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[COMPUTEX]ASUSのエンジニアに聞く「ROG XG Station 2」。Thunderbolt 3+αでつながる外付けグラフィックスボックスの仕組みとは
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印刷2016/06/01 00:00

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[COMPUTEX]ASUSのエンジニアに聞く「ROG XG Station 2」。Thunderbolt 3+αでつながる外付けグラフィックスボックスの仕組みとは

いままでASUSブースの一角を占めていたR.O.G.が“独立”。ASUSブースの隣に単独でブースを構えた
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 台湾時間2016年5月31日に開催されたASUSTeK Computer(以下,ASUS)主催のイベント,Zenvolution。そのレポート記事にチラッと登場した外付けグラフィックスボックス「ROG XG Station 2」が気になっている人もいるだろう。

 イベント会場では,技術的な話をほとんど聞けなかったのだが,COMPUTEX TAIPEI 2016の会期初日となる台湾時間5月30日,メイン会場となるTaipei Nangan Exhibition Center(台北南港展覧館)のHall 1に,史上初めての単独出展となった「R.O.G.」ブランドのブースで,グラフィックス部門のエンジニア,Albert Cheng(アルバート・チュン)氏(Product Engineer, Product Marketing Div., VGA Dept, ASUSTeK Computer)に詳しい話を聞くことができたので,その詳細をお届けしたい。

ROG XG Station 2。正面向かって左側面はアクリルパネルになっていて,赤い色で照らされたグラフィックスカードを見ることができる
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Thunderbolt 3だけではなく,「PCI Express 3.0 x16比99%」の性能でつなぐ専用端子もサポート


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 ROG XG Station 2とは何かという話だが,ものすごく簡単に言うと,ASUSが2008年に製品を発表して物議を醸したExpressCard接続の外付けグラフィックスボックス「ROG XG Station」の後継である。2008年のことなんて憶えてないよという人のために分かりやすく言い換えると,Razerが北米市場で実際に製品投入して話題になった,Thunderbolt 3接続の外付けグラフィックスボックス「Razer Core」,そのASUS版だ。

本体前面にはLEDイルミネーションを搭載。内部構造へアクセスするためには,排気孔を兼ねた天板部のスライダーでロックを外せばいい
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筐体を開けたところ
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 搭載する電源ユニットは定格680W仕様で,電源供給は最大で8ピン×2に対応。「Radeon R9 Fury X」や,3スロット仕様のクーラーを採用する製品を除けば「ほぼすべてのグラフィックスカードに対応する」とCheng氏。
 接続インタフェースはThunderbolt 3と,ASUS独自インタフェースの2つ。展示機だとUSB Type-Cのように見えるが,氏は「これはあくまでも展示用のサンプルで,動作するのはThunderbolt 3だけ。社内の開発途上版サンプルではThunderbolt 3と専用端子を搭載している」と述べていた。

本体背面側。最終製品でも採用するというUSB 3.0(Type-A)×4とは別に,うち2つにグラフィックスカードらしきアイコンが描かれた,USB Type-Cらしき接続端子が合計3つ見える
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 専用端子は「99%,PCI Express 3.0 x16で,性能も99%出る」とCheng氏は言う。PCI Express 3.0 x16そのものかと思ったが,「Thunderbolt 3接続時と同じように,プラグアンドプレイに完全対応する」(同氏)そうなので,そこに若干のボトルネック要因が入るのかもしれない。
 ただ,Thunderbolt 3接続では専用端子経由の接続時と比べて,性能が10〜15%落ちるとも述べていたので,専用端子にはやはり,わざわざ採用するだけの意義がありそうだ。

筐体内にGPUの熱が籠もらないよう,天板部には3連の排気ファンを搭載している
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 筆者は,開発コードネーム「Skull Canyon」と呼ばれていたIntel製のゲーマー向けNUC「NUC6i7KYK」が,Razer Coreをサポートすることを挙げて(関連記事),ROG XG Station 2の汎用性について尋ねてみたが,氏の回答は「外付けグラフィックスボックスとThunderbolt 3接続で利用するためには,PC側のBIOSレベルにおける対応が必要だ」「現時点でROG XG Station 2をThunderbolt 3接続して使えるのは,『GL702』と『T303』『T305』の3製品だけだ」「現時点で,サードパーティと互換性に関する話はしていない。まだ発売日も決まってないからね(笑)」だった。BIOS側の対応が必要となると,外付けグラフィックスボックスの汎用化というのは難しそうだ。
 ちなみにGL702というのは,デモでつながっていた薄型のR.O.G.ノートPC「ROG STRIX GL702」のこと。T303とT305は(どちらがどちらか確認し忘れたが)Zenvolutionに出展された「Transformer 3 Pro」「Transformer 3」を指しているようである。

ROG STRIX GL702。畳んだ状態でROG XG Station 2とつながっていた(左)。右はノートPCのディスプレイを開いたところで,デモ機はThunderbolt 3接続で外部ディスプレイ(※ノートPCの右後ろで見切れているのがそれ)にゲーム画面を表示させていたため,本体側の液晶パネルには何も映っていない
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 気になる出荷時期だが,これは,専用端子を採用する次世代R.O.G.ノートPCの出荷時期次第とのこと。ROG XG Station 2自体は2016年第3四半期中の出荷が可能という開発ステータスだが,最終的にはROG XG Station 2にとっての外的要因がリリーススケジュールを左右することになるだろう。

 R.O.G.ノートPCやASUSブランドの2-in-1などをハイエンドのデスクトップPC向けGPUで強化したいと考えている人は,期待を込めて待とう。

※2016年6月1日13:00頃追記,
 初出時,外付けグラフィックスボックスは「1台買えばいろいろ使える」ということにならない気配だとしていましたが,その後,BIOS云々の話がASUS製品に限定した話であると判明したため,カットしました。本文にも登場するRazer Coreなど,通常のThunderbolt 3接続型グラフィックスボックスは,NVIDIAもしくはAMDのグラフィックスドライバから利用できる見込みです。


R.O.G.のCOMPUTEX TAIPEI 2016特設ページ(英語)

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