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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第284回「“本当に伝えたいこと”を受け取る能力」
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印刷2014/06/12 11:00

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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第284回「“本当に伝えたいこと”を受け取る能力」

画像集#001のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第284回「“本当に伝えたいこと”を受け取る能力」

著者近影
画像集#002のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第284回「“本当に伝えたいこと”を受け取る能力」
 世界的サッカーの祭典の開催が近付いてまいりましたな。
 日本は日本で勝てると思ってるし,ほかの国はほかの国で自分の国が勝てると思ってる。これ,私はけっこう怖いことかな,と思っているのよ。
 あ,あらかじめ言っておくけど,私は日本代表を応援してるし,今回の代表は何なら今までの代表の中で一番面白いサッカーをするチームだとも思っているわ。だから,通ぶって「世界との差はまだまだ……」とか「レベル高い試合が見られればいいよ」とかそういうことを言うつもりもないの。
 日本代表がどうこうではなく,メディアのあり方というか,情報の伝え方や信じさせ方がちょっとなぁ……って。何だか“勝てる”方向で印象操作されてないか,という不安があるのよ。

 勝負ってのはさ,そりゃ勝つこともあれば,負けることもあるわけよ。それはヤってみないと分からない。でもね,これがまだスポーツの範疇ならいいんだけど,政治だったり外交だったりの場合だとどうなのかしら。日本にとって都合のいい情報だけに目を向けていませんか? もしくは,伝える側にとって都合の悪いことは何一つ伝わらないままになっているんじゃありませんか? なんてことを思っちゃうの。
 ま,もちろん全部の情報を流すなんてことは無理だから,どうしても情報を送る側が取捨選択を行うのは当然のこと。商業メディアの場合は,ビジネスとして利益を優先すべきときがあるのも理解はできる。
 となると,必要になってくるのは情報を受け取る側である我々が,流された情報の奥にあるものにまでちゃんと意識を届かせることができるかどうか……ってことなんでしょうね。そして何より不思議なのが,なんでゲイレスラーのゲイムの連載でこんな堅苦しい話を冒頭にしなきゃいかんのかってことですよ。
 ま,要は勝てるかどうかはヤってみなきゃ分からんことだから,勝てるつもりで見ていて負けたときに犯人捜しをするよりは,肩の力を抜いて楽しんで応援したほうがいいんじゃないかって話。ここまで来たら,負けようと思って戦う人なんていないんだからね。

画像集#003のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第284回「“本当に伝えたいこと”を受け取る能力」
 で,さっそくだけども今回はね「ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー」PC / PlayStation 4 / PlayStation 3 / Xbox One / Xbox 360)について。なんだけど,ゲイム性についてはさほど言及しないわ。というのも,このゲイム,ちょっと格好いいのよ。だから私がナニを格好いいと思ったのかについてを,主に語らせてもらいたいの。
 まず,どういうゲイムかというと,いわゆるFPS。ナチスが第二次世界大戦に勝利して世界征服を果たした設定でのストーリー。……と,ここまではまあ普通って言ったらヘンだけど,よくあるゲイム的なフィクションの世界を舞台にした作品よね。
 でも,このゲイムがカッコいいのは,そのシステム。こういうFPSって,だいたいネットワークを通じた対戦だったり協力プレイだったりチーム戦だったりで遊べるじゃない。それがないの。なんと,このご時世にソロプレイ専用のゲイムなのよ。これを格好いいと言わずしてなんと言おうか。
 以前から私はよく言ってるんだけど,エンターテイメントにおける正解って“消費者が楽しめること”なのね。そのうえで,このゲイムの開発チームが出した答えがソロプレイ専用。さっきも述べたとおり,今FPSやTPSはオンラインマルチプレイが重要視されているわけ。これはもう,“オンラインでの遊びが基本的に楽しい”からだと思うし,これはこれで一つの正解であることに疑いを挟む余地はないのよ。だって楽しいわけだから。

画像集#004のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第284回「“本当に伝えたいこと”を受け取る能力」 画像集#005のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第284回「“本当に伝えたいこと”を受け取る能力」

画像集#010のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第284回「“本当に伝えたいこと”を受け取る能力」
 でもウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダーは,この“オンラインマルチプレイの楽しさ”を選択せず,一人で遊べる楽しさを追求したのよ。具体的に言うとね,このゲイムは“ゲイムならではの優位性”を最大限に使っているのよ。これすなわち“ドラマチックに演出できる”っていう。
 例えば,オンラインマルチプレイありきだと,ルールの整備が必要になってくるわけですよ。16人が同時にプレイできるゲイムだとすると,なるべくズルができないような16人に対して公平なルールが必要になる。でも,ソロプレイだとそのルールは必要ない。なぜなら,ゲイムのプログラムは,ただ一人のプレイヤーに対してのみ遊びを提供すればいいわけだから。
 だから,わざとプレイヤーを危機的状況に追い込むこともできるし,嘘だろっていう復活も演出することができる。要は,オンラインに対応していようがいまいが,プレイヤーが楽しむことができればそれでいいわけ。オンラインマルチプレイは楽しむ手段であって目的ではないんだな,と。
 そういう意味で,このウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダーは,ソロプレイでの遊ばせ方に徹底している。実際に序盤から緊迫感たっぷりの展開でスリルを提供してくれるのね。非常に格好いいゲイムだと思います。
 個人的には,FPSが得意ではないから死んでばっかりだけど。そして,スリルがありすぎてプレイしていて怖くなっちゃったけど。ただ,FPSやTPSが好きな人は,プレイしてみていいと思うよ。オンラインの有無が“楽しい”の本質とはまた別だってことを再確認できるはず。

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 そんな感じで今週は孤高のFPS,ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダーについて語ってみました。そして,物事の奥にある“本当に伝えたいこと”を受け取る能力が欲しいなあ,と心から思いました
 例えば,このゲイムだって,ナチスが登場するからといって政治思想ありきで作っているわけではないと思うのよ。フィクションであるエンターテイメント作品の中に,リアリティを演出するための要素の一つとしてナチスという存在を使っている気がするの。あくまで想像だけどね。
 だからヒステリックに「ナチスだなんて! キーッ!」っていう反応を示すのではなく,「これはこういう理由でこの背景を選んだんだろうな」っていう感じ方をしたいもんだなと思ったわけです。……と同時に,受け取り方も自由だから,「キーッ!」も必ずしも悪いってわけじゃないのが,エンターテイメントの奥深いところだと思うわけです。
 誰もが何かを叩こうと思えば叩ける時代だからね。だから,叩くことを目的に物事に接するんじゃなくて,楽しむために物事に接していきたいな,と心から思った世界的サッカーの祭典開幕直前の私でした。 
 ではまた来週。頑張れニッポン! その前に頑張れ私! そして頑張れあんたらも!

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー
PlayStation 3:「魔都紅色幽撃隊
PlayStation Vita:「Winning Post 8
PSP:「サモンナイト5
Wii U:「The Wonderful 101
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,本日(6月12日)大牟田市文化会館小ホール大会「Road to Ryogoku in OMUTA〜ドラマティック・ドリーム・炭坑節〜」,6月14日にさいとぴあ大会「KING OF DDT FUKUOKA 2014」,6月15日に大阪市城東区民ホール大会「KING OF DDT OSAKA 2014」大会を開催します。なおディーノ選手は,移動日となる6月13日に,来週分の原稿を書くつもりであると高らかに宣言していました。本当かな〜?
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