連載
インディーズゲームの小部屋:Room#216「Dustforce」
今年こそ無駄遣いを減らそうと固く心に誓い,まずは部屋の片づけを兼ねて,我が家のマウンテンサイクルから発掘した積みプラモを組み立てることにした筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第216回は,オーストラリアの独立系デベロッパHitbox Teamが開発した,やたらとスタイリッシュなお掃除アクション「Dustforce」を紹介する。やっぱり∀ガンダムは最高にカッコいいなあ!
本作は,箒やモップで森の中の落ち葉や家中のホコリを掃除していく,横スクロールタイプのアクションゲーム。基本的なゲームの流れは,床や壁,そして天井にまで積もった汚れを掃き清めながらゴール地点まで駆け抜けるという単純明快なもので,ストーリーなどの詳細は明らかではないが,タイトルになっているDustforceというのは,ゲームに登場する“必殺(?)掃除人”達を指すのだと思われる。
まさにお掃除のプロとも言うべき,このDustforceには,4人のメンバーが所属している。すなわち,箒を持った青い服の男性,モップを持った赤い服の女性,両手にはたきを持った紫色の服の少女,そして掃除機を背負った緑色の服の老人だ。彼らは外見が違うだけでなく,ジャンプの高さや攻撃範囲などにそれぞれ異なる特徴を持っており,ステージ開始時に好きなキャラクターを選択できる。
50以上も用意されたステージは,上記のような枯葉だらけの森や,ホコリっぽい幽霊屋敷など,多種多彩。どのステージから攻略するかは任意に決められるが,扉に鍵がかかっているステージに進むためには,ほかのステージを最高ランクでクリアすると入手できる鍵が必要だ。そして本作では,新たな鍵を入手するために,いかに素早くかつ華麗にお掃除していけるかが重要なポイントとなっている。
新たな鍵を手に入れる際の決め手となるのは,ステージクリア時の“COMPLETION”と“FINESSE”の評価だ。COMPLETIONはステージ内の汚れをどれだけ掃除したかに関係し,すべての汚れを綺麗にできれば最高のSランク評価を得られる。こちらは,ちょっと注意深くプレイすれば達成できるので,それほど難しくないだろう。しかし,後者のFINESSEの評価でSランクを得ようとすると,これがなかなか大変だ。
FINESSEは,連続して汚れを掃除することでコンボを重ねるほど高い評価を得られ,Sランクを獲得するためには,最初から最後まで一度もミスすることなくコンボを繋げなければならない。つまり,鍵を手に入れるには,すべての汚れを漏れなく掃除し,かつノーミスでコンボを達成する必要があるというわけだ。
ゴミからゴミまでの移動で手間取ったり,敵(落ち葉まみれの動物や,ホコリだらけの本など)の攻撃に当たったりすると,そこでコンボが途切れてしまうので,Sランク評価を得るにはかなりの練習が必要になりそうだ。掃除を続けると画面左下のゲージが伸びていき,満タンになると周囲の汚れを一瞬で綺麗にする必殺(?)アクションが繰り出せるので,ここぞという場面でうまく活用したい。
本作で面白いのは,各プレイヤーのプレイ結果が自動的にオンラインランキングに反映され,スコアやクリアタイムだけでなく,そのリプレイまで見られること。華麗なテクニックで,流れるようにお掃除していく上位ランカーのリプレイには,日頃は人前で帽子を脱がない筆者でも脱帽せざるを得ない。本作はキーボードでもプレイ可能だが,ハイスコアを極めようとすると,かなりシビアな操作が要求されるので,世界一の掃除人を目指す人はゲームパッドの準備をお忘れなく。
このほかにも,ローカルでの4人プレイに対応していたり,ステージエディターの実装が予定されていたりと,遊び応えのあるアクションゲームに仕上がっている本作。残念ながら体験版は用意されていないが,製品版がSteamにて9.99ドルにて発売されているので,自宅の大掃除はもうあきらめたという人もぜひどうぞ。
■「Dustforce」公式サイト
http://dustforce.com/- この記事のURL:
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