AMD，倍率ロックフリーの「Phenom 9600 Black Edition」を出荷。情報共有の場「AMD GAME! Wiki」も開設

Phenom 9600 Black Editionの製品ボックス

　AMDは，CPU動作倍率制限を無効化し，規定以上の動作倍率を設定可能なCPU，「Phenom 9600 Black Edition/2.3GHz」の出荷を開始したと発表した。1000個ロット時の価格は283ドルで，日本AMDによれば，国内販売は2007年12月25日開始予定とのことだ。
　Phenom 9600 Black Editionの主な仕様は本稿の最後に示したが，倍率ロックフリー化を果たしているほかは現行のPhenom 9600と同じ。現行の――TLBに関するものなど，いくつかのエラッタを内包した――B2リビジョンである。
　なお，オーバークロック設定はAMDの動作保証外となる。「高い動作倍率を設定できる」のは確かだが，その結果CPUが壊れても自己責任なので注意してほしい。

　ところでAMDは，Phenom 9600 Black Editionの発表に合わせて，ゲーマー向け情報サイト「AMD GAME!」内に「ゲームのヒントや裏技の共有に加え、動画の投稿や自慢のゲームシステムの紹介、質問のやり取りを行う」（※メディア向けアナウンスより）ためのWiki，その名も直球で「AMD GAME! Wiki」を開設したとも発表した。英語サイトのうえ，会員登録が必要なので，少々ハードルは高いかもしれないが，興味のある人はAMD GAME!のアカウントを取って，一度チェックしてみてはどうだろうか。

AMD GAME! Wikiより

●Phenom 9600 Black Editionの主なスペック

• OPN：HD960ZWCGDBOX（※トレイ版はHD960ZWCJ4BGD）
• 動作クロック：2.3GHz
• L1キャッシュ容量：64KB（Instruction）＋64KB（Data）/1コア
• L2キャッシュ容量：512KB/1コア
• L3キャッシュ容量：2MB
• 対応メモリ：PC2-8500 DDR2 SDRAM
• CPUパッケージ：AM2＋
• 対応CPUソケット：Socket AM2
• プロセステクノロジ：65nm
• 標準動作電圧：1.10〜1.25V
• TDP（熱設計消費電力）：95W
• ACP（平均消費電力）：未公開