連載
インディーズゲームの小部屋:Room#455「Citalis」
巷を賑わしているヒット曲に便乗して,自分も単語3つくらいで原稿が書けないものかと画策している筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第455回は,シンプルな街づくりが楽しめる「Citalis」を紹介する。まずはペンとリンゴとパイナップルで例文を作るところから……。
本作は,プレイヤーが市長となって街を発展させていく都市開発シミュレーション。いくつかあるゲームのモードのうち,基本となる「クラシック」モードでは,街を発展させて1000万ドルの借金を返済するのが目標だ。
ゲームを開始すると,商業エリア,住宅エリア,公園という3つの地域が表示される。一般的な都市開発シミュレーションのように,街全体が1つのマップで表示されるのではなく,小さく区切られたエリアが別々に表示されるのが本作の特徴だ。一応,それぞれのエリアが用途別に分かれているものの,どこのエリアに何を建てるのかはプレイヤーが自由に決められる。
とは言え,本作で建てられるものは基本的に,これまた用途別に商業ビル,住宅,公園(樹や噴水)の3種類のみと非常にシンプル。さっそくそれぞれの建物を各エリアに配置したいところだが,その前に忘れてはならないのが取水施設の設置だ。これを忘れると,渇水で街が発展しなくなるので,ゲームを開始したら真っ先に建てておきたい。
取水施設は,それぞれの商業エリアと住宅エリアの周囲の部分(水色のアイコンが表示された部分)に設置でき,設置すると少しずつ貯水量が上がっていく。ただ,そのまま放っておくと,水があふれて周囲が洪水になってしまうので,適当なところでLキーを押してロックしておこう。筆者はこれを忘れて,何度あたり一面を水浸しにしてしまったことか……。
取水施設を建てたら,あとは商業ビルと住宅,公園を各エリアに適宜配置していこう。商業ビルからは時間と共に収益が得られるが,始めのうちはビルをクリックして,手動で資金を回収しなくてはならない。これは,ビルをアップグレードしてクレジットカード払いが利用できるようになると,自動で回収されるようになる。
商業ビルではもう1つ,時間と共に犯罪率が上昇していく。こちらも,資金の回収と同様に各ビルのステータスをクリックすることで犯罪率を下げられる。また,ビルに防犯設備を導入することで犯罪を抑制できるが,資金回収のように完全な自動化はできないので,ゲームを進めても定期的に手動で見回りをして,犯罪率を下げてやる必要がある。
本作では,水と緑が十分に足りていないと住民の幸福度が下がっていき,それに伴って犯罪率が上昇していく。商業ビルを大きくしたり,増やしたりするとあっという間に水と緑が不足してしまうので,プレイ中は画面下にある街のステータスを常に確認しておこう。もし,1つのエリアでこれ以上,建物を置けなくなってしまったら,手持ちの資金を使って新たなエリアを手に入れることもできる。
街づくりに必要な最低限の要素しかなく,ちょっとした時間で手軽に遊べる本作。上述のクラシックモードでは,借金完済後に新たにゲームを始めるか,そのまま遊び続けるかを選択できる。「シムシティ」や「Cities」シリーズのように,巨大都市を建設するというよりは,もっと小ぢんまりとしたミニマムな街づくりを楽しむのに向いているゲームだ。そんな本作はSteamにて,お手頃価格の198円で発売中なので,興味を持った人はぜひどうぞ。
■「Citalis」Steam紹介ページ
http://store.steampowered.com/app/539440/- この記事のURL:
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