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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第473回「夢を微調整する」
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印刷2018/03/22 16:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第473回「夢を微調整する」

画像集 No.001のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第473回「夢を微調整する」

著者近影
画像集 No.002のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第473回「夢を微調整する」
 私事で恐縮ですが,今週日曜日に試合がございまして。両国国技館という,いわゆる相撲アリーナですね。そこで私,グレート・ムタと対戦することになったのです。
 ……あ,先に言っておくと,今回の記事は私にとってのゲイムの概念を語る回なので,もし具体的なゲイム情報を求めて読んでいる人がいるならば,先に謝っておくわ。毎回,さほど具体的なゲイム情報は書いていないんじゃ? という疑問はあるけれども。まあ,今回に関しては,オススメゲイムすら出てこない,ということは先に伝えておくわ。
 えっとどこまで書いたかな。そうだ。私,今週末にグレート・ムタと戦うことになったって話だったわね。で,グレート・ムタとは何かって簡単に説明をするならば,世界を股にかけて活躍した,プロレス界のレジェンド怪奇派レスラー。私と同世代の男性ならば,プロレスに興味がなくてもなんとなく知ってるんじゃないかなーとは思うんだけど。そんな大物と試合をすることになったの。それが今週末。で,今週語りたいゲイムの概念というかテーマなんだけども,これズバリ“夢を微調整する”ってことについて。

 “夢”って簡単に言うと,自分の希望や欲望,妄想のことだと思うのね。自分が望む世界。“夢に向かって努力します”っていうのは,要は自分の望む世界にするために努力しますっていうことと同義なのね。この現実世界は数十億人と共有するもので,一つしかないわ。その一つしかない世界を,自分の望むものに近付ける行動が,いわゆる“夢を叶えるための努力”ってことだと思うの。
 例えば何かで“世界一になる!”って夢があったとしましょう。でも,世界は数十億人と共有しているわけだから,同じように“世界一になる!”と思っている人との競争になるわけ。で,その競争で勝ち残るための行動が努力ってやつなの。
 ここで大切なのが,練習を重ねることが努力のすべてではないということ。それは,努力のうちの一つ。“世界一になる!”という夢があったとして,その目標に対して“誰よりも実力をつける”のも努力なんだけど,“自分以外の世界一になりそうな人をつぶす”のも努力と言ってしまえば努力なのですよ。そこにモラルは関係ないわ。
 ……あ,勘違いしないでほしいんだけど,それが正しいって言ってるわけじゃないわよ。“世界一”だけを夢に設定した場合,そこにたどり着くための選択肢はいっぱいあるって話。自分に合った練習ってあるでしょ。考え方としてはそれの拡大版。努力にも幅があって,自分の思っている努力以外にも努力はあるかもしれないっていうことが言いたいわけ。ま,本当に世界一を目指す人は,得てして“どのように世界一になりたいか”までも設定しているだろうから,私なんぞが言及するまでもないんだけどね。

画像集 No.003のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第473回「夢を微調整する」
 話を元に戻すとして,夢ってのは自分が思い描く世界のこと。そして,ゲイムっていわば“仮に夢が叶う場”なのよね。現実の世の中では,自分なんてみんなが共有している世界の中の歯車の一つなわけですよ。競争だってあるし,何なら自分に何の才能があるか分からないまま日々を過ごしているケースだってある。端的に言うと,“世の中思いどおりにはいかない”ってこと。
 でも,ゲイムはそうではない。自分だけの世界を持てて,努力が報われるケースが多い。格闘ゲイムやパズルゲイム,あとはそれこそプレイヤーが一つの世界を共有するタイプのゲイムもあるから,全部が全部ではないんだけど。少なくとも現実の世界ではない仮想世界で,自分が思ったように行動できる。そこが私の思うゲイムの面白い点なのですよ。
 ゲイムとは,夢(自分が望むこと)の世界。ただし。ここを我々ゲイムファンは忘れがちなんだけど。ゲイムって人の手で作られたものなの。私がゲイムクリエイターさんを尊敬してやまないのは,夢を作っているからなのよ。でも,人が作ったモノである以上,完全というものはないわ。ここを忘れちゃいけない。
 プレイするゲイムを選ぶときに,そのゲイムの世界観が自分の望む世界かどうかっていうのは極めて重要なわけ。でも,本当に100%自分が望む世界ではない場合だってある。というか,そういうある種,プレイヤーに対する裏切りすら狙ったうえで作られているケースだってある。場合によってはプレイする側の想像を超えてもらわないといけないからね。こっちの想定内ばかりでも面白くないし。
 ただ,作り手が用意したモノが,自分の望む世界ではなかった場合。ここからが現実の自分の出番なのよね。これすなわち“面白がる能力”“面白みを見つける能力”。結局ね,ゲイムをプレイする目的って“楽しんだり悔しがったりの有意義な時間を過ごす”ことに尽きるわけです。自分の思った世界じゃないことだってあるよ。でも,その状況の中で楽しむ方法だってきっとある。
 文句を言うのが楽しいならばそうすればよろしい。その過程で他人を傷つけちゃダメだけど。楽しもうとした結果,どうしても楽しめなかったのであればそれはもう合ってなかったんだろうね。しょうがない。ただ,作り手はほぼ間違いなく“楽しんでもらおう”と思って作っているからね。どこを楽しませようとしているのかを探りながらプレイするのもまた一興。それでもダメな場合もあるでしょうけどね。
 結局何が言いたいかというと。“クソゲー”って響き,愛称としてはともかく,私としてはあまり使いたくない言葉だなって話なのです。別にね,「一生懸命作った人に対して失礼だ!」とか,そういう感情ではないの。そこに関しては,プロとして消費者からの評価って必要だから,むしろ避けて通れないとさえ思ってるくらい。
 ただ,この時代になかなかクソと言い切れるほどのものって少ないんじゃない? 実際にクソかどうか以前に,こちらからも楽しさを探していないんじゃない? という疑問があるわけです。ま,プレイした人が何を思ってもいいんだけど。ただ,与えられるだけでなく,こちらからも楽しみに行ったほうが,人生の中で使ったお金と時間が有意義なものになるんじゃないかなあと思うわけですよ。結果的にトラブルに対しても微調整して楽しめる人は,夢の幅も広がるしね。

 でね。「グレート・ムタと戦う」というのは,プロレス好き少年だった私からすると,夢が叶う瞬間でもあるわけ。でもね,実際戦うことが決まったからには,微調整というか上方修正して,夢を「グレート・ムタに勝つこと」に変えたわ。なぜなら。それが今の私の望む世界だから。人生,楽しみたいのですよ。だから,勝つ。
 これを読んでる人も,大丈夫。人生楽しめるよ。夢って叶ってもそれで終わりじゃないから。夢を微調整して,常に夢をアップデートし続けていれば,楽しいもんになるって。あとは,夢に対する努力をちょっとずつでもしてりゃ何とかなる。生きる。そして,なるべく笑う。この数十億人が共有する一度きりの絶望的なオープンワールドは,きっとそういう楽しみ方が向いているんだと思うよ。

今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「MONSTER HUNTER: WORLD
PlayStation Vita:「GOD WARS 〜時をこえて〜
Nintendo Switch:「ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ
ニンテンドー3DS:「牧場物語 ふたごの村+
iOS:「ドラゴンクエストライバルズ」「ウイニングイレブン カードコレクション

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
本文でも触れているとおり,ディーノ選手がプロデューサーを務めるDDTプロレスは,今週末の3月25日に両国国技館大会「Judgement2018〜DDT旗揚げ21周年記念大会〜」を開催します。ちなみにディーノ選手は現在,さまざまな人から毒霧攻撃をされる日々を送っており,その模様がYouTubeで「スター毒霧マル秘報告」として公開されています。ディーノ選手は,「“毒の呪い”なんて存在するわけはないんだけど,不特定多数から嫌がらせをされているような気がしてきてね……。嫌がらせをされても仕方のない人間だと自分を責めるぐらいなら,いっそ呪いを信じたほうが精神衛生上は良いのかな?」と悩んでいるそうです。
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