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印刷2011/07/01 00:00

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[GTMF 2011]SCE,PS3上のPSP EngineやPS VitaでのマーカーレスARなど,最新テクノロジーの一端を紹介

左から縣 秀征氏,金丸義勝氏,鈴木健太郎氏(ソニー・コンピュータエンタテインメント)
 2011年6月30日,都内でゲーム開発者を対象にした「Game Tools & Middleware Forum 2011 Tokyo」と題するイベントが開催された。本イベントではゲーム向けの開発ツールやミドルウェアを題材にセッションが組まれたが,本稿ではその中から,ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下,SCE)による「SCEの最新テクノロジーアップデート」と題するセッションの内容を紹介してみたい。PlayStaion Vita(以下,PS Vita)の話題なども出ていたので,興味深い部分に絞ってまとめてみよう。


ソニーグループで連携して3D立体視を推進するSCE


 SCEのセッションは,SCEがゲームベンダーに提供しているライブラリや,SCE内部で研究・開発を行っている新技術の紹介が主な内容だった。

 ご存じのように,昨年あたりからSCEのみならず,ソニーではグループ全体で立体視に力を入れてきた。3D立体視の流行は映画「AVATAR」から始まったが,縣氏は立体視とゲームと相性のよさを次のように強調する。
 「3Dの世界を自由に歩き回れる,ゲームの中では自分(プレイヤー)が思った動きができるということで(立体視を用い)より深く世界に入っていける」(縣氏)。
 さらに,3Dゲームで立体視のコンテンツを制作するのは,比較的容易というのも大きなメリットだと縣氏は語る。だが,質のいい立体視のゲームを制作するのは,そう容易というわけではない。そこで,立体視では先行する映画分野で得られたノウハウをゲームベンダーに積極的に公開しているという。具体的にはスライドに挙げられているような形で,さまざまな活動を行っているそうだ。

ミドルウェア/開発ツール
立体視とゲームの相性のよさは抜群と縣氏は語る
ミドルウェア/開発ツール
SCEは映画分野で得られた立体視コンテンツ制作のノウハウをゲームベンダーに提供しているという。ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントと同じグループのSCEならではの技術共有といったところだろうか

ミドルウェア/開発ツール
ブラビア向けに開発された2D→立体視変換アルゴリズムをPlayStation 3のSPUに移植したライブラリを提供しているという。既存のムービーも,これで容易に立体視化が可能になると縣氏
 3Dゲームでは,既存のタイトルも立体視に対応させやすいが,そのときに問題になりがちなのがプリレンダリングされたムービーや実写映像だ。リアルタイムレンダリングされ,立体に見えるゲーム内からムービーに切り替わったとたん,いきなり立体感が消え去るというのは興ざめなもの。かといって立体視用に制作し直すにはコストがかかる。
 そこで,SCEは既存の2D映像を立体視映像に変換するライブラリを提供を始めているという。もとになった技術はソニーのテレビ「ブラビア」にも採用されれているアルゴリズムだそうで,これもまたグループ内の技術共有が生かされた結果だ。

 ちなみに,2D→立体視変換はSPU1基で60フレームの変換が可能とのことで,リソースをさほど消費せずに2D映像をリアルタイムで立体視に変えられるようだ。実際の映像も展示ブースでチェックしてきたが,さほど違和感なく立体に見えていたので,発売済みのゲームを立体視対応にする際には活用されていくことになるのではなかろうか。

ミドルウェア/開発ツール
2D→立体視の変換は2段階の処理で行われているとのこと。まず映像全体に大まかな視差をつけたうえで,局所的な部分の視差を修正するという順で処理しているそうだ
ミドルウェア/開発ツール
GDCでも紹介された,ゲーム向けの20インチ立体視ディスプレイ。時期は決まっていないものの,国内にも投入される予定とのことだ


PlayStation Vita向けのSDKも開発が進む認識技術


 昨今のゲーム業界では,Xbox 360のKinectをはじめ,やや高度な画像認識技術がホットな話題となっている。「ソニーグループでは古くから認識技術の取り組みを行っている」(金丸氏)と語っていたように,こういった画像認識技術についてもグループ全体の技術を活かして進めていこうとしているようだ。
 今回のセッションでは,顔認識とAR(Augmented Reality:拡張現実)という2つのテーマについて,デモを交えながら最新技術が紹介された。

 顔認識は,すでにデジカメにも普通に組み込まれているポピュラーな技術だ。そのためSCEではさまざまなものに展開させているという。例えば,「グランツーリスモ5」では「メガネをかけていると,顔の動きに追従しにくいという問題が出てきた」(金丸氏)が,すでにメガネをかけている顔でも認識できる技術を開発して実装したそうだ。

 さらに,「SCEではフェイスコントロールと呼んでいるが,顔を使ってゲームを操作したり視点を変更することを提案している」と金丸氏は続け,PS Vitaによるデモが披露された。これについては,まず動画を見てほしい。


 PS Vitaのカメラが捉えたプレイヤーの顔の動きや表情を認識し,リアルタイムに3Dキャラクターの動きにつなげるというデモだが,やや3Dキャラの動きに不自然なところはあるものの,なかなか面白い仕上がりとなっている。それだけでなく,PS Vitaのパフォーマンスを物語るものとしても興味深いデモだろう。
 なお,「このデモ自体を製品やサービスにする予定はない」(金丸氏)そうだが,こういった顔認識の応用を提案していきたいと語っていた。

 もう一つのARについてだが,「そもそもARってなに?」という人もいるかもしれない。カメラが捉えた現実空間に3Dのオブジェクトをリアルタイムに重ねることで,あたかも現実に3Dオブジェクトがあるかのように見せる(感じさせる)技術をARという。
 通常,3Dオブジェクトを重ねるところにはなんらかのマーカーを置くのが普通なのだが,「SCEでは特殊なマーカーを使わない方法に着目して研究を進めている」(金丸氏)という。
 具体的には,映像に映っているモノを認識して,それに3Dオブジェクトを重ねるという試みで,画像認識技術のARへの応用だ。これもデモが披露されたので動画を見てほしい。


 このデモもPS Vitaによるもの。机の上に置かれた恐竜の絵の上に,3Dの恐竜がリアルタイムに重ねられている。このような技術は,例えばカードゲームやゲームのパッケージの上に3Dキャラクターが出現するといった形で応用できそうだ。


PlayStation PortableのゲームをPS3で動作させるPS Engine


ミドルウェア/開発ツール
PSPのソフトをPS3で動作させるPSP Engineの特徴。ポイントはハイレゾレンダリングと3Dの立体視だろう
 鈴木健太郎氏からは,PlayStation PortableのゲームをPlayStation 3上で高品質に動作させる「PSP Engine」という一種のミドルウェアが紹介された。これはエミュレータのようなもの,といってしまえばそれまでだが,単なるエミュレータではない。
 PS3の初代機をお持ちの方なら,PS2互換機能でPS2タイトルをプレイしたことがあると思うのだが,その場合,低解像度がそのまま拡大されたような画面で,見た目はあまりよろしくない。
 PSP Engineではレンダリングに手を加えることで,PSPタイトルでも高解像度の美しい映像が実現できることが大きな特徴となっている。ゲームベンダーはHD解像度用のテクスチャを用意することもでき,PSPタイトルながら,PS3ネイティブのタイトルであるかのような3D映像を得ることもできるという。


ミドルウェア/開発ツール
PSP Engine上で,元のポリゴンを4倍の解像度でレンダリングすることで,PS3ネイティブコンテンツのようなHD画像が得られているという
ミドルウェア/開発ツール
レンダリング部分を拡張するので,PSP Engineでは立体視対応も可能。PSPタイトルがそのままPS3上で立体視に対応するのだ

 なお,誤解なきように付け加えておくが,このPSP Engineはゲームベンダーに提供されるミドルウェアだ。ゲーマーに提供されるエミュレータというわけではないので注意してほしい。このPSP Engineで,PSPとPS3の両対応ゲームの開発が著しく容易になるというわけだ

 今回のセッションでは,立体視や画像認識技術といった分野で,ソニーグループの横のつながりが見えたのが,ちょっとした収穫といえるだろう。音楽,映画,家電,そしてゲームと幅広い分野にまたがるソニーグループだが,横のつながりはあまり見えていなかった。それも,徐々に変わりつつあるようだ。
 また,期待されるPS Vitaのパフォーマンスの一端が「ちょこっとだけ」垣間見えたのも収穫といえるかもしれない。
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