連載
インディーズゲームの小部屋:Room#391「Odallus: The Dark Call」
遠い昔には立派な水泳部の一員として,もっぱらプールサイドでの甲羅干しに専念していた筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第391回は,ブラジルのJoyMasherが開発した「Odallus: The Dark Call」を紹介する。本作は,「悪魔城ドラキュラ」や「魔界村」などにインスパイアされたレトロスタイルの横スクロールアクションだ。今でも泳ぎ方は覚えているけど,体力が持たないこと間違いなし!
神々から見捨てられた地で,息子と2人で暮らしているハギス。彼はかつては恐れを知らぬ戦士だったが,今では剣を置き,息子を養うためにしばしば狩りに出かける日々を送っていた。しかしある時,ハギスが狩りに出ているあいだに村が魔物に襲われ,息子がさらわれてしまったから,さあ大変。愛する息子を助けるため,ハギスは再び剣を取り,闇の勢力に支配された危険な地へと冒険の旅に出るのだった……。
というわけで,プレイヤーはハギスを操作して,魔物だらけのステージを攻略していくことに。冒頭で軽く触れたように,本作は「悪魔城ドラキュラ」と「魔界村」を足して2で割ったようなステージ探索型の横スクロールアクションで,ファミコンソフトを彷彿させる8bitテイストなグラフィックスが大きな特徴だ。ハギスはメインウェポンである剣のほかに,ステージ上にある宝箱や商人から入手できるサブウェポンを駆使して魔物と戦っていく。
サブウェポンはどれも飛び道具で,真横にまっすぐ飛んでいく斧,足元に火を放つたいまつ,放物線を描いて飛ぶ槍の3種類あり,これらをうまく使い分けることがステージ攻略の鍵となる。それぞれのサブウェポンは画面左下に表示されたバッグの容量のぶんだけ持ち運びでき,バッグの最大容量は特定のアイテムを入手することで増加する。ステージにはこのほかに,剣と鎧のアップグレードアイテムや,体力の最大値を上げるアイテムなどが隠されていることもある。
基本的なゲームの進め方は,ステージを探索してその最深部にいるボスを倒していくというものだが,それぞれのステージには複数のルートや隠し部屋などがあり,これらを見つけ出すのも楽しみの1つ。
1度クリアしたステージは,あとから好きなときに再挑戦でき,中には,あとのステージで手に入れたアイテムを使うことで通れるようになるギミックもある。こうしたギミックの先には,貴重なアイテムが置いてあることが多いので,時々は以前のステージを探索し直してみよう。
どうにも腰の入っていないアクションや,微妙な操作性の悪さなども含めて,実にそれっぽい出来栄えで,わざわざブラウン管テレビで表示したような見た目を再現するオプションまで用意されている本作。アクションゲームとしてはほどほどの難度で,攻撃パターンを見極めれば道中のボスにもさほど苦戦することなく勝てるだろう。
全体的に手堅い作りのゲームに仕上がっているので,レトロスタイルなアクションゲームが好きな人はぜひお試しを。そんな本作は,Steamにて1480円で発売中だ。
■「Odallus: The Dark Call」公式サイト
http://joymasher.com/odallus/- この記事のURL:
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