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印刷2007/11/12 17:12

連載

剣と魔法の博物館 〜モンスター編〜
第61回:ペリュトン(Peryton)
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 優れた文明と強大な軍隊を持っていながらも,神罰により海中に沈んだ伝説の大陸,アトランティス。非常に知名度の高い伝説上の楽土なので,誰でもその名前くらいは耳にしたことがあるだろう。
 ファンタジーファンにとっては,同大陸は伝説の金属オリハルコンの産地であるなど,心踊らせる要素も多い。本稿では,そんなアトランティス大陸にまつわるモンスターとして,ペリュトン(Peryton)を紹介しよう。

 ペリュトンはややマイナーなモンスターなので,詳しく知らないという人も多いだろう。これはアトランティス大陸に生息したといわれる鳥型の怪物で,鹿の頭と足を持ち,光があたると人型の影が浮かぶという特徴を持っている。
 伝承では,ペリュトンは人を襲う怪物だということは伝えられているが,その攻撃方法については言及されていない。普段は草をはんでいるという記述もあるので,かみついたり,頭突きをしたり,鹿の後ろ足を使って蹴ったりする程度だと思われる。
 こうしたことから,敵としては与し易い相手と思えるが,困ったことにペリュトンには,通常の武器による攻撃が効かないとされている。なので,魔法の武器を使うか,魔法に頼った戦術を用いなければならないだろう。
 おまけにペリュトンは,基本的に群れで襲いかかってくることから,実際にはかなり危険なモンスターといえるかもしれない。
 伝承によっては,ジブラルタル海峡などでも目撃例が確認できるので,逃げ場のない海上で大量のペリュトンに襲われようものなら,それは死を意味することになる。

 ゲームでは,伝承に忠実なペリュトンが登場することは少ないが,ティル・ナ・ノーグシリーズなど,ごく一部のゲームに,その名前が見られる。またテーブルトークRPGなどでは,魔法を使ったり,ブレスを吐いたりするペリュトンも存在するようだ。

 

 「影は真実の姿を写す」「影がないものはこの世の者ではない」といった言い伝えは,世界各国に存在している。それに関連してか,鳥でありながら人型の影を持つペリュトンを悪霊と見なす説が存在する。それによると,ペリュトンは人間を殺すことで自分の本当の影を取り戻せるという。そして影を取り戻したペリュトンは,どこかへと姿を消してしまうらしい。

 間接的にとはいえ,彼らの存在理由が人を殺すことというのは,非常に厄介な性質といえるが,悪霊説が正しいとすれば,聖なる印,聖なる言葉,祈りなどを駆使すれば,(根本的な解決にならないかもしれないが)ペリュトンをやり過ごすことくらいはできそうだ。また仲間に高徳の僧侶などがいれば,ペリュトンの大群そのものを消失(あるいは成仏?)させることも可能かもしれない。

 なお伝承などを見ても,ペリュトンが生まれた理由は詳しく語られていない。一部,神に見放された人々がペリュトンに転生するという話もある。アトランティス人は強大な軍事力で世界を支配しようと目論んでいたらしいので,ひょっとするとペリュトンは,アトランティス人の技術によって作り出された生物兵器なのでは,と考えてみるのも面白いかもしれない。

 

次回予告:パビルサグ

 

■■Murayama(ライター)■■
最近とみに忙しく,仕事も遊びもいっぱいいっぱいだというMurayama。そんな状況だからこそ,先のことをあれこれ考えてみたくなるのか,「次の剣と魔法の博物館のジャンルは何にしよう。武器,モンスターと続いたから,やっぱり英雄編?」などと盛り上がっている。まぁモンスター編も60回を超えて,ようやく折り返し地点に差しかかったところ(?)ですし,100回を超えたあたりで考えましょう,そのへんのことは。
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