プレイヤーキャラクターの音声も各言語に対応しているという。なお,音声の言語はリージョンに関係なく,4言語(日本語,英語,フランス語,ドイツ語)からプレイヤーが自由に選択できる。

キャスト陣のサイン色紙
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 サウンド関連では,フィールドのBGMについても新たな試みがなされているという。以前はフィールドで一つのBGMがループするというかたちだったが,フィールドのBGMをいくつかに分割し,フィールド内のどこにいるかによって変化していくような仕掛けにするそうだ。どこでどのように変化するかという配置については新納氏が担当しているそうで,新納氏は「ああ,いいっすね……え,俺やるの?」といった寝耳に水の話だったというが,マップの雰囲気に合うように作業を進めているそうだ。祖堅氏によると,あまり寄り道をせずに目的地まで真っ直ぐ進んでいくと曲が綺麗につながるようなイメージで作られているという。

 また,BGMに合わせて環境音が鳴っており,祖堅氏は環境音へのこだわりも強調した。リアルなグラフィックスに合うように,リアルな環境音を用意しているらしく,祖堅氏はBGMは環境音に対する調味料のような存在であると述べた。


バトルシステムはテンポを重視し,WSと魔法のリキャストタイムも撤廃


 本作のリードバトルプランナーを担当しているのは,FFXIのプロデューサーも兼任している松井氏だ。松井氏は,バトルを実際に遊ぶとテンポの良さを感じてもらえるだろうと述べた。なかでも,敵とエンカウントした時点でタクティカルポイント(以下,TP)ゲージが最初から溜まっており,開戦と同時にウェポンスキル(以下,WS)で攻撃できるようになっているのが大きな変更点だ。
 TPについて松井氏は,従来は攻撃をヒットさせることで溜めていくという方式だったが,新生FFXIVではMPと同様,自然回復を基本としたパラメータにしたそうだ。これはPvPの実装も見越しての仕様となっているらしく,松井氏は「エンカウントしてすぐWSを撃てないと,そもそもお話にならない」と理由を述べていた。

 また,アビリティ,WS,魔法といったアクションのコスト管理は,下に掲載した表のように変化するそうだ。WSと魔法のリキャストタイムが撤廃されたことにより,さらにテンポの良いバトルが楽しめることだろう。

アクションの管理法
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 さらに,コンボについても見直しをしていると松井氏は述べた。WSをつなげていくとコンボになるという仕組み自体は残しつつも,PvPのように相手が動き回るようなバトルでは,方向が発動条件に関わっているようなものは発動が難しい。そのため,方向が発動条件になっているものは初段のみに絞ったそうだ。


新クラス「巴術士」は本で攻撃。新ジョブ「召喚士」はイフリートやガルーダなどを召喚


 続いて,新クラス「巴術士」と新ジョブ「召喚士」の発表も行われた。巴術士は,なんと武器が「本」というクラスだ。本はクラフトで作れるが,具体的にどのクラスで作れるかについては今のところ明かせないとのこと。また,巴術士は魔法に加えて,カーバンクルを使役できるという。得意な魔法は敵のHPを削るDoT系と,弱体化させるデバフ系で,カーバンクルにもタンク系とキャスター系の2種類が存在するそうだ。
 ちなみに,FFXIVのように頭身の高いキャラクターが本を振り回すのは非常に難しいそうだが,スタッフの協力によってなんとか実現したそうだ。

新クラス「巴術士」(左)と新ジョブ「召喚士」(右)のイメージイラスト
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 「巴術士」のジョブである「召喚士」は,ペットを使役するという意味では巴術士と同様だ。その違いはというと,イフリートのように蛮神の力を宿したペットを召喚できるため,ペットの種類が巴術士より多く,強力なペットアクションが使用できるそうだ。

 吉田氏によると,召喚については「大召喚」という別のシステムも予定されているため,召喚士が使うのはあくまで蛮神の力の一部,という設定になっているという。
 また,召喚士が召喚するペットは現在のところ4種類が予定されており,イメージイラストに描かれているイフリートに加え,松井氏は(吉田氏に睨まれつつも)「ガルーダくらいはここで言ってもいいでしょう」とバラしてしまった。

 なお,巴術士は新生FFXIVのローンチと同時に実装される。また,召喚士は,松井氏が「その次のパッチくらいになるかな……」と述べるも,それに対して吉田氏が「あれ,(新生FFXIVに)間に合いますよね?」とプレッシャーをかけて,松井氏が「頑張ります」と返答。召喚士も,新生FFXIVのスタートと同じタイミングでの実装が期待できるかもしれない。

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チョコボの色や飛空艇などの気になるポイントについて吉田氏へ質問。そして,αテストの募集もいよいよスタート


 ここで,プレイヤーが気になっているような項目について,質疑応答が行われた。

 最初の質問は「どうしたらチョコボと一緒に戦えるようになりますか?(あっ… あと色増えますか)」。これに対する吉田氏の返答は「呼びます,メニューが出ます,『一緒にたたかう』を選びます,以上です」というシンプルなもの。また色については,「いろいろ考えます,色だけに」と返答していた。

 次の質問は「飛びますか? それとも,泳ぎますか?」。以前は五分五分であると述べていた吉田氏だが,FFには飛空艇のイメージが強いこともあり,現在は「飛ぶ」方へと思いが傾いているそうだ。ただし,そう述べる吉田氏に対して橋本氏は「拡張パックでの話だよね?」と述べていたので,実装は少し先になりそうだ。

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 また,リミットブレイクについて「メテオ以外,何を発動できるのでしょうか」という質問に対しては,「ティファ(FFVII)のファイナルヘヴン的な……」と意味深な答えが飛び出した。

 「エクスカリバー」や「正宗」といったシリーズでもおなじみの武器の実装についても質問が出た。吉田氏は,エクスカリバーについては”変わった仕様”を考えているらしく,また正宗については,ジョブにサムライやニンジャが入ったときにこそ真価を発揮するという考えから,そのタイミングに合わせて実装したいと検討しているそうだ。

 最後の「バスターソードにマテリアをくっつけたいです」という質問(要望?)については,「いろんなシリーズの武器に皆さんも思い入れがあると思うので,いずれ何か考えていきたいです」と前向きな回答が得られた。

 そして,ステージの最後には吉田氏がαテストのテスター募集の開始を発表(関連記事)。具体的なαテストの開始時期については明かせないそうだが,「開発一同,全員でαバージョンを触りながらバグを修正したり,仕様の調整をしたりしているところです。皆さんに手にとっていただく前に,僕ら自身が面白いと思える序盤でなければ意味がないと思っています」と述べ,入念に開発を進めていることを強調した。

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